目次

この記事でわかること

GoogleスプレッドシートのQUERY関数では、SELECT・WHERE・ORDER BYなど5つの句を組み合わせることで、抽出・絞り込み・集計を1つの式で完結できます。フリーランスの案件管理・売上集計・請求書管理の実務に使えるコピペテンプレートと、最短15分で動かすための手順を解説します。

GoogleスプレッドシートのQUERY関数を使えば、SELECT・WHERE・ORDER BYなど5つの句で、抽出・絞り込み・集計を1つの式で完結できます。この記事では基本構文からフリーランスの実務活用例まで、コピペで使えるテンプレートとともに解説します。

この記事の結論

QUERY関数は、=QUERY(データ範囲, クエリ文字列, ヘッダー行数) の構文で、SELECT・WHERE・ORDER BY・GROUP BY・LIMITという5つの句を組み合わせることで、複数の関数で行っていたデータ操作を1本の式にまとめられます。フリーランスの案件管理・売上集計・請求書管理といった実務でも、使えるようになると月あたり2〜3時間の作業削減が見込めます。まず「SELECT A,B」から試すと、最短15分で基本的な列抽出ができるようになります。

今日やるべき1つ

スプレッドシートを新規で開き、=QUERY(A:D,”select A,B”,1) を入力してA列とB列だけを抽出できることを確認する(15分)

状況別ショートカット

状況読むべきセクション所要時間
基本構文をまず理解したいQUERY関数は3引数で完結5分
SELECTとWHEREを使いたいQUERY関数は5句で操作を網羅10分
フリーランス実務で使いたいQUERY関数は実務で5つの業務を効率化10分
エラーが出て困っているQUERY関数のエラーは5パターンで対処7分
コピペですぐ使いたいQUERY関数は5つの仕組みで業務を効率化10分

QUERY関数は3引数で完結

QUERY関数の構造は3つの引数だけで成り立っています。この枠組みを最初に覚えてしまえば、あとは必要な句を追加していくだけで応用できます。

第1引数はデータ範囲を指定

基本構文は =QUERY(データ範囲, クエリ文字列, ヘッダー行数) です。第1引数にはA1:D100のような固定範囲のほか、A:Dのように列全体を指定することもできます。列全体を指定すると行を追加しても式を修正せずに済むため、データが増え続ける案件管理や売上記録に向いています。「列全体指定」を習慣にするだけで、メンテナンスコストをほぼゼロにできます。

第2引数はクエリ文字列を記述

第2引数には “select A,B where C=’完了'” のように、ダブルクォーテーションで囲んだクエリ文字列を入力します。句は半角スペースで区切り、SELECT・WHERE・ORDER BY・GROUP BY・LIMITの順に記述するのが基本です。文字列を条件にするときはシングルクォーテーション、数値条件のときはクォーテーションなしで記述します。この区別を最初に押さえておくと、後述するエラーの大半を未然に防ぐことができます。

第3引数はヘッダー行数を指定

第3引数には0または1を入力します。1を指定すると1行目をヘッダー(見出し)として扱い、0を指定するとヘッダーなしで全行をデータとして処理します。省略するとQUERY関数が自動判定しますが、意図しない結果を生む場合があるため、明示的に1か0を指定するほうが安全です。実務では「ヘッダーあり=1固定」と覚えておくと判断に迷わずに済みます。

ExcelではなくGoogleスプレッドシート専用

QUERY関数はGoogleスプレッドシート専用であり、Excel(Microsoft 365含む)では動作しません。ExcelにはPower Queryという類似機能がありますが、構文は完全に異なります。フリーランスがクライアントとExcelファイルでやりとりする場合は、納品前にQUERY関数を使わない形式への変換が必要になる点を覚えておくと、後のトラブルを避けられます。ExcelとGoogleスプレッドシートの違いについても事前に確認しておくと、クライアントへの説明がスムーズになります。

CHECK

▶ 今すぐやること: スプレッドシートに =QUERY(A:D,”select A,B”,1) を入力し、A・B列のみが表示されることを確認する(15分)

Q: QUERYとFILTER関数はどう違いますか?

A: FILTER関数は列を絞り込む機能がなく、行の抽出のみが可能です。QUERY関数はSELECTで列を絞り、WHEREで行を絞り、ORDER BYで並べ替えと、3つの操作を1つの式で行えるため、複雑な処理ほどQUERYが優位です。

Q: データ範囲は固定範囲と列全体指定どちらを使いますか?

A: データが増え続ける場合はA:Dのような列全体指定を推奨します。固定範囲(A1:D100など)は範囲外にデータが追加されても式が自動で拡張されないため、メンテナンスの手間が増えます。

QUERY関数は5句で操作を網羅

SELECT・WHERE・ORDER BY・GROUP BY・LIMITの5句のうち、フリーランスの日常業務では最初の2句(SELECT・WHERE)だけで8割の用途をカバーできます。残りの3句は必要になったときに追加する形で十分です。

SELECTは表示する列を指定

select A,B,C のように列をアルファベットで指定します。select * と記述すれば全列を取得できます。SELECT句はQUERY関数の中で唯一必須の句であり、省略すると構文エラーになります。列の順序はスプレッドシート上の並びと関係なく、select C,A のように好きな順番で出力できます。これだけで「必要な列だけを別シートに抽出する」という作業が数十秒で完了します。

WHEREは行の絞り込み条件を指定

where C=’完了’(文字列条件)や where D>10000(数値条件)のように記述します。AND・ORを使った複数条件も可能で、where C=’完了’ and D>10000 とすれば「C列が”完了”かつD列が10000超」の行だけを抽出できます。月次売上レポートの絞り込みをFILTERやIF関数の組み合わせで行っていた場合と比べ、WHERE句一行で同じ処理が完結するため、集計作業の効率化に効果があります。

ORDER BYは並べ替えを指定

order by D desc のように列と昇降順を指定します。descは降順(大きい順)、ascは昇順(小さい順)を意味し、省略するとascが適用されます。order by D desc, C asc のように複数列での並べ替えも可能です。案件リストを金額の大きい順に並べてすぐに確認する、という用途に使えます。

GROUP BYとLIMITで集計と行数制限が可能

GROUP BYは group by B のように指定し、集計関数(sum・count・avg)と組み合わせて使います。select B, sum(D) group by B と記述すれば、B列ごとにD列の合計を集計できます。LIMITは limit 10 のように指定し、結果の上位N行のみを表示したいときに使います。この2句はSELECTとWHEREを習得した後の「次のステップ」として位置づけると無理なく習得できます。

句の組み合わせ順序は固定

SELECT・WHERE・GROUP BY・ORDER BY・LIMITの順序はGoogle Query Language(GQL)の仕様に準じており、この順番を守らないと構文エラーが発生します。select A,B where C=’完了’ order by D desc limit 5 のように、必要な句のみを選んで順番どおりに並べるのが基本です。「SELECT→WHERE→GROUP BY→ORDER BY→LIMIT」の順番を1回覚えて以降は変えないのが最も効率的です。

CHECK

▶ 今すぐやること: サンプルデータを用意し =QUERY(A:D,”select A,B where D>10000 order by D desc”,1) を入力して、D列10000超の行がD列降順で抽出されることを確認する(10分)

Q: 文字列条件の指定でよくあるエラーは何ですか?

A: 最も多いのは、文字列をダブルクォーテーションで囲んでしまうケースです。クエリ文字列全体を囲むダブルクォーテーションの内側では、文字列値はシングルクォーテーション(‘完了’)で囲む必要があります。ダブルクォーテーションを使うとQUERY関数がクエリ文字列の終端と誤認識し、エラーになります。

Q: QUERY関数でセルの値を条件に使えますか?

A: できます。たとえばF1セルの値を条件にするには “select A,B where C='”&F1&”‘” のように、セル参照と文字列を&で連結します。数値の場合は “select A,B where D>”&F1 と記述します。

QUERY関数の対応を3分で診断

以下のフローで、QUERY関数を導入すべき状況かどうかを判定できます。

Q1: スプレッドシートで同じ範囲から条件に合うデータを手動でコピーしていますか?

Yesの場合はQ2へ進んでください。Noの場合はResult Cへ進んでください。

Q2: 毎週または毎月、同じ作業を繰り返していますか?

Yesの場合はResult Aへ進んでください。Noの場合はResult Bへ進んでください。

Result A: QUERY関数の導入で即効果が出るケース

定期的な繰り返し作業こそQUERY関数が最も力を発揮するシーンです。=QUERY(範囲,”select…”,1) を一度設定すれば、以降はデータを更新するだけで結果が自動更新されます。まずこの記事のコピペテンプレートを使って試してください。

Result B: 使い方を覚えて将来的に活用するケース

現時点での繰り返し作業は少なくても、案件数や管理項目が増えた段階でQUERY関数の効果が一気に高まります。基本のSELECTとWHEREだけ押さえておくと、必要なタイミングで即座に使えるようになります。

Result C: 他の関数で十分なケース

データの抽出・集計をそもそも行っていない場合は、VLOOKUP・SUMIFといったよりシンプルな関数で十分です。QUERY関数は「繰り返しの抽出・集計」がある場面で導入するとコストパフォーマンスが最大になります。売掛金管理をExcelで自動化する方法と組み合わせることで、さらに幅広い業務に対応できます。

CHECK

▶ 今すぐやること: 上記フローを自分の業務に当てはめ、Result A〜Cのいずれに該当するか確認する(3分)

Q: QUERY関数は小規模なデータ(数十行程度)でも使う価値がありますか?

A: あります。行数が少なくても、毎月同じ絞り込みを手動で行っているなら自動化の価値は十分です。「少量でも繰り返し行う作業」こそQUERY関数の導入メリットが最も実感しやすいケースです。

Q: 関数が得意でない人でも使えますか?

A: 基本のSELECTとWHEREであれば、英語のキーワードをコピペするだけで動作します。まずこの記事のテンプレートをそのまま使い、動作確認してから少しずつ自分の範囲やシートに合わせて修正していくアプローチを推奨します。

QUERY関数は実務で5つの業務を効率化

以下の5つの活用シーンを見ると、習得後の業務削減効果がイメージしやすくなります。

案件管理リストから進行中のみ抽出

案件管理シートに「案件名・クライアント・ステータス・金額」の列がある場合、=QUERY(案件!A:D,”select A,B,D where C=’進行中’ order by D desc”,1) と記述するだけで、進行中案件を金額降順で一覧表示できます。フィルターを毎回かける作業が不要になり、別シートに常時最新の進行中案件ビューを持てます。

月別売上集計を自動化

=QUERY(売上!A:C,”select A, sum(C) group by A”,1) のように記述すれば、A列の月ごとにC列(売上金額)の合計を自動集計できます。SUMIFを月ごとに繰り返していた作業が1式で完結します。

QUERY関数を学んだフリーランスのWebデザイナーは、「Queryを覚えてから、スプレッドシートでできることが一気に広がりました。VLOOKUPを使っていた部分もQueryに置き換えました」と語っています(Googleスプレッドシート QUERY関数 超応用例 1)。

請求書管理で未払いを自動抽出

「入金済み/未払い」の列がある請求管理シートに =QUERY(請求!A:E,”select A,B,D,E where C=’未払い’ order by D asc”,1) を設定すると、未払いの請求書を入金予定日の早い順に常時表示できます。毎月目視で確認していた作業が、このシートを開くだけで完了します。請求管理の効率化と並行してフリーランスの請求書の書き方を整備しておくと、入金管理がさらにスムーズになります。

タスク一覧から今週の締め切りを抽出

日付列を持つタスク管理シートに =QUERY(タスク!A:C,”select A,B,C where C<=date ‘”&TEXT(TODAY()+7,”yyyy-mm-dd”)&”‘ order by C asc”,1) と記述すると、今日から7日以内に締め切りがあるタスクを昇順で表示できます。日付条件でのQUERY式は記述が少し複雑ですが、一度設定すれば毎日自動で更新されます。

別シート・別ファイルのデータを参照

別シートのデータを参照するときは、第1引数に シート名!A:D の形式で指定します。シート名に日本語やスペースが含まれる場合は ‘シート名’!A:D のようにシングルクォーテーションで囲む必要があります。別ファイルのデータを参照するには先にIMPORTRANGE関数で取り込んでから、その結果をQUERYの第1引数に渡す方法が一般的です。

スプレッドシートの活用範囲を広げたフリーランスは、「Queryを使い始めてから、スプレッドシートの活用の幅が広がりました。特に別シートのデータを整形して表示するのが楽になりました」と語っています(実務で使えるQuery関数の活用例)。

CHECK

▶ 今すぐやること: 自分が管理しているスプレッドシートに案件管理か売上集計のどちらかのテンプレートを貼り付け、範囲とシート名を修正する(20分)

Q: 別ファイルのデータをQUERYで使うにはどうすればいいですか?

A: まず =IMPORTRANGE(“スプレッドシートURL”,”シート名!A:D”) で別ファイルのデータを取り込み、その式全体をQUERYの第1引数に渡します。=QUERY(IMPORTRANGE(“URL”,”シート名!A:D”),”select Col1,Col2″,1) のような形になります。IMPORTRANGE使用時は列参照がA・Bではなく「Col1・Col2」になる点に注意が必要です。

Q: 日付条件の指定はどう書きますか?

A: QUERY関数内での日付条件は where C=date ‘2026-01-15’ のように date ‘yyyy-mm-dd’ 形式で記述します。TODAY()などの関数を使う場合はTEXT関数で文字列に変換してから & で連結する必要があります。

QUERY関数のエラーは5パターンで対処

エラーが出たとき、原因を特定する順番さえ知っておけば、対処の時間を大幅に短くできます。

#VALUE!エラーは型の不一致が原因

条件指定する列に数値と文字列が混在していると発生します。D列に「10000」という数値と「未定」という文字列が混在している場合、where D>10000 という数値条件を指定すると#VALUE!が返ります。対処法は、条件指定する列のデータ型を統一することです。また、列全体指定(A:D)で空列が含まれている場合も型の不一致が起きやすいため、実データが入っている範囲に絞ることで回避できます。

#ERROR!は構文エラーの代表

クォーテーションの種類の誤り・句の順序違い・全角スペースの混入が主な原因です。全角スペースはキーボードで気づかずに入力してしまいやすく、見た目ではほぼ判別できません。=QUERY(A:D,”select A,B where C=’完了'”,1) の式を一度確認し、クォーテーションとスペースがすべて半角かどうかを確認することが最初の対処手順です。

列参照がずれるケースへの対処

IMPORTRANGE関数と組み合わせる場合、列参照はA・Bではなく「Col1・Col2・Col3」に変わります。通常のセル範囲指定ではA・Bを使い、IMPORTRANGEの結果を渡す場合はCol1・Col2を使う、という使い分けを覚えておくと混乱を防げます。

ヘッダー行数の指定ミスへの対処

ヘッダー行数を1と指定したのに実際のシートにヘッダーがない場合や、0と指定したのにヘッダーがある場合、結果の1行目がずれます。「1行目に列名が入っていれば1、データしか入っていなければ0」と覚えると判断が速くなります。

エラー時は数式全体の書き直しをせず原因箇所を特定する

エラーが出たとき、数式全体を削除して最初から書き直すのは非効率です。まず“select *”だけで全列を取得できるかを確認し、それが動けばWHERE句やORDER BY句を1つずつ追加して問題箇所を特定するほうが、原因究明の時間が大幅に短くなります。COUNTIFの複数条件の使い方も関数デバッグの参考として役立ちます。

CHECK

▶ 今すぐやること: エラーが出ている式を =QUERY(範囲,”select *”,1) に置き換えて動作確認し、その後WHERE句を追加して原因を特定する(10分)

Q: #N/Aが表示されるのはなぜですか?

A: WHERE句の条件に一致する行が1件も存在しない場合に表示されます。条件の値にスペルミス・全角半角の違いがないかを確認してください。IFERROR関数でラップして =IFERROR(QUERY(…),”該当なし”) とすると、結果ゼロ件のときに代替テキストを表示できます。

Q: QUERY関数はデータが1000行を超えても動きますか?

A: 動作します。ただしIMPORTRANGEと組み合わせた場合、スプレッドシートの読み込み速度が低下することがあります。処理速度が気になる場合は、IMPORTRANGE側でデータ範囲を必要最小限に絞るか、参照先シートで事前にQUERYを適用しておく方法が有効です。

QUERY関数は5つの仕組みで業務を効率化

フリーランスの実務で即使えるコピペ用テンプレートとポイントを5つ紹介します。実際に手を動かすことで、理解が一気に定着します。

ポイント1: 列全体指定で式のメンテナンスコストをゼロにする

【対象】: 案件や売上など行数が毎月増えるシートを管理しているフリーランス

【手順】: ステップ1. 第1引数の範囲をA1:D100のような固定指定からA:Dの列全体指定に変更する(2分)。ステップ2. データを1行追加して結果が自動的に増えることを確認する(1分)。ステップ3. 以降は範囲を一切触らずにデータ入力だけを行う運用に切り替える(即日実施可能)。

【コツと理由】: 列全体指定(A:D)にするとメンテナンスコストがゼロになります。固定範囲を指定すると、データが増えるたびに式を更新する手間が発生します。列全体指定にすると、その更新作業が永続的に不要になるからです。ただし、列全体に数値と文字列が混在する列がある場合は型エラーが起きやすいため、条件指定する列は同じ型で統一しておく必要があります。

【注意点】: ヘッダー行がある状態で見出し行数を0と指定すると、ヘッダー行が結果に含まれて表示が崩れます。ヘッダー行数は必ず1を明示してください。

ポイント2: IFERROR関数との組み合わせで「#N/A」表示をなくす

【対象】: 条件抽出結果をダッシュボードや共有シートに表示しているフリーランス

【手順】: ステップ1. 既存のQUERY式全体をIFERROR関数でラップする(=IFERROR(QUERY(…),”該当なし”))(3分)。ステップ2. WHERE条件に一致する行がゼロ件になるケースを意図的に作り、「該当なし」と表示されることを確認する(2分)。ステップ3. 共有相手が見るシートに配置して運用を開始する(即日実施可能)。

【コツと理由】: QUERY関数は「条件に合う行がゼロ件」という正常な状態でも#N/Aを返します。これはエラーではなく仕様です。IFERRORで包むことで、クライアントや同僚と共有するシートに#N/Aが表示されてしまうという見た目の問題を解消できます。

【注意点】: IFERRORは本来のエラー(構文ミスなど)も隠してしまいます。「式が動かない理由がIFERRORで見えなくなった」というケースを防ぐため、開発・テスト中はIFERRORなしで動作確認し、完成後に追加してください。

ポイント3: 変数セルで動的なフィルタを作成する

【対象】: 毎月異なる月や担当者でデータを絞り込む作業を繰り返しているフリーランス

【手順】: ステップ1. スプレッドシートのどこかにフィルター用のセル(例:F1)を作り、条件値(例:「2026-07」)を入力できるようにする(1分)。ステップ2. QUERY式を =QUERY(A:D,”select A,B,D where C='”&F1&”‘ order by D asc”,1) のようにセル参照と文字列を&で連結する形に書き換える(5分)。ステップ3. F1セルの値を変えるだけで抽出結果が切り替わることを確認する(2分)。

【コツと理由】: 条件値を参照セルに分離すると、条件を変えるたびに式を編集する必要がなくなります。式を知らない同僚やクライアントでもセルの値を変えるだけで絞り込みを操作できるため、フリーランスが外部共有するシートで特に重宝します。

【注意点】: 文字列条件のセル参照は ‘”&セル&”‘ という記述になりますが、数値条件は “&セル と記述が変わります。両者を混同してシングルクォーテーションで囲んでしまうと#ERROR!になるため、条件の型に応じて使い分けてください。

ポイント4: 複数シートの集約をIMPORTRANGEとQUERYで自動化

【対象】: 月別や担当者別など複数のシートに分散したデータを1か所で管理したいフリーランス

【手順】: ステップ1. 集約先シートで =IMPORTRANGE(“スプレッドシートURL”,”シート名!A:D”) を入力し、参照先ファイルのアクセス許可を付与する(5分)。ステップ2. IMPORTRANGE全体をQUERYの第1引数に渡す形に書き換える:=QUERY(IMPORTRANGE(“URL”,”シート名!A:D”),”select Col1,Col2 where Col3=’完了'”,1)(5分)。ステップ3. 参照先のデータを更新し、集約先シートに自動で反映されることを確認する(2分)。

【コツと理由】: IMPORTRANGEをQUERYの第1引数として直接渡すことで、「取得」と「絞り込み」を1式にまとめることができます。この場合の列参照がA・BではなくCol1・Col2になる点だけを覚えておけば、後は通常のQUERY式と全く同じ書き方で使えます。

【注意点】: IMPORTRANGEとQUERYを組み合わせると、スプレッドシートの読み込みに数秒かかることがあります。リアルタイム性を求めるダッシュボードには不向きな場合があるため、1時間ごとに更新される集計レポートのような用途での使用を推奨します。

ポイント5: コピペ用テンプレートで最速セットアップ

【対象】: QUERY関数を今日から実務に使い始めたいフリーランス全般

以下のテンプレートをコピーして、自分のシートの範囲・条件値・見出し行数に合わせて修正してください。

テンプレート1: 基本の列抽出

=QUERY(A:D,”select A,B,C”,1)

なぜこの表現か: 全列取得(select *)ではなく必要列のみを指定することで、出力の列数を絞り、参照先シートのレイアウト変更に強い式になります。

アレンジ例: select A,C,B のように順番を入れ替えると、元のシートとは異なる列順で出力できます。

テンプレート2: 条件絞り込み+並べ替え

=QUERY(A:E,”select A,B,D where C=’完了’ order by D desc”,1)

なぜこの表現か: WHERE句で不要行を除外し、ORDER BYで降順に並べることで、「完了した案件を金額の大きい順に確認する」という操作が1式で完結します。

アレンジ例: C=’進行中’ に変更すれば進行中案件の一覧、order by D asc に変更すれば昇順になります。

テンプレート3: 月別集計

=QUERY(A:C,”select A, sum(C) group by A”,1)

なぜこの表現か: GROUP BYとsum()の組み合わせが、SUMIFを月ごとに複数行用意するよりも記述量が少なく、集計項目が増えたときにも式を追加しなくて済みます。

アレンジ例: sum(C) を count(C) に変えれば件数集計、avg(C) に変えれば平均値集計になります。

【手順】: ステップ1. 上記テンプレートのうち、自分の用途に近いものを1つ選んでコピーする(1分)。ステップ2. 範囲(A:Eの部分)をシートの実際の列範囲に置き換える(2分)。ステップ3. 条件値と列アルファベットを自分のデータに合わせて修正し、動作確認する(5分)。

【コツと理由】: 動くテンプレートを修正しながら覚えるほうが定着が早くなります。完全に動作する式をベースに1か所ずつ変えていくと、エラーが出ても原因箇所が1つに絞られるため、デバッグの時間が大幅に短縮されます。

【注意点】: テンプレートの列参照(A・B・Cのアルファベット)は、自分のシートの実際の列位置に必ず置き換えてください。テンプレートをそのままペーストしても範囲が一致しないため結果が意図と異なります。

CHECK

▶ 今すぐやること: 上記テンプレート1を自分のシートにコピーし、範囲と列アルファベットだけを修正して動作確認する(8分)

Q: GROUP BYで集計するとき、SELECT句に集計しない列を含めてもいいですか?

A: GROUP BYを使う場合、SELECT句には「GROUP BYで指定した列」か「sum・count・avgなどの集計関数を適用した列」しか含められません。それ以外の列を含めると#ERROR!になります。たとえば select A, sum(C) group by A であれば、Aはgroup by対象、sum(C)は集計関数なので正しい記述です。

Q: QUERYでPIVOTを使うことはありますか?

A: PIVOT句はGoogleスプレッドシートのQUERY関数でも使えますが、使用頻度は高くありません。行と列を入れ替えてクロス集計するときに使いますが、学習コストが高めです。まずSELECT・WHERE・GROUP BY・ORDER BYの4句を習得してから、必要になった段階でPIVOTに進むほうがスムーズです。

QUERY関数を5句でマスターする:今日から始める自動化

QUERY関数は、=QUERY(データ範囲, クエリ文字列, ヘッダー行数) の構文にSELECT・WHERE・ORDER BY・GROUP BY・LIMITの5句を組み合わせることで、フリーランスの案件管理・売上集計・請求管理といった繰り返し作業を自動化できます。まずSELECTとWHEREの2句だけ習得すれば実務の8割に対応でき、残りの句は必要になったタイミングで追加すれば十分です。

今日から=QUERY(A:D,”select A,B”,1) の1行を試してください。15分あれば基本動作を確認でき、「これで毎月の手作業が不要になる」という体験が得られます。最初から全句を覚えようとせず、1つの句を実務データで試して動かすことが最も確実な習得方法です。スプレッドシートを初心者が習得する5ステップと合わせて実践することで、スプレッドシート全体のスキルが底上げされます。

状況次の一歩所要時間
まず動かしてみたいテンプレート1をコピーして列範囲を修正する8分
条件絞り込みを使いたいテンプレート2をコピーしてWHERE条件を修正する10分
集計を自動化したいテンプレート3をコピーしてGROUP BY列を指定する10分
エラーが出ている=QUERY(範囲,”select *”,1) に置き換えて原因を特定する10分

QUERY関数の使い方に関するよくある質問

Q: QUERY関数はスプレッドシートのどのプランでも使えますか?

A: Googleアカウントがあれば無料版のGoogleスプレッドシートでもQUERY関数を使えます。Google Workspaceの有料プランに限定された機能ではありません。

Q: QUERYとVLOOKUPはどちらを優先して覚えるべきですか?

A: 用途が異なるため、どちらが上位というわけではありません。特定のIDや値に対応する1つのデータを取得する用途ではVLOOKUPが適しています。条件に合う複数行を一括抽出・並べ替え・集計する用途ではQUERY関数が適しています。フリーランスの実務では両方使う場面があるため、VLOOKUPを知っている方はQUERY関数を次のステップとして習得することを推奨します。

Q: QUERY関数で使える集計関数の種類は何ですか?

A: sum(合計)・count(件数)・avg(平均)・max(最大値)・min(最小値)の5つが主に使われます。GROUP BY句と組み合わせて使います。たとえば select B, max(D) group by B でB列ごとのD列最大値を取得できます。

【出典・参照元】

Googleスプレッドシート QUERY関数 超応用例 1 – QUERY関数の学習記録・活用体験

実務で使えるQuery関数の活用例 – 実務での活用経験談

スプレッドシートのQUERY関数とは?基本の使い方から実践的な活用法まで – 基本構文・使い方解説

スプレッドシート関数(Query)の便利な使い方 – 業務利用の観点での解説