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この記事でわかること
架空サイト・バナー・LPの3種類から始めて5種類に広げる具体的な順番がわかります。制作意図の4点セット(ターゲット・コンセプト・工夫・反省)の書き方がわかります。作品が3点揃った段階でフリーランス向けに公開できる理由と手順がわかります。
実務経験がゼロでも、架空サイト・バナー・LP・模写・ポートフォリオ自体の5種類を組み合わせれば、フリーランス用の作品一式を揃えられます。どの順番で何を作るか、各作品に何を書けば仕事につながるかを具体的に解説します。
今のデザインの仕事で、一番近い悩みは?
この記事の結論
Webデザイン初心者が最初に揃えるべき作品は、架空のWebサイト1本・バナー3〜5点・LP1本の3種類です。実務経験がなくても、架空案件や模写を活用すれば質の高い作品を用意できます。各作品に制作意図・ターゲット設定・配色の根拠を添えることで、仕事につながるポートフォリオになります。
最初に確認すること
自分が今どの段階にいるかを把握することが先決です。作品を1点も作り始めていないなら、まず架空のカフェサイト1本を完成させることに集中します。作品はあるが見せ方に悩んでいるなら、各作品に制作意図のテキストを追加する作業から始めると整理が早くなります(目安:各作業30〜60分)。
状況別ショートカット
| 状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| 作品が1点もない | Webデザイン初心者の作品は架空サイトから始める | 5分 |
| 作品の種類を増やしたい | バナーとLPは3点セットで制作意図まで揃える | 5分 |
| 作品はあるが仕事につながらない | 制作意図と見せ方で作品の伝わり方は変わる | 5分 |
| ポートフォリオの構成を整えたい | フリーランス向けポートフォリオは5項目で構成する | 5分 |
| 作品数が少ないまま公開してよいか迷っている | Webデザイン初心者の作品数は3点から公開できる | 5分 |
Webデザイン初心者の作品は架空サイトから始める
初心者のポートフォリオを採用する側が見ているのは、実績の数ではなく「基本的なデザインの考え方が伝わるか」という点です。架空案件はその出発点として有効です。
架空のカフェサイトが初作品として選ばれる理由
架空のカフェサイトが初心者の最初の作品として頻繁に選ばれるのは、題材がシンプルで制作範囲を絞りやすいためです。ロゴ・メインビジュアル・メニューページ・アクセスページという構成なら、5〜7ページ程度で1本のWebサイトとして完結します。
カフェ以外では、寺社巡りサイト・病院サイト・コーポレートサイト・通販サイトなども初心者の架空案件として使われています。実在するビジネスの構造が参考にしやすく、「なぜこのデザインを選んだか」を言語化しやすいという特徴があります。
架空サイトを作るときに避けたいのは、「かっこよさ」だけを目指して制作意図が説明できない状態になることです。デザインの判断に理由がなければ、採用担当者やクライアントに「なぜこの配色にしたのか」と聞かれたときに答えられません。初作品を完成させた後で「なぜこのフォントにしたのか」という質問に詰まる状況はよくあります。
架空サイトの制作範囲と所要時間の目安
架空のカフェサイトを1本完成させるまでの作業は、おおよそ次の流れになります。まずターゲット設定(どんな客層に来てほしいか)を1〜2行で書き、次に配色・フォント・余白の方針を決めます。それからデザインツールで実際にページを作り、最後に各判断の理由をテキストでまとめます。
使用するツールはFigmaが現在のWebデザイン現場で広く使われており、無料プランでも基本的な制作は対応できます(Figma公式サイト)。Adobe XDは2023年10月にサービスが終了しており、現在は新規利用を推奨していません。FigmaとCanvaを比較すると、Figmaはチームでのフィードバックを受けやすい点が実務に近い環境といえます。
作業時間の目安は、ターゲット設定・方針決めに2〜3時間、デザイン制作に10〜20時間、制作意図のテキスト整理に1〜2時間です。初めてなら合計20〜30時間程度を想定しておくと現実的です。
フリーランスとしてポートフォリオを仕事の獲得に活かす方法については、採用担当者やクライアントへの見せ方を含めて整理しておくと、作品を公開した後の営業活動がスムーズになります。

実在店舗を想定した架空案件の作り方
実在する近所のカフェや飲食店を題材に「もし自分がWebサイトを作るなら」という想定で制作する方法も有効です。実在の店舗を使うと、現地に行って写真素材を集めたり、実際のメニュー構成を確認したりできるため、リアリティのある作品になりやすくなります。
公開する際には「架空制作・実際の依頼ではありません」と明示してください。店名・ロゴ・写真を無断で使用するとトラブルになるため、公開する場合は素材をフリー素材に差し替えるか、店舗の許可を取るかのどちらかで対応します。
CHECK
▶ 今すぐやること: 架空案件として作りたいお店・業種を1つ決め、そのターゲット(年代・来店理由)を2行でメモする(15分)
Q: 架空サイトだと実績として弱く見られませんか?
A: 初心者の採用・受注において、架空サイトは実績として問題なく評価されます。制作意図・ターゲット設定・配色の根拠が明記されていれば、「考えて作れる人」という印象を与えられます。架空であることを隠さず「自主制作」と明示するのが基本です。
Q: 架空サイトは何業種にするのがよいですか?
A: 自分が「なぜこのデザインにしたか」を説明しやすいジャンルを選んでください。カフェ・美容室・整体院・小規模なEC・病院サイトが初心者に選ばれやすい業種です。業種よりも「ターゲットを設定してデザインを判断できているか」が重要な点です。
バナーとLPは3点セットで制作意図まで揃える
架空のWebサイトを1本作ったら、次はバナーとLPで作品の幅を広げます。バナーは点数を稼ぎやすく、LPはデザインの意思決定を見せやすいという特徴があります。
バナー制作は同一テーマで複数パターンを作る
テーマをバラバラにして1点ずつ作ると、デザインの思考プロセスが伝わりにくくなります。同一テーマで複数パターンを作ることで、「同じ訴求をどう表現するか」という判断軸を複数並べて見せられます。
たとえば「カフェの季節限定メニュー」というテーマで、縦長・横長・正方形の3サイズ、または明るいトーン・落ち着いたトーンの2パターンを作ると、合計5〜6点のバナーセットが完成します。1テーマで複数点を作ることで、作品数を増やしながら比較検討のプロセスも見せられます。
バナー制作でよく迷うのが「何ピクセルで作ればよいか」という点です。初心者が最初に作るなら、300×250px(レクタングル)・728×90px(リーダーボード)・336×280px(ラージレクタングル)の3サイズを押さえておけば、一般的なバナーの用途をカバーできます。
Webデザインの配色設計は3色・70:25:5の比率で設計すると初心者でも整った印象になりやすく、バナー制作でも同じ考え方が活用できます。

LPはコンバージョンポイントを1つに絞って作る
LPの本質は「読んだ人に1つの行動を取ってもらう」ことです。「お問い合わせ」「購入」「ダウンロード」のいずれか1つをゴールに設定してから制作してください。
架空のLP題材として選びやすいのは、個人事業主向けのサービス(整体院の初回体験・ヨガ教室の無料見学など)です。これらはターゲット・ベネフィット・CTAの構造が比較的明確なため、「なぜこのレイアウトにしたか」を言語化しやすいです。
LP1本に書くべきセクションの目安は、ファーストビュー・サービス概要・特徴3点・お客様の声(架空でよい)・料金・FAQ・CTAの7セクションです。全セクションを均等に作り込もうとせず、ファーストビューとCTA周辺に時間をかけるほうが実務に近い優先度の付け方になります。
バナーと模写を並べて制作意図の差を見せる
既存の優れたバナーやWebサイトを模写し、その隣に自分のオリジナル作品を並べる見せ方が有効です。「模写でここを観察し、自作ではここを変えた」という差分を制作意図として書くことで、インプットとアウトプットのつながりが分かる作品になります。
模写した作品は「学習目的」であることを明記し、ポートフォリオ上で実績として扱わないでください。「〇〇サイトの模写・トレース、商用利用なし」という注記を入れた上で学習記録として載せると、誠実さが伝わります。
CHECK
▶ 今すぐやること: 好きなカフェや飲食店のバナーを1枚選び、使われている配色・フォント・余白のルールを3点メモする(20分)
Q: バナーは何点あればポートフォリオに載せてよいですか?
A: 同一テーマで3〜5点を1セットとして見せると、1点だけ載せるよりデザインの一貫性と応用力が伝わりやすくなります。単発で1点だけ載せるより、テーマを揃えたセットのほうが評価されやすいです。
Q: 模写した作品はポートフォリオに載せてよいですか?
A: 「学習目的の模写・商用利用なし」と明記する前提で、学習記録として載せることは問題ありません。実績欄ではなく「学習・練習作品」として分類して掲載するのが基本的な見せ方です。
自分がWebデザイン初心者かを3問で診断
今どのフェーズにいるかによって、次に作るべき作品の優先度は変わります。以下の3問で現状を整理してみてください。
Q1: 完成した作品が1点でもありますか?
Yesの場合はQ2へ進みます。Noの場合は、まず架空のWebサイトを1本完成させることが先決です(ケース:制作ゼロからのスタート)。
Q2: 作品に制作意図・ターゲット設定・配色の根拠が書かれていますか?
Yesの場合はQ3へ進みます。Noの場合は、既存の作品にテキストを追加する作業が次のステップです(ケース:作品はあるが言語化できていない)。
Q3: Webサイト・バナー・LPの3種類が揃っていますか?
Yesの場合は、作品の公開とフィードバック収集のフェーズへ進めます(ケース:作品セット完成)。Noの場合は、不足している種類の制作を次の優先事項にします(ケース:種類の偏りがある)。
Q: 作品が1点しかない状態でポートフォリオを公開してもよいですか?
A: 公開すること自体は可能です。1点のみでは採用担当者やクライアントが「デザインの幅」を判断できないため、2〜3点を目標に増やしながら並行して公開を進めてください。
Q: 作品数と質、どちらを優先すればよいですか?
A: 未経験の段階では「基本的なデザインの考え方が伝わるか」が重要です。数を増やすことより1点ずつに制作意図を添えることが先決です。3点でも制作意図が明確なほうが、10点の無解説より評価される場合が多くあります。
Q: SNSデザインはポートフォリオに含めてよいですか?
A: 含めて問題ありません。InstagramやX(旧Twitter)向けの投稿画像デザインは、Webサイトやバナーとは異なる制約(正方形・縦長・文字の見やすさ)を扱える点が差別化になります。架空のアカウントを想定して3〜6枚のセットで見せると伝わりやすくなります。
PR提供: 日本デザインスクール(デザスク)
制作意図と見せ方で作品の伝わり方は変わる
作品を作っても仕事につながらない場合、問題はデザインの質より「何を見せているか」の設計にあることが多くあります。採用担当者やクライアントが知りたいのは完成物だけでなく、制作の判断プロセスです。
制作意図の書き方は4点セットで整理する
各作品に添えるテキストは、次の4点を軸にまとめると整理しやすくなります。ターゲット(誰に向けたデザインか)・コンセプト(どんな印象を持ってもらいたいか)・工夫した点(他の選択肢を検討した上でこれを選んだ理由)・反省点(もう一度作るなら変える箇所)の4点です。
反省点を書くことは弱さを見せているように感じるかもしれませんが、実際には「自分のデザインを客観視できる人」という印象を与えます。反省点を正直に書いた作品のほうが採用側に誠実さが伝わります。
制作意図の文字数は200〜400文字程度が読みやすい目安です。長すぎると読まれなくなるため、短い段落にまとめるほうが実際には読んでもらいやすくなります。
作品の並び順は「見せたい順」に固定する
ポートフォリオの作品一覧に載せる順番は、「新しい順」ではなく「自分がいちばん見せたい作品を上に持ってくる」形が有効です。訪問者が最初に見る作品で印象が決まるため、完成度・制作意図の充実度・自分らしさのすべてで一番高い評価を付けられる作品をトップに固定します。
作品を並べる基準に迷う場合は、「この作品を見た相手に、最初に何を感じてほしいか」という一点で判断します。配色のセンス・構成の正確さ・問題解決の視点など、自分の強みとして打ち出したい軸を決めた上で並び順を選ぶと一貫したポートフォリオになります。
フィードバックを受けた改善版を並べて見せる
同じ作品の初版と改善版を横並びで見せる方法があります。採用担当者やスクール・知人からフィードバックをもらい、「この指摘を受けてここを変えた」という流れを添えると、改善できる人という印象が加わります。
初版を「完成版」として見せることに固執してしまい、フィードバックをもらっても更新しないまま放置しているケースも珍しくありません。改善の記録を残すこと自体が、成長を示す作品の一形態になります。
Q: 作品に反省点を書くと評価が下がりませんか?
A: 反省点を「改善策と一緒に書く」形にすれば、自己評価能力と成長意欲の両方を見せられます。「この部分はフィードバックを受けて修正しました」という記載は、実務でも改善サイクルを回せる人という好印象につながります。
Q: 制作意図はどの作品にも書くべきですか?
A: 載せるすべての作品に書くことを基本にします。制作意図のない作品が混在していると、意図のある作品まで「なんとなく作った」印象に引きずられる場合があります。書く分量は200〜400文字程度で統一すると一覧の見た目も整います。
フリーランス向けポートフォリオは5項目で構成する
フリーランスとして受注を狙うポートフォリオは、採用向けとは少し異なる構成が有効です。クライアントが知りたいのは「自分の仕事をこの人に頼んでよいか」という判断材料なので、作品だけでなく対応範囲・料金感・連絡方法が分かる構成が必要になります。
ハック1: 架空のWebサイト1本を軸に作品を設計する
【対象】: 作品がゼロの状態から最初の作品を揃えたいWebデザイン初心者
【手順】: まずターゲットと業種を1行で決めます(例:「30代女性向けのナチュラル系カフェ」)。次にFigmaで5〜7ページのサイト構成を書き出します。デザイン完成後に制作意図をターゲット・配色・フォントの3点で各1〜2文ずつ書きます(この工程に30〜60分程度かかります)。最後に作品をBehance・GitHub Pages・自前のサーバーのいずれかで公開します。
【コツ】: 「まず1本仕上げ切る」ことの優先度が高く、完成度の追求は後から行うほうが制作が止まりません。1本完成させることで初めて「何が足りないか」が見えてきます。制作が途中で止まる最大の原因は「完成の基準が決まっていないこと」です。
【注意点】: 最初の作品に全力を注ぎすぎて1本目が永遠に完成しない状態に陥りやすいです。「5ページ・制作意図あり・公開済み」を完成の基準として先に決めることで、この状態は避けられます。作業中の状態でも、何もない状態よりは見せられるものがあるほうが有益です。
【導入時間】低(20〜30時間)
ハック2: バナーは同一テーマで3〜5点セットを作る
【対象】: 作品数を増やしたいが、バラバラに作っていて一覧がまとまらないと感じている初心者
【手順】: 架空のバナーテーマを1つ決めます(例:「カフェの秋の期間限定メニュー」)。次にサイズ違い(300×250px・728×90px・336×280px)または配色違い(明るいトーン・落ち着いたトーン)で3〜5点を作ります。最後に「なぜこの配色・フォントを選んだか」を各バナーに1〜3文添えて、セットとしてまとめます(まとめ作業に20〜30分程度)。
【コツ】: 同一テーマで複数パターンを作ることで、採用担当者やクライアントが「同じ情報を異なる表現でどう整理するか」という判断力を見られます。デザインの選択に一貫したロジックがあることが伝わり、作品1点1点の評価より高い印象を与えます。
【注意点】: バナーを大量に作ることに意識が向き、制作意図を後回しにしてしまう場合が多くあります。制作意図を書かないまま点数だけを増やしても評価につながりにくいです。テーマと使用想定を先に書いてから作り始めることが実務的な手順です。
【導入時間】低(5〜10時間)
ハック3: LPはファーストビューとCTAを先に完成させる
【対象】: LP制作を始めたが全体像が見えず、どこから作ればよいか分からなくなっている初心者
【手順】: まず架空のサービスとコンバージョンポイント(問い合わせ・予約・購入のいずれか)を1行で決めます。次にファーストビュー(キャッチコピー・画像・CTAボタン)を先に作り込みます。その後7セクション(ファーストビュー・サービス概要・特徴3点・お客様の声・料金・FAQ・CTA)を順番に仕上げます。完成後に「なぜこのコピーにしたか」「CTAの色をこの選択にした理由」を制作意図として書きます(この工程に30〜45分程度)。
【コツ】: 実務ではファーストビューとCTA周辺に最も時間をかけるのが標準的です。ファーストビューで離脱するかどうかが決まるため、ポートフォリオとして見せる際も「ここに力を入れた」という重点が分かる作品のほうが設計の意思決定を示せます。
【注意点】: FAQセクションやSNS連携など、凝りたくなる細部より、ファーストビューのコピーとビジュアルを繰り返し改善するほうが制作の質が上がります。「完璧なFAQを作ったのにファーストビューが弱い」という状態はよくある失敗パターンです。
【導入時間】中(10〜15時間)
ハック4: 模写は観察記録を制作意図として活用する
【対象】: 模写を終えたものの、ポートフォリオにどう載せるか分からない初心者
【手順】: まず模写するサイトまたはバナーを選び、「なぜこれを選んだか」を1文書きます。模写完成後に、「観察してわかったこと」(配色ルール・グリッド・フォントの組み合わせ)を3〜5点メモします。その観察を踏まえて、自作のオリジナル版を1点作ります。ポートフォリオには「模写→オリジナル」の2点セットで、観察メモと変更点を添えて掲載します(添付テキスト作成に20〜30分程度)。
【コツ】: 「模写から何を学び、自作にどう応用したか」というプロセスを見せることで、1点のオリジナル作品より情報量の多いポートフォリオになります。採用担当者には「観察→言語化→応用」の3段階を踏める人という印象を与えます。
【注意点】: 模写した作品を実績として掲載しないでください。必ず「模写・トレース・学習目的・商用利用なし」の注記を入れます。ポートフォリオ上の分類は「学習・練習作品」に固定します。
【導入時間】低(3〜5時間)
ハック5: ポートフォリオサイト自体を作品として設計する
【対象】: ポートフォリオをNotionやPDF以外の形式で作りたい、または自分のポートフォリオサイトをまだ作っていない初心者
【手順】: まずWebサイト形式のポートフォリオのページ構成(トップ・作品一覧・作品詳細・プロフィール・スキル・問い合わせ)を紙またはFigmaで書き出します。次にデザインを作り、実際にホスティングします(GitHub PagesやNetlifyは無料プランから利用可能です)。完成したポートフォリオサイト自体の制作意図を「なぜこの構成にしたか」「なぜこのビジュアルトーンにしたか」として1作品分のテキストで書きます(この工程に45〜60分程度)。
【コツ】: 「ポートフォリオサイト自体を1件の受注案件と同じ設計で作る」ことで、作品数が1点少ない場合でも設計力を見せられる追加の作品になります。自社サイトの制作と同じ判断プロセスを踏んでいることが示せます。
【注意点】: 凝ったアニメーションや技術的な実装に時間をかけなくて大丈夫です。Webデザインのポートフォリオで問われるのはデザインの判断力であり、「シンプルで読みやすい構成」のほうが採用・受注の文脈では評価されます。制作後に更新スケジュールを決めておくと、最新作品が反映されていない状態を防げます。
【導入時間】中(15〜20時間)
ポートフォリオの基本的な構成や仕事獲得につなげるための見せ方については、ポートフォリオは7項目・5ステップで完成するも参考になります。

Webデザイン初心者の作品数は3点から公開できる
制作意図のある3点が揃えばフリーランス向けの最低ラインは満たせます。「作品数が少ないまま公開してよいのか」という迷いは初心者に共通ですが、完璧を待たずに出すことが次のステップへの近道です。
3点の組み合わせとポートフォリオ掲載の基本
フリーランスとして最初に揃えるべき3点の組み合わせは、Webサイト1本・バナーセット(3点以上)・LP1本です。この3種類が揃うと、「Webサイト全体・素材単位・縦スクロール型」の3つの異なるデザイン判断を見せられます。
ポートフォリオの基本構成は、トップページ・作品一覧・作品詳細・プロフィール・スキル・問い合わせの6ページです。作品詳細ページには制作意図・ターゲット・使用ツール・制作期間を記載します。
作品を公開するプラットフォームの選び方
フリーランス向けには、自前のポートフォリオサイトを主軸にしつつPDF版も別途用意する運用が使いやすいです。自前サイトはURLを一つ提示できるため、問い合わせへの導線を作りやすくなります。PDF版は印刷・添付・オフライン閲覧に対応できるため、メールや面談で使う場面があります。
学習段階の作品はBehanceにも掲載すると、デザイナーコミュニティからフィードバックをもらいやすくなります。主軸は自前サイトに置き、Behanceはサブとして使うほうがURLの一元管理が楽です。
公開後は更新とフィードバックのサイクルを作る
作品を公開したら次は外部からのフィードバックを集める段階に入ります。スクール・SNS・デザインコミュニティ・知人への共有など、見てもらえる場所を1〜2か所設定しておくと、更新のきっかけが作りやすくなります。
フィードバックをもらったら改善して更新するサイクルを続けることで、ポートフォリオは公開後も育てられます。「公開してからが始まり」という認識で運用すると、実務でも同じサイクルが自然と身につきます。
Webデザイナーとしてフリーランスに独立する際の全体像については、フリーランスのWebデザイナーの仕事内容や独立に必要なステップでも詳しく解説しています。

CHECK
▶ 今すぐやること: 自分のポートフォリオに掲載する作品3点を紙に書き出し、各作品に「ターゲット・コンセプト・工夫した点」を1行ずつ書く(30分)
Q: フリーランス向けにはWebサイト形式とPDF版のどちらが必要ですか?
A: 両方用意することが実務的には便利です。Webサイト形式はURLで共有でき、問い合わせフォームへの導線も作れます。PDF版はメール添付・面談前送付・印刷に対応できます。最初にWebサイト形式を作り、その後PDF版を書き出すという順番が作業量を少なくする方法です。
Q: 作品数が増えたらポートフォリオはどう整理しますか?
A: 作品が10点以上になったら、「Webサイト」「バナー」「LP」「SNSデザイン」などカテゴリ分けを導入します。カテゴリの軸は制作物の種類で統一し、クライアント別・制作ツール別・業種別などを混在させると一覧が分かりにくくなるため注意してください。
Webデザイン初心者の作品は5種類で揃う:今日からできる5つの行動
作品がゼロの状態でも、架空のWebサイト・バナーセット・LP・模写作品・ポートフォリオサイト自体の5種類を順番に揃えることで、フリーランス向けの作品一式は完成します。数よりも各作品に制作意図を添えることが仕事につながる分岐点です。
まず最初の1本として架空のWebサイトを1本完成させてください。「5ページ・制作意図あり・公開済み」を完成の基準に決めて着手すると、最初の壁を越えやすくなります。作品は公開してからフィードバックで育てるものなので、完璧を待たずに出すことが次のステップへの近道です。
| 状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| 作品がゼロ | 架空のカフェサイトのターゲットを1行で決める | 15分 |
| 作品はあるが制作意図がない | 既存作品にターゲット・コンセプト・工夫の3点を書き出す | 30〜60分/点 |
| バナーのみで種類が少ない | LP1本の架空テーマとCVポイントを決める | 20分 |
| 作品は揃ったが公開していない | Behanceかポートフォリオサイトに1点だけアップする | 30〜60分 |
| 公開したが反応がない | SNSかデザインコミュニティに共有して感想をもらう | 15〜30分 |
フリーランスとして案件獲得につなげる全体的な営業の流れについては、フリーランスが初営業で挫折しないためのステップも合わせて確認しておくと準備が整います。

Webデザイン初心者の作品に関するよくある質問
Q: 架空サイトだけでフリーランスとして受注できますか?
A: 架空サイトのみでも初回の受注につながる事例はあります。実案件の実績が1件でも加わると、採用担当者やクライアントへの説得力が増します。まずは架空サイトを揃えてポートフォリオを公開し、知人・SNS・クラウドソーシングで小規模な案件を1件受けることが現実的な流れです。
Q: WordPressを使った作品もポートフォリオに含めてよいですか?
A: 含めて問題ありません。WordPressを使った架空サイト・ブログ・LP制作の作品を載せる際は、「デザイン担当か・コーディング担当か・WordPress設定も含むか」を明記するとクライアントが依頼範囲を判断しやすくなります。
Q: 作品の制作期間はどのくらいで作るのが普通ですか?
A: 学習段階の架空サイト1本で20〜30時間程度が目安です。LP1本は10〜15時間、バナーセット(3〜5点)は5〜10時間程度がよくある範囲です。初心者はリサーチや試行錯誤に時間がかかるため、目安を超えても問題ありません。完成させることの優先度が最も高いです。
【出典・参照元】
未経験からWebデザイナーを目指す人のポートフォリオ完成記(初心者の作品作りと公開プロセスの参考として本文内に引用)
Webデザイナー未経験者のポートフォリオ例7選 – 図解デザイン(架空案件の題材例・業種リストの参考として参照)
Webデザインスクール卒業生のポートフォリオ作品を19例紹介 – LIG(作品の種類・ポートフォリオ構成の参考として参照)
未経験Webデザイナーのポートフォリオ制作 – webdou(作品の種類・模写の扱いの参考として参照)
未経験Webデザイナーも安心!実績ゼロで作れるポートフォリオ例 – remolabo(バナー・LP・架空サイト・SNSデザインの作品例として参照)
WEBデザイナーのポートフォリオ作品例20選 – japan-design(制作意図・ターゲット設定・見せ方の整理の参考として参照)
Figma公式サイト(制作ツール紹介として本文内にリンクを挿入)
Behance(作品公開プラットフォームとして本文内にリンクを挿入)