PhotoshopのPNG書き出しは「クイック書き出し」「書き出し形式」「別名で保存」の3メニューを使い分けるだけで、透過ミスや手戻りをゼロにできます。Adobe公式ヘルプが各操作を案内しており、この記事で用途別の最適手順を解説します。
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この記事でわかること
1枚のPNGを最速で出力する3メニューの役割と使い分けを、2分で把握できます。透過が白背景になる原因と、2手順で確実に防ぐ方法がわかります。レイヤー・アートボードの一括書き出しと、アクションによる自動化でフロー全体を効率化できます。
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この記事の結論
PhotoshopでPNGを正しく書き出すには、目的に応じた3つのメニューを使い分けることが核心です。透過を維持したい場合は「クイック書き出し」か「書き出し形式」を選び、レイヤーやアートボード単位で複数ファイルを一括出力する場合は「書き出し形式」が最短ルートになります。3メニューの役割を把握すれば、納品前の再書き出しという無駄な手戻りを防げます。
今日やるべき1つ
Photoshopを開き、「ファイル」→「クイック書き出し(PNG)」を1回実行して、現在のプロジェクトで透過が維持されているかどうかをチェックしてください(所要時間: 2分)。
状況別ショートカット
| 状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| とにかく今すぐPNGで保存したい | PNG書き出しは3メニューで完結 | 3分 |
| 透過が消えて白背景になってしまう | 透過PNGは2手順で確実に維持 | 5分 |
| レイヤー・アートボードを個別に出力したい | レイヤー・アートボードは書き出し形式で一括PNG化 | 7分 |
| 用途別にどのメニューを選ぶか判断したい | 書き出しメニューを3分で診断 | 3分 |
| 複数素材を効率よく出力したい | PNG一括書き出しは5つの仕組みで解決 | 10分 |
PNG書き出しは3メニューで完結

3メニューの役割は用途で決まる
Photoshopでは、PNGを書き出す方法として「クイック書き出し」「書き出し形式」「別名で保存」の3つが用意されています。クイック書き出しは1クリックで現在の書類全体をPNGに変換する最速の手段で、設定済みのフォーマットをそのまま使い回せます。書き出し形式はレイヤー・アートボード・レイヤーグループ単位での個別出力ができ、サイズ変更やメタデータの制御まで行える上位版です。別名で保存はRGB・グレースケール・インデックスカラー・モノクロ2階調モードの画像に限り利用でき、Photoshop形式から単純にPNGへ変換するときに使います。
この3メニューは目的によって明確に使い分けます。素早く全体をPNGにしたいだけであればクイック書き出しで完結します。透過・サイズ・品質をコントロールしたい場合や複数要素を一括で出したい場合は書き出し形式を選んでください。なお、「Web用に保存(従来)」は旧来のレガシーメニューであり、Adobeは新しい「書き出し形式」への移行を推奨しています(Photoshop でのグラフィック形式でのファイルの保存)。
3メニューを混同して使っていると、透過が消えたり保存先が意図しない場所になったりする原因になります。まずどのメニューで何ができるかを整理するだけで、再書き出しの件数を大幅に減らせます。フリーランスの制作現場では画像圧縮で画質落とさない方法も合わせて知っておくと、納品前の最終調整がスムーズになります。

クイック書き出しの基本手順は4ステップ
クイック書き出しの操作は「ファイル」メニューから「クイック書き出し(PNG)」を選ぶだけで、手順は4ステップで完了します。まずPhotoshopで書き出したいドキュメントを開きます。次にメニューバーの「ファイル」→「クイック書き出し(PNG)」をクリックします。保存ダイアログが開いたら任意のフォルダーを選択してファイル名を入力します。最後に「保存」を押せば書き出し完了です。
書き出し形式をPNG以外(JPGやGIF)に変更したい場合は、「ファイル」→「書き出し」→「書き出し設定」から事前に設定を変更してください。設定を変更すると、次回からクイック書き出しがその形式で動作します。毎回ダイアログを操作する必要がなくなるため、同じプロジェクトを繰り返し書き出す場面では作業時間の削減につながります。
クイック書き出しは「ドキュメント全体を1枚のPNGとして出力する」という動作に最適化されています。レイヤーごとに分けて出力したい場合はこのメニューでは対応できないため、次の「書き出し形式」を使ってください。
書き出し形式の操作は5ステップ
書き出し形式は「ファイル」→「書き出し」→「書き出し形式…」から開きます。操作は5ステップで完了します。メニューを開くとプレビュー画面が表示されます。右側のパネルで「形式」をPNGに選択します。必要に応じてリサイズや品質の設定を行います。「すべてのアートボードを書き出し」などのオプションを確認します。最後に「書き出し」ボタンを押してフォルダーを指定すれば完了です(Photoshop のクイック書き出し)。
書き出し形式は、クイック書き出しでは調整できない細かいパラメーターを一画面で管理できます。ファイルサイズとビット深度のバランスを取りながらPNGを出力したいフリーランスの制作現場では、この書き出し形式を基本操作として習得しておくことが実務効率につながります。
CHECK
▶ 今すぐやること: 「ファイル」→「書き出し」→「書き出し形式」を開き、形式がPNGになっているか確認してください(2分)。
Q: 「クイック書き出し」が表示されないのですが、どこにありますか?
A: 「ファイル」→「書き出し」のサブメニューの中に「クイック書き出し(PNG)」があります。Photoshop CC 2015以降のバージョンで搭載されたメニューです。それ以前のバージョンでは「Web用に保存(従来)」から代替操作が可能です。
Q: 「別名で保存」でPNGを選んでも表示されない場合はどうすればよいですか?
A: 「別名で保存」でPNGが選択肢に現れないのは、ドキュメントのカラーモードがCMYKや16ビットになっているケースが最も多いです。「イメージ」→「モード」→「RGBカラー」に変更してから再度試してください。
透過PNGは2手順で確実に維持

透過が消える原因は書き出し方法にある
透過が消えて白背景になってしまう原因は、書き出しに使ったメニューと設定の組み合わせで決まります。「別名で保存」でPNGを選んだ場合、背景レイヤーが存在する状態では透過は保持されません。背景レイヤーを非表示または削除した状態で書き出す必要があります。クイック書き出しでは、形式オプションが「ファイルサイズ小(8 bit)」になっているときに透過情報が失われることがあります。
透過を確実に維持するには、次の2手順を守ってください。1つ目は背景レイヤーを削除または非表示にすること、2つ目はクイック書き出しの場合は「透明」オプションを選択していること、書き出し形式の場合は「透明」チェックが有効になっていることを確認することです。Photoshopのキャンバス上でチェッカー柄が見えている状態が、透過が維持できているサインです(Photoshopで透過抜きPNGファイルを作成する方法)。
透過の失敗は納品後に発見されると手戻りが大きくなります。書き出し直後にPhotoshop以外のビューワー(ブラウザやFinderのプレビュー)で背景が透明になっているかを確認する習慣をつけておくと、再納品のリスクを防げます。なお、透過PNGを含む画像ファイルの扱いを正しく理解しておくと、著作権侵害のリスクも踏まえた素材管理がより確実になります。

PNG-24とPNG-8の使い分けは用途で決まる
PNG-24とPNG-8の違いは、保持できる色数と透過の仕方にあります。PNG-24はフルカラー(約1677万色)でアルファチャンネルによる半透明表現が可能です。PNG-8は256色に制限される代わりにファイルサイズが小さく、透過は完全透明か完全不透明の2値のみとなります。
フリーランスがPNGを使うシーンでの目安は次のとおりです。バナーやUI素材、グラデーションや影を含む切り抜き素材にはPNG-24を使います。ファイルサイズを優先したいアイコンやシンプルな図形で、半透明が不要な場合はPNG-8で対応できます。クライアントから形式の指定がない場合、品質と汎用性のバランスからPNG-24を基本として選んでください。PNG-8は256色という制限があるため、写真やグラデーションを含む素材に使うと色のポスタリゼーション(段差)が発生します。この場合はPNG-24またはJPEGへの変更を検討してください。
透過確認の3項目チェックフロー
書き出し後の透過確認は3項目を順番に確認するだけで完結します。まず「Photoshopのキャンバス上でチェッカー柄が出ているか」を確認します。次に「書き出し設定の透明オプションが有効になっているか」を確認します。最後に「ブラウザやビューワーで開いたときに背景が透けているか」を実際に開いて確認します。
この3項目のうち1つでも確認できていない状態で納品すると、クライアント側の環境で白背景が表示されるトラブルに発展します。3項目はチェックに30秒もかかりません。書き出しのたびにルーティンとして実行することが、フリーランスとして納品品質を安定させる最短の方法です。
CHECK
▶ 今すぐやること: 書き出したPNGファイルをブラウザにドラッグ&ドロップして、背景が透明になっているかを確認してください(1分)。
Q: チェッカー柄が出ているのに書き出したら白背景になってしまいます。
A: クイック書き出しの形式オプションが「ファイルサイズ小(8 bit)」になっているケースが最も多いです。「ファイル」→「書き出し」→「書き出し設定」を開き、「透明」オプションを選択してから再書き出ししてください。
Q: PNG-24で書き出すにはどこで設定しますか?
A: 「書き出し形式」を開き、右パネルの「形式」でPNGを選択した状態で「透明」チェックを有効にすると、PNG-24相当(フルカラー+アルファチャンネル)で書き出せます。クイック書き出しでは「書き出し設定」で「透明」を選んだ状態がPNG-24相当の出力になります。
レイヤー・アートボードは書き出し形式で一括PNG化

レイヤー単位でのPNG書き出しは2つの方法がある
レイヤーごとにPNGを書き出す方法は2つあります。1つ目は「ファイル」→「書き出し」→「レイヤーをファイルに書き出し…」を使う方法です。この方法では、すべてのレイヤーを指定フォルダーに個別のPNGとして一括出力できます。ファイル名はレイヤー名がそのまま使われるため、レイヤーに適切な名前を付けておくことが後工程の管理効率を大きく左右します。
2つ目は「書き出し形式」のパネル左側でレイヤーを個別に選択して書き出す方法です。全レイヤーではなく特定のレイヤーだけを選んで出力したい場合や、書き出しサイズを個別に調整したい場合に使います(Photoshopでレイヤーごとにファイルに書き出す簡単な方法)。
「レイヤーをファイルに書き出し」ではファイル名の頭に連番(0000_、0001_など)が自動付与されます。この連番を後で削除する手間が発生するため、連番が不要な場合は「書き出し形式」から手動でレイヤーを選択する方法を選ぶと後処理が楽になります。
アートボード単位のPNG書き出しは書き出し形式から1ステップ
アートボードを個別PNGとして書き出す場合は「書き出し形式」を開き、左パネルの「アートボードを書き出し」セクションで各アートボードを選択して書き出すのが最短ルートです。書き出し形式ではアートボードごとにリサイズ倍率や形式を変えることもでき、2倍・3倍のRetinaサイズを同時出力することもできます(アートボードを書き出す)。
アートボードを使った制作ではあらかじめアートボード名を「banner_728x90」「banner_300x250」のように規則的に命名しておくと、書き出し後のファイル名が自動的に整理された状態になります。命名ルールを設計段階から意識しておくことが、複数サイズのバナーを納品する場面での誤送信や取り違えを防ぎます。画像フリーアイコン選びと同様に、素材の整理段階からルールを持つことが制作効率に直結します。

レイヤーグループを使った素材整理で書き出し効率が上がる
レイヤーをグループ(フォルダー)にまとめておくと、グループ単位でPNGを書き出せます。「書き出し形式」では、レイヤーグループを1つのPNGとして出力する扱いになるため、複数のレイヤーで構成された素材を1ファイルにまとめて書き出せます。ボタン素材やアイコン素材のように複数レイヤーが組み合わさっているパーツを、グループ名そのままのファイル名で出力できます。
グループ化されていないレイヤーが混在していると、「レイヤーをファイルに書き出し」を実行したときに不要な中間レイヤーも個別出力されてしまい、不要ファイルの整理に余計な時間がかかります。制作開始時点でグループ化の粒度を決めておくことが、書き出しフェーズでの手間を最小化します。
CHECK
▶ 今すぐやること: レイヤーパネルで書き出したいレイヤー名を確認し、日本語や記号が含まれていないか整理してください(3分)。
Q: 「レイヤーをファイルに書き出し」で書き出したファイル名の頭に数字が付いてしまいます。
A: 「ファイル」→「書き出し」→「レイヤーをファイルに書き出し…」では、ファイル名プレフィックスとして連番が自動付与されます。これを避けたい場合は「書き出し形式」のパネルでレイヤーを個別選択して書き出す方法に切り替えてください。
Q: アートボードがないドキュメントでアートボード書き出しはできますか?
A: アートボードが存在しないドキュメントでは「すべてのアートボードを書き出し」のオプションが表示されません。アートボードを新規作成するには「レイヤー」→「アートボードに変換」か、ドキュメント新規作成時に「アートボード」にチェックを入れて開始してください。
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書き出しメニューを3分で診断

自分の書き出し目的を3問で特定
「自分はどの方法でPNGを書き出すべきか」を3分で診断できます。
Q1: 書き出したいのはドキュメント全体(1枚)ですか?それともレイヤー・アートボードごとに個別ファイルが必要ですか?
ドキュメント全体を1枚でよい場合はQ2へ進んでください。レイヤー・アートボードごとに個別出力したい場合は書き出し形式を使ってください(該当セクションを参照)。
Q2: 透過(背景を透明)を維持する必要がありますか?
透過が必要な場合はクイック書き出し(透明オプション選択)か書き出し形式を使います。透過が不要(白背景で問題ない)な場合はQ3へ進んでください。
Q3: 画像サイズ変更・メタデータ除去・ファイルサイズ最適化などの細かい設定が必要ですか?
細かい設定が必要な場合は書き出し形式を使います。設定は不要でとにかく速く出力したい場合はクイック書き出しを使います。
Result A(Q1でレイヤー・アートボード選択): 書き出し形式で一括出力してください。命名ルールを事前に設計しておくと後処理が不要になります。
Result B(Q2で透過必要、Q3で設定不要): クイック書き出しで「透明」オプションを選択してください。書き出し後にブラウザで透過確認を実施してください。
Result C(Q2で透過不要、Q3で設定必要): 書き出し形式でサイズ・品質を調整してから出力してください。
Result D(Q2で透過不要、Q3で設定不要): クイック書き出しが最速です。2クリックで完了します。
CHECK
▶ 今すぐやること: 現在のプロジェクトで「Q1〜Q3」を順番に答えて、今日使うべきメニューを1つ確定してください(3分)。
Q: クライアントから「PNGで納品」とだけ指示された場合、どの方法が最適ですか?
A: 透過の要否を確認するのが最初の一歩です。バナーやWebビジュアルでは透過不要が多く、UIパーツやロゴの切り抜きでは透過が必要になります。不明な場合は透過ありのPNG-24で書き出しておくと、クライアント側での用途変更にも対応しやすくなります。
Q: 「書き出し形式」と「Web用に保存(従来)」はどちらを使うべきですか?
A: Adobeは「書き出し形式」への移行を推奨しています。「Web用に保存(従来)」は旧メニューであり、今後のアップデートで削除される可能性があります。新規プロジェクトでは「書き出し形式」を基本として使う習慣に移行してください。
PNG一括書き出しは5つの仕組みで解決

ハック1: レイヤー命名ルールで書き出し後の整理をゼロにする
【対象】: 複数レイヤーをまとめて書き出し、その後にファイル整理が発生している制作者
【手順】: ステップ1としてレイヤー名を「用途_サイズ_バリエーション」形式(例: btn_pc_blue、banner_728x90)に統一してください(制作開始時に5分)。ステップ2として「ファイル」→「書き出し」→「レイヤーをファイルに書き出し…」を実行し、出力先フォルダーを指定します。ステップ3として書き出し完了後にファイル一覧を確認し、命名ルール通りになっているかを確認してください。命名が正しければ整理作業は不要です。
【ポイントと理由】: 制作開始時に命名規則を5分で設計しておくことで、書き出し後のファイル整理時間を大幅に削減できます。「レイヤーをファイルに書き出し」はレイヤー名をそのままファイル名に使用するため、命名が適切であれば書き出し完了が納品準備完了になります。命名規則が機能する前提は、プロジェクト内で一貫したルールが存在することです。
【注意点】: レイヤー名に日本語や特殊記号(!、#、%など)は使わないことをおすすめします。OSやブラウザの環境によってはファイル名のエンコードが崩れる場合があり、英数字とアンダースコアで統一する方が安全です。
ハック2: クイック書き出しのショートカット設定で書き出し時間を1クリックにする
【対象】: 同じプロジェクトで何度も同じ形式でPNGを書き出す作業が繰り返し発生している制作者
【手順】: ステップ1として「ファイル」→「書き出し」→「書き出し設定」を開き、形式をPNG・透明オプション有効に設定して「OK」を押してください(初回3分)。ステップ2として書き出し場所を「現在のドキュメントと同じ階層のアセットフォルダー」に設定します。ステップ3として以降は「ファイル」→「クイック書き出し(PNG)」のみで書き出しが完了します。毎回の保存先ダイアログが表示されなくなります。
【ポイントと理由】: 書き出し先を固定してクイック書き出しを1クリック化することで、繰り返し書き出しの合計時間を削減できます。書き出し先がアセットフォルダーに固定されると、PSDファイルと同じ階層に書き出しデータが自動整理されるため、フォルダー構造の管理も同時に解決します(書き出し設定と書き出し場所の環境設定)。
【注意点】: アセットフォルダーへの固定設定はプロジェクトをまたいで適用されます。別プロジェクトで書き出し先が変わることを把握せずに使い続けると、意図しないフォルダーにデータが蓄積されます。プロジェクト切り替え時には書き出し先の設定を確認する習慣が必要です。
ハック3: 書き出し形式のRetinaサイズ同時出力で書き出し回数を半減させる
【対象】: バナーやUI素材を通常サイズと2倍(Retina)サイズの両方で納品する必要がある制作者
【手順】: ステップ1として「書き出し形式」を開き、左パネル下部の「+」ボタンを押してサイズ設定を追加してください(初回2分)。ステップ2として1つ目の行に「1x」、2つ目の行に「2x」を設定します。ステップ3として「書き出し」ボタンを押すと、1倍と2倍のPNGが同一フォルダーに自動的に出力されます。ファイル名は「filename.png」と「filename@2x.png」で自動命名されます。
【ポイントと理由】: 書き出し形式のサイズ設定を複数登録しておくことで、1回の操作で全サイズを同時出力できます。倍率設定はプロジェクト間で再利用できないため、テンプレートPSDに設定済みの状態で保存しておくとプロジェクト開始時のセットアップ時間を短縮できます。
【注意点】: 2xサイズを出力する際、元のドキュメント解像度が72ppiの場合でも書き出し倍率で2倍の画素数を出力できます。元のレイヤーがスマートオブジェクトでない場合、2倍拡大時に画質が劣化することがあります。Retinaサイズが必要な素材はスマートオブジェクトまたはベクターシェイプで制作してください。
ハック4: 納品前チェックリストを定型化して再納品をゼロにする
【対象】: 書き出し後のファイルチェックを感覚で行っており、クライアントから修正依頼が発生したことがある制作者
【手順】: ステップ1として書き出し後のチェック項目を「背景(透過 or 白)」「サイズ(幅×高さのpx数)」「形式(PNG-24 or PNG-8)」「保存先(正しいフォルダーか)」の4項目に絞ってください(チェック1分)。ステップ2として書き出し済みファイルをFinderまたはエクスプローラーで選択し、プロパティ(情報を見る)でサイズと形式を確認します。ステップ3としてブラウザにドラッグ&ドロップして背景透過の状態を目視確認します。問題がなければ納品フォルダーに移動してください。
【ポイントと理由】: 4項目のチェックリストを毎回同じ順番で実行することで、確認漏れによる再納品の発生を防げます。4項目チェックは1分で完了するため、書き出しフロー全体のコストに対して十分なリターンがあります。確認漏れが発生するのは「前回と同じだから」という思い込みが原因になるケースが多く、同じプロジェクトの繰り返し書き出しでも毎回4項目を確認する習慣が品質の安定につながります。
【注意点】: チェックリストをテキストファイルやスプレッドシートに書き出しておき、物理的に確認できる状態にしてください。頭の中だけのチェックリストは項目を省略してしまうため機能しません。
ハック5: アクションで書き出し操作を自動化して1ボタン完結にする
【対象】: 毎回同じ設定でPNGを書き出す操作を繰り返しており、作業の定型化を検討している制作者
【手順】: ステップ1として「ウィンドウ」→「アクション」を開き、「新規アクション」を作成して記録を開始してください(初回セットアップ10分)。ステップ2として記録中に「ファイル」→「書き出し」→「書き出し形式」で通常の書き出し操作を実行します。ステップ3として記録を停止します。以後は同じ設定での書き出しをアクション1回の実行(F2キーなどのショートカット割り当て可能)で完了できます。
【ポイントと理由】: アクションに記録しておくことで書き出し操作を1ボタンに集約できます。アクションは「バッチ処理」と組み合わせることで、フォルダー内の複数PSDファイルを一括で同一設定のPNGに変換する自動化も実現します。作業効率上げる方法として、アクションのバッチ処理はとくに繰り返し作業の多いフリーランスにとって有効な手段です。

【注意点】: アクションに書き出し先の絶対パスが記録されてしまうと、別のプロジェクトや別のPCで実行したときに保存先エラーが発生します。アクション記録時は保存先を「都度指定」に設定するか、バッチ処理の「出力先」設定で上書きする運用にしてください。バッチ処理で保存先を指定する場合は「ファイル」→「自動処理」→「バッチ…」から設定できます。
CHECK
▶ 今すぐやること: 「ウィンドウ」→「アクション」を開き、よく使う書き出し設定を1つアクションとして記録してください(10分)。
Q: アクションで書き出したファイルの保存先が毎回違うフォルダーになってしまいます。
A: アクション記録時に「絶対パス」が記録されているためです。「ファイル」→「自動処理」→「バッチ…」を使い、「出力先」を「フォルダー」に設定して毎回フォルダーを指定する運用に変更してください。この設定を使うとアクション内の保存先指定を上書きできます。
Q: バッチ処理で複数PSDをまとめてPNG変換したいのですが、設定方法を教えてください。
A: 「ファイル」→「自動処理」→「バッチ…」を開き、「アクション」に先ほど記録したPNG書き出しアクションを選択します。「ソース」に変換したいPSDが入ったフォルダーを指定し、「出力先」に保存先フォルダーを指定して「OK」を押すと一括処理が始まります。
PNG書き出しを完全攻略する:3メニュー使い分けと自動化のまとめ
PhotoshopのPNG書き出しは「クイック書き出し」「書き出し形式」「別名で保存」の3メニューを用途で使い分けることが、手戻りをゼロにする核心です。透過を維持するには背景レイヤーの削除と透明オプションの確認を2手順で実行し、複数素材の書き出しには命名ルールとアクションの組み合わせで作業を定型化できます。
フリーランスの制作現場では、書き出し操作の精度と速度が納品品質と直結します。今日から3メニューの使い分けを自分のワークフローに組み込むことで、再書き出しや再納品という時間コストの高いトラブルを防げます。まずは「書き出し形式」のダイアログを1度開いて、PNG・透明オプション・サイズ設定の3項目を確認することが最初の一歩です。さらに画像リサイズ一括の方法と組み合わせることで、書き出し後のサイズ調整も効率化できます。

| 状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| とにかく今すぐPNGで出したい | 「ファイル」→「クイック書き出し(PNG)」を実行 | 2分 |
| 透過が崩れている | 書き出し設定で「透明」オプションを確認 | 3分 |
| レイヤー・アートボードを一括出力したい | 「書き出し形式」を開いてレイヤー選択 | 7分 |
| 毎回の書き出しを自動化したい | アクションに書き出し操作を記録 | 10分 |
Photoshop PNG書き出しに関するよくある質問
Q: クイック書き出しと書き出し形式は何が違いますか?
A: クイック書き出しはドキュメント全体を事前設定の形式で即座に1ファイルとして出力する手段で、スピード優先の場面に向いています。書き出し形式はレイヤー・アートボード単位での個別出力やサイズ変更・メタデータ制御など、細かい設定が必要な場面に対応しています。制作の用途に応じて使い分けることが実務効率を高めます。
Q: PNGで保存しようとしても「別名で保存」にPNGが表示されません。
A: カラーモードがCMYKや16ビットになっている場合、「別名で保存」のファイル形式一覧にPNGが表示されません。「イメージ」→「モード」→「RGBカラー」に変更してから再度お試しください。Webやデジタル用途の場合はRGB 8ビットが基本設定です。
Q: 書き出したPNGのファイルサイズが大きすぎます。小さくするにはどうすればよいですか?
A: 「書き出し形式」を使い、「最小ファイルサイズ」に最適化するオプションを確認してください。また、半透明が不要な素材であればPNG-8(8 bit)を選ぶことでファイルサイズを削減できます。画像内容によってはJPEGへの変更もサイズ削減の選択肢になりますが、透過が必要な場合はPNGを維持してください。
【出典・参照元】
Photoshop でのグラフィック形式でのファイルの保存 – Adobe公式ヘルプ:PNG保存の条件・手順・対応カラーモードの解説
Photoshop のクイック書き出し – Adobe公式ヘルプ:クイック書き出しの操作・形式設定・保存場所の案内
書き出し設定と書き出し場所の環境設定 – Adobe公式ヘルプ:書き出し先固定設定・環境設定の詳細
Photoshopで透過抜きPNGファイルを作成する方法 – 透過PNGの作成手順・透明チェックの解説
Photoshopでレイヤーごとにファイルに書き出す簡単な方法 – レイヤー単位書き出しの操作手順
アートボードを書き出す – アートボード単位のPNG書き出し手順