ExcelのエラーはほとんどのケースでExcelの問題ではなく、Excelが数式を計算できないときに「#VALUE!」が表示されます。このエラーは5つの原因パターンに分類でき、原因さえ特定できれば5分以内に解決できます。文字列混入からスペース、全角数字まで、原因の特定から再発防止までをこの記事で解説します。

目次

この記事でわかること

この記事を読むと、3つのことが分かります。まず「#VALUE!」エラーが発生する5つの原因パターンと、それぞれの見分け方です。次に、TRIM・CLEAN・ASC・VALUE関数を使った5分以内の解決手順です。最後に、再発を防ぐ入力規則と前処理シートの設計方法です。

この記事の結論

「#VALUE!」は、Excelが数式の計算を完了できないときに表示されるエラーです。原因の多くは「数値を入力すべきセルに文字列や空白が混入している」ことに集約されます。エラーセルの参照先を1つずつたどりながら、文字列・スペース・全角数字・日付テキストの4項目を順番に確認すれば、ほとんどのケースで5分以内に解決できます。

今日やるべき1つ

エラーが出ているセルを選択し、[数式]タブ→「数式の検証」をクリックして参照元をたどる(3分)。

状況別ショートカット

状況読むべきセクション所要時間
エラーの意味からまず知りたい#VALUE!エラーは5原因で発生2分
コピー・CSV取り込み後にエラーが増えたスペース・非表示文字は3操作で除去3分
数式の引数ミスを確認したい関数引数ミスは4類型で整理3分
エラーの発生セルを特定したいエラー発生箇所を3分で診断3分
再発しないようにルールを整備したい再発防止は5つの仕組みで解決5分

#VALUE!エラーは5原因で発生

「#VALUE!」が出たとき、「数式が間違っているのか、データが悪いのか」と判断できず調査の方向性が定まらないケースは少なくありません。まず原因を体系的に把握することで、確認作業の順番が決まります。

エラーの意味は「型の不一致」

Excelは「数値」「文字列」「日付」「論理値」という型を持っており、型が一致しない演算を実行しようとすると「#VALUE!」を返します(Microsoftサポート: エラー値 #VALUE! を修正する)。たとえば「=A1+B1」でA1に「りんご」という文字列が入っていれば、Excelは「りんご+数値」という計算を実行できず「#VALUE!」を表示します。つまりこのエラーは「数式が壊れている」のではなく「入力されたデータの型が数式の期待と食い違っている」というシグナルです。数式を修正するより先にデータを確認するのが正しい手順です。なお、Excel重い・軽くする方法を同時に確認しておくと、大規模なファイルでエラーを調査する際のストレスも軽減できます。

5つの原因パターン

「#VALUE!」の原因は次の5パターンに分類できます。文字列混入、スペースや非表示文字、全角数字、日付のテキスト化、関数の引数ミスの5つです。フリーランスの請求書・売上集計・工数管理など日常業務で頻発するのは文字列混入とスペースの2種類です。残りの3パターンはCSV取り込み後や関数の組み合わせが複雑な場合に現れやすく、いずれも原因の「型」を知っておくと特定にかかる時間を大幅に短縮できます。

原因と発生しやすい状況の一覧

原因発生しやすい状況向いているケース
文字列混入手動入力・コピー貼り付けセルを目視で確認できる
スペース・非表示文字CSV取り込み・WebコピーTRIM関数で一括除去
全角数字日本語環境での手入力ASC関数で一括変換
日付のテキスト化CSVや外部データDATEVALUE関数で変換
関数の引数ミス複雑な数式の組み合わせ数式の検証で逐次確認

まず「TRIM関数で試す」ことが最短の一手です。スペースと非表示文字はどのパターンでも混入しやすく、TRIM一発で解決するケースが最も多いからです。

CHECK

▶ 今すぐやること: 上の5パターン一覧を自分の状況に照らして、どのパターンに近いかを1つ選ぶ(1分)

Q: #VALUE!以外のエラー(#REF!や#N/A)との違いは?

A: はい、明確に異なります。#REF!は「参照セルが存在しない」、#N/Aは「検索で値が見つからない」場合に出ます。#VALUE!は「型の不一致」に限定されるため、データの中身を疑うのが最初の一手です。

Q: IFERRORで隠せば問題ないですか?

A: いいえ、問題があります。IFERROR関数はエラーを画面上から消せますが、計算は正しく行われていないままです。売上合計や請求金額の計算では誤った数値が表示される可能性があるため、根本原因の特定が必要です。

スペース・非表示文字は3操作で除去

数式の書き方が正しいにもかかわらずエラーが出るケースの多くは、スペースや目に見えない文字が原因です。

スペースが原因のエラーを確認する方法

セルを選択して数式バーを確認すると、数値の前後にスペースが入っているケースを見つけられます。たとえば「 1000 」のように前後に半角スペースが入ると、Excelはこれを文字列と判断します。見た目は数値に見えても型は文字列であるため、加算や乗算を行う数式が「#VALUE!」を返します。特にWebページからコピーしたデータやCSVから取り込んだデータでは、このパターンが頻繁に起きます。フリーランスが請求書の単価や工数データをスプレッドシートに貼り付けて集計しようとしたとき、スペース混入が原因でエラーになる場面は実務でも珍しくありません。売掛金管理エクセルを5つの関数で自動化している場合でも、入力データにスペースが混じると同様のエラーが起きるため注意してください。

TRIM関数で前後スペースを除去する

スペース除去の最短手順は3ステップです。まず別の列(たとえばB列)に「=TRIM(A1)」と入力します(30秒)。次に関数の結果セルをコピーして、元のA列に「値のみ貼り付け」します(1分)。最後にB列の作業列を削除して完了です(30秒)。TRIM関数は文字列の先頭・末尾のスペースと、単語間の連続スペースを除去しますが、文字列の中にある1文字分のスペースは残します。そのため「1 000」のように数値の途中にスペースが入っているケースでは追加の処理が必要です。なお、TRIM関数で対応できない非表示文字(改行コードやタブ文字)はCLEAN関数で除去できます。「=TRIM(CLEAN(A1))」と組み合わせて使うことで、ほとんどの非表示文字を一括除去できます。

全角数字はASC関数で半角に変換する

日本語環境のExcelでは、全角数字の「123」と半角数字の「123」は見た目が似ていますが型が異なります。全角数字はExcelから文字列として扱われるため、SUM関数やIF関数が正しく動作しません。「=ASC(A1)」で全角を半角に変換できます。変換後は値のみ貼り付けで元のセルに反映し、数値として認識されているかをセルの右寄せ表示で確認してください。Excelでは数値は右寄せ、文字列は左寄せで表示されるため、この目視確認が最も簡単な型判定の方法です。

CHECK

▶ 今すぐやること: エラーが出ているセルの参照元に「=TRIM(CLEAN(対象セル))」を入力して変換を試みる(2分)

Q: TRIM関数を使っても直らない場合は?

A: 非表示文字がTRIMでもCLEANでも除去できない場合は、問題のあるセルの内容を一度メモ帳に貼り付け、そこから再度コピーして貼り直すと文字コードがリセットされます。それでも解決しない場合は日付テキスト化や引数ミスのパターンを確認してください。

Q: CSV取り込みで毎回エラーが出るのを防ぐ方法は?

A: Power QueryでCSVを取り込む際に「データ型の検出」を「最初の200行」から「データセット全体」に変更すると、数値列と文字列列の誤判定を防ぎやすくなります。定期的に取り込む場合はクエリとして保存しておくと再実行が1クリックで済みます。

関数引数ミスは4類型で整理

数式の書き方は合っているはずなのにエラーが出る場合、引数の型や個数のミスが原因の可能性があります。

引数の型ミス

SUM関数やAVERAGE関数は数値を引数に取りますが、誤って文字列セルを引数に指定すると「#VALUE!」が出ることがあります。たとえば「=SUM(A1:A10)」でA列に「未定」という文字列が含まれていても、SUM関数は内部的に文字列を無視するため0扱いになることが多く、この場合は#VALUE!ではなく正常に動作します。一方でIF関数やSUMPRODUCT関数は文字列に対してより厳密に型チェックを行うため、文字列が含まれると#VALUE!が発生します。引数の型ミスを確認するには、数式バーで引数のセルを選択し直して型を確認する方法が最も確実です。

引数の個数ミス

VLOOKUP関数は4つの引数を必要とします。第4引数(近似一致か完全一致か)を省略すると「近似一致」が適用されますが、検索列が昇順に並んでいない場合に意図しない結果や「#VALUE!」が発生することがあります。また、DATE関数に「2024/1/1」という文字列を渡すのは誤りで、DATE(2024,1,1)のように年・月・日を個別の引数として渡す必要があります。関数の引数の個数と順番はMicrosoftのサポートページで関数ごとに仕様が公開されています(Microsoftサポート: Excel関数リファレンス)。COUNTIF複数条件の使い方の記事でも似たような引数ミスの事例を解説しています。

参照範囲のサイズ不一致

SUMPRODUCT関数のように2つの配列を掛け合わせる関数では、配列のサイズが一致しないと「#VALUE!」が発生します。たとえば「=SUMPRODUCT(A1:A10, B1:B9)」はA列が10行、B列が9行であるため計算できません。参照範囲が広い場合は、まず各引数のセル範囲の行数をCOUNT関数で確認してから、揃えて修正するのが最短の手順です。

VALUE関数使用時の注意点

VALUE関数は文字列を数値に変換する関数ですが、「¥1,000」のように通貨記号やカンマが含まれる文字列を変換しようとすると「#VALUE!」が発生します。SUBSTITUTE関数で「¥」と「,」を除去してからVALUE関数に渡す必要があります。具体的には「=VALUE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A1,”¥”,””),”,”,””))」という数式で対応できます。

CHECK

▶ 今すぐやること: エラーの出ている数式の引数をすべてリストアップし、各引数のセルの型(数値/文字列)を確認する(3分)

Q: 数式の検証機能はどう使いますか?

A: エラーのあるセルを選択した状態で[数式]タブの「数式の検証」をクリックします。数式を段階的に計算して見せてくれるため、どの引数でエラーが発生しているかを1ステップずつ追えます。

Q: SUMとSUMPRODUCTはどちらを使うべきですか?

A: 条件付きの合計計算ではSUMIFS関数、複数条件の積を合計する場合にのみSUMPRODUCTを選ぶとエラーリスクを抑えられます。単純な合計であればSUM、複数条件ならSUMIFSを使うのが実務では安全です。

エラー発生箇所を3分で診断

「どのセルが原因なのか分からない」という状況が最も時間を消費します。自分の状況を診断して、調査の順番を決めてください。

Q1: エラーが出ているセルは1つですか?

Yesの場合はQ2へ進みます。Noの場合はQ3へ進みます。

Q2: そのセルには他のセルへの参照が含まれていますか?

Yesの場合はResult Aを実行します。Noの場合はResult Bを実行します。

Q3: 複数のエラーセルはCSVや外部データの貼り付け後に発生しましたか?

Yesの場合はResult Cを実行します。Noの場合はResult Dを実行します。

Result A: 参照元をたどって確認する

エラーセルを選択して[数式]タブの「参照元のトレース」を使うと、どのセルを参照しているかが矢印で表示されます。矢印の起点となるセルを1つずつ選択し、数式バーで文字列が入っていないか、スペースが入っていないかを確認してください。所要時間の目安は参照元セル1つあたり30秒です。

Result B: そのセル自体のデータ型を確認する

セルを選択して[ホーム]タブの「数値の書式」ドロップダウンを確認します。「文字列」と表示されている場合は、セルの型を「数値」に変更してから値を入力し直してください。入力済みの値があれば、セルを選択してF2キーを押してEnterを押すだけで再認識されるケースもあります。

Result C: TRIM・CLEAN関数で一括除去を試みる

作業列を1列追加し、「=TRIM(CLEAN(対象セル))」を入力してオートフィルで全行に適用します。結果列をコピーして元の列に値のみ貼り付ければ完了です。所要時間の目安は全体で3分以内です。

Result D: 数式の参照範囲サイズを確認する

数式内の各引数の参照範囲について、行数をCOUNT関数で確認します。「=COUNT(A1:A10)」と「=COUNT(B1:B9)」が異なる値を返していれば、それが原因です。範囲を揃えて修正してください。

CHECK

▶ 今すぐやること: Q1の質問に答えて、自分の状況に対応するResultに進む(1分)

Q: 複数のシートにまたがるエラーはどう確認しますか?

A: 参照元のトレース機能はシートをまたいだ参照も追えますが、別のブックを参照している場合はそのブックを開いた状態で確認する必要があります。閉じたブックへの参照があるときは、まず参照先ファイルを開いてから「数式の検証」を実行してください。

Q: エラーセルが100個以上ある場合はどうすればよいですか?

A: Ctrl+Gで「ジャンプ」ダイアログを開き、「セル選択」→「数式」→「エラー」にチェックを入れると、エラーが発生しているセルをすべて一括選択できます。どの列や行に集中しているかを把握してから、TRIM・CLEANで一括処理する方が効率的です。

VALUE!エラーの体験談と2つの典型パターン

同じ状況で困っている人は多く、パターンは大きく「早期解決」と「長期化」の2つに分かれます。

体験談①(解決パターン): CSV取り込み後のスペースエラーを早期に特定

毎月の作業時間を外部ツールからCSVエクスポートしてExcelに取り込み、請求書を作成するフローで運用していたWebデザイナーが、ある月から「=SUM(B2:B30)」の結果が「#VALUE!」になる問題に直面しました。数式を見直しても原因が分からなかったため、B列を1セルずつ選択して数式バーを確認したところ、時間の数値「8.5」の前に半角スペースが1文字入っていることが判明しました。外部ツールのエクスポート仕様が変わり、スペースが付加されるようになったことが原因でした。TRIM関数を作業列に入力して全行に適用し、値のみ貼り付けで解決しています。

Excelのセル内にスペースが含まれていると数値として認識されない点についても報告があります(Yahoo!知恵袋: Excel #VALUE! に関する質問)。もし最初から「CSV取り込み後はTRIMを必ず通す」というルールを設定していれば、原因特定の時間を省けた事例です。

体験談②(長期化パターン): IFERRORで隠し続けて月次集計が誤った数値を表示

売上管理表で「#VALUE!」が出た際に「とりあえず」としてIFERROR関数でエラーを0に置き換えて表示を消したライターが、数ヶ月後の確定申告準備中に異常に気づきました。IFERRORが0を返していたセルが複数あったため、数ヶ月分の売上が集計から抜け落ちており、修正作業に多くの時間を要しました。この問題は個人事業主の損益計算書の書き方でも指摘されているように、集計誤りが確定申告に影響するため早期発見が重要です。

IFERROR関数でエラーを非表示にするだけでは根本的な解決にならない点を示す事例として参考になります(nyanto.jimdofree.com: IFERROR関数で#VALUE!エラーが発生する原因と対処法)。エラー発生時に「IFERRORではなく根本修正を最優先にする」というルールを持っていれば、申告準備直前の修正作業は発生しなかった可能性があります。

CHECK

▶ 今すぐやること: 現在IFERRORで隠しているセルがあれば、その参照元を今日1つ確認する(5分)

Q: IFERRORはどんなときに使ってよいですか?

A: 検索関数(VLOOKUPやXLOOKUP)で「該当なし」の場合に空白や「-」を表示したいなど、エラーが仕様上発生することが確定している箇所での使用は適切です。計算結果が正しいことが前提の集計セルでは使わないのが原則です。

Q: 閉じたブックを参照しているとエラーになりますか?

A: はい、参照先ブックが閉じている状態では「#VALUE!」が出ることがあります。参照先を開いてから再計算(F9キー)を実行してください。

再発防止は5つの仕組みで解決

同じエラーを繰り返さないためには、直すだけでなく仕組みを作ることが解決への近道です。

ハック1: 入力規則で文字列の混入を入口でブロックして型エラーをゼロにする

【対象】: 請求書・売上管理・工数管理など、数値を毎回手動入力するファイルを使っているフリーランス

【手順】: セルまたは列を選択します(30秒)。[データ]タブ→「データの入力規則」をクリックします(30秒)。「入力値の種類」を「整数」または「小数点数」に設定して範囲を指定し、OKを押します(1分)。

【コツと理由】: 入力時点で型を制限すると、入力規則違反を入力直後のアラートで止めるため、根本的な混入を防げます。入力規則を設定したセルに文字列を入力しようとすると即座にエラーメッセージが表示されるため、後から原因特定に時間をかける必要がなくなります。特に複数人でファイルを共有している場合、入力規則がないと誰かの入力ミスが原因特定の困難さを増幅させます。

【注意点】: コピー貼り付けは入力規則を無視して実行されることがあります。「値のみ貼り付け」の操作(Ctrl+Alt+V→V→Enter)でも規則を通過しないケースがあるため、貼り付け後にフィルタで文字列の混入をチェックする習慣を並行して持つことが必要です。

ハック2: TRIM・CLEAN関数をテンプレートに仕込んで外部データの前処理を自動化する

【対象】: 毎月CSVや外部ツールからデータを取り込んでExcelに貼り付けて集計しているフリーランス

【手順】: 集計ファイルに「前処理シート」を1枚追加します(1分)。前処理シートのA列に貼り付け用の列を用意し、B列に「=TRIM(CLEAN(A1))」を入力してオートフィルで必要行数に適用します(2分)。集計シートにはB列(前処理済み)を参照する数式を組んでおき、毎月A列にデータを貼るだけで集計まで完了する構成にします(2分)。

【コツと理由】: 「エラーが出たらTRIMで直す」という事後対応から「エラーが出る前処理シートを最初から作っておく」という設計思想に切り替えることで、取り込みのたびに手作業でTRIMを実行する必要がなくなります。前処理シートはCSVを貼るだけで自動的にスペースと非表示文字を除去するため、取り込み後のエラー確認作業を大幅に短縮できます。

【注意点】: TRIM関数は単語間の連続スペースも1つに圧縮するため、意図的に複数スペースを含む文字列(住所の番地など)には使わない方が安全です。数値列と住所・氏名列を分けて前処理ロジックを設計してください。

ハック3: ASC関数テンプレートで全角数字を半角に一括変換して入力コストをゼロにする

【対象】: 日本語入力オンの状態でExcelを操作することが多く、全角数字が混入しやすい環境のフリーランス

【手順】: 全角数字が混入する可能性のある列の隣に作業列を追加します(30秒)。作業列に「=VALUE(ASC(A1))」を入力してオートフィルを適用します(1分)。VALUE関数を組み合わせることで、全角→半角変換と同時に数値型への変換も行われます。作業列をコピーして元の列に値のみ貼り付けて作業列を削除します(1分)。

【コツと理由】: 「=VALUE(ASC(対象))」の1式で全角→半角変換と文字列→数値型変換を同時に完了できます。Excelでは数値は右寄せ、文字列は左寄せで表示されるため、VALUE変換後にセルの揃えを目視確認するだけで変換成否を瞬時に判定できます。

【注意点】: ASC関数はカタカナも全角から半角に変換します。商品名や社名に全角カタカナを使っている列では「=VALUE(ASC())」を使わず、数値列にのみ適用するよう列を選別してください。

ハック4: 「数式の検証」機能を最初の1手にすることで原因特定時間を3分以内にする

【対象】: 複雑な入れ子関数やSUMPRODUCT・配列数式を使っており、どの引数でエラーが起きているか分からないフリーランス

【手順】: エラーのあるセルを選択します(10秒)。[数式]タブ→「数式の検証」をクリックします(30秒)。「検証」ボタンを1回押すたびに数式が1ステップずつ計算されるため、エラーに変わる瞬間のステップで原因引数を特定します(1〜2分)。

【コツと理由】: 「引数を1つずつ削除しながら原因を絞り込む」という手法は数式を壊してしまうリスクがあります。「数式の検証」機能は数式を変更せずに段階実行できるため、原因特定後に数式を手直しする必要がありません。特にIF・VLOOKUP・SUMPRODUCT・IFERRORが入れ子になっているケースでは、どのネスト層でエラーが発生しているかを視覚的に追跡できます。VLOOKUP別シート参照できない原因でも同様の検証手順が有効です。

【注意点】: 「数式の検証」は現在のセルの数式のみを追跡します。参照元のセルに問題がある場合は「参照元のトレース」と組み合わせて使う必要があります。「まず参照元のトレースで問題セルを絞り、次に数式の検証で引数を特定する」という2段階の手順を使ってください。

ハック5: エラーチェックリストをテンプレートに添付してファイル共有時の品質を標準化する

【対象】: 外注先やクライアントとExcelファイルを共有しており、受け取ったファイルで頻繁にエラーが発生するフリーランス

【手順】: 共有用テンプレートの最終シートに「入力ルール」シートを追加します(2分)。「数値セルには数値のみ入力」「前後スペース禁止」「全角数字禁止」「日付は2024/1/1形式で統一」の4ルールを本文中に記載します(3分)。ファイルを渡す際に「入力ルールシートを確認してから入力してください」と一言添えるようにします(0分・習慣化)。

【コツと理由】: 「受け取ったデータを検証する」対応より「渡す前にルールを共有する」方が受け取り後の修正コストを抑えられます。入力ルールシートを1回作成してテンプレート化しておけば、毎回の共有時に追加の手間は発生せず、受け取り側のエラー発生率を下げる効果が期待できます。

【注意点】: 入力ルールの周知だけでは対策として不完全です。受け取ったファイルは必ずCtrl+Gの「エラーセル一括選択」で確認する習慣を持ち、ルール周知と受け取り確認の2段構えで対応するのが確実です。

CHECK

▶ 今すぐやること: ハック2の「前処理シート」を今使っているファイルに1枚追加してTRIM・CLEAN数式を仕込む(5分)

Q: Power Queryを使えばCSVのエラーは防げますか?

A: はい、Power Queryでは取り込み時に「データ型の変更」を明示的に設定できるため、スペースや全角数字によるエラーを取り込み段階で防げます。毎月定期的に同じCSVを取り込む場合は、Power Queryで一度設定を保存しておくと以降の作業が「更新」ボタン1クリックで完了します。

Q: Googleスプレッドシートでも同じ対策が有効ですか?

A: はい、TRIM・CLEAN・ASC・VALUEの各関数はGoogleスプレッドシートでも同様に使用できます。入力規則の設定方法は若干異なりますが「データ」→「データの入力規則」から同等の設定が可能です。Googleスプレッドシートの初心者向け使い方も参照してください。

まとめ:#VALUE!エラーを仕組みで根絶する

「#VALUE!」の根本は「Excelが数式を計算できない型の不一致」にあり、文字列混入・スペース・全角数字・日付テキスト化・引数ミスの5パターンのいずれかを特定することが解決の第一歩です。IFERRORで表示を消すだけでは集計誤りが蓄積するため、今日のうちに1つだけでも参照元セルを確認してください。

「エラーが出るたびに数式を一から見直す」作業を繰り返しているなら、「TRIM→型確認→数式の検証」の3ステップを定着させることで、次回の調査時間を短縮できます。

状況次の一歩所要時間
CSV取り込み後にエラーが出た前処理シートにTRIM・CLEANを仕込む5分
単一セルのエラー原因が不明「参照元のトレース」→「数式の検証」の順に実行3分
IFERRORで隠しているセルがあるエラーセル一括選択(Ctrl+G)で隠れているエラーを全件確認5分
共有ファイルで毎回エラーが来る入力ルールシートをテンプレートに追加して配布7分

エラー#VALUE!に関するよくある質問

Q: #VALUE!が出たとき最初に何を確認すればいいですか?

A: エラーのあるセルを選択して[数式]タブ→「参照元のトレース」で参照先セルを表示し、各参照セルの数式バーを確認してください。文字列・スペース・全角数字の3つを順番に目視確認するだけで、ほとんどのケースは5分以内に原因を特定できます。

Q: 数式は合っているのになぜエラーが出るのですか?

A: 数式の書き方が正しくても、参照先のデータの型が数式の期待する型と一致しない場合にエラーが発生します。「数式が間違っている」ではなく「データが問題」という視点で確認してください。特にCSVや外部ツールから取り込んだデータは、見た目は数値でも文字列として認識されているケースが多くあります。

Q: IFERROR関数は使わない方がいいですか?

A: 計算結果が正しいことが前提のセル(売上合計・請求金額など)での使用は避けてください。VLOOKUPで「該当なし」の場合に空白を表示するなど、エラーが仕様として発生する箇所での使用は適切です。使う場合は必ず原因セルを別途特定して修正した上で、表示の整形目的としてのみ使うのが安全な運用です。

【出典・参照元】

Microsoftサポート: エラー値 #VALUE! を修正する – Excelエラー修正の一次情報

Microsoftサポート: Excel関数・エラー修正関連 – 関数引数仕様の一次情報

Yahoo!知恵袋: Excel #VALUE! スペース関連の質問 – スペース混入に関する体験談

nyanto.jimdofree.com: IFERROR関数で#VALUE!エラーが発生する原因と対処法 – IFERRORとエラー隠蔽に関する実例