困ったときの道しるべ!フリーランスこそメンターを見つけよう
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フリ転編集部 山脇
大手新聞社で編集オペレーターを務めた後、奈良日日新聞社に入社し、制作課主任として編集業務全般(紙面組版をはじめ、記者・広告制作、デザイン業務など)に従事。休刊後はフリーランスとして本格的に活動を開始し、新聞組版のほか、地方紙やウェブメディアでの原稿執筆も行う。
フリーランスとして独立したものの、「このまま成長できているのか不安」「トラブルが発生した時に相談できる人がいない」と感じていませんか?フリーランスは自由度が高い反面、すべてを一人で判断し、解決していかなければならないという大きな責任が伴います。
特に駆け出しの時期は、技術面でもビジネス面でも迷うことが多く、メンタル面での支えも必要になってきます。
そんな時に頼りになるのが「メンター」の存在です。適切なメンターとの出会いは、フリーランスとしての成長を大きく加速させ、一人では乗り越えられない壁を突破するきっかけとなります。
本記事では、フリーランスにとってメンターがなぜ必要なのか、どのようなメンターがいるのか、そしてどうやって見つけて活用すればよいのかを詳しく解説します。

フリーランスとして成功するためには、メンターの存在が不可欠です。技術面、ビジネス面、メンタル面の3つの領域でサポートを受けることで、一人では解決できない課題を乗り越えられます。SNSやコミュニティー、メンタリングサービスを積極的に活用し、信頼できるメンターを見つけてください。
フリーランスにメンターが必要な理由
駆け出しフリーランスが直面する課題
フリーランスになったばかりの頃は、会社員時代には想像もしなかったさまざまな課題に直面します。
最も大きな変化は、すべてが自己責任・自己解決になることです。会社員時代であれば、分からないことがあれば先輩や上司に気軽に相談できましたが、フリーランスでは基本的にすべてを一人で判断し、解決していかなければなりません。技術的な問題から、クライアントとの契約条件、価格設定、税務処理まで、幅広い知識と経験が求められます。
また、技術やスキルの伸びが停滞するリスクもあります。一人で作業していると、どうしても今できることの範囲内で仕事を進めがちになり、新しいスキルや技術への挑戦が後回しになってしまいます。客観的な視点からのアドバイスがないと、自分の成長が止まっていることに気づけないケースも少なくありません。
さらに深刻なのは、トラブルリスクとメンタルの問題です。クライアントとの認識のズレ、報酬の未払い、無理な納期設定など、フリーランス特有のトラブルに巻き込まれることがあります。
こうした問題に一人で対処していると、ストレスが蓄積し、メンタルに支障をきたす可能性もあります。
目標となる人がいることの重要性
駆け出しフリーランスにとって、目標となる人の存在は非常に重要です。同じ分野で成功している先輩フリーランスの姿を見ることで、自分の将来像を具体的に描くことができ、モチベーションの維持にもつながります。
目標となる人がいることで、「どのようなスキルを身につければよいのか」「どのような営業活動をすればよいのか」「どのような価格設定が適切なのか」といった具体的な道筋が見えてきます。これは、手探りで進むよりもはるかに効率的で、成功確率も高くなります。
フリーランスが成長するにはメンターが必要
一人で試行錯誤していても成長はできますが、メンターの存在があることで成長速度は格段に上がります。メンターは自分が経験してきた失敗や成功を踏まえて、適切なアドバイスを提供してくれます。
メンターがいることで、遠回りせずに効率的にスキルアップできるだけでなく、客観的な視点から自分の強みや弱みを把握することも可能になります。
また、業界の最新トレンドや市場の動向についても情報を得ることができ、競争力を維持していくことができます。
CHECK
・独立直後は全て自己責任となり、技術・契約・税務など幅広い知識が必要になる
・成功した先輩の存在により将来像が明確になり、具体的な成長戦略を描ける
・メンターからの指導で効率的にスキルアップでき、客観的な視点も得られる
メンターの種類と特徴
ビジネス面をサポートする「キャリアメンター」
キャリアメンターは、フリーランスとしてのキャリア全体をサポートしてくれる存在です。営業戦略の立案、価格設定の相談、案件の選び方、長期的なキャリアプランの策定など、ビジネス面での重要な判断をする際に頼りになります。
キャリアメンターは通常、同じ分野で長年フリーランスとして活動している人や、フリーランスから事業を拡大して成功した起業家などが該当します。彼らの経験と知識を活用することで、ビジネス面での失敗を避け、より戦略的に活動することができます。
実務・技術をサポートする「スキルメンター」
スキルメンターは、具体的な技術や実務面でのサポートを提供してくれる存在です。プログラミング、デザイン、ライティング、マーケティングなど、各分野の専門知識を持つ人が該当します。
スキルメンターとの関係では、実際の案件を通じて技術的な指導を受けたり、新しいツールや手法について教えてもらったりすることが多いです。また、作品のフィードバックを受けることで、クオリティの向上を図ることもできます。
精神的支えになる「メンタルメンター」
メンタルメンターは、精神的な支えとなってくれる存在です。フリーランスは孤独になりがちで、不安や悩みを抱えることが多いため、こうしたメンタル面でのサポートは非常に重要です。
メンタルメンターは、同じような経験をしてきた先輩フリーランスや、心理学的な知識を持つ人が該当します。定期的な面談や相談を通じて、ストレスの解消や目標設定のサポートを行ってくれます。
メンタルメンターが意外と一番重要
技術やビジネススキルも重要ですが、実はメンタルメンターが最も重要だと考えられています。フリーランスとしての成功は、技術力だけでなく、継続力や精神的な強さに大きく依存するからです。
メンタルが不安定だと、どんなに優秀なスキルを持っていても、適切な判断ができなくなったり、モチベーションが維持できなくなったりします。メンタルメンターがいることで、困難な状況でも前向きに取り組み続けることができ、長期的な成功につながります。
CHECK
・キャリアメンターは営業戦略や価格設定など、ビジネス全般の判断をサポートする
・スキルメンターは技術指導や作品フィードバックを通じて実務能力を向上させる
・メンタルメンターは精神的支えとなり、継続力と前向きな姿勢を維持させる
メンターの見つけ方と活用法
SNSフォローからスタートする方法
SNSでのフォローは、メンターを見つける最も手軽な方法の一つです。Twitter、LinkedIn、Instagram、Facebook などで、自分の分野で活躍している先輩フリーランスや専門家をフォローし、日常的に情報を収集することから始めましょう。
SNSでは、リアルタイムの情報発信を見ることができるため、その人の考え方や働き方、価値観を知ることができます。
気になる投稿にコメントしたり、質問をしたりすることで、徐々にコミュニケーションを取ることが可能です。
ただし、一方的な質問や営業的なアプローチは避け、まずは相手の発信内容に価値を感じていることを伝えることが大切です。
オンラインイベントや勉強会への参加
オンラインイベントや勉強会は、同じ分野の人たちと直接交流できる貴重な機会です。最近では、Zoom や Teams を使ったオンラインイベントが数多く開催されており、地理的な制約なく参加できるようになっています。
これらのイベントでは、講師や参加者と直接対話する機会があり、自然な形でメンターとなり得る人との出会いが期待できます。
イベント後の懇親会や交流タイムを活用して、積極的にネットワーキングを行うことが重要です。
コミュニティー参加による人脈拡大
専門コミュニティーへの参加も、メンターを見つける有効な方法です。Slack、Discord、Facebook グループなど、さまざまなプラットフォームでフリーランス向けのコミュニティーが運営されています。
コミュニティーでは、日常的に情報交換や相談が行われており、自然な形でメンターとの関係を築くことができます。また、同じような悩みを持つ仲間とも出会えるため、横のつながりも強化できます。
メンタリングサービスの活用
より確実にメンターを見つけたい場合は、専門のメンタリングサービスを利用することも検討しましょう。これらのサービスでは、経験豊富なメンターが登録しており、自分のニーズに合った人を見つけることができます。
おすすめのフリーランス向けメンタリングサービス
以下に、フリーランスの方におすすめのメンタリングサービスをご紹介します。
サービス名 | 特徴 | 主な対象者 |
BizMentor | ビジネス全般のメンタリングに特化。経営者や事業責任者レベルのメンターが多数登録 | 事業拡大を目指すフリーランス |
Menta | IT・Web業界に特化したメンタリングサービス。技術的な指導に強み | エンジニア、デザイナー |
myPecon | キャリア全般をサポート。転職だけでなくフリーランスのキャリア形成も支援 | キャリアに悩むフリーランス |
conema | メンタルヘルスに特化したサービス。心理的なサポートが充実 | メンタル面での支援が必要な人 |
CHECK
・SNSで先輩をフォローし、投稿にコメントして自然なコミュニケーションを築く
・オンラインイベントや専門コミュニティーで同業者と交流し、人脈を拡大する
・メンタリングサービスを活用すれば、自分のニーズに合うメンターを確実に見つけられる
メンターとの上手な付き合い方
定期的な振り返りで関係性を深める
メンターとの関係を有効活用するには、定期的な振り返りが欠かせません。月に一度や隔週で定期的にミーティングを設定し、現在の状況報告や今後の計画について話し合いましょう。
振り返りでは、前回のアドバイスをどう生かしたか、どのような結果が得られたか、新たに直面している課題は何かを整理して共有します。これにより、メンターもより適切なアドバイスを提供できるようになります。
目的を明確にして効果的な指導を受ける
メンターとの関係を始める前に、何を目的としているのかを明確にすることが重要です。技術力の向上なのか、営業力の強化なのか、メンタル面でのサポートなのか、目的によって適切なメンターも変わってきます。
目的が明確になっていることで、メンターも具体的で実践的なアドバイスを提供しやすくなります。また、進捗を測定する指標も設定しやすくなり、より効果的なメンタリングが期待できます。
自分の課題を言語化する能力を身につける
メンターからより良いアドバイスをもらうためには、自分の課題を言語化する能力を身につけることが大切です。
漠然と「うまくいかない」「困っている」と相談するのではなく、具体的に何が問題なのか、どのような状況なのかを整理して伝えましょう。
課題を言語化することで、メンター側も問題の本質を理解しやすくなり、より的確なアドバイスを提供できます。また、自分自身も問題を客観視できるようになり、解決策を見つけやすくなります。
アドバイスを実行に移す姿勢を持つ
メンターからアドバイスをもらっても、実際に行動に移さなければ意味がありません。アドバイスを受けた後は、具体的な行動計画を立て、実行に移すことが重要です。
また、実行した結果をメンターに報告し、フィードバックを求めることで、さらなる改善点を見つけることができます。この循環を続けることで、継続的な成長が期待できます。
依存しすぎないバランスを保つ
メンターの存在は心強いものですが、依存しすぎないよう注意が必要です。最終的には自分で判断し、行動していく能力を身につけることが、フリーランスとして成功するための基本です。
メンターはあくまでもサポート役であり、すべての決定を委ねるものではありません。アドバイスを参考にしながらも、自分なりの判断基準を持ち、主体的に行動していくことが大切です。
CHECK
・定期的な振り返りと明確な目的設定により、効果的な指導を受けられる
・課題を具体的に言語化し、アドバイスを実行することで成長が加速する
・メンターに依存しすぎず、自分で判断し主体的に行動する姿勢を保つ
フリーランスにとってメンターの存在は、成長を加速させる重要な要素です。キャリア、スキル、メンタルの各面でサポートを受けることで、一人では乗り越えられない壁を突破できます。
特に駆け出しの時期は、自己責任のプレッシャーや技術的な成長の停滞、メンタル面での不安など、さまざまな課題に直面します。メンターがいることで、適切な方向性を見つけ、効率的にスキルアップしていくことが可能になります。
メンターを見つけるには、SNSでのフォロー、オンラインイベントへの参加、コミュニティーへの参加、メンタリングサービスの活用など、さまざまな方法があります。一人で頑張りすぎず、適切なサポートを受けながら、理想的なフリーランスライフを実現していきましょう。