フリーランスデザイナーのポートフォリオは、作品を並べるだけでは案件獲得につながりません。Figma公式の推奨手順と実務体験をもとに、目的設定から公開まで5ステップで完成させる方法を解説します。
この記事でわかること
Figmaでポートフォリオをまとめる5ステップの全手順がわかります。案件獲得につながる「課題・解決策・工夫点」の3点構成を実装できます。PDF・共有リンク・外部ツールの3択から自分に合った公開形式を選べます。
この記事の結論
Figmaでポートフォリオをまとめるには、作り始める前に「誰に・何を伝えるか」を決めることが最優先です。構成さえ決まれば、Figmaのオートレイアウトとコンポーネントを活用して効率よく仕上げられ、STUDIOやFramerと組み合わせることで公開まで完結できます。作品の見栄えより「制作意図・課題・解決策」の3点を各ページに入れることが、案件獲得への最短ルートです。
今日やるべき1つ
想定クライアントを1社だけ決め、「その会社に送るとしたら何を見せるか」を5分間書き出してください。この1つの作業が、構成設計の全工程を加速させます(所要時間:5分)。
状況別ショートカット
| 状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| 何を載せればいいか迷っている | フリーランスポートフォリオは5要素で構成 | 3分 |
| Figmaでの作り方の手順を知りたい | Figmaポートフォリオは5ステップで完成 | 5分 |
| 公開方法をFigmaかWebか迷っている | Figmaポートフォリオの公開は3択で判断 | 3分 |
| 案件獲得力を高める見せ方を知りたい | フリーランス向け実務ハック5つで差別化 | 5分 |
| 自分のポートフォリオの現状を診断したい | フリーランスポートフォリオを4分で診断 | 4分 |
フリーランスポートフォリオは5要素で構成
全体の地図を把握することで、Figmaでの作業がスムーズに進みます。表紙・自己紹介・スキル・制作実績・連絡先の5要素が揃った状態が、案件獲得力のあるポートフォリオの基本形です。
表紙は専門領域と強みを15秒で伝える
表紙は採用担当者やクライアントが最初に見る画面であり、15秒以内に「この人は何が得意か」を伝えられなければ、次のページへ進んでもらえません。専門領域(例:ECサイトのUIデザイン)と提供できる価値(例:購買率を高めるデザイン)を2行以内に収めることが目安です。「Webデザイナー歴3年」のような肩書きの羅列は訴求力が低く、「誰の・どんな課題を・どう解決できるか」という視点で書き直すと印象が大きく変わります。表紙は自己紹介欄ではなく、クライアントへの価値提案の場として設計してください。
自己紹介は経歴より提供価値を前面に出す
自己紹介欄を「以前は会社員でした」「独学でデザインを学びました」という経緯説明から始めると、受け取り手にとって関係のない情報が続く状態になります。「私に依頼すると、●●という悩みを解決できます」という提供価値を冒頭に置き、その根拠として経歴やスキルを補足する順序にしてください。クライアントが依頼判断しやすくなります。経歴を省く必要はありませんが、提供価値の後に位置づけることで読み飛ばされなくなります。フリーランスの自己紹介は履歴書ではなく営業レターとして設計する意識が必要です。フリーランスの自己紹介例文を参考にすると、案件獲得につながる構成を素早く整えられます。

スキル欄は羅列より用途別に整理する
「Figma・Photoshop・Illustrator・HTML・CSS」のように横一列に並べるスキル表記は、情報としては正確でも、クライアントが「この人に何を頼めばいいか」を判断しにくい形式です。「ロゴ・バナー制作」「UIデザイン・プロトタイプ」「Webコーディング(LP・LP改善)」という用途別グループに整理することで、案件の種類を直感的に伝えられます。スキルの量ではなく、そのスキルで何ができるかを見せることが、実際の受注増につながります。
制作実績はカード型かケーススタディ型を選ぶ
実績の見せ方には大きく2つの形式があります。カード型は作品のサムネイルと概要を並べる形式で、一覧性が高く初見の印象をつかみやすい反面、制作意図が伝わりにくい欠点があります。ケーススタディ型は課題・解決策・成果を時系列で記述する形式で、思考プロセスが伝わりやすく単価の高い案件で評価されやすいものの、1件あたりの制作時間がかかります。作品数が3件以下の場合はケーススタディ型、5件以上あればカード型とケーススタディ型を混在させる構成が実務上のバランスとして有効です。
連絡先は最後ではなく全ページに設置する
ポートフォリオを最後まで見てから連絡するクライアントばかりではなく、2ページ目で興味を持った段階でリンクを探す場合も多くあります。連絡先(メールアドレス・問い合わせフォームURL・SNSリンク等)は最終ページだけでなく、ヘッダーや各実績ページにも繰り返し設置してください。途中離脱による機会損失を防げます。Figmaのコンポーネント機能を使えば、連絡先ブロックを1か所更新するだけで全ページに反映できるため、運用コストも下がります。
CHECK
▶ 今すぐやること: 自分のポートフォリオに上記5要素があるかを確認し、欠けている要素を1つ特定する(5分)
Q: 作品数が少ない場合、ポートフォリオは作れますか?
A: 作品が1〜2件でも作れます。数が少ない場合はケーススタディ型で1件を深く掘り下げる構成が有効です。課題・解決策・工夫点を丁寧に説明することで、作品数の少なさをカバーできます。
Q: 自己紹介は何文字くらい書けばいいですか?
A: 100〜200文字が目安です。提供価値を1〜2文で述べ、そのあとに経歴や得意領域を補足する順序で書くと、読んでもらいやすい長さに収まります。
Figmaポートフォリオは5ステップで完成
Figmaを開いてからいきなりデザインし始めると、途中で方向性を見失うケースが多くあります。以下の順序を守るだけで作業時間が大幅に短縮されます。
ステップ1:目的・ターゲット・掲載作品を決める(30分)
Figmaを開く前に、紙またはテキストファイルで3点を決めます。「このポートフォリオを誰に見せるか(想定クライアントの業種・規模)」「何を依頼してほしいか(受けたい案件の種類)」「それを証明できる作品はどれか(1〜5件に絞る)」の3点です。この3点が決まらないまま制作を始めると、デザインの方向性と情報の優先順位が定まらず、後工程で大きな手戻りが発生します。Figma Learn公式の推奨手順でも、制作前の目的設定を最初のステップとして位置づけています。
ステップ2:ワイヤーフレームで情報設計を固める(60分)
目的とターゲットが決まったら、Figmaで低精度のワイヤーフレームを作成します。各ページに何の情報をどの順序で配置するかを、グレースケールのボックスと文字のみで設計します。ここで確認するのは、デザインの見た目ではなく「情報の優先順位と動線」です。表紙→自己紹介→スキル→制作実績→連絡先の順序が基本ですが、ターゲットによって実績を先頭に持ってくる変形パターンも有効です。ワイヤーフレームの段階でレビューを挟むことで、後工程のデザイン修正を最小化できます。ポートフォリオの作り方全体像も合わせて確認すると、情報設計の視点が広がります。

ステップ3:レイアウトグリッドとコンポーネントを設定する(30分)
ワイヤーフレームが固まったら、デザイン開始前にFigmaのレイアウトグリッドを設定します。フレームに8pxグリッドまたは12カラムグリッドを適用することで、要素の整列が自動的に揃い、「素人っぽく見える」という悩みの大半を解消できます。同時に、ヘッダー・フッター・カードなど繰り返し使うUI要素をコンポーネント化しておいてください。後から修正が必要になった際に、全ページへの反映が1か所の変更で完了します。
ステップ4:各ページにコンテンツとデザインを流し込む(120分)
グリッドとコンポーネントが準備できたら、ワイヤーフレームに合わせて実際のテキストと画像を配置します。このフェーズでは「きれいに見せる」より「情報が正確に伝わるか」を優先します。各作品ページには、完成物の画像に加えて「制作課題・解決アプローチ・使用ツール・工夫した点」を必ず入れます。テキスト量が多くなりすぎる場合は、1作品あたり200〜300文字を目安に要約してください。オートレイアウトをセクション単位で適用しておくと、テキスト量が変わったときにレイアウトが自動調整されるため更新が容易になります。
ステップ5:プロトタイプで確認してから公開形式を選ぶ(30分)
デザインが完成したら、Figmaのプロトタイプ機能でページ遷移のシミュレーションを確認します。クライアントに送る前に、スマートフォンのブラウザでも表示を確認しておくと、モバイルでの見え方の問題を事前に発見できます。公開形式はこの後の「公開は3択で判断」セクションで詳しく解説しますが、この段階でPDF・Figma共有リンク・外部ツール公開のいずれかを選択します。
CHECK
▶ 今すぐやること: Figmaで新しいファイルを作成し、フレームを5枚追加して各ページ名(表紙・自己紹介・スキル・実績・連絡先)を入力する(10分)
Q: Figmaのオートレイアウトは必ず使う必要がありますか?
A: 必須ではありませんが、使うことを強くおすすめします。オートレイアウトを設定したセクションは、テキストの変更や要素の追加に対してレイアウトが自動で再計算されるため、更新のたびに手動で調整する時間を節約できます。
Q: ワイヤーフレームはどのくらいの精度で作ればいいですか?
A: テキストは仮文言でよく、画像はグレーの四角形で代用する「ローファイ」の精度で十分です。情報の優先順位と配置を確認することが目的なので、見た目を整える必要はありません。
フリーランスポートフォリオを4分で診断
自分のポートフォリオが案件獲得力のある状態になっているかを客観的に確認できます。以下の3問で現状を把握してください。
Q1: ポートフォリオの表紙に「専門領域と提供価値」が書かれていますか?
書かれている → Q2へ進む。書かれていない → Result A。
Q2: 各作品ページに「課題・解決策・工夫点」の3点が記述されていますか?
すべてある → Q3へ進む。1つ以上ない → Result B。
Q3: ポートフォリオを共有できる形式(URL・PDF等)で、現在すぐに送れる状態ですか?
すぐ送れる → Result C。送れない状態 → Result D。
Result A: 最優先で表紙を修正する
表紙が「名前+肩書き」のみの場合、クライアントの第一印象で依頼判断が難しくなります。「●●の悩みを解決するデザインが得意です」という一文を追加するだけで印象が変わります。今日中に表紙テキストを更新してください。
Result B: 作品説明を1件だけ充実させる
まず代表作1件だけを選び、「課題→解決策→工夫点」を各100文字ずつ追記します。全作品を一度に直そうとすると挫折しやすいため、最も自信のある1件から始めてください。
Result C: 次の営業機会に活用できる状態です
現在の状態を維持しながら、案件が完了するたびに1件ずつ実績を追加する運用サイクルを構築してください。Figmaのコンポーネントを整備しておくと、追加作業が30分以内で完了します。
Result D: 公開形式を今日中に1つ決める
完璧な状態になってから公開しようとすると、ポートフォリオが永遠に使われない状態が続きます。FigmaのURL共有(リンクを知っている人のみ閲覧可能)を使えば、5分で共有可能な状態になります。まずこれで営業を開始し、改善は並行して進めてください。
CHECK
▶ 今すぐやること: 上記4つのResultのうち自分が該当するものを特定し、今日中に1アクションだけ実行する(5分)
Q: 作品数が1件しかない場合、診断のResult Bに当てはまりますか?
A: 作品数は診断の判定基準に含まれていません。1件でも「課題・解決策・工夫点」が揃っていればResult Cに進めます。量よりも各作品の説明の充実度が重要です。
Q: ポートフォリオをFigmaのURL共有で送っても大丈夫ですか?
A: 問題ありません。ただしFigmaアカウントを持っていないクライアントの場合、ビューモードで開く操作が必要になることを事前に伝えておくと親切です。PDF形式と両方用意しておくと対応の幅が広がります。
フリーランスポートフォリオの公開は3択で判断
Figmaで作ったポートフォリオの公開方法は、使用シーンによって最適な形式が異なります。3択の判断基準を整理します。
PDF形式:即日対応が必要なとき
PDF形式は、Figmaのデザインを画像として書き出し、1ファイルにまとめて送付する方法です。受け取り手がWebリテラシーに関係なく開けるため、クライアントの属性を問いません。更新のたびに再書き出しが必要になり、リンク共有に比べて「常に最新版を届けられない」という欠点があります。急ぎの営業や、指定フォーマットでの提出が求められる案件に向いています。
Figma共有リンク:制作プロセスを見せたいとき
FigmaのURL共有を使えば、追加コストなしでポートフォリオをリンク形式で送れます。閲覧者はFigmaアカウントなしでもブラウザで確認できます(ビューモード)。Figmaのプロトタイプ機能を有効にすると、ページ遷移まで再現した状態で見せられるため、UI/UXの提案力を伝えたい場合に効果的です。インターネット接続が必要なことと、Figmaのインターフェースに慣れていないクライアントには操作が分かりにくい点があります。
外部ツール連携:継続的に営業する場合
STUDIO・Framer・Wixなどにポートフォリオをデプロイすると、独自ドメインを使った本格的なWebサイトとして公開できます。note.com/satohmsys の実践記では、Notion+Figma+Framerを組み合わせることで、更新の手間を最小化しながら継続的に運用できる仕組みを構築しています。初期設定に2〜4時間かかりますが、一度構築すれば案件完了後に実績を追加するだけで常に最新状態を維持できます。SEO効果も期待できるため、長期的に案件を獲得し続けたい場合はこの形式が最適です。無料ホームページ作成ツールの選び方も合わせて確認すると、外部公開のコスト感をつかみやすくなります。

| 形式 | 向いているケース | 準備時間 | 更新のしやすさ |
| 急ぎの提出・年配クライアント向け | 10〜30分 | 都度再書き出し必要 | |
| Figma共有リンク | UI/UX提案・制作プロセスを見せたい | 5分 | 即時反映 |
| 外部ツール(STUDIO等) | 継続営業・SEO集客を狙う場合 | 2〜4時間 | 追加のみで更新可 |
CHECK
▶ 今すぐやること: 上記3択のうち次の営業で使う形式を1つ決め、今日中に1つ共有できる状態を作る(30分)
Q: STUDIOとFramerはどちらがFigmaとの相性がいいですか?
A: どちらもFigmaとの連携を前提とした設計になっています。STUDIOはデザインツールの知識がなくても使いやすい日本製サービスで、日本語サポートが充実しています。FramerはFigmaのデザインをほぼそのままインポートできる機能があり、アニメーションや動的表現を加えたい場合に向いています。
Q: 無料でポートフォリオサイトを作れますか?
A: Figmaは無料プランでもポートフォリオ制作・URL共有が利用できます。外部ツールを使う場合もSTUDIOは無料プランで公開まで可能で、独自ドメインが不要であれば追加費用はかかりません。
フリーランス向け実務ハック5つで差別化

ハック1:想定クライアントを1社に絞って全体の方向性を決める
【対象】 : 「誰に向けて作ればいいかわからない」と感じているフリーランス全員
【手順】 : Figmaを開く前に、「このポートフォリオで最初に獲りたい案件のクライアント」を1社だけ頭に浮かべます(5分)。その会社の業種・規模・担当者の職種を仮設定したうえで、「その人が見たときに『この人に頼みたい』と思う要素は何か」を3点書き出します(10分)。書き出した3点を表紙・自己紹介・代表作の3か所に反映します(15分)。
【ポイントと理由】 : 「幅広く対応できます」のアピールより、「この分野に特化している人」の方が案件が集まりやすいです。クライアントは汎用スキルより課題解決の実績を求めているため、1社に絞った設計のポートフォリオは「刺さる」確率が上がります。絞ることで制作時間も短縮され、早い段階で営業を開始できる利点もあります。フリーランスの初営業で挫折しないための考え方も参考になります。

【注意点】 : 複数の方向性で複数のポートフォリオを同時に作る必要はありません。まず1種類を完成させてから、獲れた案件の傾向を見て2種類目を派生させるのが時間対効果の高い順序です。
ハック2:各作品に「課題・解決策・工夫点」の3点セットを付ける
【対象】 : 作品のビジュアルだけを並べていて、差別化できていないと感じているデザイナー
【手順】 : 作品の完成画像または動画を用意します(既存で可)。その作品について「依頼時の課題は何だったか」「どのような解決策を選んだか」「なぜその方法を選んだか」を各100文字ずつメモに書きます(20分)。Figmaのテキストボックスをオートレイアウトでセクション化し、画像の下に3点を配置します(15分)。
【ポイントと理由】 : 「作品の説明を長文で添える」アプローチではなく、「課題・解決策・工夫点の3見出しを使う」形式を取ります。3点見出しにすることで、クライアントが「読むか飛ばすか」の判断をしやすくなり、読まれる可能性が上がります。工夫点では「なぜそのデザインにしたか」を書くことで、他の作品との差分が明確になり、思考力をアピールできます。
【注意点】 : 工夫点に「こだわって作りました」という感想を書くことは避けてください。クライアントが知りたいのは「そのこだわりが課題解決にどうつながったか」という因果関係です。「●●という理由で●●という判断をしました」という形式で記述してください。
ハック3:レイアウトグリッドを先に設定してデザイン品質を底上げする
【対象】 : デザインの見た目が素人っぽく見えないか不安なフリーランス
【手順】 : Figmaで新規フレームを作成し、右パネルの「グリッド」から「列」を選択します(2分)。列数を12、マージンを24px、ガターを16pxに設定します(2分)。以降のすべての要素配置をグリッド列に揃えて作業を進めます(以降全工程)。
【ポイントと理由】 : 12カラムグリッドに沿って配置するだけで、視覚的な整合性が格段に向上します。グリッドは制約ではなく「迷いをなくすための決め事」であり、配置の判断時間を短縮しながら品質を担保する仕組みです。
【注意点】 : グリッドを設定したあとも、見出しの大きさやフォントの選択で品質が左右されます。フォントは「游ゴシック」または「Noto Sans JP」のウェイト2種類(Regular・Bold)のみで統一すれば、フォント選びで迷う時間をゼロにできます。フォントを3種類以上使うことは逆効果です。おしゃれな日本語フォントの選び方も参考に、ポートフォリオの印象を整えてください。

ハック4:Figmaのコンポーネントで更新コストを下げる
【対象】 : ポートフォリオを一度作ったあと、更新が面倒で放置しているフリーランス
【手順】 : ヘッダー・フッター・実績カードの3要素を選択し、それぞれ「コンポーネント化(Ctrl+Alt+K)」します(10分)。コンポーネントをページ上部の「Components」セクションに整理します(5分)。以降の実績追加はコンポーネントをインスタンスとして複製し、テキストと画像のみを差し替えます(1件あたり15〜30分)。
【ポイントと理由】 : 「コンポーネントで骨格を作ってからインスタンスで量産する」方が更新が続きます。コンポーネントの本体を1か所変更するだけで全インスタンスに反映される仕組みにより、「連絡先が変わったので全ページ直す」という作業が1分で完了します。
【注意点】 : コンポーネント化するのは繰り返し使う要素だけで十分です。表紙や自己紹介のような1回しか使わないセクションをコンポーネント化してもメリットはなく、むしろファイルが複雑になります。まずは実績カードとヘッダーの2つだけコンポーネント化することから始めてください。
ハック5:案件完了直後に記録を残して更新コストをゼロに近づける
【対象】 : 「あとで追加しよう」と思いながらポートフォリオが古いままになっているフリーランス
【手順】 : 案件納品後24時間以内に、Figma内の「メモページ」または外部のNotion等に以下を記録します。クライアント業種・案件種別・課題・解決策・使用ツール・工夫点・成果(可能であれば)の7項目です(15分)。記録を週1回確認し、ポートフォリオへの掲載可否を判断します(5分/週)。掲載可能と判断した案件をコンポーネント(ハック4参照)で追加します(30分/件)。
【ポイントと理由】 : 「ポートフォリオは一気に仕上げるもの」ではなく、「案件単位でメモを蓄積してから定期的に追加する」運用の方が、更新が長続きします。納品直後は課題・解決策の記憶が最も鮮明なため、そのタイミングでメモするだけでポートフォリオ用の文章素材がほぼ完成します。作業効率を上げる方法を組み合わせて、記録作業を仕組み化するとさらに効果的です。

【注意点】 : メモを完璧な文章にしようとする必要はありません。5〜6行のメモがあれば、Figmaへの転記時に整形できます。粗くても残す習慣を優先してください。
CHECK
▶ 今すぐやること: ハック4のコンポーネント化を実施し、実績カード1枚を作成してインスタンスとして複製する(30分)
Q: Figmaのコンポーネント機能は無料プランでも使えますか?
A: 無料プランでも使えます。無料プランでのコンポーネントの制限は「チームライブラリへの共有」であり、個人の1ファイル内で使う分には制限なく利用できます。
Q: オートレイアウトとコンポーネントはどちらを先に設定すればいいですか?
A: オートレイアウトを先に設定してください。要素内の余白や整列をオートレイアウトで設定したあとにコンポーネント化すると、インスタンスを複製した際にもレイアウトのルールが引き継がれます。逆の順序だと再設定が必要になる場合があります。
Figmaポートフォリオの実例は2パターンで比較
成功と改善の2つの実例を確認することで、自分のポートフォリオのどこに課題があるかを特定できます。
ケース1(成功パターン): 制作前に情報設計を固めてSTUDIOで公開
WebデザイナーがフリーランスへVの転向に際してポートフォリオを制作したケースです。Figmaでワイヤーフレームを先に作り、ページ構成と情報の優先順位を確定させたあと、デザインカンプを仕上げてSTUDIOに実装する流れを採用しました。表紙には専門領域と提供価値を明示し、各作品ページには課題・解決策・使用ツールを記述した構成です。
第1回STUDIOでポートフォリオ作成手順でも「Figmaでワイヤーフレームを作ってから、STUDIOで組み立てていく手順で制作しました」という実践が報告されています。情報設計を省いてデザインから始めた場合、ページの順序や情報の優先順位が後から確定できず、デザインの大幅な作り直しが発生することになります。
ケース2(改善パターン): ツールの組み合わせで運用コストを下げる
フリーランスがNotionで実績をデータベース管理し、FigmaでデザインカンプをFramerに連携させることで、更新の手間を最小化した事例です。最初は作品ごとにファイルを個別管理していたため、更新のたびに複数のファイルを開き直す手間が発生していました。Notionのデータベースを起点にした運用に切り替えたことで、週30分以内での定期更新が可能になっています。
Notion+Figma+Framer持続性のあるポートフォリオサイトを爆速で作るでは、最初からツール連携を設計することで更新が滞らない運用体制を構築できることが示されています。単一ツールで完結しようとすると、更新が滞って古いポートフォリオを送り続けるリスクが生じます。
CHECK
▶ 今すぐやること: 上記2ケースを読んで、自分のポートフォリオで「情報設計が先か、ツール設計が先か」のどちらが課題かを特定する(3分)
Q: STUDIOとFramerのどちらを選ぶべきですか?
A: デザインツールの経験が浅い段階ではSTUDIOが向いています。FigmaとのAPI連携やアニメーションを多用したい場合はFramerの方が柔軟性が高く、英語情報を読める方に向いています。
Q: Notionとの組み合わせはどんな場合に有効ですか?
A: 月に2件以上案件を受注していて、実績の追加頻度が高い場合に効果的です。実績が年に1〜2件程度であればNotionを介さずFigma上で直接管理する方がシンプルです。
Figmaポートフォリオは情報設計が先:今日からできる3つの行動
Figmaでフリーランスのポートフォリオをまとめるには、デザインの見た目よりも「誰に・何を・どの順序で伝えるか」という情報設計が先決です。表紙の提供価値・各作品の3点セット(課題・解決策・工夫点)・公開形式の選択の3点を揃えるだけで、案件獲得力のあるポートフォリオの基本形が完成します。Figmaのコンポーネントとオートレイアウトを活用した運用設計を最初に組み込むことで、完成後も更新が続けられる状態を維持できます。
ポートフォリオは一度完成させれば終わりではなく、案件を重ねるたびに価値が積み上がる資産です。今日から「案件完了後24時間以内にメモを残す」習慣だけを始めることで、3か月後には最新の実績が揃った状態が作れます。完璧を待つより、今日動ける状態を1つ作ることが最短ルートです。フリーランスの仕事につながるポートフォリオの作り方も合わせて参照し、案件獲得に直結する実績・価格・著作権の記載ポイントを押さえてください。

| 状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| ポートフォリオがまだない | 想定クライアントを1社決めて構成の書き出しを作る | 30分 |
| 作りかけで止まっている | Figmaで5枚フレームを作成してページ名を入力する | 10分 |
| 完成しているが更新していない | 直近の案件メモをFigmaのメモページに書き出す | 15分 |
| 公開形式が決まっていない | Figma共有リンクを1つ発行してテスト送付する | 5分 |
フリーランス Figma でポートフォリオをまとめる方法に関するよくある質問
Q: FigmaだけでポートフォリオをWebサイトとして公開できますか?
A: Figma単体では一般的なWebサイトとして公開できません。FigmaのURL共有(閲覧モード)を使えばリンクで見せることはできますが、独自ドメインでの公開やSEO対策が必要な場合は、STUDIOやFramerなどの外部ツールを組み合わせる必要があります。
Q: 作品数は何件あれば十分ですか?
A: 3〜5件が推奨の目安です。3件未満の場合は各作品をケーススタディ型で深く掘り下げることで、数の少なさをカバーできます。5件を超える場合は代表作を5件に絞り、残りは「その他の実績」として一覧表示する構成がまとまりやすくなります。
Q: Figmaのポートフォリオを印刷物として使いたい場合はどうすればいいですか?
A: FigmaのフレームをPDFとしてエクスポートできます。印刷向けのポートフォリオを作る場合、フレームサイズをA4(210×297mm)に設定してから制作を始めてください。Web向けで作ったデザインをそのまま印刷すると、テキストや余白の比率が印刷に最適化されていない場合があります。
【出典・参照元】
Figma Learn公式:ポートフォリオページを組み立てる
