フリーランスの値決めの仕方|適正価格の決め方と単価アップの交渉術

フリーランスの活動で、もっとも悩むのは「値決め」ではないでしょうか。価格相場があることは知りつつも、自分の適正価格を出すのは難しいことです。値上げしたいと思っても、それによって受注が減ってしまう不安もあるでしょう。今回は、フリーランスとして駆け出しの方、またすでにフリーランスとして活躍中だけど値決めに課題を感じている方に向けて、値決めの方法や値上げの交渉方法も含めて解説します。

フリーランスの値決めのポイントは、安易な値下げや根拠のない値上げ交渉をしないことです。自分にとっての適正価格を決めて、必要以上に遠慮せずにクライアントとしっかり交渉していくことが、自分のためでもあり、クライアントのため、さらには市場全体のためにもなります。正しい価格設定と交渉をしましょう。

特別な目的がない限り、値下げや安請け合いをしない

フリーランスの値決めについて最初にお伝えしたいのは、特別な目的がない限り、値下げや安請け合いはしないということです。安易な値下げは基準価格となり、値上げが難しくなることや、さらなる値下げ交渉をされる可能性もあるでしょう。

また受注価格が相場より極端に低い場合、「安い分、品質も悪い」という先入観をもたれてしまうこともあります。フリーランスにとっての値決めは、いわば自分自身のマーケティングです。

一方で、新しいクライアントを獲得するための実績づくりなど、目的がある場合の値下げは例外です。その場合も「この期間だけ」「この案件だけ」というように限定的にすることをおすすめします。

大きな視点で見ると、案件の値下げは自分だけでなく、業界全体の相場の引き下げにつながります。誰かが値下げをすると、それが基準になって、さらにそこから値引きしないと受注できないというような負のスパイラルが起きてしまいます。だからこそ、値下げや安請け合いはしないことが大切です。

駆け出しのフリーランスが適正価格を自分で決めるステップ

フリーランスとして活動を始めたばかりのころの値決めは、自分にとっての基準価格を決めることになるので特に重要です。受注が欲しいばかりに、漠然と低めに設定してしまうと、その金額を基準に次の案件を受けなければならなくなってしまいます。

適正価格は時給をベースに考える

まず、自分の時給のベースを考えます。たとえば会社員として働いていた時の給与から時給を換算し、フリーランスとしてどれぐらい稼働できて、どれぐらい稼ぎたいかというところから逆算して、ベースとなる時給を決めていきます。

フリーランスの求人紹介をするエージェントも「時給単価×必要時間」の価格で募集しているように、フリーランスの適正価格のベースは時給で一度考えると良いでしょう。

業務にかかる工数毎を必要な時間数まで落とし込む

次に、その業務にかかる工数を時間数まで落とし込みます。業務の難易度や範囲、作業量によって変わってくるところです。駆け出しのころは実績がなく、工数の見積もりが難しいかもしれませんが、これまで取り組んだことのある、似たような業務から対応可能な時間数を検討しましょう。

職種・業務や類似した案件の価格相場を調べる

続けて、職種や業務内容などが類似した案件の相場価格を調べます。フリーランスの求人紹介サイトなどで探しましょう。ただし、相場はあくまで平均なので参考値として、相場に縛られ過ぎないように注意しましょう。

自分の今の経験・実績やスキルといった付加価値を価格相場に上乗せする

市場の相場に自分の経験や実績、スキルなどの付加価値を上乗せします。

たとえばデザイン業務の場合、成果物の納品に加えてマーケティングの視点を持ってペルソナ設計ができるなど、プラスαの要素が提供できる場合は、その分を上乗せします。

駆け出しのころは実績が少ないこともあるでしょう。そのような場合は、たとえばクライアントの想定よりも短納期で対応できる、修正依頼に何度でも対応できるというような点も付加価値にできます。

必要な時間数×付加価値込みの時給単価から見積価格を計算する

最後に、これまでお伝えしてきた「業務に必要な時間数」と「付加価値を含めた時給単価」をかけ合わせて、案件に対する価格を決定します。

いきなり適正価格を出そうとすると、いくらぐらいが正しいのか判断できませんが、時給単価、時間数、相場価格、付加価値と細分化していくと、自分にとっての適正価格が決められるでしょう。

CHECK

駆け出しのフリーランスにとって、その後の基準となる最初の値決めは特に重要
適正価格を決める要素は、時給単価、時間数、相場価格、付加価値
経験や実績、スキルに基づく付加価値が、相場を上回る価格設定のポイント

活躍中のフリーランスが自身の適正価格を見直しするステップ

単価を上げたいけど見直しできないという方の中には、自分にとっての適正価格が分からない方が多いのではないでしょうか。適正価格は、論理的に戦略的に算出することができます。活躍中のフリーランスの方が適正価格を見直す具体的なステップをお伝えします。

自分が市場で取りたいポジションをベースに考える

まずは、市場においてどのポジションを取りたいかを考えます。身近な化粧品の例を交えて、ポジションの違いをお伝えします。

  1. とにかく安い×数も多い
    ディスカウントストアや100円ショップなどで扱っている化粧品をイメージです。大量生産や、パッケージにあまり費用をかけないことなどで価格を下げ、誰でも気軽に購入できるようにしています。フリーランスでいうと、スピード重視で小回りがきき、コスパの良さを売りにしていくポジションですね。
  2. 価格は高い×質も高い
    ドラッグストアや量販店で扱っている化粧品のうち、国内の有名消費財メーカーなどが作っている化粧品のイメージです。知名度のある企業の商品なので一定の信頼感もあり、質も保障されています。フリーランスの場合は、ほかの人に比べて高いスキルがあるので、高単価の案件が受けられる人材です。
  3. 高級×希少
    いわゆるブランド品で、高級デパートやオリジナル店舗でのみ取り扱われている化粧品です。フリーランスに置き換えると、自分にしかできない市場を持っている人材です。特定の領域で圧倒的な知見があり、上流から下流までの幅広い経験があるなど、「この人でなければ」と思われるような人材です。フリーランスにとって最終的に目指したいポジションでしょう。

欲しい手取り額に必要経費を載せて売上目標を決める

適正価格を見直すステップの1つが、欲しい手取り額に必要経費を載せて売上目標を決めることです。家賃や住宅ローンや食費などの生活費にフリーランスとして活動するのに必要な、通信費や交通費などの経費・運転資金をプラスします。それが最低限の売上の目標金額となります。

市場ポジションから売上目標に必要な受注案件の種類と数を計算する

続いて、自分が取りたい市場でのポジションにおいて、売上目標を達成するために必要な案件の種類と数を計算します。当然ながら単価の高い市場であれば、必要な受注数は少なくなりますが、単価が低いほど数をこなさなければなりません。

売上の目標金額を達成するための案件内容と案件数のバランスを戦略的に考えましょう。

案件種類ごとに必要な時間数を見積もり、売上目標で割り、時間単価を出す

受注する案件と数が想定できたら、案件の業務内容ごとに必要な時間数を見積もり、売上の目標金額で割って時間単価を出します。

以下、例をお伝えします。

  • 売上の目標金額:20万円
  • 案件の必要時間数:20時間(※案件の種類が1つの場合)
  • 時間単価:20万円÷20時間=1万円

こちらでは案件の種類が1つの場合でお伝えしましたが、業務の内容によって必要な時間数は変わるので、その場合は時間を合算して計算してください。

計算した時間単価の妥当性があるかクライアント目線で確認する

最後に、算出した時間単価がクライアント目線で妥当かどうか確認します。売上の目標金額と必要だと考える時間数から算出しているので、自分としては納得する金額になると思いますが、それがクライアントにとって妥当性があるかどうかが重要です。

クライアントが発注したいと思う金額でなければ“独りよがり”の価格設定になってしまうでしょう。冷静に、客観的に妥当性を確認してみてください。

CHECK

適正価格の見直しの第1ステップは、市場での自分のポジションを決めること
欲しい手取りから売上目標を決め、案件の種類とかかる時間数から時間単価を割り出す
算出した価格がクライアントから見て妥当性があるかが重要

単価相場に依存し過ぎた値決めはNG

値決めの際に、特に注意したいポイントをお伝えします。それは、単価相場に依存し過ぎた値決めはNGということ。単価の相場は、あくまでも平均値です。また、特定の人がネット上で相場を公開しているケースもありますが、それも「その人の場合」という金額です。

同じ業務内容であっても、それぞれの実績やスキルによって単価はまったく異なります。発注するクライアント側も、金額に見合う、またはそれ以上の成果を出してくれる人であれば、相場の平均より高くても依頼したいと考えるでしょう。

市場の相場に引っ張られ過ぎると自分の適正価格を見失ってしまうので、あくまでも参考値としてとらえてください。

単価アップの交渉手順と抑えるべき提案ポイント

自分にとっての適正価格が設定できたら、次はクライアントと交渉していきます。その際の手順をお伝えします。必要以上に遠慮することなく、また一方的な要求にならないように、根拠を持った金額の提示やタイミングを知って交渉を進めていってください。

最大の予算額を事前に確認しておく

単価アップの手順の1つ目は、最大の予算額をクライアントに確認することです。交渉をする際に、クライアントの想定をあまりにも大きく上回るようだと、単価アップは難しくなります。最大の予算額はクライアントにとって、それに見合うクオリティや成果であれば発注するという金額です。あらかじめ聞いておき、それに近い形で、かつ成果をしっかり出すことを伝えれば交渉しやすくなるでしょう。

提示する価格に対して客観的で正当な理由を持つ

次のポイントは、提示する価格に対して客観的で正当が理由を持つこと。単に、相場と比べて低いから、ほかの案件よりも安いから、などの理由で単価アップの交渉をしてもクライアントはなかなか納得しないでしょう。

たとえば、実務経験が長くなったのでそれだけスキルアップしている、受注当初に比べて業務量が増えているなど、クライアントも共通理解が持てるような理由が必要です。

適切な交渉タイミングを見極めてアプローチする

単価アップの交渉にはタイミングも重要です。闇雲に交渉をしてもタイミングが悪いために単価アップがかなわないこともあります。交渉がうまくいきそうなタイミングを見計らって進めましょう。

業務量や業務スコープが変化するタイミング

量やスコープが増えるということは、クライアントが信頼して業務を任せてくれている証拠でもあります。信頼関係もある中なので単価アップの交渉もしやすいでしょう。

既存クライアントのリピートで契約書を巻き直すタイミング

リピートしてくれるということは継続して業務を依頼したいと思ってくれているということ。前回と同じ業務内容だったとしても、たとえば業務のスピード感が上がっていたり、実績が増えていたり、また、ほかのクライアントでより高い単価で受注しているなどをもとに、単価アップを交渉してみましょう。

提案時の見積もりは品目を細かく、工数と費用を明確に記載する

単価アップの交渉の最後のポイントは、提案の際の見積もりは品目をできるだけ細かくして、品目ごとの工数と費用を明確に記載することです。大まかな見積もりだと、クライアントは何にどれぐらいかかるか分からず、本当は必要な工数があるのに、漠然と割高な印象になってしまうこともあります。業務の工程をできるだけ詳細に分類して、かかる工数と費用を明確にして、妥当性のある価格と明示しましょう。

CHECK

単価アップの交渉のポイントの1つは、提示金額に対する客観的で正当な理由を持つこと
業務範囲の拡大やリピートなど交渉のタイミングが重要
細かな見積もりによってクライアントに納得感を持ってもらうこと

フリーランスとして活動する際に1番悩むポイントである値決め。自分にとっての適正価格の設定の仕方と、それに基づいた単価アップの交渉術をお伝えしてきました。案件獲得のためには単価を下げたほうがいいのでは、と考える気持ちはとてもよく分かりますが、それは自分が苦しくなるだけでなく、フリーランスの市場全体にもよい影響を与えません。工数や時間単価をていねいに分解していけば適正価格は設定できます。ぜひ今回ご紹介した手順に沿って進めてみてくださいね。

フリーランスの直案件の営業|価格交渉・営業時の注意点・信頼構築のコツや契約時の注意点

「フリーランスとして独立したいけど、どうやって案件獲得をすればいいか分からない」「営業経験がないので、案件獲得に自信がない」「すでにフリーランスとして活動していて、案件紹介サービス経由で業務を受けている。今後、直案件に切り替えたいけど、やり方が分からない」。こんなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。今回は、フリーランスの方が案件獲得をするための方法をお伝えします。

直営業以外にもフリーランスの案件獲得の方法はさまざまありますが、中でも直案件の獲得を強くおすすめします。直案件を受け続けるためのポイントを知り、フリーランスとして継続的に活躍していきましょう。

フリーランスの案件獲得は直営業・直案件が理想的

フリーランスの案件獲得は「直営業・直案件」が理想的です。フリーランス向けの案件紹介サービスはたくさんありますが、その場合マージンを除いた分が本人の収入となります。直営業・直案件であれば、契約した金額がそのまま入ってくるので、収入面を考えると「直営業・直案件」が理想的です。

とはいえ、これまで営業経験がなく、営業が苦手な場合、自分で案件獲得をするのは難しいと考える方も多いはず。しかし直案件の獲得は、新規に営業をかけて獲得をする方法だけではありません。たとえば知人の紹介、リピートやアップセルなどもあります。これらは営業経験の豊富さや、得意・不得意にかかわらずできること。手順を踏めば案件獲得につながるので、この後お伝えする内容に沿って進めてみてくださいね。

フリーランスの案件獲得のアプローチ方法

では、ここからフリーランスの案件獲得の具体的なアプローチ方法をお伝えしていきます。自分にできそうなものからぜひ取り組んでみてくださいね。

ブログやSNSで情報発信をする

1つ目は、ブログやSNSで情報発信をする方法です。自分のアカウントで、対応可能な業務内容や得意領域、また過去の実績などをアピールしましょう。ただし、ブログやSNSは発注者から必ず見てもらえるわけではないので、こまめに更新し、検索されやすいキーワードを意識するなど、見つけてもらえるように工夫が必要です。

営業メールでアプローチする

次は、発注者に直接メールを送ってアプローチする方法です。自分が受けられそうな案件を探して、企業HPの問い合わせなどからメールを送ります。案件を探す時間がある程度かかることや、問い合わせからのメールは反応率が低いため、数をこなす必要があるでしょう。

求人サイトからアプローチをする

続いて、求人サイトに掲載している企業にアプローチする方法です。求人を掲載しているということはそのポジションの人材を探しているということ。正社員採用の求人サイトであっても、業務委託の契約が取れる可能性もあるので、企業HPなどからアプローチしてみましょう。

勤めていた会社に連絡をする

次にお伝えするのは、勤めていた会社に連絡をする方法です。勤めていた会社であれば、つながりもあるので、業務を依頼してほしいという相談もしやすいでしょう。ただし、必ずしも自分が対応できる業務があるとは限らないので、社内状況などを確認のうえ連絡してみましょう。

知人・友人に相談する

知人・友人に相談する方法もあります。現在フリーランスとしてこんな業務を受けている、というような近況報告も兼ねて、依頼してもらえそうな案件があれば連絡してほしいと伝えてみましょう。

交流会・セミナーに参加する

続いて、交流会・セミナーに参加する方法です。フリーランスの交流会や、職種ごとのセミナーなどでのつながりが案件獲得に結びつくことがあります。交流やインプットを目的としたものが多いので、必ず案件獲得できるというわけではありませんが、同じような状況の人たちとの縁が案件獲得につながることもあるので、積極的に参加してみましょう。

クラウドソーシングやエージェントを活用する

最後は、クラウドソーシングやエージェントを活用する方法です。こちらは直案件ではありませんが、これらをきっかけにリピートやアップセルが受注できる可能性もあります。次の章で具体的なサービスをいくつかご紹介しますので参考にしてみてください。

CHECK

フリーランスの案件獲得は収入面を考えると、直営業・直案件が理想的
直案件の獲得方法には、営業経験がなかったり、営業が苦手でもできるものがある
自分に合っているものから取り組んでみるのがおすすめ

経験・実績を積むためにも積極的に活用したいサービス

直案件を獲得したものの、まだ実績がないという方におすすめしたいのが、フリーランス案件のマッチングサービスです。これらは各サービス会社を経由するためマージンが発生しますが、これから直案件を獲得していくための実績づくりができます。いくつか併用するのもOKなので、各サービスの特徴を踏まえて利用してみてくださいね。ここで受けた案件をきっかけにリピートやアップセルを依頼されることもあるので、ぜひ積極的に活用してみてください。

クラウドソーシングサービスの利用

クラウドソーシングサービスについて、「単価が低い案件が多いのでは…」「案件の質があまりよくないのでは…」というような印象を持っている方もいるかもしれません。しかし、まずは経験を積んでポートフォリオに記載できる実績を増やし、スキルを磨いていくためにはおすすめのサービスです。

CrowdWorks(クラウドワークス)

クラウドワークスは、480万人が登録する業界ナンバーワンのクラウドソーシングサービスです。利用企業も大企業・政府をはじめ全国78万社以上。ホームページ作成・サイト構築、ロゴ作成、記事制作・ライティング、ソフトウェア・アプリ開発、データ入力など、作業系の業務から専門スキルが必要なものまで250種類以上の仕事があります。

Lancers(ランサーズ)

ランサーズは、日本初のクラウドソーシングサイトとして2008年にスタート。エンジニア、デザイナー、ライターなどのクリエイティブ職種、営業、企画、コンサルタント、リサーチャー、広報、経理、人事などのビジネス専門職、入力代行、アンケート回答、口コミ作成などの作業関連の職種まで、350種類以上の幅広い仕事があります。

coconala(ココナラ)

ココナラは、ビジネスからプライベート利用まで、個人のスキルを気軽に売り買いできる日本最大級のスキルマーケットです。イラスト・漫画制作や占い・悩み相談など、得意なスキルが活かせる案件が多いのも特徴です。このほか、WEBサイト制作・デザイン、マーケティングなどの案件もあります。

フリーランスエージェントサービスの活用

Workship(ワークシップ)

デザイナー案件が多いワークシップ。幅広い職種&働き方がかなう、フリーランス・副業人材専門の求人・案件検索プラットフォームです。登録者は50,900人、登録企業は1,200社、案件は2,900件にのぼります。エージェントサービスとプラットフォームサービスの両方の機能があり、デジタル領域を中心に、デザイナー、エンジニア、マーケター、編集者、人事、広報などさまざまな職種の案件があります。

Midworks

エンド/Slerのエンジニア案件が中心のMidworksは、IT系フリーランスエンジニア専門のエージェントサービスです。エンド/Sler直案件が全体の約70%を占めていて、利用者の平均年収は840万円以上。年収アップの事例も多いのが特徴です。公開案件は10,000件以上。また非公開の案件が全体案件数の80%を占めています。エンジニア案件のほか、WEBデザイナーやWEBディレクターの案件も紹介可能です。

ATTENTION

Midworks

レバテックフリーランス

国内最大級フリーランスエージェントのレバテックフリーランスは、IT・Web系のフリーランスエンジニアを支援するエージェントサービスです。取引社は10,000社以上、契約の更新率は93%です。案件の多くは大手企業から直接受けているため業界トップクラスの高単価が実現できています。ITコンサルタントから、インフラ、データエンジニアなど、エンジニア求人に特化しています。

ITプロパートナーズ

エンジニア職種が中心ながら、デザイナーやマーケターの案件も取り扱っているITプロパートナーズ。IT起業家・フリーランスの自立を支える仕事の紹介サービスです。利用企業数2,000社以上で、スタートアップ、ベンチャーの案件が多いのが特徴。週2~3日の案件数はフリーランスエージェントの中でも随一です。間に仲介会社を挟まず、直接クライアントと契約しているため高単価な案件が多くなっています。

フリーランスが直案件を獲得するまでのロードマップ

前章でフリーランス案件のマッチングサービスをご紹介しましたが、ここからあらためて直案件を獲得するまでのロードマップをお伝えします。最初の1歩から、継続的に案件を受けるための方法までまとめていますので、ぜひ以下の流れに沿って直案件の獲得に向けて動き出してみてください。

自分が提供できる価値の棚卸しをする

まず初めに取り組んでいただきたいのが「自分が提供できる価値」の棚卸しです。ここが明確でないと、企業への売り込みもできませんし、自分で案件を探す際もどんな案件に応募すればいいか分からない状態になってしまいます。これまでやってきたことを振り返って身に着いたスキルを整理し、フリーランスとして活躍するために新たに学んだ知識やスキルがあればそれらを言語化しながら、自分は何が提供できるのか棚卸しをしてみましょう。

自分にとっては当たり前と思うようなスキルも、市場や企業からすると価値が高いというケースもあります。持っている知識やスキルを漏れなく、ていねいに洗い出していきましょう。

ポートフォリオを整理・作成する

次はポートフォリオの作成です。ポートフォリオとは、これまでの実績や制作物、かかわったWEBサイトなどをまとめた資料のこと。特にデザイナーなどクリエイティブ領域のフリーランスには欠かせないものです。作成のポイントは「技術力・スキルが分かる」「制作物へのこだわりが伝わる」「どんな成果が出せるか分かる」という3点。以下の動画でポートフォリオの作り方やポイントを詳しく解説していますので、こちらも参考にしながら案件獲得につながるポートフォリオを作成してください。

即受注・採用 ポートフォリオ完全攻略

クラウドソーシングやエージェントを経由して案件に応募する

自分が提供できる価値が整理できて、ポートフォリオが完成したら、次は実績づくりを進めましょう。最初から直案件を獲得するのはなかなか難しいので、クラウドソーシングやエージェント経由で案件に応募してみましょう。サービスごとに、案件の多い職種や業界など特徴があるので、自分にマッチしたものを利用してみてください。また、ひとつのサービスだけではなかなか決まらないケースもあるので、複数のサービスを利用するのがおすすめです。具体的なマッチングサービスは前章(「経験・実績を積む意味でも積極的に活用したいサービス」)を参考にしてみてください。

サービス経由で多様なジャンルの企業案件で実績を積む

フリーランス案件のマッチングサービス経由では、ぜひ多様なジャンルの企業案件を受けて実績を積んでください。得意な領域はもちろん、これまで取り組んだことのない業務でも、自分の知識やスキルを活かせるものがあればぜひチャレンジしてみてください。少しずつ幅を広げて、いろんなジャンルの案件が受けられるようになると、継続的な案件獲得にもつながっていきます。また、多様な案件を経験することで、自分の得意領域も分かってきます。そこを直接営業する際の“売り”にしていくこともできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

実績をもとに直接営業をしてみる

マッチングサービス経由で実績を積んだら、それをもとに直接営業をしていきましょう。前段(「フリーランスの案件獲得のアプローチ方法」)でもご紹介したように、営業メールを送ったり、勤めていた会社に連絡をするなどの方法でアプローチしましょう。自分の得意領域が活かせそうな企業や、興味・関心のある事業を展開している企業などリサーチしてみてください。すぐにでも営業できる先があり、営業が得意という方は、マッチングサービス経由での実績づくりを待たずにぜひ営業活動を始めてみてください。

クライアントから紹介やリピートを受ける

直接営業をして、直案件をもらえるようになったら、次は継続していくことが大切です。まずは今、受けているクライアントからリピートしてもらうこと。そして、そのクライアントから別の案件や企業を紹介してもらえるようになるとベストです。リピートや紹介につながるということは、クライアントが成果を評価して、信頼してくれているということ。そういった関係性を築けるように業務に取り組むこともフリーランスとして案件獲得をし続けていくために重要です。

また、リピートや紹介の案件は、信頼関係ができた相手との仕事なのでコミュニケーションの取りやすさもありますし、こちらの得意領域を理解したうえでの発注なので、成果も出しやすくなるでしょう。こちらから営業をかけずとも、紹介がつながって安定的に案件獲得できる状態は目指すゴールのひとつです。

CHECK

直案件を受けるための第1歩は、自分が提供できる価値の棚卸し
ポートフォリオをもとにエージェント経由で案件を受けて多様なジャンルで経験を積む
実績をもとに直案件を受けていき、紹介やリピートをもらい続けられるように成果を出す

フリーランスが案件獲得で注意すべきこと

ここまで、フリーランスの案件獲得の方法についてお伝えしてきましたが、最後に案件を獲得するにあたって注意すべきことをまとめます。こんなはずではなかったという思わぬトラブルを招くことがないよう、以下の点に注意してください。

諦めずにまずは場数を踏む

1つ目は、まずはとにかく場数を踏むということです。営業をかけてもなかなか反応がなく、エージェント経由で応募しても選考が通らない、ひとつ案件を受けてもリピートや紹介につながらないというようなこともあるでしょう。でも、特にフリーランスとして活動を始めたばかりのころは、諦めずに場数を踏むことを意識してみてください。

案件獲得だけを目的に安易な安売りはしない

2つ目は、安易な安売りはしないということです。案件がなかなか獲得できないと、金額を下げてでも受注がほしいと思うこともあるでしょう。でも、そこで安易に値下げをしてしまうと、仮に継続してもらえたとしてもそのまま安い金額で受け続けることになってしまいます。また、別の案件を獲得しにいく際も、その金額が基準となってしまって単価を上げていくのが難しくなってしまうでしょう。適正な金額で受注することを心がけてください。

トラブルを避けるためにも契約書は必ず結ぶ

最後は、クライアントとは必ず契約書を結ぶということです。特に直案件の場合は、フリーランスとクライアントが直接契約を結ぶ必要があります。トラブルを避けるためにも、業務内容や期間、報酬、成果物などを、契約書としてきちんと締結しましょう。

CHECK

なかなか案件獲得ができなくても、諦めずに場数を踏む
安易な安売りはせず、適正な金額で案件を獲得する
業務内容や期間、報酬などを明記した契約書を必ず締結する

フリーランスの案件獲得は、直営業・直案件が理想的です。そのための方法やポイントをお伝えしてきました。とはいえ、直営業・直案件がすぐに取れる人はごくわずか。まずは少しずつ実績をつくることが大切です。そこから紹介につながり、直営業の武器となるポートフォリオに記載できる経験が増えていきます。実績づくりのために、クラウドソーシングなどのサービスを利用するのもおすすめです。クラウドソーシングサービスの利用に抵抗のある方もいるかもしれませんが、豊富な案件の中から自分に合ったものを選択でき、スキルのレベルに合わせた案件に取り組めるというメリットもあります。自分に合ったやり方で、できることから、ぜひ取り組んでみてくださいね。

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