未経験のWebデザイナーがポートフォリオで応募・営業を始めるには、まず3点の完成品があれば十分です。案件獲得を本格化させるなら5〜10点を目安に、質を落とさず段階的に積み上げます。この記事では、作品数の判断基準から架空案件・自主制作の活用法、採用担当に刺さる見せ方まで順番に解説します。
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この記事でわかること
3点からスタートする具体的な理由と段階別の目安、架空案件をポートフォリオに入れる3つの条件、採用担当者の目に止まる作品説明の4項目構成
今のデザインの仕事で、一番近い悩みは?
この記事の結論
未経験のWebデザイナーはまず3点を完成させ、最初の応募・営業をスタートさせることが現実的な出発点です。作品数よりも各作品に「何を考え、なぜその表現にしたか」を明示することが、採用担当や発注者への信頼につながります。5〜10点まで増やした段階で、バナー・LP・Webサイトと種類を分散させると、対応領域の広さを示せて案件獲得の幅が広がります。
最初に確認すること
手元に「公開できる状態の完成品」が何点あるかを数えます。未完成のデータや練習用ファイルは含めません。完成品が0点なら架空案件の制作から始め、1〜2点あるならあと1〜2点追加してから公開する順番で進めます(確認:3分)。
状況別ショートカット
| 状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| 作品が0〜2点で何から始めるか迷っている | 未経験ポートフォリオの作品数は3点からスタート | 5分 |
| 3〜5点あるが採用・案件獲得に不安がある | 作品数と応募タイミングは3段階で判断 | 5分 |
| 架空案件や模写を入れていいか迷っている | ポートフォリオに架空案件を入れる3つの条件 | 5分 |
| 各作品の説明文に何を書けばいいか分からない | 作品説明は4項目で書き切る | 4分 |
| 上位表示させる作品の選び方・並べ方が分からない | 作品の並べ方は目的別に2パターン | 4分 |
未経験ポートフォリオの作品数は3点からスタート
「何点あれば応募できるのか」という問いに、明確な業界基準はありません。採用担当者や発注者によって見方が異なるのが実情です。ただし複数の現場経験者の体験談を参照すると、3点を完成品として出せる状態が「最初のゴール」として繰り返し登場します。
「3点」が最初のゴールとされる理由
3点という数字が出てくるのは、少なくとも3種類の異なる制作物があると、偶然ではなく再現性のある技術があると見なされやすいからです。1点では「たまたま作れた」という印象が残りやすく、2点では種類の幅が見えにくいです。3点あると、配色・レイアウト・情報設計をある程度コントロールして作れるかどうかが、採用担当者の目に入りやすくなります。
未経験からWebデザイナーへの転身を経験した方の体験談には、次のような記述があります。
「作品数は3〜5点くらいで良いと思います。それより少ないと少し不安になりますが、それ以上になると数よりも質が大事だと感じました」
3点を目指すとき、「完成している」の定義に注意が必要です。制作ファイルが手元にある状態ではなく、ポートフォリオに掲載できる状態(画像書き出し済み、説明文を書いた状態)まで仕上げてはじめて「1点」とカウントします。
「3〜5点」と「10点前後」はどう違うのか
3〜5点が「最低限動ける状態」だとすると、10点前後は「応募先・営業先の選択肢を広げる状態」です。この違いは作品数そのものではなく、種類の幅と蓄積の多さに出てきます。3点ではWebサイト・バナー・LPといった種類を1点ずつ出せる程度ですが、10点前後になると、ターゲット・目的・デザインテイストを変えた複数のパターンを示せます。発注者の視点から見ると、「自分の案件と近い仕事の経験があるか」を確認しやすくなります。
10〜20点を推奨する意見も存在しますが(Webデザイナーのポートフォリオの作り方)、未経験段階で20点を揃えようとすると1点あたりの完成度を下げるリスクがあります。点数を追うために制作意図が薄い作品を並べることは、評価を下げる結果につながります。
なお、ポートフォリオの土台となるフリーランスの仕事につながるポートフォリオの作り方では、プロフィール・スキル・実績の見せ方についても詳しく解説しています。

CHECK
▶ 今すぐやること: 手元の完成品を数え、3点に足りない分の制作テーマを1つ決める(10分)
Q: 何点あれば応募や営業の連絡を出していいですか?
A: 完成品が3点あれば、応募・営業を始める条件としては十分です。「10点揃ってから」と待ち続けると、実際の案件で得られるフィードバックを逃します。動きながら追加制作する方が、成長速度も上がります。
Q: 完成品が1点しかない状態でポートフォリオを公開してもいいですか?
A: 1点だけの公開はおすすめしません。採用担当者や発注者が「再現性があるか」を判断するには、最低でも2〜3点の比較が必要です。2週間でもう1点仕上げてから動く方が結果につながりやすいです。
作品数と応募タイミングは3段階で判断
フリーランスとして案件獲得を目指すのか、Web制作会社への転職を目指すのかによって、適切な作品数の目安は変わります。段階ごとに何を優先するかを整理すると、判断がしやすくなります。
段階1: 完成品3点で最初の応募・営業を始める
3点を揃えた段階では、クラウドソーシング(ランサーズ・クラウドワークスなど)への応募や、知人への営業から始めます。この時点では「この人はある程度のデザインが作れる」という最低限の証明が目的です。
作品の種類は、Webサイト・バナー・LPのうち2種類以上を含めると、対応領域の幅が伝わりやすくなります。同じWebサイト3点を並べるより、種類が違う方が「何ができるか」が見えやすいです。
段階2: 5〜7点で営業の質を上げる
3点から5〜7点へ増やした段階では、応募先や営業先の選択肢が広がります。「飲食店向けサイト経験があります」「ECのバナー制作があります」というように、発注者の業種や用途に近い作品を指定して見せられるようになるからです。
1点あたりの制作時間を確保しながら積み上げるには、1〜2週間に1点を目安にして、テーマを決めてから制作に入る方法が現実的です。制作前にターゲットと目的を設定することで、説明文が書きやすくなり品質も安定します。
段階3: 10点前後で案件の種類を選べる状態にする
10点前後になると、採用担当者や発注者が「自分の仕事と近い案件をこなせるか」を確認しやすくなります(一目置かれるWebデザイナーのポートフォリオ)。この段階では種類の分散(Webサイト・LP・バナー・SNS用画像など)を意識して、対応領域の広さを示すことが次のテーマになります。
古い作品や完成度が低いと感じるものは残さず差し替えます。10点あれば10点全部を見せる必要はなく、案件の方向性に合わせて7〜8点に絞って提示する方が、見やすさを保てます(Webデザイナーのポートフォリオ|作品数の目安)。
ポートフォリオ完成後は、実際に案件を獲得するための営業活動も並行して進める必要があります。フリーランスが初営業で挫折しないためにでは、ポートフォリオを活用した営業の具体的な手順を解説しています。

Q: 転職とフリーランスで目安は変わりますか?
A: 転職先がWeb制作会社であれば、10点前後を求める採用担当者が多い傾向にあります(ポートフォリオに必要な作品数)。フリーランスとしてクラウドソーシングで動くなら、3〜5点の段階から案件を取れるケースがあります。最終的に目指す状態に合わせて、段階を決めて進めるのが現実的です。
Q: 数を増やすために1日1作品のペースで作ろうとしています。問題ありますか?
A: 制作意図や説明文を丁寧に書く時間が確保できているなら問題ありません。ただし「数を増やすこと」が目的になり、制作の目的やターゲット設定を省き始めると、説明文が書けない作品が積み上がります。1週間に1点・丁寧に仕上げるペースの方が、実際の評価につながりやすいです。
ポートフォリオに架空案件を入れる3つの条件
架空案件や模写を入れていいのかと迷う人は多くいます。条件を満たした架空案件はポートフォリオに含めて問題ありません。「実績ゼロだから信頼されない」という状況を変えるための手段として、現場でも広く認知されています。
条件1: クライアント設定を具体的に作る
架空案件を作る際に、「なんとなくおしゃれなサイト」を作るだけでは評価されにくいです。「地元の中規模飲食店・30代女性客をターゲット・予約増加を目的に制作」というように、クライアントの業種・ターゲット・課題・目的を具体的に設定してから制作します。
クライアント設定が具体的なほど、説明文も書きやすくなります。「このデザインにした理由」が、設定した条件から自然に導き出せるからです。
条件2: 架空であることを明記する
ポートフォリオに掲載する際は、「架空案件(自主制作)」と明示します。実際のクライアントと誤解させる形で掲載すると、採用担当者や発注者の信頼を損なうリスクがあります。「自主制作として設定したプロジェクト」という位置づけを明確にした上で、制作意図と工夫点を書く方が、誠実な印象を与えます。
未経験から採用されたWebデザイナーは次のように振り返っています。
「制作意図や思考プロセスをしっかり説明できれば、架空案件でも十分に評価してもらえると感じました」
条件3: 模写と架空案件は別物として扱う
模写(既存サイトを再現する練習)は技術の確認には有効ですが、ポートフォリオには掲載しないのが原則です。模写はあくまで練習で、制作意図が「再現すること」になってしまい、課題解決力が見えにくいからです。
架空案件との違いは、「自分でテーマと目的を設定したか否か」です。目的から出発して制作した自主制作物はポートフォリオに載せられます。既存物を真似ただけの模写は、掲載より練習用のファイルとして活用する方が実力につながります。
CHECK
▶ 今すぐやること: 架空案件1本のクライアント設定(業種・ターゲット・目的)を紙に書き出す(15分)
Q: 架空案件は何点まで入れていいですか?
A: 実績案件が0点の段階では、ポートフォリオ全点が架空案件・自主制作でも問題ありません。実績が出てきたら、実績案件を上位に配置し、架空案件は徐々に差し替えていく運用が自然です。
Q: 企業サイトの模写をポートフォリオに入れてもいいですか?
A: 著作権上のリスクがあるため、そのまま掲載するのは避けます。模写の技術を応用して独自のクライアント設定で作り直し、「模写を参考に制作した自主制作物」として掲載する方法が現実的です。
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作品説明は4項目で書き切る
説明文が「シンプルなデザインを心がけました」で終わっている作品は、採用担当者や発注者には「何ができる人なのか」が伝わりません。4項目を順番に書くと、説明文の構造が決まります。
項目1: 制作の背景と目的
「誰のために、何を解決するために作ったか」を1〜2文で書きます。架空案件なら設定したクライアントと課題、実績案件なら実際の依頼内容を書きます。
「30代女性向け美容サロンのWebサイト。予約フォームへの導線を短くすることで、ページ離脱を減らすことを目的にしました」という形で書くと、課題と目的が一文で伝わります。
項目2: 使用ツールと制作期間
使用したツール(FigmaやAdobe XDやPhotoshopなど)と制作にかかった期間を明記します。技術スタックの確認だけでなく、作業の密度を示す意味もあります。「Figmaで3週間かけて設計から制作まで一人で完了」という情報は、段取り力の説明になります。
項目3: デザイン上の工夫と選択の理由
「なぜこのレイアウトにしたか」「なぜこの配色を選んだか」を具体的に書きます。「シンプルで見やすいデザインにしました」という抽象的な説明では、判断の根拠が見えません。「ファーストビューのキャッチコピーを左揃えにしたのは、縦スキャンで読む視線に合わせるためです」というように、選択の理由を書くことで思考プロセスが見えます。
項目4: 制作後の気づきや改善したい点
「この点が反省点です」「次にやり直すなら〇〇を変えます」と書けると、自己評価力と改善思考が伝わります。フリーランスとして長期取引を狙う場合には、こうした振り返りを書ける人は信頼されやすい傾向があります(ポートフォリオの制作意図とプロセスの書き方)。
「制作を進める中で、当初想定していなかった問題が出てきた」という記録も含められると、実務経験に近い思考を示せます。完璧な仕上がりだけを並べようとすると、「現場でのトラブルに対応できるか」を疑われることもあります。
ポートフォリオは完成したら終わりではなく、継続的に更新していく営業ツールです。フリーランスが初めての営業活動で案件を獲得する方法では、ポートフォリオを活用した具体的な案件獲得フローが紹介されています。4

Q: 説明文の文字数はどのくらいが適切ですか?
A: 4項目を200〜400文字でまとめることを目安にします。長すぎると読まれにくく、短すぎると思考プロセスが伝わりません。一覧ページでは各作品50〜80文字の要約、詳細ページで200〜400文字の説明文という構成が見やすいです。
Q: 実績案件は守秘義務があって詳しく書けないのですがどうすればいいですか?
A: 「実績案件(詳細は非公開)」と明示した上で、業種・制作の目的・使用ツール・期間だけ記載する方法で対応できます。守秘義務に配慮して対応できる人として見せる方が信頼につながります。
作品の並べ方は目的別に2パターン
どの作品を上位に配置するかも、ポートフォリオの評価に影響します。採用担当者がポートフォリオを見る際、最上段の作品を特に確認するという指摘があります(一目置かれるWebデザイナーのポートフォリオ)。上位配置は偶然や制作順で決めず、目的に合わせて選びます。
パターン1: 採用・転職を目的にする場合
応募先の企業が手がけている案件に近い作品を最上段に置きます。コーポレートサイト中心の会社に応募するなら、自分の中でコーポレートサイトの完成度が高い作品を上位に配置します。採用担当者が「この人は自社の業務に近い経験がある」と感じやすくなります。
「全員に同じポートフォリオを出す」より「応募先に合わせて上位3点を入れ替える」だけで、刺さる確率は変わります。全部を作り直す必要はなく、上位配置だけを変える運用で十分です。
パターン2: フリーランス営業を目的にする場合
発注者が見て「自分の依頼と近い仕事をしている」と感じやすい作品を最上段に置きます。飲食店からの問い合わせが多い時期なら、飲食店向けのデザイン作品を上位に持ってきます。
フリーランスの営業では、発注者は「自分の業界・用途で使えるデザイナーか」を短時間で判断します。「なんでもできます」より「この業種に近い実績・制作物があります」の方が、問い合わせにつながりやすい構成になります。
未経験の段階では、上位に置ける実績案件が少ない分、架空案件でも「設定業種が明確な作品」を意識的に作り、上位配置できる素材を増やしていく方向で制作テーマを決めると、後々の営業がしやすくなります。
ポートフォリオをWebサイトとして公開する際の具体的な制作手順は、ポートフォリオサイトの作り方でまとめています。

CHECK
▶ 今すぐやること: 現在のポートフォリオの最上段に置いている作品が、今の応募・営業目的に合っているか確認する(5分)
Q: 作品を並べる順番は、自分が一番気に入っているものを上位にしていいですか?
A: 自分の好みより、見る側の目的に合わせる方が評価されやすいです。「応募先・営業先の業務と近い作品」を上位に置くと、担当者の目に止まりやすくなります。好きな作品は詳細ページを充実させる形で見せる方法もあります。
Q: 作品数が少ないうちは、ポートフォリオの更新頻度はどのくらいにすればいいですか?
A: 完成品ができたタイミング、または古い作品を差し替えるタイミングで更新します。「月1回必ず更新する」という決め方より、「完成品ができたらすぐ追加・差し替え」という運用の方が実態に合っています。古い作品を長く置きすぎると、完成度の低い時期の作品が上位に残るリスクがあるため、定期的に見直す習慣をつけておくと対応が楽になります。
未経験ポートフォリオの作品数は段階的に判断
未経験のWebデザイナーがポートフォリオで動き始めるには、まず3点の完成品を目標にして最初の応募・営業をスタートさせることが現実的な出発点です。作品数を追いすぎるより、各作品に「背景・目的・工夫の理由・改善点」の4項目を添えることで、少ない点数でも思考プロセスが伝わります。案件獲得や採用の選択肢を広げたい段階で5〜10点に積み上げ、種類を分散させると対応領域の広さを示せます。
作品がまだ少ない段階であっても、動きながら積み上げることが実力と信頼の両方を育てます。まず3点を完成させ、説明文を4項目で書き、公開する。この順番で進めると、ポートフォリオは応募ごとに育つ営業ツールになります。
| 状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| 完成品が0〜2点 | 架空案件のクライアント設定を1件作り、制作に入る | 15〜30分(設定のみ) |
| 完成品が3〜4点 | 種類が偏っていないか確認し、足りない種類のテーマを1件決める | 10分 |
| 5〜9点あるが種類が偏っている | バナー・LP・Webサイトのうち不足している種類の制作テーマを設定する | 10分 |
| 10点前後あるが説明文が薄い | 各作品の説明文を4項目で書き直す作業を1作品から始める | 30分/1作品 |
| 応募・営業を始めたい | 最上段の作品が応募先・営業先の業種に近いか確認し、必要なら並び替える | 5〜10分 |
未経験Webデザイナーのポートフォリオ作品数に関するよくある質問
Q: 作品数が3点だと少なすぎて採用されないですか?
A: 3点が少なすぎるかどうかは応募先によります。フリーランスとしてのクラウドソーシング案件なら3点でも動けるケースがあります。転職活動で制作会社を狙う場合は10点前後を求める担当者もいるため、3点を出発点として動きながら追加制作を続けることが、現実的なアプローチです。
Q: バナーだけ15点あります。これはポートフォリオとして評価されますか?
A: バナー制作を専門にする方向性であれば15点のバナーは強みになります。フリーランスとして幅広い案件を狙うなら、WebサイトやLPなど別種類の作品を2〜3点加えて「バナーも、サイトも作れる」という構成にすると、問い合わせの幅が広がります。
Q: ポートフォリオを公開するプラットフォームはどこがいいですか?
A: BehanceやNotionやSTUDIOや独自ドメインのWebサイトが代表的な選択肢です。フリーランス営業で使うなら独自ドメインのポートフォリオサイトが印象を上げやすいですが、最初はNotionやSTUDIOで構成を整えることを優先する方が現実的です。作品の質と説明文の充実度の方が、プラットフォームの選択より評価に影響します。
【出典・参照元】
【未経験からWebデザイナー】ポートフォリオどう作ればいい?
一目置かれるWebデザイナーのポートフォリオ!作り方や注意点