フリーランスの会計処理を効率化|経費管理・確定申告・節税対策に役立つクレジットカードの選び方

フリーランスとして独立すると決めたらまず作っておきたいのがクレジットカード。独立後ではなく独立前の準備段階で作ってしまいましょう。

独立前にこそフリーランスはクレジットカードを作るべき

開業準備時にはさまざまなものが必要になります。オフィスを借りる、家具や備品を購入するなど、物を買う機会が出てくる独立前にこそ、クレジットカードを作っておくとポイント利用ができて経費削減につながります。確定申告をしようと思ったら開業時の領収書が見つからないといったことにならないように、独立前に1枚はクレジットカードを作っておいた方がよいでしょう。

プライベートで使うクレジットカードと事業用に使うクレジットカードは別々にするのがおすすめです。事業用のクレジットカードを独立して持つことで、ビジネスにまつわる会計処理がぐっと楽になりますよ!

フリーランスがクレジットカードを使う理由

フリーランスとして事業用クレジットカードを作るべき理由は多くあります。プライベート用と事業用でカードを分けることで、経費の管理や確定申告などの会計処理がスムーズになるのが大きなメリットです。

経費管理の効率化

収支を管理するために使われている会計ソフトには、クレジットカードとの連携機能があります。カード支払いを行った際に自動でデータが蓄積されるため、領収書をもらって会計ソフトに手入力する手間を省くことが出来ます。

確定申告の手続き簡素化

確定申告をスムーズに行うには、日々の収支の記録をいかにわかりやすくまとめているかが重要です。会計ソフトとクレジットカードを連携させて取引明細を自動処理することで、確定申告の書類作成が楽になります。

節税対策(年会費の経費計上、ポイント還元)

事業用クレジットカードの年会費は「支払手数料」として経費計上できます。また、事業に関連する支払いは大きな額のものも多くポイントがたまりやすくなります。貯めたポイントを交換したりキャッシュバックしながら経費節減につなげましょう。

ビジネスに役立つ特典の利用

法人用のクレジットカードにはビジネスシーンを応援するサービスが充実しています。チケット優待サービス、空港ラウンジ利用、会計ソフトの料金優遇、福利厚生サービスの優待利用など、カードごとにさまざまな特典があるので比較検討してみましょう。

キャッシュフローの改善

法人用のクレジットカードは個人向けのクレジットカードと比べて利用限度額が高く設定されており資金繰りに役立ちます。また、カード利用日から実際の支払いまで時間のゆとりがあるので、キャッシュフローをコントロールしやすいのもメリットです。クレジットカードでの支払い設定をすることで、家賃、光熱費、税金などバラバラな経費の支払日も固定化することが出来、支払いの見通しを立てやすくなります。

CHECK

独立準備段階でクレジットカードを作っておくのがおすすめ
ビジネス用のクレジットカードを作ることで経費管理や確定申告の手続きが楽になります
法人カードによってはビジネスシーンに役立つ特典があるので要チェック

フリーランスはビジネスカードを必ずしも選ばなくても良い

クレジットカードには「個人カード」と「法人カード(ビジネスカード)」の2種類が存在します。法人カードは経営者の信用情報に加え、法人としての信用力も審査対象となります。

個人事業主として持っておきたいクレジットカードとしては個人用でも法人用でもどちらでも問題ありません。クレジットカードを使う目的を整理して、ポイントを絞って自分に合ったカードを選びましょう。

フリーランスがクレジットカードを選ぶポイント

クレジットカードを作る際には、次の項目をチェックしながら自分に合ったカードを選ぶことが大切です。

  • 年会費
  • 利用限度額
  • 付帯サービス
  • ポイント還元率
  • 飲食店などの割引サービス

独立したばかりの場合は、年会費無料のカードから始めるのが無難です。事業用の経費が高額になる場合は利用限度額が高いもの、経費削減を意識したい場合はポイント還元率の良いものを選びましょう。

年会費無料のおすすめカード

楽天カード

年会費が永年無料で、楽天市場などの楽天グループでのサービスで利用すると高い還元率でポイントが貯まります。

ポイント高還元のクレジットカード

PayPayカード

最大1.5%のポイント還元を狙える、特典でもらえるポイントが多い、公共料金の支払いでもポイントが貯まる、無期限でポイントを利用できるといったポイントの使いやすさが魅力のカード。

リクルートカード

常時還元率が1.2%と高還元率でポイントがすぐ貯まる、貯まったポイントがPonta・dポイントに即時交換できるところが人気のカード。

旅行保険が充実したカード

エポスカード

取材などで出張が多い人は是非考慮したい旅行保険付きのクレジットカード。海外旅行保険の利用付帯、手厚い補償内容、エポスカード海外サポートデスクが世界各国にありトラブル時も現地で日本語対応が可能です。

付帯サービスがあるカード

クレジットカードの付帯サービスには様々なものがあります。自分の利用シーンに合った特典がついているカードを選びましょう。

特典例

  • ショッピング割引や特典
  • 人気のホテルや旅館にお得に宿泊
  • 空港ラウンジの無料利用
  • 航空マイルやポイントプログラム
  • 割引やキャッシュバック
  • 各種保険

経費管理機能があるカード 

日々の帳簿や確定申告の手続きを楽にしたい場合は、会計ソフト会社が出しているクレジットカードがおすすめ。会計ソフトとのスムーズな連携により、経理の処理にかかる時間を大幅に削減できるだけでなく、年会費・発行手数料無料、開業直後のカード発行可能など使いやすいポイントが詰まっています。

freeeカード Unlimited

マネーフォワード ビジネスカード

分割払いやリボ払いの選択があるカード

分割払い(利用金額の支払回数を指定して支払う方式)やリボ払い(設定した一定の金額を毎月支払う方式)をする可能性があるのであれば、条件や手数料をきちんと確認してカードを選びましょう。リボ払い専用カードというのもあります。

CHECK

クレジットカードには個人用カードと法人用カードがある
法人用カード(ビジネスカード)はビジネスに特化した特典がついている
年会費やポイント還元率などを比較し自身のビジネスサイズに合ったカードを選ぼう

フリーランス向けビジネスにも使えるクレジットカード

法人向けのビジネスカードの大きな魅力は利用限度額が大きいところ。事業用のクレジットカードを作った場合、フリーランス運営に関わるあらゆる経費を支払うことになるのでクレジットカードの利用限度額が大きいほうが安心です。

限度額だけでなく、ビジネスシーンに役立つ特典や優待サービスが多くあるのがビジネスカードの特徴なので、ご自身のビジネス規模や支払いサイクルに合わせて検討しましょう。

三井住友カード ビジネスオーナーズ

スタートアップ企業や副業・フリーランス向けの法人カード。申込時の登記簿謄本などの書類提出が不要で気軽に作りやすい法人カードです。東海道新幹線のネット予約&チケットレスサービスや福利厚生代行サービスなど付帯サービスも充実しています。スタートアップ企業や副業・フリーランス向けの法人カード。申込時の登記簿謄本などの書類提出が不要で気軽に作りやすい法人カードです。東海道新幹線のネット予約&チケットレスサービスや福利厚生代行サービスなど付帯サービスも充実しています。

JCB CARD Biz

個人事業主特化型JCBカード。インターネットで申し込み完結でき、法人カードにも関わらず個人与信なので本人確認書類のみで申請可能です。フリーランスがひとりで使う法人カードとして人気があります。

楽天カード

楽天プレミアムカードの特典に加え、接待・出張・オフィス環境の充実・ビジネスツールなどに使える多彩なサービスが利用可能。ETCカードを複数枚作れるところも魅力です。

セゾンコバルト・アメリカン・エキスプレスカード

個人事業主やスタートアップ企業のために特化した法人カードで、登記簿謄本などの提出不要で開業前でも気軽に申し込めます。レンタルサーバーやクラウドサービスの優待利用などビジネスに特化した特典があります。

オリコ EX Gold for Biz S

フリーランスなど個人事業主向けのオリコ法人カードです。オリコの証書貸付やローンカードの金利が優遇されるサービスがある他、freee会計の有料プランが3ヶ月分お得になります。


フリーランスのクレジットカードに関するFAQ

申し込むカードが決まった後、実際にカードの申し込みをした後によく出てくる疑問への答えをまとめました。

申込時の職業・勤務先はどのように書くべき?

職業欄には「屋号」、勤務先欄には「就業している場所の住所」を記入します。屋号がない場合は個人名や個人事業主と記載することも可能ですが、一般的に屋号がある方が信用度が上がると言われています。

審査に落ちた場合はどうするべき?

すぐにクレジットを使う必要がない場合は、数ヶ月期間を空けてから再度申し込んでみましょう。収入や実績が向上していれば再審査で通る可能性があります。

すぐにでも使いたい場合はクレジットカードではなくデビットカードの検討がおすすめです。デビットカードとは利用と同時に引き落とし口座から利用代金が引き落とされるもので、与信審査がなく作りやすいのがメリットです。

フリーランスは複数枚持つべき?

1人で事業を行っている限り、ビジネス用のクレジットカードは1枚で十分です。カードごとに異なるさまざまな特典や優待サービスを受けたい場合はプライベート用のカードとして契約しましょう。

法人化して社員を雇用する場合は、法人カードのサービス内の追加カードとして社員用に新たにカードを追加できます。

キャッシング機能はつけるべき?

フリーランスがクレジットカードを使う大きな目的は資金調達と会計処理の効率化です。

分割やリボ払いと同じようにキャッシング機能は手数料もかかるため積極的な活用はおすすめしません。

CHECK

登記簿謄本などの提出不要で本人確認のみでつくれるビジネスカードはフリーランスでも作りやすくておすすめ
分割払い、リボ払い、キャッシング機能など手数料がかさむサービスは極力使わない
クレジットカードの審査が通らなかった場合はデビットカードも選択肢に

個人事業主やフリーランスに特化したビジネスカードがあるほど、フリーランスにとって必要不可欠なクレジットカード。ビジネスを加速させ、効率化アップをさせてくれる頼もしい存在です。

フリーランスの印鑑作成完全ガイド|用途別の種類・契約書での使い方・電子印鑑の活用法

フリーランスとして仕事をスタートするときに印鑑を作ったほうが良いのか、必要ないのか?と疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。「印鑑を新しく作らなくてもフリーランスとして始めることができるが、あったほうが便利なので作ったほうが良い」というのが結論です。では、どのような場合に必要なのか?どんな種類の印鑑が必要なのか?をこの記事でわかりやすく説明します。

フリーランスであっても印鑑を作りましょう!法人登記と異なり必ず必要ではありませんが、事業用の印鑑を使うことでビジネス上の信頼度がアップして取引先とのやりとりが好印象になりますよ。

フリーランスは「個人の実印と銀行印」だけでも始められる

フリーランスとして仕事を始めたい場合、印鑑が必要な場面は大まかに以下2つに分類されます。

  • 事業用の銀行口座を開設する
  • 事業を行う中で発生する書類捺印に使う

まず、フリーランスとして事業を始めるにあたり、プライベートの口座と分けた新しい銀行口座が必要です。個人の銀行口座とビジネスの銀行口座を兼用すると、お金の管理がしづらくなり、会計ソフトとの連携や確定申告の手続きの手間が大きくなります。事業用に分けた口座開設のためにまず「事業用の銀行口座を開設するための銀行印」が必要です。

実際に事業を始めた際、契約書や請求書などさまざまな書類に捺印をする場面が出てきます。ビジネスとしての信用度アップのためには屋号(ビジネス名、ブランド名)の入った事業用の印鑑で捺印ができれば良いですが、屋号がなく新しく印鑑を作る余裕がない場合は「個人の実印」を使っても問題ありません。

なお、2021年4月以降は税制改正により税務署に提出する書類への押印が不要になりました。開業届も確定申告書も印鑑なしで提出できるようになっています。会社間のやりとりでも電子署名やデジタル文書による契約が一般的になってきており、契約の際に印鑑を使う機会が減りました。これらの理由により最近では事業用の印鑑がなくても「個人の印鑑(個人の実印)」で事業を行うことが可能になっています。

フリーランスが作るべき印鑑は「事業用の丸印・角印・銀行印」

新しい印鑑を作らなくてもフリーランスとして事業を始めることは出来ますが、私用と事業用で用途を分けて印鑑をそろえておくことをおすすめします。

事業用の印鑑を使い分けることで以下のようなメリットが生まれます。

  • フリーランスとしての信用度が上がる

事業用の印鑑を使うことによりビジネスの信頼性や信用度が高まります。プロフェッショナルとして事業を行っていることを相手に印象付け、安心して取引をしてもらうことが出来ます。屋号を持っている場合は屋号が記された印鑑を使うとさらに良いでしょう。

  • プライバシー保護や紛失時の損害防止になる

印鑑を一つにまとめることで、個人情報が漏れやすくなり紛失時のリスクが高まります。私用と事業用で印鑑を使い分けることにより、不要な個人情報が漏れるリスクを回避することが出来ます。

事業用に印鑑を新調する際、フリーランスとして持っておきたいのは「丸印」「角印」「銀行印」の3点。ちなみに銀行印と個人の実印は兼用可能なので「丸印」と「角印」の2点のみでも手続き面では問題ないのですが、印影の悪用などのリスクがあるのでおすすめできません。「丸印」も「角印」も「銀行印」もインターネットの印鑑専門店で買うことが出来ます。

将来法人化を考えている場合は、法人設立登記の際に「丸印」「角印」「銀行印」の3点セットが必要になるので、今のうちに作っておくと良いでしょう。

CHECK

印鑑を新しく作らなくても「個人の実印」と「銀行印」でフリーランスは始められる
信頼確保やリスク防止の観点からは個人用の印鑑と事業用の印鑑は分けたほうが良い
フリーランスとして作るべき印鑑は「丸印」「角印」「銀行印」の3点セット

フリーランスが日常的に使用する事業用印鑑「丸印」と「角印」の役割の違い

フリーランスとして日常的に使う「丸印」と「角印」の違いを説明します。ちなみに「銀行印」は銀行などの金融機関で口座開設をする為の印鑑ですので、日常的に使うものではありません。

屋号名と代表者名が記載される「丸印」は重要な契約に使う印鑑

丸印はその名の通り丸い形の印鑑です。二重構造になっており、外枠に屋号、内枠に代表取締役之印という文字が入る作りになっています。実印、代表印とも呼ばれ、契約書や取引書類などの法的な文書に使います。屋号がない場合は、プライベートの印鑑とは別に事業用の丸印を個人名で作れば問題ありません。

屋号名のみ記載される「角印」は見積書・請求書など対外書類に使う印鑑

角印は四角い形の印鑑で、屋号だけが入ったもので屋号印とも呼びます。丸印が二者間の正式な契約書など重要な書類に使われるのに対して、角印は領収書や請求書といった対外書類に使います。

企業によっては「角印が押されていない見積書は受け付けない」といったルールもあるので、フリーランスであっても作っておいて損はないでしょう。

角印は印鑑登録をするものではないので法的効力はなく、種類としては認印(確認した旨を示すためのもの)に分類されます。

屋号がない場合は角印を作らなくても事業用の丸印で代用可能です。ただ、角印があったほうが対外的な信用度が上がるので屋号と角印の作成はぜひ検討しましょう。

CHECK

「丸印」は屋号と代表者が記載されており契約書など法的な書類に使う
「角印」は屋号が記載されており見積書・請求書など対外書類に使う
「角印」は種類としては法的効力のない認印に分類される

「実印」の手続きが必要な場合は個人の実印と印鑑証明書で対応する

フリーランスとして事務所を設けるため不動産契約をしたい、自動車を使う仕事をするので自動車を購入してローンを組みたいといった際に「実印」が必要になることがあります。「実印」とは、役所に印鑑登録している公的に認められた印鑑のことを指し、重要な契約や手続きをする時に欠かせないものです。

フリーランスは法人登記の印鑑登録がないので会社としての実印というものがなく、実印が求められる取引の際には印鑑登録している「個人の実印」と「印鑑証明書」で対応します。

印鑑登録は住民票登録されている市区町村の窓口にて、本人確認できる証明書と申請書を提出すれば手続き出来ます。もし個人の印鑑登録が済んでいない場合はフリーランスを始める時に手続きをしておくと良いでしょう。

フリーランスが印鑑を購入する時に注意すべきポイント・ルール

それぞれの印鑑を作る際に最低限押さえておきたいポイントや、一般的な仕様を説明します。まず印鑑の大きさですが、丸印>銀行印>角印の順にサイズが小さくなるのが一般的です。効力が大きな印鑑ほど大きく作られます。

男性用は大きめ、女性用はやや小さめが推奨されることが多いですが、その通りに作らないと使えないということはありません。自分の好みや使いやすさに合わせて作りましょう。

印鑑に使う書体ですが、選び方があります。事業で使うものは「偽造されにくさ」「耐久性」「読みやすさ」などを考慮したフォントを選ばなければいけません。また、作る際には自分の目でデザイン確認を行いましょう。

素材に関しては、動物の角や牙、木材、チタンなどの金属など様々なものがありますので、予算や好みに応じて選ぶことが出来ます。

「丸印」は欠けにくい「吉相体」で13.5〜15.0mm以上の大きさにする

  • サイズ

13.5〜15.0mm以上

  • 書体

重要な取引で使う丸印に良く使われるのが「吉相体」です。「印相体」とも呼ばれます。文字の線が外枠に向かって広がるようなデザインになっており、末広がりで縁起が良いとされています。線が太く、文字と枠が接する部分が多いので欠けにくいというメリットがあります。

<<吉相体 のイメージ画像>>

「角印」は見やすい「隷書体」で18.0〜24.0mmの大きさにする

  • サイズ

18.0〜24.0mm

  • 書体

角印は記載されている法人名が読みやすいようにシンプルな「隷書体」がおすすめです。バランスの取れたデザインの文字は明瞭で堅実な印象を与えてくれ、文字数に合わせて縦横のアレンジがしやすい書体です。

「銀行印」は偽造しにくい「篆書体」で12.0〜13.5mm以上の大きさにする

  • サイズ

12.0〜13.5mm以上

  • 書体

銀行印は悪用を防ぐため、偽造や盗用防止に効果の高い「篆書体」にしましょう。日本国パスポートやお札にも採用されている書体です。

「電子印鑑」の準備も電子契約のために同時に進めておく

電子契約で契約を取り交わすケースも増えているため、印鑑を作るタイミングで電子印鑑も同時に作ってしまいましょう。「電子印鑑」とは、パソコン上の文書に印鑑を押印できるようにするものです。「電子印鑑」の準備方法は2通りあります。

  • 印影画像を自分でスキャンする

印鑑を白い紙にきれいに押印し、スキャナーでスキャンをしてパソコンに取り込みます。正方形にトリミングをし、背景を透過させればオンライン捺印として使える電子印鑑画像が出来上がります。

  • 電子印鑑作成ソフトを使う

自分で作った電子印鑑画像データは簡単に複製されやすくリスクが高いものです。セキュリティ対策として画像データに使用者情報を持たせた「電子印鑑」がおすすめです。誰が押印したのかを識別することで、偽造や悪用のリスク軽減効果があります。「電子印鑑GMOサイン」や「My電子印鑑」など識別情報付きの電子印鑑を作成する有料サービスに申込をし、印鑑のデータを送るだけで作成することができます。

CHECK

フリーランスの活動で実印が求められる場合は個人の実印を使う
事業用印鑑は大きさやフォントにはルールがある
電子印鑑はセキュリティの高い識別情報付きのものがおすすめ

印鑑を作る費用は「消耗品費」として事業経費に全額計上できる

印鑑の購入や印鑑登録にかかった費用は事業経費として計上可能です。勘定科目は定められていませんが、消耗品費として処理されることが一般的です。確定申告の際に漏れのないように収支にまとめておきましょう。

フリーランスが事業用印鑑を紛失した場合は「銀行・警察」へすぐに連絡

印鑑は会社の顔となる大切なもの。持ち歩くものではないので紛失することは少ないはずですが、紛失・盗難には十分注意が必要です。紛失した場合は、印鑑の種類によって対応が変わってきます。

  • 銀行印を紛失した場合

すぐに銀行と警察に届け出ます。銀行には早めの連絡が必要なので、夜間など窓口が開いていない時間帯は「紛失受付センター」へ連絡します。銀行へ印鑑紛失の旨が伝わると該当の印鑑での入出金や取引が停止され、悪用を防ぐことが出来ます。その後新しい印鑑を用意して銀行印の登録をしなおします。警察には紛失届を提出します。

  • 印鑑登録している実印を紛失した場合

印鑑登録をしている市町村と警察へ届け出ます。印鑑登録書と本人確認が出来る証明書と共に、印鑑登録亡失届を役所へ提出します。これにより印鑑証明書が不正に発行されるのを防ぐことが出来ます。もし印鑑が見つからない場合は、以前の印鑑登録を廃止し新しい印鑑の登録も行います。同時に警察には紛失届を提出します。

  • 印鑑登録していない印鑑(丸印、角印)を紛失した場合

会社の取引時に使う大切な印鑑なので、きちんと警察に届け出をします。誰かが落とし物として届けてくれた際にすぐに連絡がもらえるように警察署で紛失届出証明書や盗難届出証明書をもらっておきます。

新たな気持ちでスタートする決意も込めて、フリーランスを始める際には「丸印」「角印」「銀行印」の3点セットを作りましょう。電子契約が主流になってきているので同時に電子印鑑の用意もおすすめします。

本格的な活動を視野に入れて事業用の印鑑を作る

印鑑を使う機会が減ってきているとはいえ、信用度を上げるために欠かせない事業用の印鑑。WEBデザイナーなどWEB案件が中心のフリーランスであっても是非作っておきましょう。

フリーランスにとって、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力と並び事務処理力も大切なスキルの一つです。取引先へ提出する書類の見やすさや印鑑の有無によって信用力が左右されることも留意すると安定的な案件獲得につながります。

フリーランスの屋号を決めるために|開業届や銀行口座・名刺での使い方をわかりやすく解説

フリーランスにとって屋号は大切なパートナー。屋号があるのとないので得られるメリットが大きく変わります。ビジネスの顔として事業の成長に大きく貢献してくれるものです。

フリーランスとして活動するにはぜひ持っておきたい屋号。屋号は開業時に決まっていなくても大丈夫です。途中から付けることも、変更することも自由にできます。役所への書類にある屋号記入欄に記入して提出するだけで簡単に登録できるので、気負わずに決めてしまうのがおすすめです。

開業時に屋号は必須ではなく、後から変更もできる

「屋号」とは、フリーランスや個人企業主がビジネスをする際に用いる、事業名を表す名称のことです。とはいえ、屋号は必ず持たなければいけないわけではありません。

屋号を使う場合は名刺・請求書・領収書などに記載するのが一般的です。また、開業届や確定申告書など役所に提出する書類にも記載欄があるため、屋号を持つ場合には記入が必要です。

屋号はいつでも好きな時につけることができ、あとから変更することも自由です。変更のための特別な手続きも不要です。開業届を出すときに屋号が決まっていなくても、確定申告の際に申請書類に屋号を記載すればそのまま登録が可能です。

屋号が決められずに開業届が出せないと思っているのなら、「freee開業」などのサポートツールで屋号なしで、まずは開業をしてしまいましょう。

ATTENTION

freee開業

フリーランスが屋号を活用するタイミング

屋号を日常的に使う名刺や請求書以外にも使う場面はたくさんあります。

開業届を出すタイミング

開業届には屋号を記入する欄があります。提出のタイミングで屋号が決まっていれば記入しましょう。決まっていなければ空白での提出で問題ありません。

事業用の銀行口座を作るタイミング

事業用として作る銀行口座の名義は、個人名だけでなく「屋号+事業主名」を設定することができます。

屋号入りの印鑑を作るタイミング

フリーランスが使う印鑑は「丸印」と「角印」があります。屋号が記入された「角印」を用意すると領収書・請求書などの書類に使うことができます。

フリーランスとして名刺を作るタイミング

オンラインでのビジネスの場が多くなった今でも、名刺は作っておくほうが良いでしょう。個人名のみ記載の名刺と屋号入りの名刺では印象が変わります。

見積書・請求書・領収書などの受発注取引のタイミング

案件ベースで業務を行うフリーランスは取引先へ見積書や請求書などの書類を提出する場面が多くあります。その際、屋号が記された書類を提出することで先方からの信頼を得やすくなります。

青色申告・白色申告に関わらず確定申告を行うタイミング

確定申告書には屋号を記入する欄があります。なお、屋号の記入は必須ではありませんので決まっていない場合は未記入での提出で問題ありません。

経理・会計処理や事務書類の公私の区別が屋号をつける一番のメリット

屋号を持つことで、公私の区別ができることは大きなメリットです。個人名で仕事をしているとメールやチャットなど、仕事とプライベートで切り替えが難しく、仕事の時間のオンオフがあいまいになってしまいます。

同様に、契約書類や領収書類もプライベートと事業用が混ざる整理が大変です。

年末に書類の山を処理するのに膨大な時間がかかるなんていうことは避けるために、仕事関連の書類や会計処理を個人用と別で管理することで事務処理がスムーズになります。

CHECK

屋号が決まっていなくても開業できる
開業後でも屋号をつけることも、変更することも可能
屋号を持っているとオンオフの区別がつきやすい

フリーランスの屋号の決め方のポイント

屋号を持つもうひとつの大きなメリットは、社会的信用力が高まり仕事の依頼をもらいやすくなることです。屋号による依頼数への影響度は意外に大きいので、思い付きだけでなくポイントを押さえて決める必要があります。

ひと目で事業内容がわかる・覚えやすい屋号がおすすめ

屋号にオシャレさは必要ありません。読みにくく変換しづらい名前は避け、シンプルで分かりやすいものにするのがマストです。

例えば、デザイナーの場合は「○○デザイン」「○○ウェブ」「○○クリエイティブ」「○○事務所」、エンジニアの場合は「○○制作」「○○システム」。また、クリエイターの場合はペンネームを屋号として使うパターンもあります。

  • 文字数は長くても10文字~15文字程度
  • 読みにくい漢字や難しいスペルの外国語は避け、ひらがなやカタカナで表記
  • 簡潔に事業内容が伝わる内容にする

自分では良い名前が思いつかないという場合は、無料の「お名前自動生成ツール」を活用すると便利です。様々な単語を組み合わせたネーミングのアイデアと共にロゴも作ってくれる優れものです。

検索結果を確認して他人と被らない屋号をつける

ある程度候補ができたら、ネットで検索をして同じような屋号がすでに使われていないかを確認します。フリーランスにとって検索で埋もれるのは集客において致命的です。他と被らないオリジナルなネーミングで、効率的に案件を獲得できるようにしましょう。

ホームページのドメインに空きがある屋号をつける

自身のホームページ作成を検討している場合は、屋号と同じドメインを取得できるかどうかも大きなポイントになります。ドメインとはインターネット上でウェブサイトを作るための住所のようなものです。

ホームページだけでなく、できればメールアドレスも屋号と揃えたいものです。ページを作る場所によりドメインの調べ方は変わります。

独自ドメインが空いているか調べる

WordPressやCanvaを使って自分でページを作る場合、独自ドメインを取得してオリジナルのURLでページを運営することができます。独自ドメインを取得後は都度の更新が必要です。

ドメインが空いているかどうか、まず以下のサイトから検索をしてみましょう。「取得可能です」と出てきたものが空いているドメインです。

ブログやnoteのIDが空いているか調べる

ブログサービスを使ってページを作る場合、URLの一部に自身のアカウント名が入ります。ドメインとは異なりますがページのアドレスとして世の中に出るものになります。

例:

https://note.com/*****

https://*****.hatenablog.com

*****部分が自分で好きに設定できる部分です

屋号として使いたい文字列がアカウントとして使えるかを確認します。会員登録画面から進み、ID・アカウント設定画面で使いたい文字列が利用可能かを確認します。

※noteの例画像挿入※

フリーランスの屋号の決め方で抑えておくべきルール

屋号は、文字制限などのルールはなく自分で好きに決めることができますが、いくつか注意点もあります。

事業毎に屋号をつける目的で複数取得できる

「フリーでWeb制作の仕事をしながら別で漫画の執筆からも収入を得ている」「ライターとイラストレーターとしてそれぞれ別のペンネームで活動している」というように、1人で異なる事業を複数行うフリーランスも珍しくありません。その場合、屋号も事業ごとに複数取得することができます。

銀行や会社など法人を想起させる屋号はNG

「○○会社」「○○法人」「○○ Inc.」など、法人と誤解される文字は屋号に使うことはできません。また、「○○銀行」「○○証券」といった特定の業種を連想させるような名前付けも禁止されています。フリーランスは個人事業主であり法人格ではないためです。

商標登録されている屋号はNG

屋号がすでに他社によって商標登録されていないかどうか確認しましょう。すでに商標登録がされているものを勝手に使うのは商標権侵害となり訴えられるので注意が必要です。以下ページの「商標(マーク)>商標(検索用)>キーワード」欄で検索をすることが出来ます。

また、自身の屋号が決まった際には特許庁へ商標登録を行いましょう。特許庁のサイトから自分で行うことも可能ですが、弁理士や特許事務所などに依頼するのが一般的です。標権の存続期間は登録日から10年となっているので、忘れずに更新手続きも必要です。少し面倒くさいですが、自身のブランドを守るために大切な手続きになります。

「,」「.」「-」「&」「・」「’」以外の記号は使えない

屋号の名前のつけ方には決まりはありませんが、法人名(商号)に使える文字は法律で決められています。

法人名で使える文字は、「漢字・ひらがな・カタカナ・数字・アルファベット・「,」「.」「-」「&」「・」「’」の6つの記号」となっています。将来法人化を視野に入れている場合は、上記6つの記号以外を屋号に使うのは避けたほうが良いでしょう。

CHECK

屋号の決め方にルールはないが押さえておきたいポイントはいくつかある
事業内容がわかりやすく、覚えやすい屋号にする
商標登録やドメインのチェックも行うこと

悩みすぎて開業に二の足を踏んでしまうのは元も子もありませんが、自分のフリーランス活動を後押ししてくれる屋号を見つけてください。屋号を決めることは決して難しいことではありません。紹介したポイントに沿って自分独自の屋号をつけましょう。

こだわり・悩み過ぎず。まずは実際に開業して実績とともに屋号を整える

屋号はフリーランスとして大切なものですが、名付けで悩みすぎる必要はありません。ポイントを踏まえたうえで、最終的には自分が好きになる名前を選ぶのが上手くいく秘訣です。

屋号に価値をつけていくのは、開業後のがんばりにかかっています。実績を積み重ねて信頼を育てていくことで、初めてブランディングが出来るようになります。

フリーランスの名刺を営業ツールとして活用するために|デザイン・情報整理・発注方法を解説

名刺は、肩書と連絡先を書いただけのカードではありません。相手との大切なコミュニケーションツールです。特にフリーランスの場合は自分で案件を獲得する必要があるため、いかに自分を印象付けるかが売上を左右します。フリーランスであっても必ず作っておいたほうが良い名刺づくりのコツをまとめました。

フリーランスの名刺づくりにはコツがあります。名前と連絡先だけ載せればよいわけではありません!自分の分身として案件獲得につなげるツールとして、戦略的に作成しましょう。

名刺はポートフォリオの1つとして、フリーランスの営業資料

名刺とは、相手に自分のことを知ってもらうための情報を表記したものです。

特に初対面の人に会った際に交換することが多く、自己紹介に使われます。会社に所属している場合は企業名・部署名・連絡先が記載されたフォーマットがほとんどですが、フリーランスの名刺はデザインや入れる情報に決まりはありません。

オンラインの打合せが主流となりデジタル名刺も出てきました。紙の名刺もデジタルの名刺も、フリーランスにとって自分自身をアピールし相手に興味をもってもらうための大切なツールであることは変わらないので、名刺は是非作っておきましょう。

印象に残るセンスの良い名刺の共通点

良い名刺というのは、名刺を渡したその場で案件につながらなくても、「〇〇に詳しい人がいたな」と思い出してもらえるものです。記憶に残ることで案件受注につながります。

記憶に残るためには目立つデザインの名刺ではなく、伝えたいことが明確で分かりやすい名刺であることが重要です。氏名・連絡先のみ記載をしている事務的なものではなく、自分の分身とも言えるような、事業内容をぱっと見で代弁してくれる名刺が、印象に残る名刺です。

名刺を受け取った相手に行って欲しい行動を明確にして作る

名刺には、「Webサイト制作に困っている際にお声がけしてほしい」、「まずはホームページを見て欲しい」など、案件獲得そのものや、営業の導線という目的があります。そのため、名刺を渡した相手にどんなアクションを起こして欲しいのかを、まず具体的にします。問い合わせ窓口や自身のホームページも作っておきましょう。

  • お問い合わせの連絡
  • サイトへの誘導
  • SNSのリンク

名刺を渡す目的に沿って名刺に載せるべき情報を絞る

名刺を渡すことで達成したい目的によって、記載する情報を取捨選択しましょう。名刺は表面だけではなく裏にも印刷が可能です。必ず載せたい内容をピックアップし、どこにどう配置するのかを考えていきます。ただし、情報量が多くなりすぎて、何を伝えたいのか、かえってわからなくなるようなことは避けましょう。

表面記載情報例:
・氏名(フリガナ)
・屋号・肩書き
・ロゴ
・連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)
・SNSアカウント
・ウェブサイトURL
・ポートフォリオなどのQRコード(※ QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。)
裏面記載情報例:
キャッチコピー
自分の強みやアピールポイント
事業に対する想い
ちょっとした自己紹介(趣味や出身地など)
一言メッセージ

必要な情報が強調されるようレイアウトに強弱や余白の工夫を施す

まず相手に印象付けたいのが、フリーランスとしての自分の強みです。自分がどの分野のプロフェッショナルなのか、具体的な提供サービス内容はどのようなものなのかをぱっと印象付けられるようにしましょう。

エンジニアという職種名をまず知ってもらいたいのか、地域密着型という特性を売りたいのか、専門資格を持っていることをアピールしたいのか、など何を強調するかをまず絞り込みます。決めたアピールポイントが目立つように文字の大きさや強弱をつけてデザインします。

フォントや色の持つイメージを相手に与えたい印象から決める

名刺でよく使われるフォントは以下のものがありますが、決まりはありません。ナチュラルテイストを打ち出したい場合は手書き風にし、自分の名前の部分だけ手書きで書いたものを印刷していることもあります。

  • ゴシック体(角ゴシック、丸ゴシック)
  • 明朝体
  • 楷書体
  • 筆記体(毛筆体、スクリプト)

配色に関しては、相手が見やすい色合いにしましょう。濃すぎ・薄すぎも読みにくくなります。多くても3色までに抑えるのがポイント。風水でラッキーカラーを見てもらって運気が上がる色を使うのもよいですね。

SNSやWebサイトとのデザインに統一性をもたせる

自分自身のブランディングツールとして、名刺や自身のWebサイト、SNSサイトのデザインに一貫性があると覚えてもらいやすくなります。アピールポイントと合わせてデザインも統一させましょう。

フリーランスが名刺を作成する際の注意点

フリーランスが名刺を作成する際には、個人情報に関する注意が必要です。SNSリンクをプライベートのものにしない、必要以上の情報を載せない、など気を付けましょう。

個人の住所や電話番号などの連絡先情報の意図しない拡散リスクがある

名刺を作る際に悩むポイントの一つが、どこまで個人情報を記載するかというところ。自宅で仕事をしている場合、プライベートと同じ住所や電話番号を入れることになります。名刺を渡す相手にとってそこまでの情報が必要かどうか、安全面の観点も含めて判断しましょう。

レンタルオフィスやコワーキングの住所・電話番号を代わりに記載する

個人情報の一つとして登記場所として住居を公にしないためにも、レンタルオフィスを借り、その住所・もしくはバーチャルオフィスで住所だけ借りることができるサービスもあるので必要に応じて活用しましょう。バーチャルオフィスは電話や郵便物の受付や転送を行ってくれるところもあります。

CHECK

フリーランスの名刺に決まったフォーマットはないので、自分が入れたい内容を盛り込みます
名刺を受け取った相手に行ってほしい行動を明確にしましょう
個人情報は必要以上に載せないようにしましょう

フリーランスが名刺を作成する方法と活用したいサービス

名刺の作成方法は複数あります。入手までに必要な時間や、自分のスキル度合いによって発注先を選びましょう。デザインを0から作る場合は考える手間や時間がかかるので早めの着手が必要です。

自分でデザインを行い印刷まで行う

自分で作れば低コストで作成でき、自分のデザインセンスやスキルをアピールできるというメリットがあります。クリエイターの場合は個性が伝わる名刺を自分自身でデザインするパターンが多いですね。初心者でも使いやすいツールがあるのでまず触ってみるのもよいでしょう。

Canva

誰でも簡単にデザインができる無料のオンラインデザインツールです。操作がとても分かりやすく、初心者にもおすすめです。とにかくテンプレートが豊富にあり、自分のイメージに合ったものが見つかるはずです。

ATTENTION

Canva

<<canva名刺テンプレートの画像挿入>>

マヒトデザイン

印刷通販のマヒトデザインには、テンプレートから内容を自由に編集できるデザインメーカーというサービスがあります。白紙の状態、もしくは選んだテンプレートからアレンジを自由に編集し、オリジナルの名刺を作ることができます。

クラウドソーシングや友人にデザインを依頼し印刷する

クラウドソーシングやスキルマーケットを使ってデザイナーに名刺を作ってもらうと、他とかぶらないオリジナルのものが出来上がります。デザイナーの知り合いがいる場合は、知り合いに頼むのも良いですね。

その際は、アピールしたい内容、記載情報などを事前に整理したうえで依頼をしましょう。

coconala(ココナラ)

スキルや知識を売買できるスキルマーケットcoconalaでは、個人のクリエイターが多く、他と被らないデザインをお願いできます。依頼範囲や価格も明確ですので発注しやすいです。

Lancers(ランサーズ)

デザイナーが多数登録している、プロに直接依頼ができるクラウドソーシングサイトです。価格などが決まっているパッケージから選ぶ方法と、見積依頼を募集して提案をもらってから発注をする方法があります。

見積募集を出した場合はコンペとしてデザインや提案内容から発注先を選べます。

製作会社にデザインから印刷まで一括で依頼する

制作会社に発注すれば、デザインから印刷まで簡単にネット注文できます。短納期で作りたい方、大量に名刺を作りたい方に向いています。

ラクスル

ネット印刷のラクスルでは名刺をネット注文できます。フォーマットは決まっていますが、ロゴや写真の挿入が可能で、イラスト素材も豊富に用意されています。

ATTENTION

ラクスル

名刺通販ドットコム

名刺の印刷・作成専門サイトの名刺通販ドットコムでは、豊富な名刺テンプレートから手軽に名刺発注ができます。テンプレートから選択するだけでなく、キャッチコピー・事業内容などを自由度高くカスタムできるプランもあります。

CHECK

こだわってじっくり作りたい場合は自分で作ってみることもできる
クラウドソーシングなどを通じてデザインを外注する方法もある
とにかく早く簡単に作りたいなら名刺の制作会社に発注が良い

リモートワーク時代のデジタル名刺の活用方法とおすすめアプリ

オンラインの打ち合わせが多いので紙の名刺は使わないという方はデジタル名刺の作成をおすすめします。オンライン上のミーティングや商談でURLを送受信することによって簡単にプロフィール交換できる点が大きな特徴です。

名刺の情報更新や管理が簡単で、名刺を切らすこともないデジタル名刺

デジタル名刺とは、名刺情報が電子データ化されたもののことです。

紙の名刺と比べて情報の更新が簡単で、いつでもどこでも交換ができるというメリットがあります。デジタル名刺作成サービスは複数ありますが、デザイン性だけでなく共有のしやすさ、管理のしやすさの視点で選びましょう。

Eight・Wantedly PeopleのスマホアプリでURL・QRコードでの名刺共有や管理が簡単

デジタル名刺の作り方は、紙の名刺をデータ化する方法と、アプリやWEBサービスを使って情報を登録しデザイン編集をして作成する方法があります。最近はスマホでも簡単にデジタル名刺が交換できるアプリが人気です。

Eight

名刺アプリ「Eight」は QRコードやURLを送ってデジタル名刺を共有するだけでなく、アプリユーザー同士はスマホをかざすだけで簡単にタッチ名刺交換ができるサービスです。名刺を撮影するだけで素早く正確にデータ化し、管理することができます。

※ QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

Wantedly People

求人情報サイトWantedlyが提供する名刺管理アプリ「Wantedly People」では、デジタル名刺の交換だけでなく、Wantedlyの提供するビジネスSNS上の情報も検索することができ、より効率的な人脈形成が可能になっています。

ZoomやGoogle Meetの背景画像に名刺QRを設置してオンラインでも簡単に名刺交換

デジタル名刺はオンラインで名刺交換をできるだけでなく、オンラインの打ち合わせ時に背景に設定するという使い方もできます。相手にプロフェッショナルな印象を与えられ、個人のブランディングにもなります。

設定画面から「背景を選択」 をクリックして、パソコンに取り込んだ名刺画像を背景として選択すれば簡単に設定できます。

CHECK

デジタル名刺は紙に代わって主流になってきている名刺の使い方
URLやアプリで簡単に交換することができる
オンラインの打ち合わせ時の背景に設定することもできる

相手の印象に残るデザインにすることで、売り上げを大きく左右するのが名刺です。WebサイトやSNSと並ぶ大切な営業ツールの一つとして、載せる内容をじっくり検討して作成しましょう。営業の際のコミュニケーションがはずむこと間違いなしです。

セミナーや勉強会などのイベントコミュニティーで名刺を配り、輪を広げる

名刺をつくること一つとっても、作るのか作らないのか、どうやって作るのか、フリーランスを始めるに当たっての悩みはつきませんよね。

フリーランスで仕事を始めるにあたってこんな時どうする?という相談ができる仲間を持っていますか?

フリーランスだからこそ、取引先との人脈だけでなく同業やフリーランス同士のつながりを持つことが大きなメリットになります。相談相手ができるだけでなく、いろいろな情報が入ってくるようになるのです。セミナーや勉強会などで積極的に人脈を広げましょう。

フリーランス向けクラウドソーシング活用術|初心者から稼げる案件選びや契約リスク回避のコツ

今回は、フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方向けに、クラウドソーシングをおすすめする理由や、クラウドソーシングでの案件獲得の方法と注意点などをお伝えします。

フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方の案件獲得には、クラウドソーシングがおすすめです。初心者でも取り組める単発の案件も多くあるのでまずは経験を積むところから始めましょう。そしてクラウドソーシングでの実績をもとに徐々に単価を上げて、ゆくゆくはクライアントから直接案件を受けられるようなフリーランスを目指してください。

クラウドソーシングは駆け出しフリーランスが実績作りに最適な環境

「フリーランスとして活躍していくためには、単価が安いクラウドソーシングを使うメリットはない」と思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、フリーランスの実績作りには自分がやりたい仕事を選べるクラウドソーシングが最適です。

得意な分野の案件を受けてどれぐらいのスキルが自分にあるか試したり、専門的なスキルをさらに磨いていったり、新しい領域の案件にチャレンジして実績を積むこともできるためです。

またクラウドソーシングは、案件獲得から業務のやり取り、報酬の受け取りまでオンラインで完結できるものが多いので、副業として始めたいという方には特におすすめです。

クラウドソーシングの代表的なサービス

今、日本にはさまざまなクラウドソーシングサービスがあります。扱っている求人のジャンルやレベル・単価感、サイトのユーザビリティなどが異なるので、自分に合ったものを選んで活用してください。

Lancers(ランサーズ)

日本初のクラウドソーシングサイトとして2008年にスタート。エンジニア、デザイナー、ライターなどのクリエイティブ職種、営業、企画、コンサルタント、リサーチャー、広報、経理、人事などのビジネス専門職、入力代行、アンケート回答、口コミ作成などの作業関連の職種まで、350種類以上の幅広い仕事があります。

求人数が多いため、フリーランスとして駆け出しの方もチャレンジしやすい案件が見つかりやすいでしょう。また単発の案件からプロジェクト型のものまで取り扱っているので、まずは単発の業務から始めて信頼関係を作り、継続的な案件の獲得につなげていくこともできます。

CloudWorks(クラウドワークス)

480万人が登録する業界ナンバーワンのクラウドソーシングサービスです。利用企業も大企業・政府をはじめ全国78万社以上。ホームページ作成・サイト構築、ロゴ作成、記事制作・ライティング、ソフトウェア・アプリ開発、データ入力など、作業系の業務から専門スキルが必要なものまで250種類以上の仕事があります。

ランサーズ同様に、取り扱っているジャンルの広さと求人数の多さが特徴です。フリーランスとして駆け出しの方は、自分が取り組みやすい案件から始めて、そこからレベルや単価を上げた求人にチャレンジしていけるでしょう。

coconala(ココナラ)

ビジネスからプライベート利用まで、個人のスキルを気軽に売り買いできる日本最大級のスキルマーケットです。イラスト・漫画制作や占い・悩み相談など、得意なスキルが活かせる案件が多いのも特徴です。

このほか、WEBサイト制作・デザイン、マーケティングなどの案件もあります。ランサーズとクラウドワークスとの違いは、フリーランスが求人に応募するのではなく、フリーランス自身が、自分のスキルや経験を「サービス」として出品して、クライアントに買ってもらうという点です。買い手がつかなければ案件獲得できないことになりますが、自分の得意なことやちょっとしたスキル・経験も、ニーズがあれば仕事にできるメリットがあります。

選択と集中。クライアントからの評価が分散しないようにサービスは絞る

クラウドソーシングはいくつか併用せずに1つに絞りましょう。理由は、複数のサービスを利用すると実績が分散してしまうからです。

クライアントが、クラウドソーシングサービスで業務を依頼する際、その人の実績やほかの案件の評価を参考にします。

過去に同じような業務をやったことはあるか、どれぐらいのレベルをお願いできるのか、成果に対する評価はどうなのか。発注側としてはとても気になる点です。複数のクラウドソーシングサービスを利用してしまうと、せっかく同様の業務経験があったとしても、それがほかのクラウドソーシングサービスでの受注の場合、クライアントに伝わらないことになってしまいます。実績を一括で見てもらい、クライアントにしっかりアピールできるよう、クラウドソーシングサービスは1つに絞って利用することをおすすめします。

CHECK

駆け出しのフリーランスには、やりたい仕事を選べるクラウドソーシングがおすすめ
扱うジャンルや求人数などによって自分に合うサービスを選ぶ
実績が分散しないように、クラウドソーシングの利用は1つのサービスに絞る

クラウドソーシングでの案件受注までの流れ

まだ実績のないフリーランスの方がクラウドソーシングで案件を獲得していくためには、プロフィールやポートフォリオでしっかりとアピールすることと、クラウドソーシング内で着実に実績を積み上げていく必要があります。

何ができる人材なのか。プロフィールをスキルベースで明確・簡潔に記載

プロフィール欄でいかに自分をアピールできるかがクラウドソーシングでの案件受注のポイントです。以下の項目を漏れなく記載しましょう。

受注可能な仕事内容

より具体的に、そして漏れなく、受注可能な仕事の内容を書きましょう。たとえば、ひと言で「デザイン業務」と言っても、Webなのか紙媒体なのか、Webの場合はWebサイト全体なのかSNSのバナーのみなのか、ラフの作成から対応できるのかなど、業務内容は細かく分かれます。受注できる業務をできるだけ細かく洗い出して記載しましょう。

実績・経験数

細かく洗い出した業務ごとに、実績と経験数をまとめます。実績はできるだけ具体的に書くことを意識してください。受注した事例の記載に加えて、その業務での成果がアピールできると、なおよいでしょう。たとえばWebサイトのデザインリニューアルの場合、リニューアル前後の数値の比較などがあると分かりやすいです。また、もしすでにポートフォリオがある場合は、ポートフォリオを添付してもよいでしょう。

稼働時間

フリーランスの場合、週何時間・月何時間ぐらい稼働できるかがポイントになります。副業で活動する際は、本業の合間に稼働することになるので、実際どれぐらい手を動かせるか検討のうえ記載してください。稼働可能な時間が長いほど案件獲得のチャンスは広がりますが、無理をして受注しても結果的に対応できなくなってしまうので、問題なく稼働できる時間を書きましょう。

返信可能な時間帯・曜日

クライアントが、実際に業務を依頼するとなった場合、フリーランスの方といつ連絡が取れるのかは気になる点です。一般的なビジネスタイムである平日日中に連絡が取れるのがベストです。副業などの場合で平日日中のやり取りが難しい場合も、たとえば「昼休みの時間は対応可能」「簡単なチャットの確認であれば平日日中も可能」など、できる限りクライアントの稼働時間に合わせることをアピールしましょう。

持っているスキル・技術、得意なテーマ・ジャンル

フリーランスとして駆け出しのころは、実績が少ないこともあるでしょう。その際は業務の実績はなくても、持っているスキルや技術を記載しましょう。さらに得意なテーマやジャンルも書いておくことで、自分のやりたい業務を受ける可能性が高まります。ニッチな分野でもニーズがあれば仕事につながりますので、「これを書いてしまっていいかな…」と迷わずに、自信を持って書きましょう。

小さな案件からコツコツと実績を積み、クライアントからの高評価を獲得

クラウドソーシングで継続的に案件を受けていくために、まずは小さな案件から受注して、着実に実績を積み上げていきましょう。最初は自分の希望に100%マッチするものではなくても、受注できた業務にていねいに取り組んで、クライアントから高い評価を得ていくことを意識してください。ひとつひとつの積み重ねで徐々に単価が上がり、自分が本当にやりた業務の受注につながっていきます。

実績をもとにしたプロフィールとポートフォリオにブラッシュアップ

案件を終えるごとに、プロフィールとポートフォリオを更新しましょう。クラウドソーシングで自分をアピールできるのがプロフィールとポートフォリオです。せっかく受けた業務を記載しないのはもったいないことです。常にブラッシュアップをして、自分のスキルや経験、実績が漏れなく記載されている状態にしておきましょう。

スキルアップしてさらに単価が高いプロジェクトに応募

クラウドソーシングの案件には、単発のものから長期的なプロジェクトまで幅広くあります。当然プロジェクト型のもののほうが単価は高くなります。単発の案件を着実にこなしてスキルアップをして、その先はプロジェクト案件の受注を目指しましょう。そのためにもまずは小さな案件でしっかりと実績を残していくことが大切です。

クラウドソーシングで実務経験・自信をつけてエージェントサービスに挑戦

フリーランスの案件獲得の方法として、クラウドソーシングのほかにエージェントサービスがあります。クラウドソーシングが、フリーランスとクライアントがプラットフォーム上で直接マッチングするサービスなのに対して、エージェントはフリーランスとクライアントを仲介するサービスです。

サイト上に公開されていない案件もあり、エージェントが該当の案件を依頼できると判断したフリーランスにのみ求人が紹介されます。クラウドソーシングに比べて難易度の高い=単価の高い案件が多いので、フリーランスとして活躍していきたい方は、まずはクラウドソーシングで経験を積んで、エージェントサービスで案件を紹介してもらえる状態を目指していきましょう。

CHECK

クラウドソーシングでの案件獲得のポイントはプロフィールでの実績のアピール
まずはクラウドソーシングで着実に実績を積んで、クライアントからの高評価を得る
単価の高い業務が多いエージェントサービスでの案件獲得を目標に自信をつけていく

クラウドソーシング活用の注意点と対策

クラウドソーシングサービスはフリーランスの案件獲得にとって欠かせないサービスです。一方で、利用にあたって注意点がいくつかあります。クライアントとの直接のやり取りのため相場よりも低い単価で受注してしまうことや、一部の悪質なクライアントとのトラブルに巻き込まれてしまうなどの事例が起きています。注意点と対策をまとめたので、しっかり対策をしたうえで安心して利用してください。

案件内容と報酬の適正価格を知り目的のない安売りを防ぐ

クラウドソーシングでの案件受注でもっとも注意したいのが、適正価格にそぐわない安売りをしないことです。フリーランスを始めたばかりのころは、自分のスキルの適正価格が分からないこともあるでしょう。そういった場合は、ほかのフリーランスがいくらぐらいで受注しているのか、いくつかのクラウドソーシングサイトを見るなどして市場の相場を把握してください。案件を受注したいばかりに安売りして低単価で受注してしまうと、その価格が自分の基準となってしまって、継続的に低い単価で受けなければならなくなってしまいます。

契約前後の事前確認で悪質なクライアントとの不要なトラブルを避ける

残念ながら、一部の悪質なクライアントによるクラウドソーシングでのトラブルは起きています。こういったトラブルに巻き込まれないように、受注側として注意すべき点をお伝えします。

契約前にクライアント情報(口コミ・登記情報)を確認する

クラウドソーシングの場合、発注者の情報が公開されていることがあります。社名などをWeb検索すれば会社の信頼性なども確認できるので、契約をする前にクライアントの情報をきちんと確認しておきましょう。

報酬なしのトライアル案件は受けない

トライアルと称して、報酬なしでデザインやライティングなどを依頼されるケースがありますが、これは受けないようにしましょう。トライアルのつもりが、単に「ただ働き」をされられたという事例もあります。実際に手を動かす場合は、きちんと報酬をもらう形で契約しましょう。

払い込み前に仕事を開始しない

クラウドソーシングサービスには、仮払いシステムを取り入れているものがあります。クラウドソーシング会社が、クライアントから報酬を受け取っておき、業務が終了した時点でクラウドソーシング会社からフリーランスに報酬が支払われる仕組みです。

この場合、仮払いの前に仕事を開始してしまうと、最悪、報酬が支払われないことも起こり得るので、仮払いがされたことを確認してから業務を開始するようにしましょう。

契約後も個人が特定できる情報を共有しない

個人情報の取り扱いについても要注意です。受注案件のやり取り以外で、また業務が終了した後などに、たとえば勧誘などの別の目的で情報が使われてしまう可能性もゼロではありません。クライアントとのコミュニケーションは、クラウドソーシング上、または先方指定のツールなどに限定しましょう。

CHECK

クラウドソーシングの案件獲得でもっとも注意したいのは、適正価格にそぐわない安売り
契約前に、クライアントが信頼できる相手なのかしっかり確認する
報酬なしのトライアルや仮払い前の仕事はしない

クラウドソーシングでの報酬は次の案件獲得の自己投資に回す

フリーランスとして仕事を受け続けていくためには、常にスキルアップしていくことが大切です。そのためには自己投資が欠かせません。クラウドソーシングを活用して報酬を得られたら、ぜひその一部を自己投資に回してください。

クラウドソーシングでも所得が20万円以上の場合は確定申告が必須

クラウドソーシングで案件を受ける際の注意点の1つが確定申告です。所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。これはフリーランスとして独立している人はもちろん、副業の人も同様です。

ただし収入が20万円を超えていても、経費を抜いた分が20万円以下になる場合の確定申告は不要です。経費にはフリーランスとして活躍するための自己投資に必要な費用を含まれます。次の案件獲得や自分自身の成長のためにも、クラウドソーシングで得た報酬を自己投資に回していきましょう。

スキルアップのための書籍や生産性を上げるデスクなど作業環境作りへの投資

自己投資にはいろいろな方法があります。書籍を購入して専門知識や市場動向を学ぶことや、生産性を上げるためにデスク回りを整えることも含まれます。仕事用のデスクや椅子、文房具類などを使いやすいものにして、成果を出せる環境作りをしましょう。

案件紹介やトレンド情報を取得するためのコミュニティー・人とのつながりへの投資

フリーランスの自己投資としてもう1つおすすめなのが、人と会うことです。インターネット上でさまざまな情報が手に入る時代ではありますが、やはり人と会って“一次情報”に触れることが大切です。自分がかかわりたい分野の専門家や、すでにフリーランスとして活躍している人、興味のある業界の人などと実際に会っていろんな話を聞いてみましょう。

市場のトレンドが分かることもありますし、そこから案件獲得につながることもあるはずです。常にアンテナを立てて、そういった人たちが集まるコミュニティーに積極的に参加してみてください。

CHECK

報酬の一部を自己投資に回すサイクルを作り、フリーランスとして成長し続ける
フリーランスとしての自己投資の費用は確定申告の際の経費に含まれる
書籍、デスク回りの環境作り、人と会うこともフリーランスにとって重要な自己投資

まだ実績の少ないフリーランスの方にぜひ利用いただきたいクラウドソーシング。まずはここで着実に実績を作り、得た報酬を自己投資に回しながらスキルアップをして、次はより難易度の高い高単価の案件を受注する、そしてさらにレベルアップして今度はクライアントから直案件を受けるという状態をつくっていきましょう。長期的にしっかり稼げるフリーランスを目指して、クラウドソーシングを活用してください。

直案件獲得を一つのゴールに。まずは登竜門としてのクラウドソーシング

フリーランスにとってクラウドソーシングはいわば登竜門です。クラウドソーシングはサービス提供会社への手数料が発生しますので、ゆくゆくはクラウドソーシングを卒業して、クライアントから直接案件を受けられるようになるのが理想です。「直案件獲得」をゴールに定めて活動していきましょう。

そして、直案件の場合、工数的に1人では受けきれない場合もあるでしょう。そういった際に活用したいのが、フリーランスが集まるコミュニティーです。多様なスキルを持ったフリーランスが集まる場でつながりをつくり、チームを組んで案件を受けることもできます。ぜひフリーランスのコミュニティーを有効活用してください。

フリーランスの確定申告はいくらから?|確定申告が必要な所得と対応に必要な書類・控除・修正申告方法

フリーランスは会社に属さず、自分の好きなタイミングで仕事をすることができる働き方です。自由があることがメリットですが、税金や保険などの手続きもすべて自分自身で行わなければなりません。

お金の手続きの中で大きなものが確定申告。「難しい」「面倒くさい」といったイメージがありますが、個人事業主向けの会計ソフトの多様化や、申請手続きのオンライン化などによって以前と比べて楽になりました。どこから手を付けてよいのか全く分からない方でもわかりやすく、確定申告についてまとめています。

確定申告は会計ソフトを使えば簡単!そんなに大げさにとらえる必要はありません。準備するべきことをしっかりと把握し、毎月の収支を記録付けしておけばスムーズに手続きができます。

年間20万円以上の事業所得がある場合には確定申告が必要 

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日の1年間の所得(収入から経費を引いた額)をもとに所得税額を確定する手続きのことです。

売上から経費を引いた所得が年間20万円を超える場合は副業であっても確定申告が必要になります。

個人事業主やフリーランスの場合は、所得が48万円を超えると確定申告をする必要がありますが、所得が満たない場合や赤字の場合は申告が不要になります。ただし、不動産投資や株取引をしている場合は本業に関わらず申告が必要です。

CHECK

確定申告とは所得税等の額を計算して確定させる手続きのこと
フリーランスなどの事業所得がある人や会社員の副業で年間20万円を超える人が対象
赤字の場合は確定申告の義務はありません

確定申告の必要書類や具体的な申告の流れと準備

青色申告と白色申告の大きな違いは「控除があるかどうか」です。控除とは、所得税を計算する際に所得金額から差し引ける金額のことです。控除があることで、所得税や住民税などの税金を低く抑えることができます。

青色申告で提出したほうが、はるかに節税のメリットが大きいので、青色申告の準備が間に合わなかったといった場合以外は基本的に青色申告での手続きをおすすめします。

青色申告と白色申告では必要書類や記帳方法が異なる

青色申告をするためには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」と「開業届」を所管の税務署に提出する必要があります。白色申告をするために必要な申請はないので、上記2点を提出していなければ自動的に白色申告になります。

白色申告のほうが簡単といわれていますが、会計ソフトを利用すれば手間はほとんど変わりません。

青色申告白色申告
提出に必要な書類所得税の確定申告書
収支内訳書
※家計簿のようなかんたんなもの
所得税の確定申告書
青色申告決算書
※会計ソフトを使った帳簿のかたちのもの
記帳方法勘定科目で仕訳をした帳簿形式売上と経費が分かればよい
節税メリット最大で65万円控除の優遇措置
住民税、健康保険料も引き下げ
遇措置なし
その他メリット赤字を3年間繰り越しできる
家族への給料、家賃や電気代を経費にできる
30万円未満の固定資産を全額経費にできる
開業時期に関係なく申告できる

青色申告と白色申告の確定申告の流れ

青色申告と白色申告は、事前準備の有無と提出書類が異なりますが、スケジュールはどちらも同じです。どちらを選択するにしても、期限までに正確な内容の書類を作成し申告する必要があります。

青色申告白色申告
事前準備開業届を提出
青色申告承認申請書を提出
なし
月々のお金の管理複式簿記
※会計ソフトで管理可能
単式簿記
※会計ソフトで管理可能
必要書類の準備青色申告決算書の作成
※会計ソフトで作成可能
控除証明書の準備
収支内訳書の作成
※会計ソフトで作成可能
確定申告書の作成※会計ソフトで作成可能※会計ソフトで作成可能
確定申告書を税務署へ提出
※2月15日から3月15日まで
※年によって期限日が異なる場合があります
税務署の窓口に直接or郵送にて提出もしくはe-Taxからオンラインで提出税務署の窓口に直接or郵送にて提出もしくはe-Taxからオンラインで提出
税金の納付・還付預金口座の引き落としor振込履歴を確認
※税務署から納付書などのお知らせはありません
預金口座の引き落としor振込履歴を確認
※税務署から納付書などのお知らせはありません

確定申告後に間違いが見つかった場合は修正申告も行う

提出済みの確定申告の内容にミスが見つかった場合は、できるだけ早く修正申告を行います。よくあるケースとしては、「計上するべき売上が漏れていた」「利用できる控除を入れ忘れた」というものがありますので、提出前にいま一度確認しましょう。

申告内容の修正はe-Taxページの「確定申告書等作成コーナー>新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」のボタンから申請可能です

領収書の保管や会計ソフトによる記帳を毎月行っておく

事前の申請や毎月の帳簿作成、そして確定申告に必要な項目を自動でまとめてくれるのが会計ソフトです。事務処理の効率が各段にアップしますので、法人化していないし売上額がまだまだだと思っていても、会計ソフトは早い段階で導入することをお勧めします。

会計ソフトを導入するメリット

  • 確定申告の負担を大幅に軽減できる
  • 経理業務を自動化できる
  • 簿記の知識がなくても経理業務ができる
  • 日々の収支管理を楽にできる
  • 会計ソフトにかかる費用は経費にできる
  • 見積書・請求書作成機能もある
  • スマホでも操作が可能

会計ソフトには「freee会計」や「マネーフォワードクラウド確定申告」などがあり、ニーズに合わせて選ぶことができますので詳しくは以下のリンクをご覧ください。

CHECK

青色申告と白色申告の違いは控除があるかどうか
青色申告は控除があり、必要書類を整えれば簡単に手続きできる
会計ソフトを導入すると確定申告の手続きだけでなく日々の記帳が楽になる

確定申告の対象となる所得や支払う税金の種類

確定申告の対象となるのは「事業所得」「不動産所得」「山林所得」の3つです。会社員は給与所得ですが、フリーランスの場合は「事業所得」となり、確定申告の対象となります。

収入から経費を引いた事業所得が確定申告の対象

事業所得とは小売業やサービス業もしくは自営業で生じる所得を指します。個人事業主やフリーランスの所得が該当します。「所得とは収入から必要経費を引いた金額」のことなので、事業所得とは事業収入から必要経費等を差し引いた金額です。所得税はさらに所得控除を差し引いた額に課税されます。

フリーランスが計上できる経費の例

経費とは、事業を行う上で発生した費用のことです。フリーランスの場合ビジネスとプライベートの線引きが難しく判断に迷うこともありますが、客観的に事業に関わる費用であると説明できるかどうかを基準として判断しましょう。

<毎月発生する経費>

家賃:地代家賃
水道光熱費:水道光熱費
インターネット費:通信費
スマホや電話の通信費:通信費
レンタルオフィス費:賃借料
業務ソフトの使用料:消耗品費

<都度発生する経費>

ホームページ作成を外注した代金:広告宣伝費
パソコンなどを購入した代金:10万円未満は消耗品費、10万円以上は減価償却資産
打合せのカフェ代金:会議費
勉強会に参加した代金:教育費
文房具購入費:消耗品費
ガソリン代:消耗品費
電車やバス代:交通費

確定申告で支払う主な税金の種類

個人事業主やフリーランスにかかる税金は「所得税」「住民税」「消費税」「事業税」の4種類です。どの税金にどのような控除が使えるか知ることで、節税につながりますのでそれぞれしっかり把握しましょう!

所得税

毎年1月1日から12月31日の期間に得た収入から、経費を差し引いた所得に課税される税金です。

所得税=(所得 – 所得控除)× 税率 – 税額控除

住民税

住民税とは、納税者の住所や事業所を置いている都道府県及び市町村に納める税金のことです

住民税 = 均等割(一定額)+所得割(※所得に自治体の税率をかけたもの)

事業税

各都道府県に支払う事業を行っていることに対して支払う税です。年間の事業所得が事業主控除額である290万円以下になる場合は、事業税を納付する必要はありません。

事業税額=(所得-各種控除)×税率

消費税

個人事業主の売上高が1000万円を超えた場合、その2年後から消費税の納税義務が発生します。

消費税額=売上金額に含まれる消費税額-仕入れ・経費に含まれる消費税額

税金がかかる所得は所得控除後の課税所得金額が対象 

所得税の額を計算するもとになる「所得」とは、所得から所得控除を差し引いた残りの金額を指します。以上のことから、確定申告の際には控除額の大きさが重要になってきます。

所得控除と税額控除の違い

税率をかける前の課税所得から控除を行う「所得控除」とは別に、計算した税額から直接控除する「税額控除」というものもあります。配当控除、住宅ローン控除、外国税額控除などが該当します。

フリーランスが活用する代表的な所得控除

基礎控除、配偶者控除(特別控除)、扶養控除、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、寄附金控除

所得控除は15種類あり、内訳は以下の通りです。丸がついているものが、よく使われている控除になります。

物的控除人的控除
雑損控除
〇医療費控除
〇社会保険料控除
小規模企業共済等掛金控除
〇生命保険料控除
地震保険料控除
寄附金控除
〇基礎控除
〇配偶者控除
配偶者特別控除
〇扶養控除
障害者控除
寡婦控除
ひとり親控除
勤労学生控除

CHECK

所得とは収入から必要経費を引いた金額のこと
事業を行う上で発生した費用を経費とすることができる
フリーランスで使える控除はきちんと知っておくと良い

確定申告をしなかった場合・忘れてしまった場合の対処法

確定申告の提出が漏れるとペナルティが課されることがあるため毎年の申告期間は忘れないようにカレンダーに書き込んでおきましょう。

確定申告を忘れると無申告加算税や重加算税などペナルティがある場合も

法定期間内に確定申告を行わなかった場合、ペナルティとして追加で税徴収されることがあります。

加算税と言われ、「期限までに確定申告をしなかった」場合は無申告加算税、「期限後に修正をした」場合は過少申告加算税、「悪質な隠ぺいがあった」とされた場合は重加算税が課される可能性があります。

確定申告を忘れたことに気づいたらできる限り早く申告を行う

確定申告の提出を忘れてしまった場合。また、提出内容に不備があることに気づいた場合はできるだけ早く手続きを行いましょう。

確定申告を忘れていたとき

確定申告をすることを忘れていたときは、できるだけ早く申告するようにしてください。申告の必要があるにもかかわらず、申告をしなかった場合には、税務署長が所得金額や税額の決定を行う場合があります。
なお、税務署長が決定を行う場合や申告期限に遅れて申告した場合などには、加算税が賦課される場合があるほか、法定納期限の翌日から納付日までの延滞税を併せて納付しなければなりませんので、ご注意ください。

税額を少なく申告していたとき

確定申告書を提出した後で、税額を少なく申告していたことに気付いたときは、「修正申告書」を提出して正しい税額に修正する必要があります。
修正申告書は、税務署長から更正を受けるまではいつでも提出できますが、なるべく早く申告してください。
修正申告によって新たに納める税額は、修正申告書を提出する日(納期限)までに、延滞税と併せて納めてください。

フリーランスでも税務調査で追徴課税がかかる場合も

確定申告終了後も、関係書類は保存が必要です。青色申告の場合、帳簿・決算関係書類は7年間、請求書、見積書などの書類は5年間の保存が義務付けられています。

実はフリーランスであっても税務調査が入ることがあります。

特に関係のない経費が多く計上されている、申告漏れが多い、といった場合は指摘が入る可能性があるので注意しましょう。確定申告は個人で完結できる作業ですが、不安な方は税理士にお願いすることもできます。

確定申告には「青色申告」と「白色申告」がありますが、メリットの多い「青色申告」がおすすめです。毎月の帳簿付けは是非会計ソフトを活用し、事務手続きを効率化しましょう。

確定申告は青色申告・白色申告どちらがいい?|フリーランスに最適な選択と控除・申告の際の注意点と時短テクニック

確定申告をスムーズに時短で済ませる方法をまとめています!経理の専門知識がなくても、ソフトやツールを駆使すれば以外に簡単にできますよ。

確定申告は年度末に必ず行う、税金を納付する手続きです。申告をしないとペナルティが課せられるので必ずやりましょう。「青色申告」と「白色申告」で申請書類や使える控除などが異なり自分に合った申告方法を選ぶことが出来ますが、フリーランスの場合は青色申告がおすすめです。

白色申告は所得330万円がボーダーライン。フリーランスなら迷わず青色申告 

白色申告をしても青色申告をしても所得税率は変わりません。所得の金額に応じて所得税は計算されます。この所得額を大きく左右するのが控除です。

所得金額ごとに税率と控除額が決まってきます。330万円を超えると控除額が大きく増加していますよね。

同じ収入であっても、控除を使う(青色申告で申請する)方が、控除を使わない(白色申告で申請する)場合よりも納税金額を低くすることができるのです。

所得330万円を超えるのであれば控除や赤字繰り越し、減価償却特例などのメリットが多い青色申告にしましょう。事業を開始したばかりで売上が少ない場合や、3年以上赤字が続いている場合は白色申告が向いています。帳簿をつけるのが難しそうだからなんとなく白色申告にしている方は、会計ソフトを使えば手間はほとんど変わらないので青色申告への切り替えを検討してみましょう。

白色申告に必要な書類

白色申告とは、帳簿の作成が簡単な申告方法ですが、基本的に税制上のメリットがありません。以前は記帳しなくても手続き可能だったのですが、2014年の法改正より白色申告も記帳が義務化されました。

フリーランスの白色申告では「収支内訳書」「確定申告書」の提出が必要です。

①収支内訳書

収入や支出の流れ、所得金額の詳細をまとめたものを指します。

②確定申告書

1年間の所得額や控除額をまとめ、税金の金額を算出するものを指します。

準備~提出方法

毎月のお金の流れをまとめるために、売上や経費が発生したら記録を残しておきます。これを記帳と呼びますが、白色申告のフォーマットは特に決まっていないので自分が分かりやすいようにまとめておきましょう。

会計ソフトを使うと効率化ができて便利です。

確定申告の時期になったら、必要書類の準備を進めます。ひとつひとつの取引について数量や単価、金額を正しく記帳し、それをもとに収支計算書、確定申告書と作成を進めます。
必要書類は国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。会計ソフトを使っている場合は、会計ソフト上で確定申告に必要な書類を作成し、オンラインで提出可能です。

白色申告のメリット・デメリット

メリットデメリット
・事前申請が不要
・簡易な記帳で良い
・節税効果は見込めない
・赤字が繰り越しできない

青色申告を控除と経費の扱いの違いからおすすめする理由

青色申告は最大65万円の特別控除が受けられるなど、メリットの大きい申告方法です。仮に同じ収入だった場合、青色申告で確定申告をすれば税金がかかる所得を最大65万円少なくでき、その分納税額も少なくなり得になります。

また、経費に関しても白色申告よりも幅広く計上できることもメリットです。自宅で使うパソコンなど30万円未満のものは一括で経費計上、家賃や家族への給与も経費にできます。

青色申告に必要な書類

青色申告とは、原則として複式簿記で帳簿をつけることが義務付けられている手続き方法です。青色申告特別控除をはじめ、様々なメリットがあります。

フリーランスの青色申告では「青色申告決算書」「確定申告書」の提出が必要です。

①青色申告決算書

日々の帳簿付けの結果を決算書の形式で記入する書類です。1年間の利益を計算した「損益計算書」と、期末時点での資産状況を示す「貸借対照表」からなります。

②確定申告書

1年間の所得額や控除額をまとめ、税金の金額を算出するものを指します。

準備~提出方法

まず事前に「青色申告承認申請書」の申告をする年の3月15日までに提出します。間に合わなかった場合は、次年度のために早めに申請書を出しておきましょう。

青色申告は仕訳をした複式簿記の準備が必要です。自分で0から帳簿付けをするためには勉強が必要ですが、会計ソフトを使えば自動仕訳できれいにまとめてくれるので、やりながら学ぶこともできます。

確定申告の時期になったら、会計ソフトで必要書類の準備を進めます。画面上で入力が必要な項目をひとつひとつ埋めていけば、書類を自動作成しオンラインで提出まで完了できます。

青色申告のメリット・デメリット

メリットデメリット
・最大で65万円の特別控除で、税負担を減らせる(青色申告特別控除)
・減価償却なしで30万円までを一括全額経費計上で節税できる
・3年間の赤字の繰り越しができる
・家族への給料を経費にできる
・事務所兼用として自宅の家賃や電気代など生活費の一部を経費にできる
・事前の申請が必要
・細かい帳簿の作成が必要

CHECK

所得330万円を超えるのであれば青色申告がおすすめ
青色申告はさまざまな控除があり経費計上の幅が広がる
事業を開始したばかりや赤字の場合は白色申告

白色申告の最大のメリットは経理事務の手間が必要ないこと

白色申告の最大のメリットは、事務手続きがシンプルで簡単なことです。白色申告をするために必要な事前申請は不要、お金の流れを管理する記帳も簡単にまとめてあれば問題ありません。

経理の知識がなくても、家計簿をつける感覚で「収入」と「支出」を分けて管理してまとめておけば手続きが可能です。

事業所得がまだ少なく経理作業に苦手意識があり、とにかく手間をおさえたい人に向いています。

青色申告で確定申告を行う流れ

確定申告書類を作る際には、適用される控除の証明書を手元に用意しておきます。流れとしてはまず帳簿をもとに「青色申告決算書」を作成し、決算書をもとに「確定申告書」を作成します。出来上がった書類を税務署に提出すれば、確定された額が引き落としされます。

会計ソフトで売上や経費の記帳を済ませる

フリーランスが使える会計ソフトはいくつかあります。青色申告に対応しており、初心者でも簡単に操作できるものを選びましょう。

会計ソフトに契約したら、まず名前や所在地などの事業情報と、銀行口座などの情報を登録します。その後、売上が発生した際や、経費が出た際に会計ソフトに入力をしていきます。銀行振込やクレジットカード支払いの場合は自動反映できますし、紙のレシートの場合はスキャンして読み込みすることが可能です。仕訳は自動仕分けができるように設定しておきましょう。

確定申告に必要な確定申告書と青色申告決算書を作成する

日々の記帳をきちんと行っていれば、確定申告の書類は簡単に作れます。会計ソフト内の「確定申告書類の作成」から指示に沿って、ステップごとに必要事項を入力していけば完成です。

確定申告書の書き方

会計ソフトで自動作成された内容は、以下項目がきちんと反映されているか最終チェックしましょう。

1ページ目・日付
・事業主の個人情報
・収入金額等
・所得金額
・所得から差し引かれる金額
・税金の計算
・延納の届出
・還付される税金の受取場所
2ページ目・年・住所・氏名
・所得の内訳
・譲渡所得、一時所得に関する事項
・特例適用条文等
・保険料控除等に関する事項
・本人に関する事項
・雑損控除に関する事項
・寄附金控除に関する事項
・配偶者や親族に関する事項
・事業専従者に関する事項
・住民税に関する事項
・個人事業税に関する事項

青色申告決算書の書き方

会計ソフトで自動作成された内容は、以下項目がきちんと反映されているか最終チェックしましょう。

1ページ目・3つの日付記入欄
・事業者情報
・売上(収入)金額・売上原価
・経費
・各種引当金・準備金等, 青色申告特別控除, 所得金額
2ページ目・月別売上(収入)金額 及び 仕入金額
・給料賃金の内訳
・専従者給与の内訳
・地代家賃の内訳
・貸倒引当金繰入額の計算
・青色申告特別控除額の計算
3ページ目・売上(収入)金額の明細
・仕入金額の明細
・減価償却費の計算
・利子割引料の内訳
・税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
・本年中における特殊事情
4ページ目・貸借対照表 – 資産の部
・貸借対照表 – 負債・資本の部
・製造原価の計算

e-Tax、もしくは郵送・税務署窓口から資料を提出する

会計ソフトで作成した確定申告書類は、税務署窓口に直接提出or郵送提出か、オンラインでの提出が可能です。会計ソフトで作成し書類をもとに、自分でe-Taxにログインして書類提出もできますが、事前に会計ソフトとe-Taxを連携させることで、会計ソフト上から電子申請を済ませることもできます。

ATTENTION

e-Tax

税制改正で確定申告の書式・記入方式の変更に注意

確定申告の書類記入方法や提出方法など、毎年少しずつ変更があります。特に最近ではDX化で押印が不要になり、マイナポータルとの連携がなされるなど、手続きがどんどん簡単になっています。最新の情報は国税庁のホームページでチェックしましょう。

CHECK

会計ソフトで日々の記帳を自動化するとスムーズ
確定申告の書類も会計ソフトから自動作成できる
事前連携をすれば、オンラインでそのまま提出も可能

確定申告をもっと効率化する手間削減のリアルテクニック

ちょっとした工夫で確定申告の手続きを楽にするテクニックはいくつかあります。

銀行口座をあらかじめ公私で分けて経費の仕分けの手間を無くす

事業用の銀行口座を作り会計ソフトに同期しておけば、カード決済の内容を自動で入力できます。

クレジットカードで経費決済をして紙の領収書の対応を減らす

紙の領収書は保管や整理に手間がかかります。なるべくオンラインでの決済でペーパーレス化しましょう。

領収書やレシートはスキャナーでデジタル化し会計ソフトに取り込む

紙でもらった領収書やレシートがある場合は、スマホのカメラで写真にし、スキャナーでデジタル化し保存します。会計ソフトに取り込むと自動で読み取りをしてくれるので便利です。

e-Taxで提出書類を省略しつつオンラインで確定申告を終わらせる

e-Taxでは控除証明書など申告の内容を証明する書類の添付をせずにオンライン申告ができます。e-Taxで電子申告することで青色申告特別控除額65万円が適用されます。

会計ソフトの自動仕訳のパターンを早めに設定しておく

毎月決まった支払いなどがある場合、会計ソフトの「自動仕訳ルール一括編集」の機能で仕訳パターンを設定しておくとあとから修正する手間を省くことができます。

会計ソフトの確定申告必要書類の自動作成機能を使う

自分で国税庁から書類をダウンロードして記入作成をしなくても、会計ソフトで確定申告書類の自動作成機能があるので活用しましょう。

受発注管理と会計ソフトを連携させ売上の自動取り込みをさせる

業務委託など複数の委託先から仕事を受けていて受注管理ツールなどを使っている場合、会計ソフトと連携させることで売上を自動で取り込みできます。

マイナポータル連携機能を活用して控除証明書を一括でダウンロードする

控除証明書を取り寄せてチェックをするのは手間がかかりますが、マイナポータル連携機能を使うとオンラインで管理可能になります。

分からないことは悩む前に国税相談専用ダイヤルに電話相談する

国税局のホームページでは税の相談を様々な形で受け付けています。タックスアンサー(よくある質問集)、税相談チャットボット、また電話での相談も可能です。

国税相談専門ダイヤル…0570-00-5901

確定申告は会計ソフトを使えばスムーズ!効率化のための様々なコツもあるので、知識のある人に積極的に質問しながら業務をアップデートしていきましょう。期限内にしっかり提出できるように日々の記帳も忘れずに!

青色申告でも節税と事務作業は徹底して効率化してコア業務に集中

確定申告などの事務処理はなるべくスムーズに終わらせ、売上をつくるコア業務に集中したいですよね。いかに効率的に、損なく済ませるかが重要になってきます。

会計ソフトを導入するのはもちろんですが、最新の情報やちょっとしたコツなどはネットからの情報ではなく人づてで入ってくることが多いです。フリーランスだからこそ、人とのつながりを積極的に作っておくことが業務効率化につながります。

フリーランスを副業で始めるには?バレない働き方・収入の増やし方・独立までの道のり

今回は、これから副業フリーランスに取り組んでみたい方のため、具体的な始め方やおすすめの職種などについて解説します。

個人事業主に比べて、副業フリーランスは低リスクで活動を始められます。長期的に安定した収入を得るためにも、「時間管理を徹底すること」「事前に会社へ報告すること」というポイントを守って副業フリーランスの仕事を始めましょう。また、売上額によっては確定申告や保険への加入が必要になる点は注意が必要です。より成功した副業フリーランスになるため、優れたポートフォリオを準備しクライアントとの良好な関係性構築に尽力しましょう。

副業フリーランスなら低リスクでフリーランス活動を始められる

副業フリーランスとは、本業と並行しながら個人で仕事を請け負う働き方です。個人事業主との違いは、会社に所属していて独立していない点にあります。

副業フリーランスは個人事業主に比べると働き方の形が豊富で、人によって様々なスタイルで仕事をしています。また、本業の収入を確保しながら副業の報酬を得るため、収入面のリスクが小さいことは大きなポイントです。

副業フリーランスの始め方

副業フリーランスは、誰でも簡単に始められます。どのようにスタートすればよいか悩む方は、以下の3つのステップに沿って取り組んでみてください。

副業フリーランスはキャリアプランの設計から始める

副業フリーランスを始めるにあたり、漠然と始めるのではなく、まずは自分のキャリアプランを設計しましょう。初めに自己分析をし、「得意なこと」「本業で身につけたスキル」などを洗い出します。そこから、「どんな副業で仕事を獲得できそうか」「どんな目標を持つか」を明確にしましょう。

この時、「今よりも収入が増やす」というあいまいな内容ではなく、「毎月5万円稼ぐ」「3年後には副業で年に200万円を売り上げる」など細かく設定しましょう。

副業の職種・案件はこれまでのキャリアから選択する

副業フリーランスとしておすすめの職種は、仕事が在宅で完結するものです。例えばライターやエンジニア、デザイナーの業務委託案件は、原則オフィスに出社する必要がなく、一人で作業をして成果物を納品します。そのため、本業の合間をぬって自由なタイミングで仕事を進めることが可能です。

しかし、本業がこういったジャンルとは関係ない職業の場合、いきなり新しい案件を獲得することは簡単ではありません。

まずはこれまでのキャリアをベースに考え、「今後、在宅でできる仕事に就くためにどのようなキャリアを積み上げていけばよいか」を計画してください。

案件はクラウドソーシングサイトを活用しまずは経験を積む

副業フリーランスの案件探しには、クラウドソーシングサイトが役立ちます。未経験でも応募できる案件が多いものの、低単価の案件も少なくありません。

しかし、単価の安い案件をいくつか受けることで、副業として仕事を請ける流れを理解し、ポートフォリオの材料を充実させられるといったメリットがあります。

CHECK

副業フリーランスを始めるにあたり、キャリアプランを設計する
未経験の職種ではなく、本業でのキャリアを活かし仕事を選ぶ
クラウドソーシングで案件を探し、まずは安い単価の仕事も請ける

副業フリーランスを始める際の注意点

副業フリーランスを始めたのに失敗してしまう方には、いくつかの共通点があります。以下の2つは多くの方がつまずくポイントなので、気を付けてください。

副業フリーランスは時間管理が基本。軌道乗っても体調管理を優先する

副業フリーランスを始める上で最も大切なことは、しっかりとした時間管理です。副業ばかりに時間をかけると、本業がおろそかになったり、休む時間が取れず体調を崩したりします。

仕事が安定して獲れるようになるとついやりすぎてしまいますが、失敗しないよう「副業に使うのは毎日3時間まで」「週に1日は休みを取る」といったルールを作っておきましょう。

副業フリーランスはいずれバレる。会社には先に連絡しておく

最近では副業を許可する企業が増えていますが、「とはいえ、会社に言いにくい」「本業が手抜きになると思われるのでは」と不安を感じる方もいます。

しかし、副業を秘密にしてもどこかでバレる可能性は高いです。

一般的には確定申告のタイミングや住民税の金額などがきっかけになると言われていますが、その他にも「副業の人脈が本業の知り合いと繋がった」「副業の納品物が公開されて名前を見られてしまった」など、露見するパターンはいくつでもあります。

後からバレると信頼性を失うため、多少の抵抗があっても初めから報告しておくことを強くおすすめします。

CHECK

副業フリーランスは時間と体調の管理を徹底することが大切
会社に言わなくてもいずれバレる可能性があるため、事前に報告する

副業フリーランスの税務と社会保険の扱い

副業フリーランスの確定申告は20万円以上の所得で義務に

本業以外で年間20万円以上の所得を得ると、確定申告が義務となります。

このとき注意すべき点が、売上ではなく所得であることです。

所得とは「売上から経費を差し引いた金額」を指します。正しく税務処理をして、間違いなく確定申告をしましょう。

副業フリーランスの条件を満たせば社会保険の加入が必要に

副業フリーランスとしての仕事量や状況によって、雇用保険への加入が必須となります。

他にも働いている条件によっては、健康保険や介護保険、厚生年金保険、労災補償保険への加入が義務付けられるケースもあるため、自身が対象となるか確認しましょう。

CHECK

確定申告が必要か判断するため、正しく税務処理を行う
副業であっても、条件次第では各種保険への加入が義務となる

成功する副業フリーランスの共通点

副業フリーランスとして活動を始めた人の中には、案件を増やして売上を伸ばせる人もいれば上手くいかない人もいます。その差はどこにあるのか、成功者の共通点を解説します。

ポートフォリオと自己PRの強さ

案件を獲得するために最も大切なことは、自分の強みを打ち出すことです。

例えばライターの中にも、企業のHPに掲載するライティングが得意な人もいれば、SNSに投稿する文章を考えるのが得意な人もいます。

自分に何ができるのかを明確にすると、クライアントから「この人にはこれを頼めそうだ」と依頼してもらいやすくなります。

自分の強みを裏付けるためにも、ポートフォリオは重要です。自己PRに繋がる実績を多く掲載し、経験の豊富さをアピールしましょう。

クライアントとの良好な関係構築

副業フリーランスとして成功している方は、クライアントとの良好な関係構築に注力しています。相手に信頼してもらうためには、求められているクオリティの仕事をスピーディに終わらせることが必須です。

初めのうちはとにかく速さを重視し、品質にこだわるのは何度か仕事をして信頼関係が生まれてからにしましょう。

また、初めのうちは小さいことでも報連相を徹底してください。お互いに慣れるまでは、すれ違いが起きないよう頻繁にコミュニケーションを取り、そこから頻度を落とします。これなら、相手の時間を無駄にとることがなく高評価を得られます。

継続的なスキルアップや学習意欲・好奇心

会社員とは異なり、フリーランスの場合は会社や上司が学びの機会を与えてくれることがありません。

常に自分で学習意欲と好奇心を持ち、継続的にスキルアップする必要があります。学びをやめるとスキルや知識が時代遅れになり、安定的な収入は見込めません。新規顧客の獲得も難しくなります。

また、やみくもに勉強するのではなく、どのようなスキルを伸ばすべきかを見極めてください。この時、一人で考えるよりも、同じ業界で活躍する人に相談することがおすすめです。フリーランスコミュニティーなどに加わり、いつでも相談ができる人がいる環境を整えましょう。

CHECK

自己アピールするポイントを明確化しポートフォリオで信頼性を高める
スピーディなコミュニケーションでクライアントとの良好な関係性を構築する
学習意欲や好奇心を持ち続け常に新しいスキルを学ぶ

本業と並行し副業としてフリーランスを始めると、収入面でのリスクを軽減できます。特にライターやデザイナーなど成果物を納品する仕事であれば、時間に融通が効き無理なく進められます。
副業フリーランスについて「難しそう」「自分にできるだろうか」と不安に感じる方も多いですが、成功者に共通しているポイントをおさえれば誰でも売上を上げられます。ぜひ、まずは行動してみましょう。

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