フリーランスWebデザイナーがまず習得すべきはPhotoshopで、バナー・LP・Web用画像書き出しを担うのがその主な理由です。ロゴやアイコンが必要な案件はIllustratorを追加学習することで対応の幅が広がります。この記事では実務の使い分け基準と学習順序を案件タイプ別に整理します。
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この記事でわかること
PhotoshopとIllustratorの画像方式の違いから使い分け基準まで整理します。バナー・LP案件に直結するPhotoshopの3つの使用場面を把握できます。Figmaとの役割分担を3段階で理解し、ツール選択の迷いをなくせます。
今のデザインの仕事で、一番近い悩みは?
この記事の結論
Webデザイナーのフリーランスとして案件獲得を急ぐなら、Photoshopを先に学ぶのが実務上の定石です。バナー制作・LP制作・画像書き出しといった高頻度の作業がPhotoshopに集中しているため、最初の1本を習得するだけで受注できる案件の幅が広がります。Illustratorはロゴやアイコン作成の依頼が増えてきた段階で追加学習するのが、学習コストを案件収益に直結させる順序として合理的です。
最初に確認すること
自分が受けたい案件タイプを先に決めることが出発点です。バナー・LP・サイトデザインが主軸ならPhotoshopを先に始め、ロゴ・アイコン・印刷物が含まれるならIllustratorを並行または後追いで習得する計画を立てます(案件タイプの確認:5分)。
状況別ショートカット
| 状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| 学習順序が決められずにいる | PhotoshopとIllustratorは画像方式で役割が分かれる | 3分 |
| バナー・LPを主力案件にしたい | Webデザイナーの実務でPhotoshopを使う場面 | 3分 |
| ロゴ・アイコン案件に対応したい | Webデザイナーの実務でIllustratorを使う場面 | 3分 |
| FigmaとPhotoshop・Illustratorの関係が分からない | Figmaとの使い分けは3段階で整理できる | 3分 |
| どちらから始めるか今日中に決めたい | 案件タイプで診断:先に学ぶツールを3問で判定 | 3分 |
| 実務で詰まりやすい落とし穴を知りたい | 実務5ハック:案件対応を加速する使い分けの習慣 | 5分 |
PhotoshopとIllustratorは画像方式で役割が分かれる
PhotoshopとIllustratorの違いを「用途が違うツール」として覚えると、試験勉強のような丸暗記になりやすいです。「なぜ用途が違うのか」という画像方式の理解から入ると、実務での使い分けに迷わなくなります。
PhotoshopはRGB写真に強いラスター型ツール
Photoshopが扱うのはラスター画像、つまりピクセルの集合体です。写真1枚は数百万個のピクセルで構成されており、明るさ・色味・コントラストをピクセル単位で操作できるため、人物写真の肌補正や商品写真の背景除去といった作業に直結します。ピクセルで構成されるという特性上、画像を大幅に拡大すると階調が荒れます。ただしWebデザインでは印刷のように極端な拡大はほぼ発生しないため、この制約が実務で問題になることは少ないです(Adobe公式 Illustrator vs Photoshop)。
Illustratorはロゴやアイコンに強いベクター型ツール
Illustratorが扱うのはベクター画像、つまり数式で描かれた図形データです。直線・曲線・多角形はすべて座標と数式で定義されているため、どれだけ拡大しても輪郭がなめらかなまま保たれます。ファビコンからビルボードまで同一データで対応できるのはこの特性によるもので、ロゴ・アイコン・イラストの納品物がベクター形式(AI・SVG)を求める背景でもあります(Adobe公式 Illustrator vs Photoshop)。
ラスターとベクターの違いを実作業に当てはめる
「写真はPhotoshop、図形はIllustrator」という原則は、ラスターとベクターの特性から自然に導かれます。クライアントから「バナーに人物写真を入れて明るさを調整してほしい」という依頼が来た場合、写真データはラスター型のPhotoshopで操作するのが適切です。一方「会社のロゴをWebサイト用とパンフレット用に納品してほしい」という依頼の場合、拡大縮小に耐えるベクター形式での納品が求められるため、Illustratorが適切です。この2つのケースに当てはめるだけで、迷いの多くが解消します。なお、フリーランスWebデザイナーの仕事内容や独立のステップについても、ツール選定と合わせて把握しておくと案件獲得の準備が整います。

CHECK
▶ 今すぐやること: 手元にある過去の参考作品や依頼リストを見て、写真加工が多いか図形作成が多いかを数えてみる(5分)
Q: ラスターとベクターのどちらがWebデザインに向いていますか?
A: どちらが「向いている」というより、素材の種類で使い分けます。写真・画像素材はPhotoshop(ラスター)、ロゴ・アイコン・イラスト素材はIllustrator(ベクター)が適切で、1つのWebサイトを制作する際でも両方が登場することが一般的です(Adobe公式)。
Q: PSDとAIファイルはそれぞれどのソフトで開きますか?
A: PSDファイルはPhotoshopの標準形式で、AIファイルはIllustratorの標準形式です。クライアントから素材として渡される場合、ファイル拡張子でどのソフトが必要かを判断できます。PSDを開くにはPhotoshop、AIを開くにはIllustratorが必要です。
CHECK
▶ 今すぐやること: 過去に受け取ったクライアントからの素材ファイルの拡張子を確認し、PSDとAIの比率を把握する(3分)
Webデザイナーの実務でPhotoshopを使う場面
バナー制作の依頼を初めて受けたとき、使うソフトを迷っている時間が意外とかかります。実務でPhotoshopを選ぶ場面は比較的パターン化されているため、以下の3場面を把握しておくと判断が速くなります。
バナー・LP・サムネイルの制作
バナー広告、LPのビジュアル制作、SNS用サムネイルは、写真素材と文字・装飾を合成する作業が中心です。Photoshopのレイヤー構造と選択ツールは写真の切り抜き・合成・調整に特化しており、600×200pxのバナーに商品写真と価格テキストを配置して書き出す、という一連の工程をPhotoshop内で完結できます。フリーランス案件の比較サイトや案件マーケットでも「バナー制作」の依頼条件にPhotoshopスキルが明記されているケースが多く見られます。EC画像制作やSNSバナーなど用途別の考え方を整理したWebデザイナーは、Photoshopを選ぶ基準を早期に固めているという報告もあります(初心者デザイナーの使い分け体験談)。
Web用画像の書き出しと最適化
Webサイトに掲載する画像はファイルサイズが表示速度に直結するため、PNG・JPG・WebPの使い分けと圧縮設定が重要です。Photoshopは「Web用に保存」機能でこの工程を一本化できます。同一画像をRetina対応の2xサイズと標準サイズで同時書き出しする作業もPhotoshop内で管理でき、コーダーへの素材渡しがスムーズになります。また、画像圧縮で画質を落とさない方法を組み合わせて知っておくと、書き出し後の軽量化対応もスムーズに行えます。

写真加工・補正・合成
クライアントから「商品写真の背景を白抜きにしてほしい」「人物写真の明るさをもう少し上げてほしい」といった依頼は、Webデザイン案件の付随業務として発生することがあります。こうした補正・合成作業はPhotoshopの選択範囲ツールとレベル補正が実用上の基本になります。
Q: Photoshopだけでロゴを作ることはできますか?
A: 作ることは技術的に可能ですが、ラスター形式のため拡大するとエッジが荒れます。ロゴはビジネスカードからWebまで様々なサイズで使われるため、ベクター形式で作成できるIllustratorを使うのが実務の標準です。Photoshopでのロゴ制作は後々の修正コストにつながりやすいです。
Q: Photoshopはバナー制作以外にも使いますか?
A: 使います。Webサイト全体のモックアップをPhotoshopで作るワークフローは以前主流でしたが、現在はFigmaに移行しているケースも多いです。ただし写真加工・画像補正はPhotoshopが依然として中心で、Figmaには代替できない機能が残っています。
CHECK
▶ 今すぐやること: 受けたい案件のバナーや画像仕様をリサーチし、Photoshopの「Web用に保存」機能を1回試してみる(30分)
Webデザイナーの実務でIllustratorを使う場面
バナーとLP中心の初期フェーズでは「WebデザインだけならIllustratorはいらない」という考え方は半分正しいです。ただし受注の幅を広げようとすると、必ずIllustratorが必要になる場面が出てきます。
ロゴ・アイコンのベクターデータ制作
クライアントの新規事業立ち上げや個人ブランドの構築支援として、ロゴやアイコンの制作依頼はWebデザイン案件と並行して受注機会があります。このとき納品物として求められるのはAIファイルまたはSVGファイルで、拡大・縮小に対応できるベクター形式です。Illustratorを使えない場合、この種の依頼を断らざるを得ないか、外注コストが発生します。Illustratorは図形や線で構成されるロゴやイラストに向いており、先に学ぶツールを用途で考えることが学習効率を高めるという考え方も広まっています(先に学ぶツールの考え方に関する体験談)。またフリーアイコンの商用利用に関するサイト比較を参考にしながら、クライアントへの素材提案スキルを合わせて高めることも有効です。

印刷物と連動するデザイン制作
名刺・チラシ・パンフレットといった印刷物のデザイン依頼は、Web案件を持つクライアントから横展開で発生することがあります。印刷物はCMYKカラーモードとトリムマークの設定が必要で、Illustratorがこの工程に対応しています。Webサイトのデザインを担当していたクライアントから「同じデザインで名刺も作ってほしい」という相談は、実務ではそれほど珍しくありません。
複雑な図形・インフォグラフィックのパーツ制作
Webサイトに掲載するオリジナルのアイコンセット、矢印図、フローチャートの図版はIllustratorで作成してSVGとして書き出すと、CSSで色変更やサイズ調整がしやすくなります。Photoshopでも図形を配置できますが、パスの細かい調整やアンカーポイントの操作はIllustratorの方が直感的に行えます。
Q: IllustratorはWebデザイン専業のフリーランスに必要ですか?
A: バナー・LP・サイト制作が主軸であれば、最初の1〜2年はPhotoshopとFigmaで案件対応できるケースが多いです。ただしロゴ・アイコン依頼の引き合いが増えた段階でIllustratorの習得を始めると、受注単価の底上げにつながります。
Q: Illustratorで作ったロゴをPhotoshopで編集できますか?
A: IllustratorのAIファイルはPhotoshopでスマートオブジェクトとして配置できます。ただしベクターデータとしての編集はできなくなるため、ロゴのパス編集が必要な場合はIllustratorで行い、仕上げ加工や写真との合成にPhotoshopを使う役割分担が実務の標準的なワークフローです。
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▶ 今すぐやること: 過去に断ったまたは外注したロゴ・アイコン案件の数を数え、Illustrator習得の優先度を判断する(5分)
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案件タイプで診断:先に学ぶツールを3問で判定
「とりあえず両方学ぼう」と思って学習を始め、どちらも中途半端になるケースがあります。以下の3問に答えると、今の状況でどちらを優先すべきかを判定できます。
Q1: 最初に受けたい案件はどれに近いですか?
バナー・LP・Webサイトのビジュアル制作を想定しているならQ2へ進んでください。ロゴ・アイコン・印刷物の制作を想定しているなら、IllustratorからStartが適切です。
Q2: 写真素材や実写画像を使いますか?
使うならPhotoShopからStartが適切です。ほぼ使わない(テキストと図形だけ)ならQ3へ進んでください。
Q3: SVGやベクター形式での納品を求められていますか?
求められているならIllustratorからStartが適切です。求められていないならPhotoshopからStart(後でIllustratorを追加)が合理的な選択です。
判定A: PhotoshopからStart
バナー・LP・写真加工が中心の案件に対応できます。Photoshopの基本操作(レイヤー・選択ツール・書き出し)を習得した後、Figmaに入門してサイト全体のUIデザインへ展開する学習ルートが実務直結です。
判定B: IllustratorからStart
ロゴ・アイコン・印刷物案件の受注に直結します。ペンツールとアンカーポイントの操作、カラーモードの設定(RGBとCMYK)を重点的に習得します。バナー案件も並行して受けたくなった段階でPhotoshopを追加学習します。
Q: 両方同時に学ぶことはできますか?
A: 技術的には可能ですが、最初は1つのツールに集中した方が基本操作が定着しやすいです。操作体系が似ている部分もあれば、考え方が根本的に異なる部分もあるため、どちらかを先に習得してから2本目に移る方が混乱が少ないです。案件対応の頻度が高い方から始めることをおすすめします。
Q: 学習にはどのくらいの期間がかかりますか?
A: Photoshopの基本操作(写真補正・バナー制作・書き出し)を実務レベルで使えるまでは、毎日1〜2時間の練習で1〜2か月が目安とされています。Illustratorはペンツールの習得に時間がかかる傾向があり、基本から実用レベルまで同様のペースで2〜3か月を見ておくと余裕があります。
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▶ 今すぐやること: 3問の診断結果をもとに、今週から始めるツールを1つだけ決めてAdobe CCの無料体験を開始する(10分)
Figmaとの使い分けは3段階で整理できる
PhotoshopとIllustratorを学ぼうとしたとき、「Figmaが主流という話もある」という情報が頭にちらつくことがあります。Figmaを「代替ツール」と捉えると混乱しますが、役割が異なる3つの段階で整理すると判断しやすくなります。
第1段階:UIデザインとプロトタイプはFigmaが中心
Webサイト・アプリのUIデザインをチームで共同編集する場合、現在の主流はFigmaです。ブラウザベースでリアルタイム共同編集ができ、デザインとプロトタイプを同一ファイルで管理できます。コーダーへのCSSプロパティの受け渡しもFigmaから直接行えるため、Web制作ワークフローのUI設計フェーズはFigmaで完結することが増えています。
第2段階:写真加工・画像補正はPhotoshopが必要
Figmaは写真の背景除去・ピクセルレベルの補正・複雑なレイヤー合成には対応していません。Webサイトに掲載する写真をWebページ表示用に最適化し、サイズや色を調整する作業は引き続きPhotoshopで行う必要があります。つまりFigmaとPhotoshopは「代替関係」ではなく「担当工程が異なる並列関係」です。
第3段階:ロゴ・アイコンのベクター制作はIllustratorが残る
FigmaにもベクターツールはありますがIllustratorほど多機能ではなく、細密なパス操作や印刷用のカラー設定には対応しきれない場面があります。クライアントへのロゴ納品にAIファイルを求められるケースは現在も残っており、Illustratorの学習価値がゼロになったわけではありません。フリーランスとして「Figmaもできる、Photoshopもできる、ロゴならIllustratorも対応可能」という状態が、案件の幅を広くします。Illustratorは拡大しても綺麗なままのベクターデータを扱えるため、Webデザイナーは両方使えた方が対応できる案件の幅が増えます(Webデザイナー視点の学習体験談)。フリーランスとしての案件獲得に悩む場合は、ポートフォリオサイトの作り方を参考に、ツールを活用した作例を整備することも効果的です。

Q: FigmaだけでWebデザイナーとして仕事はできますか?
A: UIデザイン・プロトタイプ・コーダーへの仕様共有はFigmaで完結できます。ただし写真補正やロゴ制作を含む案件ではPhotoshopやIllustratorが必要になるため、FigmaをメインにしながらPhotoshopを補助として使えると、受注できる案件の幅が広がります。
Q: 3つのツールすべてを学ぶ必要がありますか?
A: 案件タイプによります。UIデザイン中心ならFigma+Photoshopで対応できるケースが多く、印刷物・ロゴまで対応したいならIllustratorを追加する流れが自然です。最初から3ツールを同時学習すると進捗が分散するため、優先順位を決めて1本ずつ積み上げる方が実務投入までの時間が短くなります。
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▶ 今すぐやること: 自分が使っているツールセット(FigmaのみかPhotoshopも使っているか)を書き出し、補うべきツールを1つ特定する(5分)
実務5ハック:案件対応を加速する使い分けの習慣

ハック1:納品物のファイル形式を確認してからツールを決める
【対象】: 案件受注後にツール選択で迷う経験をしたことがあるフリーランス
【手順】: クライアントから案件概要を受け取ったら、まず「納品物の形式は何か」を確認するメールを送ります(2分)。PSDを求められているならPhotoshop、AIまたはSVGを求められているならIllustratorを選択します。形式の指定がなければ「WebならPNG・JPG、印刷ならAI・PDFでよいか」を確認してから着手します。
【コツと理由】: 「この案件はどっちが向いているか」と自分で判断しようとするより、クライアントが求める納品形式にツールを合わせると判断が一度で終わります。ツールに先に縛られると、後から「AIファイルでも納品してほしい」と追加要望が来たときに作業のやり直しが発生します。
【注意点】: 「どうせJPGで書き出すからIllustratorでもPhotoshopでもいい」という判断は、後工程で素材を再利用する可能性がある場合には避けた方が無難です。ベクターのAIファイルで納品しておく方が修正依頼への対応が楽になります。画像納品後にサイズ違いで再依頼が来て、ラスターだと拡大できなかったという状況は起こりやすいため、最初の納品形式の確認が重要です。
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▶ 今すぐやること: 次の案件問い合わせ時に「納品ファイル形式確認」を質問テンプレートに追加する(5分)
ハック2:ポートフォリオにはPhotoshopとIllustratorの成果物を分けて掲載する
【対象】: 案件獲得のためのポートフォリオを整備中のフリーランス
【手順】: 自分の制作物を「写真加工・バナー系」と「ロゴ・アイコン・図形系」の2カテゴリに分けます(10分)。写真加工・バナー系はPhotoshopの作例として、ロゴ・図形系はIllustratorの作例として分類してまとめます。ポートフォリオサイトに「使用ツール:Photoshop」「使用ツール:Illustrator」と明記して掲載します。
【コツと理由】: ポートフォリオを「デザイン作品集」として一括掲載しがちですが、クライアントが見ているのは「自分の依頼に対応できるか」です。使用ツールを明記することで、PhotoshopもIllustratorも使えるという能力を視覚的に示せます。ツールを明記したポートフォリオは、クライアントが「バナーを頼める人」「ロゴを頼める人」として判断するときの基準にもなります。ポートフォリオで仕事につながる実績の見せ方も合わせて参照することで、掲載内容の完成度が高まります。

【注意点】: 練習作品だけでポートフォリオを埋めることより、実際の案件で制作したもの1点の方がクライアントへの説得力が高いです。初期の段階では「自分が本当に受けたい案件の模擬制作物を1〜2点」の方が投資対効果が高いです。
CHECK
▶ 今すぐやること: 既存の制作物をPhotoshop系とIllustrator系に仕分けし、掲載可能な作品を3点選ぶ(15分)
ハック3:Photoshopのスマートオブジェクトを使ってIllustratorのロゴを管理する
【対象】: Photoshop上でバナーを制作しながらIllustrator製のロゴを扱う必要があるフリーランス
【手順】: IllustratorでロゴをAI形式で保存しておきます。次にPhotoshopの「配置(スマートオブジェクト)」機能でAIファイルをPSDに埋め込みます(3分)。ロゴの修正が必要になった場合は、AIファイルをIllustratorで編集するとPhotoshop上のスマートオブジェクトが自動更新されます。
【コツと理由】: バナーをPhotoshopで作っているのにロゴだけラスター化してしまうと、見た目上は問題ないように見えますが、サイズ変更のたびに品質が下がります。スマートオブジェクトとしてAIファイルを埋め込んでおくと、バナーサイズを変更してもロゴだけベクターで保持されるため、書き出し後の仕上がりが安定します。
【注意点】: AIファイルをスマートオブジェクトとして配置した場合、PSDを他の人に渡す際はAIファイルも一緒に渡さないとリンクが切れてしまいます。PSDだけ送ったらロゴが表示されなかったという状況はフリーランスの実務でよくある想定外です。渡す前に「埋め込みに変換」しておくか、AIファイルをセットで渡すことを習慣にします。
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▶ 今すぐやること: 手元のPSDファイルにAI形式のロゴをスマートオブジェクトとして配置し、動作を確認する(15分)
ハック4:Illustratorで作るアイコンはSVGで書き出してWebに活かす
【対象】: Webサイト制作を受注しつつ、オリジナルアイコンも制作したいフリーランス
【手順】: Illustratorで必要なアイコンをアートボード単位で制作します(1アイコン1アートボードが管理しやすい)。次に「ファイル → 書き出し → Web用に保存(レガシー)」でSVGを選択して書き出します(5分)。書き出したSVGをHTMLに<img>タグまたはインラインSVGとして組み込みます。
【コツと理由】: アイコンをPNG画像として書き出してWebに使うことが多いですが、SVGにするとCSSから色・サイズをコントロールできます。同じアイコンをホバー時に色を変えたい場合、PNGなら色違いの画像を別途用意する必要がありますが、インラインSVGならCSSのfillプロパティ1行で対応できます。デザインとコーディングが自分でできるフリーランスなら、この手法は提案の差別化にもなります。
【注意点】: SVGには外部から読み込んだ場合にCSSで色を変更できない制限があります(インラインSVGでないと外部CSSでfillの変更ができません)。色変更が必要なアイコンをSVGで扱うときは「インラインで埋め込む」か「CSSで対応できないケースを事前にクライアントに説明する」のどちらかが必要で、無条件にSVGにすればよいというわけではありません。
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▶ 今すぐやること: Illustratorで正円のシンプルなアイコンを1つ作り、SVGで書き出してブラウザで表示確認する(20分)
ハック5:バナー量産案件はPhotoshopのアクションとバッチ処理を使う
【対象】: 複数サイズ・複数パターンのバナーを短期間で納品するフリーランス
【手順】: バナーの基本レイアウトをPhotoshopで1枚作成し、変更箇所(テキスト・画像)をリストアップします(15分)。次に「ウィンドウ → アクション」でサイズ変更・書き出しの操作をアクションとして記録します(10分)。バッチ処理で同サイズのバナーを一括書き出しし、残りのサイズ調整を手動で対応します。
【コツと理由】: 10種類のサイズのバナーを1枚ずつ書き出す作業を手動で繰り返すケースがあります。アクション記録を先に行うと書き出し工程の手間が大幅に減ります。実務上、バナーの「デザイン」に使う時間より「書き出し・ファイル整理」に使う時間の方が多くなっている場合があります。アクションの記録は初回に10〜15分かかりますが、同じパターンのバナーが5枚以上あれば元が取れます。
【注意点】: アクションはPhotoshopのバージョンや環境が変わると動作しないことがあります。前回使ったアクションが動かないという状況は想定外として起きやすいです。アクションファイルをバックアップしておくことと、アクション内の操作を手動でもできるよう把握しておくことの2点はやっておくべきで、アクションに頼りきりにすることは避けた方が無難です。
CHECK
▶ 今すぐやること: 次のバナー案件でアクション記録を1本作成し、書き出し時間を計測して従来との差を記録する(初回30分)
WebデザイナーはPhotoshopを先に学ぶ:今日からの3つのアクション
PhotoshopとIllustratorのどちらを先に学ぶかは、受けたい案件タイプによって決まります。バナー・LP・サイトビジュアルが中心ならPhotoshopから始め、写真補正・画像書き出しの基本を固めてから案件に投入するのが実務への最短経路です。
Illustratorはロゴ・アイコン・印刷物案件が増えてきた段階で追加学習すれば、受注単価の幅が広がります。FigmaはUIデザインとプロトタイプの領域で主流になっていますが、写真加工と印刷向けベクター制作の領域ではPhotoshopとIllustratorが引き続き必要です。3ツールを並列で学ぶより、1つを実務投入できる水準まで高めてから次に進む方が、フリーランスとして収益化するまでの時間を短くできます。なお、独立にあたって必要なフリーランスの開業資金の目安と調達方法も事前に把握しておくと、学習計画と資金計画を同時に立てられます。

| 状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| Photoshopを始めたい | 写真補正・バナー制作・書き出しの3機能に絞って練習する | 毎日1時間×1か月 |
| Illustratorを追加したい | ペンツールでロゴを1本作り切ってから案件対応する | 毎日1時間×2か月 |
| Figmaを学びたい | 既存サイトのUIをFigmaで再現する練習から始める | 毎日1時間×3週間 |
| ポートフォリオを整備したい | 受けたい案件の模擬制作を1点仕上げて掲載する | 1点あたり3〜5時間 |
WebデザイナーのPhotoshop・Illustratorに関するよくある質問
Q: フリーランスWebデザイナーとしてPhotoshopとIllustratorは両方必要ですか?
A: 案件タイプによって異なります。バナー・LP・サイトデザイン中心ならPhotoshopとFigmaで対応できる場面が多いです。ロゴ・アイコン・印刷物まで対応したいならIllustratorも必要になります。最初に取りたい案件で必要なツールから学ぶ方が収益化までの時間が短くなります。
Q: Photoshopは学習コストが高いですか?
A: 使える機能の数は多いですが、Webデザイン案件に使う機能は絞られています。レイヤー操作・選択ツール・調整レイヤー・Web用書き出しの4点を習得するだけで、バナーとLP制作の大半は対応できます。全機能を覚えようとせず、受注案件で必要な機能を都度追加学習する方が実務では早く動けます。
Q: Illustratorのペンツールは難しいと聞いたのですが、最初から習得が必要ですか?
A: ロゴやアイコンを一から描く案件を受けるなら必要ですが、既存のロゴを配置・修正するだけなら基本的なパス操作で対応できます。最初はペンツールに時間をかけすぎず、シェイプツールと既存素材の調整から入って、必要になった段階でペンツールを深めると学習効率が高いです。