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発注書テンプレート無料7選|フリーランス新法対応の記載項目と書き方

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発注書テンプレート無料7選|フリーランス新法対応の記載項目と書き方
フリ転。

フリーランス向け発注書テンプレートは、Excel・Word・Googleスプレッドシートの3形式で無料配布されており、フリーランス新法の明示義務7項目に対応したものも選べます。本記事では選び方の基準、記載必須項目、印紙税の扱いを実務ベースで整理します。

目次

この記事でわかること

この記事を読むと、フリーランス新法の明示義務7項目を満たすテンプレートの選び方、発注書に必須の基本5項目+法令対応3項目の具体的な書き方、印紙税が発注書単体では原則課税対象外になる理由と例外条件の3点がわかります。

今の仕事について、一番近いものは?

この記事の結論

フリーランスが発注書を作成・受け取る際は、業務内容・納期・報酬額・支払期日を含む基本項目を必ず確認することが、取引トラブルを減らす第一歩です。フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が2024年11月1日に施行されたことで、発注者側には7項目の明示義務が課され、受注者側も書面記録の重要性が増しています。この記事では、すぐに使えるテンプレートの選び方から、記載項目のチェックリスト、印紙税・請書との関係まで、実務で困りやすい論点を一つひとつ解説します。

最初に確認すること

自分が「発注する側」か「発注を受ける側」かを確認してください。発注する側ならフリーランス新法の明示義務7項目を満たすテンプレートを選ぶことが優先事項で、受注する側なら受け取った発注書に必須項目が揃っているかを確認する視点が重要になります(確認所要時間:約3分)。

状況別ショートカット

状況読むべきセクション所要時間
すぐにテンプレートを入手したい発注書テンプレートは形式別に7種類で選べる3分
記載項目を確認したい発注書の記載項目は基本5項目+法令対応3項目で構成4分
フリーランス新法への対応を確認したいフリーランス新法対応は明示義務7項目で判定5分
発注書と請書・注文書の違いを確認したい発注書・注文書・請書の使い分けは発行タイミングで決まる4分
印紙税の要否を確認したい発注書の印紙税は取引形態で要否が変わる3分

発注書テンプレートは形式別に7種類で選べる

実務でそのまま使えるかどうかを形式・機能・取得方法の観点から整理します。

Excel形式は自動計算が使えて単価交渉の場面で便利

Excel形式のテンプレートは、単価・数量・小計・消費税・合計を自動計算できる設計になっているものが多く、物品発注や複数工程の業務委託で金額の内訳を細かく提示したい場合に向いています。フリーランスが発注側として外注先に出す書類として使う場面、または受注する案件の条件確認書類として整理する場面の両方で活用できます。

無料で配布されているExcelテンプレートとしては、発注書の無料Excelテンプレート集|freee発注書テンプレート一覧|ロボットペイメントが入手しやすい選択肢です。自動計算・インボイス対応欄・源泉徴収税欄を含むかどうかは、ダウンロード前にプレビューで確認してください。項目が多すぎると入力ミスの温床になりやすいため、自分の取引形態に合わない欄は削除してから使ってください。

Word形式は書式の自由度が高く業務委託の条件整理に合う

Word形式のテンプレートは、レイアウトの変更や文章の追記がしやすく、業務委託特有の「納品物の定義」「修正回数の上限」「知的財産の帰属」などを文章で付記したい場面に向いています。Excelと比べて計算機能は弱い一方、条件を詳細に書き込める点が強みです。

Wordテンプレートに金額欄だけを手打ちで入力した結果、小計と合計の数字が食い違っていたというケースは実務でよく発生します。Wordを使う場合は、金額計算を別のツールで確認してから記入する手順を踏むと、転記ミスを減らせます。なお、外注契約書テンプレート無料8選では、業務委託に関連する書類作成のノウハウも参考になります。

Googleスプレッドシート形式はリアルタイム共有と履歴管理に向く

Googleスプレッドシート形式は、クライアントとリアルタイムで内容を確認しながら修正できる点が特徴です。メールで添付ファイルを送り合うより、リンクを共有して「この欄の金額を変更しました」とコメントを残す進め方が、やり取りの回数を減らせます。ただし、クライアントがGoogleアカウントを持っていない場合や、社内ポリシーでGoogleドキュメントの利用を制限している企業の場合は、ExcelまたはPDFで送り直す手間が発生します。

フリーランス新法対応発注書テンプレート|Notionフリーランス新法対応テンプレート|alternativeworkでは、スプレッドシート形式の配布も行っています。

フリーランス新法対応テンプレートは明示項目欄を確認して選ぶ

フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が2024年11月1日に施行され、業務委託を発注する側には7項目の明示義務が定められました。この明示義務に対応した欄が設けられているかどうかが、テンプレート選びの判断基準の一つになります。フリーランス新法対応をうたうテンプレートには、業務内容・報酬額・支払期日・納期などの必須欄がはじめからレイアウトに組み込まれているものがあります。

フリーランス新法対応の発注書の書き方|マネーフォワードでは、明示義務7項目の具体的な書き方も解説されており、テンプレート選びと一緒に確認しておくと書き方の疑問が解消しやすいです。

CHECK

▶ 今すぐやること: 上記4形式のうち自分の取引形態に合う1つを選び、プレビューで明示項目欄が揃っているか確認する(5分)

Q: 発注書テンプレートは有料のものと無料のものでどう違いますか?

A: 無料のテンプレートでも基本項目は網羅されており、実務で使う上で不足はほとんどありません。有料のテンプレートは、自動計算の精度やデザインの完成度が高い場合があります。まずは無料版を試してから判断するのが現実的です。

Q: テンプレートをそのまま使って法的に問題はありますか?

A: テンプレートの形式自体に法的な問題はありませんが、記載内容が実際の取引条件と一致しているかどうかが重要です。フリーランス新法の明示義務7項目が揃っているかを確認したうえで使用してください。

Q: ダウンロードに登録が必要なテンプレートは避けた方がいいですか?

A: 登録不要で配布されているものと内容を比較してから選んでください。登録が必要なテンプレートが必ずしも高品質とは限らないため、まず登録不要の無料配布から試してください。

発注書の記載項目は基本5項目+法令対応3項目で構成

必須で入れる項目が分からないと、テンプレートをダウンロードしても使い始める前に迷いが生じます。実務上は以下の項目を8つの観点で整理すると、確認作業がしやすくなります。

基本5項目は発注書のどの形式でも必ず確認する

業種・形式を問わず、発注書に必須となる基本項目は5つあります。第一に業務内容または品目で、何を依頼するか・何を購入するかを具体的に書かなければ、後の認識違いの原因になります。第二に数量・単価・合計金額で、単価と数量が明記されていない発注書は、受注者が見積書と照合できません。第三に納品期日または納期で、「今月末」のような曖昧な表記より「2026年9月30日」と日付で書く方が認識のズレを防げます。第四に支払期日・支払方法で、フリーランスにとって入金日の予測は資金繰りに直結するため、記載なしの発注書を受け取ったら最初に確認を求めてください。第五に発注者と受注者の情報で、会社名・担当者名・住所・連絡先を双方記載します。

法令対応3項目はフリーランス新法施行後に確認が必要になった

フリーランス新法の施行後、発注書に記載が求められる項目として追加で意識すべきものが3つあります。第一に業務委託の期間で、いつからいつまでの業務かを明示することが求められます。第二に成果物の内容または提供するサービスの具体的な範囲で、「デザイン作業」ではなく「Webサイトトップページのデザインカンプ作成(修正2回まで含む)」のように具体化が必要です。第三に報酬の支払時期で、納品後何日以内に支払うかを書面で明示することが法令上の義務となりました。これらは発注者が書くべき項目ですが、受注者として発注書を受け取った際にこれらが記載されているかを確認することも、自己防衛の観点から重要です。

インボイス対応欄と源泉徴収税欄は取引内容で要否が変わる

インボイス対応欄(適格請求書発行事業者の登録番号を記載する欄)は、発注者が消費税の仕入税額控除を受ける場合に必要になります。フリーランスが課税事業者であれば、自分の登録番号を記載する欄があるテンプレートを使う方が、後で発注者から問い合わせを受ける手間を省けます。源泉徴収税欄は、原稿料・講演料・デザイン料など特定の業務に対して発注者が源泉徴収義務を負う場合に関係します。自分の取引が源泉徴収の対象かどうかは、国税庁の源泉徴収の対象となる報酬・料金等のページで確認してください。

また、外注費の源泉徴収が必要か3分で判定も参考になります。

Q: 発注書に押印(印鑑)は必ず必要ですか?

A: 法律上、発注書への押印は義務ではありません。ただし、取引先の慣行や社内規則によって求められる場合があるため、先方に確認するのが安全です。電子発注書を使う場合は電子署名で代替できる場合があります。

Q: 発注書に記載する「支払期日」はどのくらいの期間が一般的ですか?

A: フリーランス新法では、業務委託の報酬支払期日を給付を受領した日から60日以内に設定することが義務付けられています(フリーランス新法の概要|公正取引委員会)。下請代金支払遅延等防止法(下請法)の適用がある場合も、給付を受領した日から起算して60日以内が上限です(公正取引委員会|下請法)。

Q: 発注書に記載する金額は税込・税抜どちらで書きますか?

A: 税抜金額・消費税額・税込合計金額の3点をそれぞれ記載する形式が、受注者・発注者の双方にとって誤解が生じにくいです。インボイス制度対応の観点からも、税率と税額を明示する形式を選んでください。

フリーランス新法対応は明示義務7項目で判定

フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)では、業務委託を行う発注者に対して、書面等による条件の明示義務が定められています。

明示義務7項目の内容を確認する

フリーランス新法における明示義務7項目は以下のとおりです。第一項目は業務委託の内容、第二項目は給付を受領し、または役務を利用する期日または期間(納期・業務期間)、第三項目は給付を受領する場所・役務を利用する場所、第四項目は業務委託に係る給付の内容についての検査を行う場合は検査完了期日、第五項目は報酬額、第六項目は報酬支払期日、第七項目は現金払い以外の方法で支払う場合の支払い方法、以上の7点です。

これら7項目をすべて記載できているかどうかが、フリーランス新法対応の発注書かどうかの判断基準となります。フリーランス・フリーランス新法の概要|公正取引委員会で法令の原文を確認することをおすすめします。

なお、下請法支払期日60日ルールでは、支払期日に関する詳細な解説を掲載しています。

7項目すべてに対応したテンプレートの見分け方

テンプレートのプレビューまたは説明文を確認する際、「フリーランス新法対応」と記載があっても、7項目の欄がすべて設けられているかは個別に確認してください。特に見落としやすい項目は「検査完了期日」と「支払い方法」です。これら2項目の欄が設けられていないテンプレートでは、欄を自分で追加するか、本文の備考欄に記載する対応が必要になります。

「フリーランス新法対応と書いてあったテンプレートを使ったが、検査完了期日の欄がなくて後から追記が必要になった」というケースは、実務でよくある迷いの場面です。ダウンロード前の確認に2〜3分かけることで、後から書類を修正する手間を避けられます。

法令施行前のテンプレートを流用する場合は7項目を足す

2024年11月1日以前に作成・保存していたテンプレートを引き続き使う場合、7項目の欄が揃っていない可能性があります。既存テンプレートに不足している欄を追記する際は、欄を追加するだけでなく、欄のラベル名称が法令用語と合っているかも確認してください。たとえば「期日」と「期間」を混同したラベルが付いている場合、受注者に誤解を与えやすくなります。

Q: フリーランス新法の明示義務を守らなかった場合はどうなりますか?

A: 公正取引委員会が報告徴収・立入検査を行い、違反が認められた場合は指導・勧告・公表等の措置の対象になります。罰則の詳細はフリーランス新法の概要|公正取引委員会で確認してください。

Q: フリーランス新法は受注者(フリーランス)にも義務が発生しますか?

A: フリーランス新法の明示義務は発注者側に課せられており、受注者に直接の義務は定められていません。ただし、受け取った発注書に7項目が揃っているかを確認し、不足している場合は発注者に補足を求めることが自衛策になります。

Q: フリーランス新法が適用されるのはどのような取引ですか?

A: フリーランス(特定受託事業者)に対して業務委託を行う取引が対象です。詳細な適用範囲はフリーランス新法の概要|公正取引委員会で確認してください。

発注書か受け取るかを5問で診断

自分の取引で発注書の準備・確認が必要かどうかを、以下の質問で5分以内に整理できます。

Q1: あなたは今回の取引で発注する側ですか、受注する側ですか?

発注する側の場合はQ2へ進んでください。受注する側の場合はQ3へ進んでください。

Q2(発注する側): 作成した発注書にフリーランス新法の明示義務7項目がすべて記載されていますか?

はい・揃っている場合はQ4へ進んでください。いいえ・不足がある場合はResult Aを確認してください。

Q3(受注する側): 受け取った発注書に業務内容・報酬額・支払期日・納期の4項目が記載されていますか?

はい・揃っている場合はQ4へ進んでください。いいえ・不足がある場合はResult Bを確認してください。

Q4: 印紙税の要否を確認しましたか?(取引形態で変わります)

確認済みの場合はQ5へ進んでください。未確認の場合はResult Cを確認してください。

Q5: 発注書の保管方法(電子または紙)を決めていますか?

決まっている場合はResult Dを確認してください。決まっていない場合はResult Eを確認してください。

Result A: 発注する側・7項目未記載

フリーランス新法の明示義務7項目を確認し、テンプレートに不足している欄を追加してから送付してください。本記事の「フリーランス新法対応は明示義務7項目で判定」セクションを参照してください。

Result B: 受注する側・記載不足

発注書に不足している項目について、発注者に書面での補足を求めてください。口頭確認だけでは後のトラブルの原因になります。

Result C: 印紙税未確認

本記事の「発注書の印紙税は取引形態で要否が変わる」セクションで確認してから手続きを進めてください。

Result D: 準備完了

発注書の内容・法令対応・保管方法が整っている状態です。取引後は一定期間の書類保管を忘れずに行ってください。

Result E: 保管方法未決定

電子保管(PDFでフォルダ管理)または紙保管のいずれかを決めてください。電子帳簿保存法への対応が必要かどうかは、事業規模や税務申告の状況で判断が変わります。

Q: 発注書は必ず書面で交わす必要がありますか?

A: フリーランス新法では、明示は「書面または電磁的方法」で行うことが求められています。PDFで送付・受領する方法も認められます。口頭のみでの明示は法令上の義務を満たしません。

Q: 発注書を受け取った後、いつまでに保管すべきですか?

A: 税務上の記録として、原則として確定申告の期限から5年間の保管が必要です(所得税法第148条・232条等に基づく帳簿書類の保存義務)。青色申告の場合は7年間となる書類もあります。電子帳簿保存法の適用有無については税理士等の専門家に確認してください。

Q: 発注書なしで口頭合意だけで仕事を始めてしまいました。今からでも発注書を作れますか?

A: 取引が始まった後でも、双方が合意した条件をまとめた書面を「覚書」として作成・締結する方法があります。覚書書き方テンプレート5選も参考にしてください。内容や法的効力については取引の内容によって判断が変わるため、必要に応じて専門家に確認してください。

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発注書・注文書・請書の使い分けは発行タイミングで決まる

発注書と注文書はほぼ同義で、どちらを使うかは業界慣行や社内用語の違いです。混乱が生じやすいのは、発注書と請書(うけしょ)の関係です。

発注書と注文書は表記が違うだけで内容はほぼ同じ

発注書と注文書は実務上ほぼ同義で扱われます。「発注書」は発注する側が作成し取引先に送る書類、「注文書」も同様に注文する側が作成するものです。製造業や小売業では「注文書」という表記が多く使われ、IT・広告・デザインなどのサービス業では「発注書」という表記が多い傾向があります。いずれの表記でも法的効力に差はありません。

請書は発注書を受け取った側が発行する受諾の証明書類

請書は、発注書を受け取った受注者が「この条件で引き受けます」という意思を示すために発行する書類です。発注書が「発注する意思を示す書類」であるのに対し、請書は「受注する意思を示す書類」です。発注書と請書をセットで保管することで、双方の合意内容を書面で記録できます。ただし、請書のやり取りを省略して契約書1通で済ませる取引も多く、実務上は取引先の慣行に合わせて判断する場面が多くあります。

見積書・発注書・請書・請求書の流れとしては、「見積書を提示する→発注書で正式発注を受ける→請書で受諾を伝える→納品後に請求書を送る」という順序が基本です。この流れのどこかが省略されたまま取引が進んでいる場合、後から条件確認が必要になるケースがあります。フリーランスが受発注管理を効率化する方法も合わせて参照してください。

CHECK

▶ 今すぐやること: 現在進行中の案件で発注書・請書の有無を確認し、不足している書類を相手に依頼するかどうかを判断する(5分)

Q: 発注書があれば請書は不要ですか?

A: 法的には発注書だけでも取引の証拠になりますが、受注者が「受諾した事実」を書面で残したい場合は請書を発行することが有益です。どちらを選ぶかは取引先の慣行・リスク管理の方針によって判断してください。

Q: 請書に印紙を貼る必要はありますか?

A: 請書(注文請書)が「請負」に関する書類であれば、印紙税の課税対象になる場合があります。取引金額や性質によって判断が変わるため、国税庁の印紙税に関するページまたは税理士への確認をおすすめします。

Q: 電子発行した発注書や請書は証拠として有効ですか?

A: 電子データでの発行・保管も法的に有効です。電子帳簿保存法の要件を満たす方法での保存が求められる場合があるため、具体的な保管方法については専門家に確認してください。

発注書の印紙税は取引形態で要否が変わる

印紙税が必要かどうかを大きく2つの観点で確認します。

発注書自体は基本的に印紙税の課税対象外

印紙税は、印紙税法で定められた「課税文書」に該当する書類にのみ課税されます。発注書(注文書)は、それ単体では請負契約の成立を示す書類ではなく、注文の申し込み書類として扱われるため、原則として印紙税の課税対象にはなりません。一方、請書(注文請書)は、請負に関する書類として一定金額以上の場合に印紙税の課税対象となる場合があります。詳細な判断は取引の性質・金額・書類の記載内容によって変わるため、国税庁|印紙税についておよび担当税理士への確認を強くおすすめします。

電子発行の発注書は印紙税の課税対象外になることが多い

電子メールや電子契約サービスで発行・受け取りを行う場合、印紙税は原則として課税されません。これは、印紙税が「紙の文書」に対して課税される仕組みであるためです。電子発注書で受け取り、PDFで保管する形式を選ぶことで、印紙税の問題を検討しなくて済む場面が増えます。ただし、書類の性質・取引の内容によって電子文書でも課税対象になるケースがあるため、国税庁|電子文書と印紙税の関係で確認してください。

業務委託契約書の印紙は1万円以上からでは、関連する契約書の印紙税について詳しく解説しています。

Q: 紙の発注書を電子メールで送付した場合、印紙税はかかりますか?

A: 電子メールで送付した書類は電子文書として扱われ、原則として印紙税の課税対象外となります。ただし取引内容によって判断が変わる場合があるため、国税庁の情報または税理士への確認をおすすめします。

Q: 発注書と請書を1枚の書類にまとめた場合、印紙税はどうなりますか?

A: 1枚の書類に発注と受諾の両方が含まれる場合、書類の性質によって印紙税の課税判断が変わります。税理士等の専門家に確認してください。

Q: 発注書に収入印紙を貼り忘れた場合はどうなりますか?

A: 本来課税対象の文書に印紙を貼らなかった場合、過怠税が課されます(印紙税法第20条)。過怠税は原則として本来の印紙税額の3倍となります。判断に迷う場合は専門家に確認してください。

発注書を実務で活用する5つのノウハウ

テンプレートを用意しただけでは実務が回らないと感じることがあります。ダウンロードしたテンプレートを実際の取引で使いこなすための5つのノウハウを整理します。

ノウハウ1: 業務内容欄は「誰が見ても1つしか解釈できない」文章にする

【対象】: 業務委託で発注書を作成する発注者、または受け取った発注書の内容を確認する受注者

【手順】: 業務内容欄に最初に書いた文章を声に出して読み、「この文章は別の解釈ができないか」を1分かけて確認してください。「何を・どのくらいの規模で・どこまでの範囲で」という3点が書かれているかを確認し、欠けている点を補記してください(所要時間:2分)。修正回数・成果物の形式(PDFか編集可能なファイルか)・知的財産の帰属について記載が必要な場合は備考欄に追記してください(所要時間:3分)。

【ポイント】: 「Webサイト制作」「デザイン作業」「記事作成」のように業種の一般名称で書くより、「Webサイトのトップページ1ページ分のデザインカンプ作成(Adobe XDデータ納品)・修正2回まで含む」のように具体化した方が、納品後の追加作業要求を防げます。業務内容の曖昧さは、納品直前に「認識が違った」という事態の主な原因になります。発注書は後から条件の争いが起きたときの証拠として機能するため、フリーランスが個人で交渉する際に書類がなければ相手方の認識が優先される場面が多くなります。

【注意点】: 業務内容欄を詳細にすることと、契約書で詳細を定めることは別の話です。発注書に書いた内容が別途の契約書と矛盾する場合、どちらが優先するかが不明確になります。発注書と契約書を両方使う場合は、「詳細は別途締結の業務委託契約書に従う」と発注書に一文添えるか、どちらを優先するかを取引先と事前に確認してください。

ノウハウ2: 支払期日欄は月末締め・翌月払いなどの具体的なサイクルで書く

【対象】: 発注書の支払期日欄を記載する発注者・受注者双方

【手順】: 「○月○日」という日付の記入と、「納品日から○日以内」という相対的な記載のどちらが取引実態に合うかを確認してください(所要時間:1分)。「月末締め翌月末払い」「納品確認後30日以内」など、自分の取引慣行に合う表記を選んでテンプレートに記入してください(所要時間:2分)。フリーランス新法の適用がある取引かどうかを確認し、適用がある場合は支払期日の記載が法令義務であることを念頭に置いてください(所要時間:2分)。

【ポイント】: テンプレートでは「支払期日:  年  月  日」と空欄になっているだけのものが多いですが、実務では「月末締め翌月末払い」「検収後30日以内」のような条件の組み合わせで合意する場面の方が一般的です。支払期日を日付だけで書くと、どの月の案件に対する支払いかが分かりにくくなります。複数月にわたる案件では「いつ発行した請求書に対する支払いか」の照合作業が毎回必要になるため、フリーランスが1人で複数の取引先を管理する場合、入金確認と請求書の突き合わせに使う時間が意外と大きくなります。

【注意点】: 「翌月末払い」と書いたつもりが、発注者側で「翌々月末払い」と解釈されていたというケースがあります。「翌月末払い」なのか「翌々月末払い」なのかを口頭でも確認してから発注書を確定させることを習慣にしておくと、二重確認になります。

ノウハウ3: テンプレートのファイル名に日付と案件名を入れて保存する

【対象】: 発注書を複数のクライアントと複数の案件で使い回す人

【手順】: テンプレートをダウンロードしたら、ファイル名を「発注書_テンプレート」から「発注書_20260901_○○会社_Webデザイン案件」のような形式に変更してから保存してください(所要時間:1分)。案件フォルダを1案件1フォルダで作成し、発注書・見積書・請求書を同じフォルダに入れてください(所要時間:2分)。クライアントごとに親フォルダを作り、案件フォルダをその中にまとめてください(所要時間:2分)。

【ポイント】: 3案件を超えたあたりからファイルの探索に時間がかかり始めます。ファイル名に日付を入れる理由は、Excelの複数バージョン(「発注書_最終版」「発注書_最終版2」)が溜まっていく問題を、時系列の日付で解決するためです。取引先から「発注内容が違う」と連絡が来た際に書類を提示するケースや、確定申告時に取引の証拠として書類を探すケースが定期的に起きるため、ファイル名管理は後から効いてくる習慣です。

【注意点】: 1案件1フォルダのルールを作っても、継続取引で同じクライアントとの案件が増えると「どこまでが1案件か」の判断に迷うことがあります。継続取引の場合は「年度別フォルダ→クライアント別フォルダ→月別フォルダ」のように階層を1段増やす方法が管理しやすくなります。

ノウハウ4: 受け取った発注書には必ず返信で「内容確認しました」と添えてから作業を開始する

【対象】: 受注者として発注書を受け取った後の対応に迷うフリーランス

【手順】: 発注書を受け取ったら、まず記載項目5点(業務内容・数量・金額・納期・支払期日)を確認してください(所要時間:2分)。フリーランス新法の明示義務7項目が揃っているかを確認し、不足があれば具体的に「○○の欄が未記載です」と返信文に添えてください(所要時間:3分)。不足なく確認が取れたら「発注書の内容を確認しました。上記の条件で進めます」という文で返信してください(所要時間:1分)。

【ポイント】: 発注書を受け取ってそのまま作業を始めた場合、後から「そんな条件ではなかった」という認識の違いが浮かんだ際に、合意が成立したタイミングを証明しにくくなります。確認の返信を送ると、メールのタイムスタンプが「いつ・どの条件で合意したか」の証拠になります。発注書は発注者が作った書類であり、受注者がその内容を認識・了解したことを示す記録が別途存在した方が、後のトラブルで立場が安定します。個人のフリーランスが企業と交渉する際、書類の記録がない状態では相手方の主張が優先されやすい環境があるためです。

【注意点】: 「内容確認しました」という返信を送ることは、請書の機能を一部代替します。ただし、法的効力という点では正式な請書や契約書に比べて弱い面があります。取引金額が大きい案件や、条件が複雑な案件では、メールでの確認に加えて請書や業務委託契約書の締結を検討してください。

ノウハウ5: 物品発注と業務委託発注では発注書の記載構成を分ける

【対象】: 物品の外注と業務委託(制作・執筆・開発など)の両方を発注する場面があるフリーランス

【手順】: 今回の取引が「物品の購入」か「成果物またはサービスの業務委託」かを確認してください(所要時間:1分)。物品発注の場合は「品番・品名・数量・単価・納品場所」を中心に記載し、業務委託発注の場合は「業務内容・納品形式・修正回数・知的財産の帰属」を中心に記載してください(所要時間:3分)。フリーランス新法の適用対象(業務委託)であれば7項目確認を追加してください(所要時間:2分)。

【ポイント】: 物品購入用と業務委託用を同じテンプレートで済ませようとすると、どちらにも必要な欄と不要な欄が混在して見づらくなります。2種類のテンプレートを用意して使い分けると、記入漏れが起きにくく確認作業も早くなります。物品発注では「品番や数量の正確さ」が重要で、業務委託発注では「成果物の定義と修正範囲の明確さ」が重要であり、着目すべき確認項目が根本的に違います。物品は納品時点で「合っている・違う」が目で判断できる一方、業務委託は「完成の定義」に解釈の余地が生まれやすい性質があるためです。

【注意点】: 業務委託用テンプレートと契約書を別々に作っていると、「発注書には書いてあるが契約書にはない」条件が生まれやすくなります。業務委託に関しては、発注書の条件と契約書の条件が矛盾しないよう、どちらが最終的な合意書類かを取引先と確認してから使い始めてください。この確認を省略して進めた結果、後から条件の優先順位で揉めたというケースは実務でよく発生します。

CHECK

▶ 今すぐやること: 現在手元にある発注書テンプレートを開き、上記の5つのノウハウのうち1つを適用してから保存し直す(10分)

Q: 発注書のテンプレートを自分でカスタマイズしてもいいですか?

A: 問題ありません。自分の取引形態に合わない欄を削除し、必要な欄を追加した方が実用的です。フリーランス新法の明示義務7項目を含んでいることを確認してから保存してください。

Q: 発注書を複数のクライアントに送る際、毎回一から作り直す必要がありますか?

A: 一度カスタマイズしたテンプレートを「マスターファイル」として保存しておき、案件ごとにコピーして内容を変更する方法が効率的です。ファイル名に日付と案件名を入れて保存するノウハウ(本記事のノウハウ3)を参照してください。

Q: 発注書はPDF化してから送った方がいいですか?

A: 相手に記載内容を変更されないようにするためには、PDF形式で送付してください。ExcelやWordで送付する場合、誤って内容が変更されるリスクを考慮してください。

発注書テンプレートのチェックリストは8項目で確認

発注書を作成・受け取った際に確認すべき項目を整理します。

送付前の自己確認チェックリスト(発注者向け)

発注書を送付する前に、以下の8項目を確認してください。

第1点は、業務内容または品目が1つの解釈しかできない書き方になっているかです。第2点は、単価・数量・合計金額の計算が合っているかです。第3点は、納品期日または業務期間が具体的な日付または日数で書かれているかです。第4点は、支払期日が月末締め・○日以内など具体的なサイクルで書かれているかです。第5点は、発注者と受注者の双方の社名・担当者名・連絡先が記載されているかです。第6点は、フリーランス新法の適用がある取引の場合、明示義務7項目がすべて揃っているかです。第7点は、インボイス対応が必要な場合、適格請求書発行事業者の登録番号欄が設けられているかです。第8点は、発注書をPDF化してから送付しているか(または電子契約サービスを使っているか)です。

受取後の確認チェックリスト(受注者向け)

受け取った発注書を確認する際は、以下の4点に絞って確認すると見落としが減ります。第1点は、業務内容が見積書・事前の打ち合わせ内容と一致しているかです。第2点は、報酬額(単価・数量・合計)が合意した金額と一致しているかです。第3点は、支払期日が取引先との事前合意と一致しているかです。第4点は、不明点や記載漏れがある場合、作業開始前に書面で確認を取ったかです。

なお、個人事業主の見積書の書き方では、発注書と対になる見積書の作り方も解説しています。

Q: チェックリストにないが確認しておいた方がいいことはありますか?

A: 納品後の検収期間(受領確認までの日数)と、検収で問題があった場合の対応方針は、発注書に記載されていなくても取引前に確認しておいてください。フリーランス新法では「検査完了期日」の明示が義務に含まれています。

Q: 発注書に誤りを見つけた場合はどうすればいいですか?

A: 作業開始前であれば、発注者に連絡して書類を差し替えてもらってください。作業開始後に誤りを発見した場合も、早めに発注者と確認を取り、必要であれば訂正版の発注書または覚書を作成してください。

Q: チェックリストを使っても記載漏れが出る場合はどうすればいいですか?

A: チェックリストをテンプレートファイルに一緒に保存し、発注書を作るたびに開くルールを作ると、確認の抜けが減ります。案件ごとにチェックリストのコピーを作り、確認済みの項目にマークを付ける運用も有効です。

発注書テンプレートはフリーランス新法7項目で選ぶ

フリーランスが発注書テンプレートを選ぶ際の基準は、フリーランス新法の明示義務7項目(業務内容・納期・業務期間・検査完了期日・報酬額・支払期日・支払方法)が記載できる構成になっているかどうかです。Excel・Word・Googleスプレッドシートのどの形式を選ぶかは取引先のツール環境や確認のしやすさで決め、形式よりも記載内容の充実を優先することが実務上の安定につながります。印紙税は発注書単体では原則として課税対象外ですが、請書・取引形態・金額によって判断が変わるため、判断に迷う場面では税理士等の専門家への確認を習慣にしておいてください。

フリーランスとしての取引は、書類の記録が整っているかどうかで後の交渉の安定度が変わります。テンプレートを「とりあえず使う」から「条件を確認してから使う」に変えるだけで、納品後のトラブルの多くは防ぎやすくなります。まずは本記事で紹介したチェックリスト8項目をブックマークして、次の発注書作成・受け取り時に使ってみてください。

状況次の一歩所要時間
テンプレートを今すぐ入手したいfreeeまたはロボットペイメントの無料テンプレートをダウンロードする3分
フリーランス新法の7項目を確認したい公正取引委員会の公式サイトで明示義務の原文を確認する5分
印紙税の要否を確認したい国税庁の印紙税の手引きページを参照し不明点は税理士に相談する10分
既存テンプレートを法令対応に更新したいチェックリスト8項目と7項目の明示義務を並べて不足欄を追記する15分
受け取った発注書に不備があった発注者に書面で補足依頼のメールを送る5分

発注書テンプレートに関するよくある質問

Q: 発注書と請求書の違いは何ですか?

A: 発注書は取引開始前に発注者が作成・送付する書類で、「何を・いくらで・いつまでに頼む」という条件を示します。請求書は納品後に受注者が作成・送付する書類で、「支払いを求める金額と期日」を示します。発注書は取引の始まりの書類、請求書は取引の締めくくりの書類という位置づけです。適格請求書テンプレート無料5選も参考にしてください。

Q: フリーランス新法の適用対象かどうかはどうやって確認しますか?

A: 公正取引委員会のウェブサイトで、法律の適用範囲と判断基準を確認してください。

Q: 発注書は見積書と一緒に送ってもいいですか?

A: 別々の書類として送付するのが原則です。見積書は「この条件でできます」という提案、発注書は「その条件で発注します」という意思決定の書類であり、発行タイミングが異なります。セットで送る場合でも、書類名と内容を明確に区別して作成してください。

【出典・参照元】

発注書の無料Excelテンプレート集|freee

発注書テンプレート一覧|ロボットペイメント

フリーランス新法対応の発注書の書き方|マネーフォワード

フリーランス新法対応テンプレート|alternativework

フリーランス新法対応発注書テンプレート|Notion

フリーランス・フリーランス新法の概要|公正取引委員会

下請代金支払遅延等防止法(下請法)|公正取引委員会

源泉徴収の対象となる報酬・料金等|国税庁

印紙税について|国税庁

電子文書と印紙税の関係|国税庁

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