失注後に何もしなければ、その顧客との縁は99%そこで終わります。しかし1週間・1ヶ月・3ヶ月の3段階フォローを仕組み化すれば、休眠顧客からの再受注率を大幅に引き上げられます。本記事では失注直後の感謝メールから再提案まで、フリーランスが今日から使える具体的な手順と例文を解説します。

目次

この記事でわかること

3段階フォローの具体的なタイミングと送り方がわかります。失注理由を2問で聞き出す実践的な方法がわかります。スプレッドシート1枚で仕組み化する手順と、すぐ使える3つのメールテンプレートが手に入ります。

この記事の結論

失注後フォローの核心は「謝罪」ではなく「次の接点づくり」です。1週間・1ヶ月・3ヶ月の3段階でタイミングを決め、仕組みとして動かすことで、休眠顧客が将来の売上源に変わります。フリーランスとして収入を安定させるには、今いる見込み客を資産として管理し続けることが、新規開拓と同等かそれ以上に重要な戦略です。

今日やるべき1つ

直近1ヶ月以内に失注した案件をリストアップし、まだ感謝メールを送っていない相手に今日中に送信してください(所要時間:15分)。

状況別ショートカット

状況読むべきセクション所要時間
失注直後で何を送ればいいか迷っている失注後フォローは3段階で完結5分
失注理由を聞き出す方法がわからない失注理由ヒアリングは2問で核心へ5分
自分が失注フォローすべきか判断できない失注フォローの優先度を3分で診断3分
フォロー全体を仕組みにしたい再受注は5つの仕組みで安定する8分
すぐ使えるメール例文だけほしい失注フォローメールは3テンプレートで対応5分

失注後フォローは3段階で完結

失注の知らせを受けたとき、そこで縁が切れたと感じる方は多いです。しかし現実には、失注顧客が1〜2年以内に再検討に入るケースは業界を問わず一定数存在します。フリーランスとして案件を安定させるには、この「眠った機会」を放置しないことが収入の底上げに直結します。

第1段階:失注後1週間以内に感謝メールを送る

失注後最初の接点で最も大切なのは「誠実さを伝える」ことです。相手はあなたとの検討時間を使っています。その時間への感謝を明示することが、記憶に残る第一歩になります。感謝メールに必要な要素は3つです。検討時間への感謝、他社選定の事実を受け止めた一文、未来志向のクロージング(情報提供・再提案の意思表示)。

この段階でよくある間違いは「謝罪メール」になることです。「力及ばず申し訳ありません」という書き出しは相手を気まずくさせます。「ご検討いただいた時間に感謝します」という姿勢で書くだけで、印象は大きく変わります。

契約直前に失注したフリーランスが失注直後に感謝のメッセージを送ったことで相手との関係が壊れず、その後半年で別案件の相談が来たという声があります(起業の記録〜初案件で契約直前に失注して得た教訓)。

失注後1週間以内に感謝メールを送ることは「礼儀」ではなく「次の案件への投資」として機能します。送らないことで失う機会は、送ることにかかるコスト(15分)より確実に大きいです。失注後フォローメール例文を活用すれば、テンプレートをもとに今日中に送信できます。

第2段階:失注後1ヶ月後に情報共有メールを送る

1ヶ月後の接点は「あなたが顧客の役に立てる存在だ」と更新する機会です。この段階では営業色を消すことが重要で、業界のトレンド記事・使えるツール・事例紹介など「相手のビジネスに役立つ情報」を1つ添付して送るだけで十分です。

返信が来なくても問題ありません。開封されることで「存在の更新」は完了します。情報共有メールを送らない場合、顧客の記憶からあなたの名前は2〜3ヶ月で薄れます。継続して接点を作り続けたフリーランスは、顧客に「また何かあればあの人に」という記憶を残し続けられます。

第3段階:失注後3ヶ月後に再提案メールを送る

3ヶ月後は最初の「再提案」として最適なタイミングです。失注時点から顧客の状況が変化している可能性があり、予算・担当者・優先課題のいずれかが変わっていれば、再受注の窓口が開きます。再提案では「新サービスや新事例を案内する」という体裁を取りながら、相手の状況に変化がないか確認する一文を添えることが効果的です。

3段階フォローを仕組みとして運用した場合、失注顧客のうち一定割合が6〜12ヶ月以内に再検討フェーズに入ります。失注した段階で0%だった可能性が、フォローを続けることで数%〜十数%の再接触率に変化するという考え方があります(偶然に任せるのはもったいない。正しい失注フォローの仕方)。

CHECK

▶ 今すぐやること:直近の失注顧客リストを開き、第1段階(感謝メール)をまだ送っていない相手に今日中に送信してください(所要時間:15分)

Q:感謝メールは失注の何日後まで有効ですか?

A:1週間以内が最も効果的です。2週間以上経過すると「なぜ今さら」という印象になりやすく、誠実さの伝わり方が薄れます。遅くとも10日以内を目安にしてください。

Q:感謝メールへの返信がなかった場合、1ヶ月後のメールは送っていいですか?

A:送っていただいて問題ありません。返信の有無にかかわらず、スケジュール通りに次の段階へ進むことが3段階フォローの原則です。

失注理由ヒアリングは2問で核心へ

失注理由を聞くことを躊躇するフリーランスは多いです。しかしヒアリングをしないまま次の提案に進むことは、同じ失注パターンを繰り返すリスクを抱え続けることを意味します。

失注理由を聞かない代償は次の失注

失注理由を把握できないまま営業を続けると、価格の問題なのか品質の問題なのか関係性の問題なのかを区別できません。結果として、改善すべき点に気づかないまま同じ提案を繰り返し、同じ場所で失注し続けます。フリーランスが受注率を高めるには、失注の「型」を把握することが前提条件です。新規開拓営業のやり方でも解説しているとおり、失注分析は営業全体の精度を上げる土台になります。

聞き方は「オープンクエスチョン2問」が最速

失注理由を聞き出す際、クローズドクエスチョン(「価格が高かったですか?」)では「はい」しか返ってこないことが多く、真因に届きません。以下の2問をこの順番で使うと、相手が自然に話してくれます。

第1問:「今回はどのような点を重視してご判断いただきましたか?」

第2問:「ご選定いただいた会社さんや商材について、差し支えなければ教えていただけますか?」

第2問で競合の会社名・商材名を把握できると、次回の提案で差別化ポイントを明確に提示できるようになります(顧客フォローが苦手で失注した経験がある人が陥る後追い営業)。

失注理由を3分類して改善策を絞る

ヒアリングで得た情報は「ヒアリング不足」「コスト・予算」「品質・実績」の3つに分類します。「ヒアリング不足」の場合は提案書の構成ではなく事前のヒアリング項目を変える必要があります。「コスト・予算」の場合は価格設定の見直しか、価値訴求の方法を変える必要があります。「品質・実績」の場合はポートフォリオの更新か、類似案件の実績をどう見せるかの工夫が必要です。分類せずに「なんとなく改善しよう」とした場合、的外れな努力に時間を消費するだけになります。

失注理由を自社の強みに変換する

ヒアリングで得た失注理由を「次回の提案で解消できるか」という視点で評価します。たとえばデザイン事務所との実績を重視したという理由で失注した場合、次回の提案ではデザイン会社との協業実績や連携体制を前面に出す構成に変えます。失注理由は「弱点の発見」ではなく「次の提案の設計図」として扱うことで、営業の精度が提案ごとに上がっていきます。

CHECK

▶ 今すぐやること:直近の失注案件を1件選び、クライアントにオープンクエスチョン2問をメールで送ってください(所要時間:10分)

Q:失注理由を聞くと嫌われませんか?

A:適切な聞き方をすれば嫌われません。感謝メールの末尾に「もしよろしければ今後の参考のために教えてください」という一文を添える形が最も自然です。強引な確認ではなく「相手の声を尊重する姿勢」として受け取られます。

Q:失注理由を教えてもらえない場合はどうすればいいですか?

A:教えてもらえなくても問題ありません。その場合は「競合との価格差が主因」と仮定して改善策を立案します。いずれにせよ、聞いた事実そのものが誠実さのアピールになります。

失注フォローの優先度を3分で診断

すべての失注案件に同じ労力をかける必要はありません。限られた時間の中でフォロー効果を最大化するには、優先度の高い案件に集中してください。

Q1:案件の規模は月額5万円以上でしたか?

Yesの場合はQ2へ進んでください。Noの場合はResult Cへ進んでください。

Q2:失注理由が「価格」以外の要因(タイミング・担当者の好み・他社の既存関係など)でしたか?

Yesの場合はResult Aへ進んでください。Noの場合はResult Bへ進んでください。

Result A:最優先フォロー対象

状況変化によって再受注の可能性が高い案件です。3段階フォローをフル実施し、1ヶ月後・3ヶ月後の接点を必ずカレンダーに登録してください。

Result B:価格改善後にフォロー

価格が主因の失注は、価格設定を見直した後にアプローチする方が効果的です。値下げではなく「同予算で提供できる価値の再設計」を準備した上で3ヶ月後に再提案してください。

Result C:低優先度・一斉メール対象

個別フォローより一斉メール(業界情報・事例共有)に含める形で接点を維持するだけで十分です。個別対応の時間を優先度の高い案件に振り向けてください。

CHECK

▶ 今すぐやること:手元の失注案件リストを開き、この診断に当てはめてResult A・B・Cに振り分けてください(所要時間:5分)

Q:Result Cの案件は完全に放置してよいですか?

A:一斉メールでの情報共有は続けてください。個別フォローのコストをかけないという意味であり、完全に縁を切る必要はありません。

Q:フォロー対象案件が多すぎて管理できない場合は?

A:スプレッドシートに失注日・Result分類・次回アクション日を記録する3列管理が最もシンプルです。SFAを導入する前段階として、この形から始めてください。

失注フォローメールは3テンプレートで対応

メールの文面を毎回ゼロから考えていると、フォローを後回しにする原因になります。3段階それぞれのテンプレートを用意しておき、案件情報を書き換えるだけで送れる状態にしておくことが、継続フォローの鍵です。

第1段階:感謝メールテンプレート

件名:ご検討いただいた件について([あなたの名前])

[担当者名]様

先日は[案件名]のご検討にお時間をいただき、誠にありがとうございました。

今回は他社様をお選びいただいたとのこと、承知いたしました。

[検討期間]にわたりご検討いただいた時間を大切に受け止めております。

もし今後、別の課題やご相談が生じた際には、ぜひお声がけいただけますと幸いです。

また有益な情報があればご共有させていただきます。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

[あなたの名前]

「他社様をお選びいただいた」という一文が、事実を受け止めた誠実さを示します。「残念ですが」という書き出しは相手に気まずさを与えるため使いません。長期の検討案件の場合は「[期間]にわたりご検討いただき」と具体期間を入れることで、誠実さがさらに伝わります。

このテンプレートをコピーして使用してください。

第2段階:情報共有メールテンプレート

件名:[業界トレンド/事例]のご共有([あなたの名前])

[担当者名]様

[前回のやりとり]以来ご無沙汰しております。[あなたの名前]です。

最近[担当者の業界/課題]に関連する情報を見かけ、お役に立てるかと思いご連絡しました。

[共有したい情報の概要を2〜3行で記載]

引き続き[相手のビジネス]の発展を応援しております。

何かご相談があればいつでもお声がけください。

[あなたの名前]

営業色を消すため、冒頭で「役立つ情報がある」という動機を示します。「今後ともよろしく」で終わると印象が薄いため、「応援しております」という表現で関係の継続意思を伝えます。相手の業界で直近に話題になったニュースや規制変更を具体的に記載すると、返信率が上がります。

このテンプレートをコピーして使用してください。

第3段階:再提案メールテンプレート

件名:新しいご提案のご案内([あなたの名前])

[担当者名]様

お世話になっております。[あなたの名前]です。

[前回失注からの経過期間]が経ち、いくつか新しいサービスや事例が生まれましたのでご連絡しました。

特に[相手の課題に近い事例・サービス名]について、[担当者名]様の[具体的な課題]に応用できると考えております。

[事例の概要を2〜3行で記載]

もしご関心があれば、30分ほどオンラインでお時間をいただけますでしょうか。

ご都合のよい日時をいくつかご共有いただけますと幸いです。

[あなたの名前]

「新サービス・新事例」という体裁を取ることで、「また売り込みに来た」という印象を回避します。「30分だけ」という時間の明示が承諾のハードルを下げます。3ヶ月以上経過している場合は「その後いかがお過ごしでしょうか」という近況確認の一文を冒頭に加えると自然な書き出しになります。

このテンプレートをコピーして使用してください。

CHECK

▶ 今すぐやること:3つのテンプレートをコピーしてスプレッドシートまたはメモアプリに保存し、[案件名][担当者名]の部分を空白にした「送信前テンプレート」として手元に用意してください(所要時間:5分)

Q:テンプレートをそのまま送ってもよいですか?

A:案件名・担当者名・前回のやりとりの概要を必ず書き換えてから送ってください。「テンプレートそのまま」と気づかれると誠実さが損なわれます。最低でも3〜4箇所を案件固有の情報に書き換えることを習慣にしてください。

Q:メールではなくLINEやDMで連絡してもよいですか?

A:初回(感謝メール)はメールが最適です。既にLINEで連絡を取り合っている関係であれば、2段階目以降はLINEやDMも有効です。関係の深さに応じてチャンネルを選んでください。

再受注は5つの仕組みで安定する

フォローを「その都度考えて送る」状態では、忙しい時期に必ず後回しになります。仕組みとして動く状態にすれば、案件が減った時期に自動的にフォローが回り、収入の谷を小さくできます。スプレッドシート1枚から始められます。

ハック1:失注リストは入力30秒で翌週自動リマインド

【対象】 :失注案件のフォローを忘れがちなフリーランス全員

【手順】 :Googleスプレッドシートに「失注日/クライアント名/Result分類/次回アクション日」の4列を作成してください(所要時間:10分)。失注が発生したら即日、案件名とResult分類を入力し、次回アクション日を失注日から7日後・30日後・90日後の3行に入力してください(所要時間:30秒)。Googleカレンダーに「スプレッドシートのフォロー確認」という週1回のリマインダーを設定し、その日にスプレッドシートを開いて今週のアクション日を確認してください(所要時間:2分)。

【ポイントと理由】 :スプレッドシート4列から始めた方がフォローは定着します。SFAは機能が多い分、設定に時間がかかり「後でやろう」の原因になります。4列のシンプル管理であれば入力30秒で済むため、失注直後のタイミングを逃しません。失注後1週間以内の第1段階フォローは時間が命であり、管理ツールの複雑さが即日行動の妨げになることが最大のリスクです。

【注意点】 :スプレッドシートで月10件以上の失注案件を管理できるようになった段階で初めてSFA移行を検討してください。最初からSFAを使おうとすると設定コストで挫折します。

ハック2:情報共有メールは一斉送信で月1回5分

【対象】 :フォロー対象が10件以上あり、個別メール作成の時間が取れないフリーランス

【手順】 :毎月1回、業界のトレンドや自分の新規事例を1つ選んでください(所要時間:5分)。第2段階テンプレートをベースに、共有情報の部分だけ書き換えた「共通本文」を作成してください(所要時間:5分)。BCC一斉送信でフォロー対象全員に送信してください。件名に固有名詞を入れる必要はありません(所要時間:2分)。

【ポイントと理由】 :「送らないよりBCC一斉送信の方が圧倒的に価値が高い」という考え方があります。個別カスタマイズを前提にすると1件15分×10件で月2.5時間かかり、継続できなくなります。一斉送信であれば月合計12分で10件以上に接点を作れます。接点の品質より接点の継続性がフォローの成否を決めます。

【注意点】 :CCではなくBCCで送ることは必須です。他の受信者のメールアドレスが見えてしまうCCは個人情報の観点から避けてください。件名に「一斉送信」と匂わせる表現を入れると開封率が下がります。

ハック3:失注理由ヒアリングで競合名を必ず把握する

【対象】 :提案書を改善したいが何を変えれば良いか判断できないフリーランス

【手順】 :感謝メールの末尾に「今後の参考のために、今回ご選定いただいた会社様や主な決め手を教えていただけますか」という1文を追加してください(所要時間:1分)。回答を得た場合、競合の会社名・商材名・選定理由をスプレッドシートの「失注理由」列に記録してください(所要時間:2分)。蓄積した失注理由を3分類(ヒアリング不足・コスト・品質)に分け、月1回5件以上たまった段階で改善策を1つ立案してください(所要時間:15分)。

【ポイントと理由】 :感謝メールの末尾に1文添える形の方が回答率が高くなります。別途ヒアリングメールを送ると「また連絡が来た」という印象を与え、相手の心理的負担が増します。感謝メールとセットにすることで「丁寧に振り返っている誠実なフリーランス」という印象になり、回答してもらいやすくなります。

【注意点】 :「なぜ他社を選んだのですか」という問い方はやめてください。詰問に聞こえ、相手が防御的になります。「今後の参考のために」という前置きと「差し支えなければ」という配慮を必ずセットにしてください。

ハック4:3ヶ月後の再提案は「新事例カード」1枚で十分

【対象】 :3ヶ月後に何を送ればいいかわからず再提案をためらっているフリーランス

【手順】 :新規案件が完了するたびに「事例カード(概要100文字・課題・解決策・成果数値)」を1枚作成し、ファイルとして保存してください(所要時間:10分)。3ヶ月後の再提案タイミングが来たら、失注顧客の業種・課題に近い事例カードを1枚選んでください(所要時間:3分)。再提案テンプレートに事例カードの内容を2〜3行でペーストし、送信してください(所要時間:5分)。

【ポイントと理由】 :事例カード1枚から始めた方が再提案の実行率が上がります。完璧な提案書を準備しようとすると着手が遅れ、3ヶ月後のタイミングを逃します。「先日完了した案件でこんな成果が出ました」という事例1件を見せるだけで、相手の再検討スイッチが入ることが多いです。

【注意点】 :事例カードを使う際は、必ずクライアントの匿名化を確認してください。「業種・規模・課題」は記載しつつ「会社名・担当者名」は非公開にした形で共有することが信頼維持の前提条件です。了承を得た場合のみ会社名を記載してください。

ハック5:失注後フォローを「後追い営業」と呼ばない

【対象】 :失注後に連絡することへの心理的抵抗があるフリーランス全員

【手順】 :「後追い営業」という言葉を自分の辞書から削除し、「関係資産の活性化」と置き換えてください(所要時間:1分)。失注フォローを行う前に「相手にとって役立つ情報があるか」を自問し、ある場合だけ送るというルールを自分の中に設定してください(所要時間:2分)。「役立つ情報がない」と判断した月は送らないという決断も正しい選択です。無理に送るより、価値ある接点に絞る方が長期的な関係を壊しません。

【ポイントと理由】 :失注後に連絡することを「顧客にとって価値のある情報を届ける行為」として定義すれば、フォローは迷惑ではなく価値提供になります。定義の違いが行動の継続率を決めます。

【注意点】 :「役立つ情報がない」ときにも「存在を忘れられないように」という動機だけで送ることはやめてください。内容のない定期メールは迷惑メールと変わらず、関係を逆に損ないます。

CHECK

▶ 今すぐやること:Googleスプレッドシートを新規作成し、「失注日・クライアント名・Result分類・次回アクション日」の4列を作成して失注案件を入力してください(所要時間:10分)

Q:失注フォローを続けているのに再受注が来ない場合、何が間違っていますか?

A:3点を確認してください。第1に、3段階のタイミングを守っているか(特に3ヶ月後の再提案を省略していないか)。第2に、情報共有メールに相手の業種・課題と無関係な情報を送っていないか。第3に、再提案に具体的な事例や数値が含まれているか。いずれかが欠けている場合、フォローは「送っているが刺さっていない」状態です。

Q:フォロー対象は失注顧客だけですか?

A:失注顧客が最優先ですが、提案に至らなかった「問い合わせのみ」の潜在顧客も同様の仕組みでフォローできます。管理リストに「種別:失注」「種別:問い合わせのみ」の列を追加するだけで対応できます。

失注フォローの成果事例は2パターンで比較

ケース1(成功パターン):3段階フォローで6ヶ月後に再受注

Webデザインを手がけるフリーランスAさんは、ECサイトのリニューアル案件で失注しました。失注直後に感謝メールを送り、1ヶ月後にECサイトのUX改善事例を情報共有し、3ヶ月後に新規制作の事例を添えた再提案メールを送りました。6ヶ月後、担当者から「当初選んだ会社との相性がよくなかった」という理由で再問い合わせがあり、再受注に至りました。

契約直前に失注したフリーランスが失注直後に感謝のメッセージを送ったことで相手との関係が壊れず、その後半年で別案件の相談が来たという声があります(起業の記録〜初案件で契約直前に失注して得た教訓)。

失注直後に感謝メールを送らなかった場合、6ヶ月後の再問い合わせは別のフリーランスに行っていた可能性が高いです。

ケース2(失敗パターン):フォローなしで見込み顧客を失う

コンテンツライターのフリーランスBさんは、記事制作案件で失注した後、「迷惑になる」と判断してフォローをしませんでした。失注から4ヶ月後、元クライアントが記事制作の依頼を再検討しましたが、Bさんの名前は既に記憶から薄れており、別のライターに依頼されました。フォローをしていれば接触できたはずの機会が、連絡しないという選択によって消滅しました。

偶然に任せていたことで再アプローチのタイミングを完全に逃したという経験談があります(偶然に任せるのはもったいない。正しい失注フォローの仕方)。

1ヶ月後に情報共有メールを1本送っていれば、担当者の記憶に残り続け、再検討時に声がかかった可能性があります。フリーランスが報酬未払いや口約束トラブルに悩まないためにも、失注直後から誠実な関係づくりを習慣化することが長期的な信頼の土台になります。

CHECK

▶ 今すぐやること:ケース1のAさんのように、直近の失注案件に3段階フォローの日程を今日カレンダーに入力してください(所要時間:5分)

Q:失注後フォローで再受注できる確率はどのくらいですか?

A:業種・単価・失注理由によって異なります。フォローをしなかった場合の再受注率は実質0%です。3段階フォローを仕組み化した場合、6〜12ヶ月以内に再接触が生じる可能性が生まれます。確率を問うより「フォローしない選択のコスト」を考えることが判断の基準になります。

Q:再受注のためにフォローを続けた場合、何ヶ月で効果が出ますか?

A:最初の成果が出るまで6〜12ヶ月かかることが一般的です。ただし、失注後の感謝メールへの返信として「別案件の相談」が来るケースは1週間以内に起きることもあります。短期の効果を期待するより、長期の仕組みとして捉えることが続けるポイントです。

失注後フォローを3段階で仕組み化する:今日から動ける行動まとめ

失注後フォローの核心は、1週間・1ヶ月・3ヶ月の3段階を仕組みとして動かし続けることです。感謝メールで誠実さを示し、情報共有で存在を更新し、再提案でタイミングを捉えるこの流れを、スプレッドシート1枚で管理するところから始めてください。

失注は「終わり」ではなく「次の案件の種まき」です。フォローを続けたフリーランスと、失注のたびに縁を切ってきたフリーランスでは、3年後の顧客資産の厚みに大きな差が生まれます。今日から1件ずつ、感謝メールを送ることを習慣にしてください。フリーランスの営業方法を仕組み化することで、失注後フォローも自然に営業サイクルの一部として回るようになります。

状況次の一歩所要時間
失注直後で何もしていない感謝メールを今日送る15分
感謝メールは送ったが次が手つかず失注リストに1ヶ月後の日程を登録5分
フォローが続かないスプレッドシート4列を今すぐ作成10分
再提案の準備ができていない直近案件の事例カードを1枚作成10分

フリーランス失注後フォローに関するよくある質問

Q:失注後フォローは何回まで続けるべきですか?

A:3段階(1週間・1ヶ月・3ヶ月)を1サイクルとして実施し、その後は一斉メールの対象として年2〜3回の情報共有を続けることが目安です。個別フォローは3段階で区切り、それ以降は低コストな接点維持に切り替えてください。

Q:フォローメールへの返信が一切ない場合、フォローを止めるべきですか?

A:返信がなくても開封されていれば接点として機能しています。完全にフォローを止める判断基準は「迷惑メール扱いにされた」「配信停止を求められた」のいずれかが発生したときです。返信がないだけであれば、低頻度での情報共有は続けてください。

Q:失注後フォローと新規開拓、どちらを優先すべきですか?

A:失注フォローを優先することが多くの場合で合理的です。既に信頼構築が始まっている相手へのフォローは、ゼロからの新規開拓より受注コスト(時間・労力)が低いです。月の営業時間が限られているフリーランスにとって、失注フォローの仕組み化はコスパの高い営業戦略の一つです。

【出典・参照元】

偶然に任せるのはもったいない。正しい失注フォローの仕方

起業の記録〜初案件で契約直前に失注して得た教訓

顧客フォローが苦手で失注した経験がある人が陥る後追い営業