フリーランスが営業代行を使うのはアリ?案件獲得効率化の裏にある罠

フリーランスにとって、いかに案件を確保するかは非常に重要なポイントです。営業のノウハウを知らない方や人見知りをする方などにとって、新しい仕事を得るのは簡単ではありません。そこで今回は、フリーランスが活用できる営業代行について解説します。案件獲得で悩んでいる方や、営業に苦手意識がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

営業代行を利用するメリットは多々ありますが、まずは自分で営業活動にチャレンジしてください。フリーランスでいる限り「どうやって新規案件を獲るか」はずっとつきまとう問題で、どこまでも逃げられるものではありません。

ただし、営業代行を上手く利用して仕事が増えていけば、自分はどんな業界で求められるか、どんなポートフォリオが相手に刺さりやすいかなどわかります。時間をかけずに案件を獲得し、その中で営業ノウハウを身につけましょう。

フリーランスの営業代行とは

営業代行に依頼できる内容

営業代行とは、フリーランスが行っている営業活動を代わりに依頼できるサービスです。新規顧客を探し、アポを取って案件化するまでを一任できます。具体的には、以下の内容を任せられます。

■テレアポ営業

見込み客に電話をかけ、そこから商談の機会を作る営業です。テレアポは商談にいたるまで多くの電話をかけなくてはならず、話し方や提案の仕方にもノウハウがあります。 

■メール営業・フォーム営業

企業の問い合わせ先メールアドレスや、問い合わせフォームから連絡をします。フリーランス当人の魅力や強みを、文章で表現する必要があります。

■営業資料作成

ポートフォリオなどの営業資料を作成します。これまでの実績や自分の強みをまとめることで、新規顧客とスムーズに商談を進められます。

■商談同席・代行

フリーランス本人がクライアントと商談している場に同行して商談をサポートしたり、本人不在の中で案件について話を進めたりします。

営業代行の利用者が増えている

内閣府が発表した「政策課題分析シリ-ズ17日本のフリーランスについて―その規模や特徴、競業避止義務の状況や影響の分析―」によると、フリーランスは188万人、フリーランスに近い自営業主として働いている方は202万人います。

このように、今やフリーランスとして活動する方の人数は多いですが、全員が営業を得意としているわけではありません。アポ取りや商談に苦手意識を持っている方は、一定数存在します。フリーランス人口が増える分だけ、「営業が苦手だから営業代行を活用しよう」と考える方も増加しています。

CHECK

・営業代行では、テレアポや商談代行など幅広い業務を依頼できる
・営業代行を利用するフリーランスの数は増えてきている
 ※料金相場は、固定報酬が月額30~100万円、成果報酬が1成約あたり2~5万円ほど。

フリーランスの営業代行を利用するメリット

時間効率が上がる

営業を代行することで、フリーランスは自分自身で案件獲得のために時間を使う必要がなくなります。時間効率が上がり、業務に使える時間や休みの時間が増えるのは大きなメリットです。

特に、営業に苦手意識があるとアポを取るまでに多大な時間がかかったり、営業資料がずっと作り終わらなかったりということもあります。そういった営業を苦手としている方ほど、効率性アップを強く実感できるでしょう。

直案件を獲得できる

フリーランスはエージェントを通じて仕事を請け負うことが多いですが、この場合、手元に入ってくる料金からエージェントへの仲介手数料が引かれています。エージェントにもよりますが、報酬発生の度に20~30%ほど取られることが多いです。

営業代行は初期費用はかかりますが、その後は特に支払いが発生しません。直案件で取引することになるため、マージンを取られず手取りが上がります。

ノウハウがなくても仕事が増える

営業を成功させるためには、営業についてのノウハウが必要です。相手との交渉術やプレゼン資料の作り方など、勉強するには時間がかかります。

しかし、営業代行を利用すればそういった知見がなくても案件を獲得することが可能です。本業とは関係ない勉強に時間を取られず、ノウハウなしで案件を増やしていくことができます。

CHECK

・営業代行を活用することで時間効率がアップし、直案件を獲得できる
・営業に関するノウハウがなくても、案件を獲得できる
・営業経験がないフリーランスは、営業代行を使うことで得られるメリットが大きい

フリーランスの営業代行を利用するデメリット

自分の営業スキルは伸びない

フリーランスと営業は、切っても切れない関係です。企業のように営業部が仕事を取ってきてくれることもなければ、広報部経由で仕事が入ってくることもありません。だからこそ、少なからず営業に関する最低限の知識は必要です。

しかし、営業代行を使うとそういったノウハウは学べず、営業スキルが伸びません。自分の営業力を高めるため、依頼内容をアポイント獲得までに制限し、その後の営業活動は自分で行うというスタイルがおすすめです。

顧客と関係性が築きにくい

営業代行を使うと、顧客と直接コミュニケーションを取る時間が減ってしまいます。そのため、関係性が築きにくく「相手が何を求めているのか」「どんな部分を期待されているか」などが見えにくくなってしまう点がデメリットです。

営業代行の担当者から話を聞き、相手の特徴や考えなどをしっかり頭に入れることが大切です。単に仕事を取ってきてくれる人ではなく、仕事をする上でのパートナーとして代行担当者と密に連絡をとっていきましょう。

CHECK

・営業代行を使うと、自分の営業スキルはいつまでたっても成長しない
・営業代行を間に挟むことで、顧客との関係性が築きにくくなる
・まずは営業活動から逃げずに自分でチャレンジし、少しずつ代行サービスを使うとよい

おすすめの営業代行サービス5選

ディグロス

ディグロスには、テレアポ代行とインサイドセールスを依頼できます。1,600社の実績があり、2023年の東京商工リサーチによると、法人向けテレアポ代行において年間プロジェクト数とアポイント獲得数で1位を獲得しています。

新規アプローチは1万~8万円、ウェビナー参加者などの掘り起こしは8,000円~2万円です。

イクイップ

イクイップは、ビズコールというテレアポ代行サービスを提供している会社です。低価格が売りで、コール単位での料金のみ発生し、月額固定費用や通信通話料、成果報酬費用などは発生しません。

全国一律1コールあたり99円で、300件からという小さい単位で受け付けています。

アイランド・ブレイン

アイランド・ブレインはB to B専門の営業代行です。3,500社の導入実績があり、完全成果報酬型でサービスを提供しています。ベテランの営業マンがそろっており、初回訪問後の見込客フォローや、契約受注までの営業戦略全体まで、一貫して支援してもらえる点が特徴です。

価格は、商談1件につき18,000円です。月額固定費はかからず、顧客リストの作成は無料となっています。

StockSun

StockSunは、総合的な営業サポートを行うカリトルくんというサービスを提供しています。電話営業、フォーム営業、メール営業、手紙営業、飛び込み営業に対応しており、もし自分の担当者が思うような実績を出してくれない場合は、交代可能です。

月額固定で、毎月枠が発生するトライアルで申し込むと月額10万円となります。

ambient

ambientは、テレアポに強い営業代行会社です。テレアポの効果を最大化するため包括的な施策に対応しており、単に電話をかけるだけでなく、どんな相手にテレアポをすべきかといった点も相談できます。

価格は1件250円からで、初期費用はかかりません。最低ロッドは300件からと、フリーランスにもおすすめの規模感です。

CHECK

・まずは様々な営業代行企業のHPを見て、情報をチェックする
・自分にあった予算や営業方法の企業を選ぶ
・複数の企業を比較検討する

営業代行を利用する際の注意点

対応業務の範囲と得意分野をチェックする

営業代行は、企業によって業務範囲が異なります。テレアポに特化している企業や飛び込み営業も対応している企業、テレアポやメールなど総合的に実施している企業など様々です。まずは自分がどんな営業方法を依頼したいのか考え、依頼できる企業を選定しましょう。

また、企業によって得意分野は異なります。「テレアポ実績○○件」など、HPで大きく書かれている点が強みとなるため、自分の希望とマッチしているか考えてみてください。企業ごとの違いがよく分からなければ、総合的なアプローチをしている企業がおすすめです。

料金設定が見合う金額になっているか検討する

特にフリーランスを始めたばかりのころは、営業にあまり予算をかけられません。そのため、料金設定はしっかり確認してください。HPでは一見安く見えても、実は別途固定費や初期費用などが発生することがあります。

営業代行は、問い合わせをしてすぐ契約というわけではなくまず打ち合わせになることも多いので、その段階でトータルの費用を明確にしておきましょう。

CHECK

・どんな営業方法に対応してくれるのか範囲をリサーチする
・納得感のある料金設定の企業にする
・まずは複数の候補を出して、比較検討する

フリーランスにおすすめする営業代行の使い方

自分で営業した後に活用する

営業活動は、フリーランスにとって必要不可欠です。今後、営業代行を使って仕事が見つかり続けるという保証はありません。苦手意識があっても、基本的な営業スキルを身につけておくことは、自分の身を助けるはずです。

だからこそ、いきなり営業代行を使うのではなく、まずは自分で頑張ってみましょう。チャレンジすることで「ここが苦手だな」ということがわかったり、「意外とできるかも」と気づいたりするものです。

依頼する内容はアポイント獲得までにする

営業代行はいろいろな仕事を任せられますが、依頼するのは基本的にアポイント獲得までにしましょう。前述の通り、営業スキルはフリーランスにとって重要なポイントです。すべての工程を任せてしまうと、自分のスキルアップのチャンスがなくなります。

アポイントを取ってもらったら自分でクライアントと話し、相手のニーズを引き出したり、強みや実績などを上手くアピールしたりする練習をしましょう。初めは上手くいかずとも、回を重ねるごとに少しずつスキルアップしていきます。

営業資料のアウトソースはいつでも依頼するのは良い

営業代行に依頼するタスクの中で、資料作成についてはどんどん活用しましょう。資料の作成は時間がかかりますし、自分の中に正解の型がなければどんなに労力をかけても上手くいかないケースは多々あります。

資料作りはどんどん依頼して、自分なりの正解を見つけることが大切です。その上でアレンジを加えても良いですし、商談のサポートとして作ってもらったものをそのまま活用するのも良いでしょう。

営業能力のスキルアップから逃げない

前述の通り、営業能力はフリーランスにとって非常に重要です。「営業代行があるからいいや」とスキルアップからサボっていると、長期的に見て自分にとってデメリットとなります。

営業代行を上手く使いながら、「どんな風にクライアントと話せばよいか」「どうやってニーズを引き出すか」といったことを実践から学ぶようにしましょう。

CHECK

・営業活動から逃げず、まずは自分でチャレンジする
・アポイント獲得以降は自分で営業活動する
・営業資料の作成は、いつでも依頼する

今回は、フリーランスの営業代行について解説しました。営業代行の利用者は増えており、テレアポやメール営業など様々な施策を通じて多くのフリーランスが案件を獲得しています。時間効率を高めたり直案件を獲得できたりと多くのメリットがあります。

まずは自分で営業にトライしてみて、仕事が増えて手が回らなくなったり、自分でなかなか案件を獲得できなかったりしたタイミングでぜひ活用してみましょう。

案件獲得できない理由。フリーランス初心者が陥りがちな罠と抑えるべき営業のポイント

フリーランスとして活動を始める際、最初に立ちはだかる壁が「案件が獲得できない」という事態です。どんなにスキルがあっても、仕事がもらえなくては意味がありません。そこで今回は、特にフリーランス初心者の方に向けて、案件獲得の方法について解説します。今回紹介するポイントを押さえて、どんどん営業活動をしていきましょう。

フリーランス初心者にとって、案件獲得は大きな壁となります。しかし、フリーランスとして活動していく限り、営業活動はずっと必要です。まずは行動量を増やし、「どうすれば成功するか」「失敗するときの要因は何か」を考えてみてください。たくさん行動することで、自分なりの成功パターンがつかめるはずです。

フリーランスの案件獲得チャネル

マッチングサービス

マッチングサービスには多くの案件があるので、たくさんの選択肢の中から興味のある案件を探すことができます。契約の際は間にマッチング会社が入るため、報酬金額や納期、業務内容などのトラブルを防ぐことも可能です。

特に、クラウドソーシング型は初心者でも案件が獲りやすいので、まずは登録してみましょう。自分にできそうなものや興味があるものには、躊躇せずどんどん応募してください。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントが紹介してくれる案件は、単価が比較的高いものが多いです。自分のスキルや経験をベースに、エージェントが自分に合った案件を探して紹介してくれます。

単価交渉などはエージェントに任せられるため、自分は仕事に集中できる点がメリットです。ただし、マッチングサービスよりも初心者向けの案件が少なく、獲得までのハードルはやや高いと言えます。

フリーランスコミュニティ

フリーランスコミュニティに入ることで、案件を獲得するケースもあります。案件獲得はもちろん、上司や同僚がおらず孤独になりがちなフリーランスにとって、同じ立場の仲間ができることも大きいでしょう。

ただし、フリーランスコミュニティの中には案件紹介をメインとしておらず、単純に知り合いを増やしたりセミナーで知見を共有したりといったことを目的としている場合もあります。

どのコミュニティがどんな特徴を持っているか、事前に調べてから入会しましょう。

具体的なコミュニティの比較検討には、「フリーランスが所属しておくべきコミュニティをフリ転編集部が徹底調査。駆け出しフリーランスにもオススメなコミュニティを厳選して発表!」が役立ちます。

SNS発信

InstagramやXなど、SNSを通じて案件を獲得することもあります。情報発信をすることでブランディングにつながり、ポートフォリオを投稿して新規顧客に対するアピールもできます。

ただし、過激な発言は炎上のもととなるので、投稿する時には「誰も傷つかないか」「不快に感じる人はいないか」といった点に注意しましょう。

CHECK

・フリーランス初心者にはマッチングサービスがおすすめ
・エージェントを活用すると、ハードルはやや高いが高単価の案件を獲得しやすい
・フリーランスコミュニティに入ったり、SNSで発信したりすることで案件を得られることもある

フリーランス初心者が案件を獲得できない理由

営業スキルが低い

企業であれば営業部や広報部から仕事が来きますが、フリーランスの場合は自分で行動して案件を獲得しなくてはなりません。

そのため、営業スキルが低いといつまでも仕事ができないといったことにもなります。

まずは営業に慣れることが大切なので、SNSやブログで情報発信したり、営業メールを送ったり、求人サイトからたくさん応募したりと、行動量を増やしましょう。

少し営業したからすぐに案件が得られるということはないので、とにかく複数のチャネルでたくさんアクションを起こすことが重要です。具体的な方法は、「フリーランスが直案件を獲得する営業手法。案件獲得のチャネルの種類や直営業までのステップを解説」を参考にしてください。

ポートフォリオがない

ポートフォリオがなければ、クライアントは「このフリーランスは何ができるのか」「どんな強みがあるのか」などを知ることができません。

せっかく面談の時間をもらっても案件獲得につながりにくいので、まずはしっかりポートフォリオを作成しましょう。

何をどのように掲載すればいいか、仕事が来るポートフォリオのポイントが何かについては、「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」をご覧ください。

人脈が狭い

人脈が狭いと、そもそも営業をかける相手が少なくなります。フリーランスにとって人脈の広さは案件獲得の生命線とも言えるので、どんどん増やしていきましょう。

知人友人はもちろん、過去に仕事をしたクライアントやコミュニティで知り合った人、前職の同僚などどんな方からも仕事がもらえるチャンスはあります。

今自分が何をしているか、どんなスキルがあるかを多くの人にアピールしてください。

市場価値を理解していない

自分の持っているスキルはどのくらいの価値があるのか、市場価値を把握しましょう。例えばマッチングサービスを見てみると、どのような案件がいくらの報酬で募集されているかがわかります。

自分のサービスに対して法外に安い・高い価格を設定しないよう、自分の価値がどの程度なのか常に正しく判断してください。

CHECK

・営業スキルを高めどんどん営業活動を行う
・ポートフォリオを作って自分をしっかりアピールする
・人脈を広げて営業先を増やす

フリーランスが案件を獲得するコツ

ポートフォリオを作る

前述の通り、ポートフォリオは営業活動に役立ちます。クライアントに確認し、外に出してもよいものは自分の実績としてまとめ、誰でも閲覧できるようにしましょう。

内容が整理できれば、サービス化して提供するのも一手です。

エージェントとスキルを棚卸する

自分に何ができるか整理する時、他人の手を借りた方がよいこともあります。特に、エージェントは多くのフリーランスと接していて一定の知見があるので、一緒に棚卸しましょう。

これにより、新規顧客と会話する時、自分にできることをわかりやすく言語化して伝えられるようになります。

人脈を活かす

前述の通り、フリーランスにとって人脈は重要です。以前一緒に仕事をしたクライアントや、会社員時代の関係者に営業してみましょう。

まったくの初対面の人を相手にするより、あなたのスキルや人柄をわかってもらっている分、案件獲得の成功率は高まります。

クラウドソーシングを活用する

クラウドソーシングは低単価の案件も多いですが、実績作りには役立ちます。初心者向けなど自分にあった案件に応募し、経験を積むことで市場価値を高めましょう。

具体的には、Workship、CrowdWorks、Lancers、レバテックといったサービスが利用できます。それぞれの詳細は「クラウドソーシングとエージェント、どっちがおすすめ?フリーランスのための案件獲得サービスカオスマップ無料ダウンロード」をご覧ください。

CHECK

・ポートフォリオを作り自分のスキルや実績をアピールする
・スキルを棚卸してアピールポイントを整理する
・人脈やクラウドソーシングを通じて実績を作っていく

フリーランス初心者の案件獲得における注意点

複数サービスに登録する

案件獲得のためには、複数のサービスに登録することが重要です。一つに絞るメリットはほとんどないので、「マッチングサービス3つとエージェントサービス2つ」など、多くのサービスを利用して案件獲得のチャンスを広げましょう。

継続受注を狙う

毎回ゼロから案件を探すのは、非効率です。一度仕事をした相手に「またこの人にお願いしたい」と思ってもらい、継続受注をできるようにしましょう。

そのためには、「レギュレーションを守る」「納期通りに納品する」といった当たり前のポイントはもちろん、「求められたレベルより上のクオリティで提出する」「連絡はすぐに返す」「予定より早めに仕事を仕上げる」といったプラスアルファの努力が必要です。

スケジュールを管理する

案件に応募してから実際に作業が始まるまでは、時間がかかることもあります。一つ決まったからといって安心するのではなく、常に複数の案件を抱えるように心がけてください。

ただし、作業時間が短くなると仕事のクオリティが下がってしまうものです。しっかりスケジュール管理をして、無理のない時間配分で進めていきましょう。

CHECK

・案件獲得のチャンスを広げるために、複数のサービスを利用する
・クオリティの高い仕事をして、継続受注を狙う
・無理のないよう、スケジュールをしっかり管理する

フリーランス初心者の方は、まず複数のマッチングサービスとエージェントサービスに登録してください。

コミュニティにも入り、人脈を広げて仕事がもらえる先を増やしましょう。同時に、ポートフォリオを作ることも重要です。

話を聞いてもらうチャンスを得た時に案件獲得につなげられるよう、自分の実績やスキルをアピールできる材料として活用しましょう。

メールテンプレあり!あなたの営業メールでは案件が獲れない?クライアントに刺さる書き方教室

フリーランスとして活動する上で営業活動は非常に重要ですが、具体的にどうすればよいかわからないという方は多いです。そこで今回は、フリーランスの営業メールについて解説します。営業メールには何をどのように書けばよいのか、注意点は何かなど解説するので、これから営業メールを作る方はぜひ参考にしてください。

フリーランスにとって、営業メールで案件を獲れるか否かは非常に重要です。「メールのひとつやふたつ、書けなくても問題ないだろう」と甘く見ていると、売上が伸びず生活が苦しくなってしまう可能性もあります。クライアントに刺さる営業メールを作るのは、決して難しいことではありません。今回紹介したポイントの一つひとつを丁寧におさえて、しっかり仕事を得続けられるフリーランスになりましょう。

営業メールの重要性

フリーランスは、企業のように営業部や広報部があるわけではなく、自分自身で案件を見つけなくてはなりません。そのため、自分を売り込む手段を多く持ち、様々な面から営業することが重要です。営業メールは、その一つとしておすすめの手段です。

また、会話よりも文面でコミュニケーションを取った方が、自分のスキルや強みを整理して伝えられます。相手にわかりやすく情報を届けられるため、「こういう点が得意なら、この課題を解決してくれるかもしれない」と自分に対するイメージを持ってもらいやすいという点でも、営業メールは有効です。

営業メールの作り方

営業メールの送り先の選定方法

営業メールは、企業のコーポレートページにある問い合わせ先に送りましょう。メールアドレスが載っている場合はそちらに送信し、問い合わせフォームがある場合はそこから送信してください。協業案内などの問い合わせ窓口があれば、そこから問い合わせましょう。

また、Wantedlyなどの求人サイトも活用できます。どんな企業がどんな求人を出しているかチェックし、リスト化して整理しましょう。そこで、自分のスキルや強みがマッチしそうな企業を選定して、メールを送ってください。

営業メールの設計方法

メールを作る際、まず件名にこだわりましょう。ありきたりな内容では埋もれてしまいますし、件名がなければ開いてもらえることはほぼありません。誰が何の目的で送ったかが一目でわかるようにすることで、内容を見てもらえる確率が上がります。

内容で気を付けるべきポイントは、7つあります。多いと感じるかもしれませんが、案件獲得につなげるため以下に気を付けましょう。

自分のHPを添える

自分のポートフォリオやスキル一覧をまとめたHPのURLを載せましょう。メールに実績などをあまりに長々と書くと最後まで読んでもらえなくなるため、メールには一部を記載して詳しくはHPを見てもらうという方法がベターです。

相手企業にどのように役に立つかを書く

相手にとってどんなメリットがあるかを明確にしましょう。単に「SEOライティングが得意です」と書くのではなく、「御社の○○というサービスを○○の顧客層に知ってもらうため、SEO記事を作成します」といったところまで踏み込んでください。

実名と顔を出し、拠点を明らかにする

自分が営業メールを受け取る側だとした時、どこの誰だかわからない人に仕事を頼もうとは思いませんよね。営業メールでは必ず自分の名前と活動拠点を書き、写真も載せるようにしましょう。

どういったスキルがあるかを具体的に書く

「何でもできます」といった曖昧な文章は、まったくアピールになりません。例えばイラストレーターであれば、「ポップな雰囲気のイラストが得意です。特に子供向けサービスのイラストの経験が豊富で、小学生を対象とした○○という商品のイラストを制作しました」といったように、具体的に書きましょう。

料金について記載する

あなたのスキルや強みを気に入ってもらっても、料金がわからなければクライアントは検討できません。目安でよいので、だいたいの価格をメールに記載してください。

ポートフォリオを載せる

あなたの強みやスキルをわかってもらうには、ポートフォリオを見てもらうのが一番です。過去の実績の中で特に自信があるものや、相手のニーズと近そうなものをメールに添付しましょう。

週の稼働時間を記載する

具体的にどのくらい働けるのか、平日・土日の何時ごろに稼働できるかを記載しましょう。ここまで具体的に書くことで、相手は自分に仕事を任せるイメージができるようになります。連絡がつきやすい時間帯も書けるならベストでしょう。

CHECK

・まずは企業のコーポレートサイトや求人サイトを見て、営業メールの送り先を選定
・営業メールにはわかりやすい件名を付け、自分のスキルが具体的にどのように役立つか記載
・料金や稼働時間などをのせることで、相手が具体的に検討できるように

具体的な状況別の営業メールの文面例

募集がない企業への新規営業は、先ほど解説した「自分のHPを紹介する」「稼働時間や料金を明確にする」といったポイントが重要です。あなたのことを知らない方にも「仕事を頼んでみようかな」と思ってもらえるよう、丁寧に情報をのせましょう。

募集案件に対する応募・提案への営業メールは、募集している内容に対して自分が十分なスキルを持っていることを明らかにしましょう。具体的な実績をもとにアピールできるとベターです。

既存クライアントへの単価交渉については、メール一通で話しが終わるとは限りません。メールをきっかけに話し合いの場が設けられ、直接交渉するケースも多いでしょう。そのため、まずはメールで自分の意思を明確にし、ミーティングの場を設けるようにする流れがおすすめです。

募集がない企業への新規営業

件名:HP制作におけるライティング協力のご提案/山田太郎
本文
初めまして、東京を拠点にフリーランスライターとして活動している山田太郎と申します。突然のメール失礼いたします。
今回、貴社のHP制作事業において、ライティング面でぜひお手伝いさせていただきたくご連絡いたしました。

私はこれまで30社以上の企業HP制作に携わっており、キャッチコピーの制作やクライアントへのインタビューをもとにしたライティングなどを担当してきました。

具体的には、下記の私のHPに実績を記載しております。(URL)

現在、最大で週4日・8時間での稼働が可能です。
ボリュームや期日、担当範囲にもよりますが、1サイトあたり5万円から承っております。

もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。
以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
ーーーーーーー
山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URLーーーーーーー
ーーーーーーー

募集案件に対する応募・提案

件名:HPイラスト案件への応募/山田太郎
本文
初めまして、関西を中心にイラストレーターとして活動している山田太郎と申します。
求人サイト○○にて、HPに掲載するイラストの募集を拝見し、メールさせていただきました。

私は2020年からイラストレーターとして活動しており、これまで50社以上の案件に携わってまいりました。
一例として、下記のサイトに掲載されているイラストを制作しています。
・(URL)
・(URL)
・(URL)

今回の募集にあった「~~~」「~~~」という条件について、すぐにお役立ちできるスキルを持っております。
稼働時間や料金につきましても、募集案内にあった通りの条件で承れます。

一度詳しいお話を伺う機会をいただけませんでしょうか。
もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。
以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
ーーーーーーー
山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URL
ーーーーーーー

既存クライアントへの単価交渉

件名:業務内容増加に伴う単価についてのご相談/山田太郎
本文
〇〇株式会社○○様
お世話になっております。山田太郎です。
いつもご依頼をいただき、誠にありがとうございます。

先日、追加の業務内容につきまして伺いました。
本件、ぜひ尽力させていただければと考えています。

一方で、業務内容の変更により、稼働時間が増加が見込まれ、また求められるスキルも高度化することから、
大変恐れ入りますが、単価の見直しをご検討いただけないかと思いメールをさせていただきました。

これまで同様、品質を担保するためにもご検討いただけますと幸いです。

詳しいご提案内容について、ぜひミーティングのお時間を頂ければ嬉しく存じます。
もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。

以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
ーーーーーーー
山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URL
ーーーーーーー

CHECK

・自分のスキルや実績のわかるポートフォリオをのせる
・稼働時間や料金について明確にする
・対面やオンラインミーティングなどを提案する

営業メールの注意点とマナー

営業メールを送信する時間帯を考える

営業メールは、中旬の火曜から木曜の営業時間内がおすすめです。月初や月末は〆作業などで忙しいことが多く、月曜と金曜もあわただしくしているケースが少なくありません。

また、土日に送ってしまうと週明けには他のメールに埋もれてしまうこともあるので、気を付けましょう。

結論から伝える

丁寧なメールにしようと思い、挨拶などが長くなってしまうミスはよくあります。それでは本題に入る前に削除されてしまうので、結論から入るようにしましょう。相手がメールを読み始めて10秒以内に要件がわかることがベストです。

フリーメールは避ける

フリーメールは自動的に迷惑メールに振り分けられる可能性があります。わざわざ迷惑メールをチェックする方はほとんどおらず、どんなに良いメールを送っても、読んでもらえなければ意味がありません。しっかりと、独自ドメインを利用しましょう。

レイアウトに気を付ける

ぱっと見て読みにくいメールは、読んでもらえないと考えてください。適切な場所で改行を入れること、行間が広すぎず狭すぎないことなど、レイアウトに気を付けるだけで読んでもらえる可能性は高まります。

また、長すぎるメールも相手に悪印象なので気を付けましょう。

テンプレの一斉送信は避ける

どの企業にも対応できる、テンプレ的なメールは送らないでください。読んだ方も「一斉送信しているだろう」とわかってしまいますし、具体的なことが書けないので相手に刺さることはありません。

面倒でも、1社ごとに分析して「どんな内容が魅力的に見えるか」を考えてください。

CHECK

・中旬の火曜から木曜の営業時間に送る
・結論から書き、何のメールかわかりやすくする
・改行などレイアウトに気を付ける

営業メールは、書いていくうちに磨かれていくものです。完璧なメールを作ろうと思っているといつまでも送れないので、「とにかく動く」を意識しましょう。

まずは送信してみて、どんな反応が返ってくるかを確かめてください。

「この内容は入れた方がいい」「こういうポートフォリオは見てもらいやすい」など、送付数や成果をメモしておくと、より効率的に改善ができるためおすすめです。

フリーランスにとって人脈は重要?人脈の作り方や継続的な仕事につなげるまでの道のり

フリーランスとして安定的に仕事を獲得するには、人脈の活用が欠かせません。しかし、「人付き合いが苦手」「人脈を作るのが難しい」と感じている人は少なくありません。また、「そもそも人脈とは何なのか?」「どうやって作ればいいのか?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

本記事では、フリーランス協会が公開している『フリーランス白書2024』の結果をもとに、フリーランスの仕事獲得における「人脈」の重要性や、効果的な人脈の作り方、活かし方について詳しく解説します。

さらに、仕事につながる人脈の特徴や悪い人脈の見極め方、築いた人脈をどのように仕事に結びつけるのかまで具体的な方法を紹介するので、自分に合った人脈を見つけ、案件獲得につなげるのに役立ててください。

人脈づくりはフリーランスにとって永遠の課題

フリーランスにとって、「人脈づくり」は永遠の課題です。仕事を得るために人脈が大事なのは分かっていても、「実際にどこでどうやって作ればいいのか分からない」といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

特に、独立したばかりの頃は、実績が少なく信頼も築けていないため、安定した案件を継続的に獲得するのが難しく、収入の波も大きくなりがちです。

私自身、独立当初はクライアントとどうつながればいいのか分からず、手探り状態でした。独立から5年経った今でも、案件が減ったり契約が終了するたびに「次の仕事をどう探そう?」と焦燥感に駆られることがあります

それでは、どのような場所に行き、どのような行動をすれば、無理なく人脈を広げ、仕事につなげることができるのでしょうか?

ここからは、人脈の作り方や仕事につなげる方法について詳しく解説していきます。

そもそも人脈とは?

皆さんは、「人脈」という言葉にどんなイメージを持っていますか?

仕事につながる大切なつながりと考える人もいれば、「損得勘定が見え隠れする関係性」「打算的な人間関係」などと、ネガティブに感じる人も少なくありません。

また、せっかくある程度の自由があるフリーランスという働き方を選んだにも関わらず、無理に人間関係を広げることに違和感を感じる人もいるでしょう

ここでは、フリーランスにとっての「人脈の種類」を整理し、「仕事につながる人脈とは何か?」を考えていきます。

「人脈」は友人・知人だけじゃない

「人脈」とは、友人や知人だけに限られません。以下の表は、フリーランスにとっての人脈の一部を整理し、まとめたものです。

人脈の種類具体例
クライアント企業の担当者(法人案件)直接の依頼主(個人クライアント)継続案件を依頼してくれるリピーター
ビジネスパートナー外注先(デザイナー・エンジニア・翻訳者など)共同でプロジェクトを進める業務提携先販売やプロモーションをサポートするパートナー
紹介者・つなぎ役先輩フリーランス・同業の仲間企業の元同僚・取引先フリーランスエージェント・マッチングサービス運営者
支援者メンター・コーチ(経験者からのアドバイス)税理士・弁護士など専門家金融機関担当者(資金調達やビジネス口座の相談)
学び・コミュニティの仲間業界の勉強会・交流会の参加者オンラインサロンやFacebookグループのメンバースクール・講座で出会った仲間
フリーランスの友人・信頼できる仲間ビジネス関係を超えて支え合える友人気軽に相談できるフリーランス仲間

このように、人脈とは必ずしも新しく作るものではなく、すでにある関係を活かすことも含まれます

CHECK

・人脈に対してネガティブなイメージを持つ人も多い
・人脈は友人や知人だけに限られない
・人脈とはすでにあるつながりも含まれる

フリーランスにとって人脈は本当に大事?

フリーランスにとって、人脈は本当に大事なのでしょうか。ここでは、実際の案件獲得ルートをもとに解説します。

フリーランスの仕事獲得ルートの6割が「人脈」経由

フリーランス白書 2024』によると、「Q.仕事はどのようなところから見つけますか。(複数回答)」という問いに対し、「人脈(知人の紹介含む)」と答えた人は61.6%にのぼります。次いで「過去・現在の取引先」が58.9%、「自分自身の広告宣伝活動(Web・SNS・新聞・雑誌など)を活用している人は33.2%、「エージェントサービスの利用」は23.2%となっています。

この結果を見ても、人脈はフリーランスとして働くうえで非常に重要な要素であるといえるでしょう。

過去や現在の取引先も重要な人脈の一部

人脈というと、友人や業界の知り合い、イベントで知り合った人を想像してしまいがちですが、過去や現在の取引先も重要な人脈の一部です。実際に、『フリーランス白書 2024』の案件獲得ルートを見ると、「人脈(知人の紹介含む)(61.6%)」の次に「過去・現在の取引先(58.9%)」が続いています。

初回の案件獲得だけでなく、取引先との信頼関係ができていれば、リピート案件や紹介につながる可能性も高まります。

CHECK

・人脈を活用して仕事を獲得しているフリーランスは多い
・過去や現在の取引先も重要
・取引先との信頼関係を築くことが大事

フリーランスによく見られる人脈づくりの悩み

フリーランス白書 2024』によると、今の働き方において就業環境や仕事上の人間関係、達成感および充実感、プライベートとの両立、スキル・知識・経験の向上に満足している人が半数以上を超える一方で、「多様性に富んだ人脈形成」に満足している人は、たった33.9%しかいません。

これは、多くのフリーランスが人脈づくりに頭を抱えていることを物語っています。以下では、フリーランスによく見られる人脈の悩みを深掘りしていきます。

人脈がない

フリーランスになったばかりの人が抱えがちな悩みの1つが、「人脈がないこと」です。会社員時代と違い、自然に人脈が広がる機会が少なく、自分から動かないと仕事につながる関係は生まれません。そのため、何から始めればいいのか分からず、不安を感じてしまう人は多いです。

人脈の作り方がわからない

人と関わる意欲はあるものの、「具体的にどこで出会い、どう関係を築けばいいのか分からない」という悩みを持つ人もいます。そもそも何をすれば仕事につながるのかが見えないと、行動に移しづらいでしょう。

人付き合いが苦手

人と関わること自体には抵抗がないものの、初対面での会話や関係構築が苦手で悩んでいる人もいます。「話しかけるのが怖い」「雑談が続かない」などの理由で、せっかくの出会いを仕事につなげられないケースもあるでしょう。無理に社交的になるのではなく、自分なりの関係の築き方を見つけることが大切です。

そもそも人と関わりたくない

人間関係に惑わされずに自由に働きたくて、フリーランスを選んだ人は少なくありません。意図的に人脈を作ろうとする行為やあからさまに営業っぽい行為に、抵抗がある人もいるでしょう。フリーランスとして、「自分のペースで仕事をしたい」と考えるのは自然なことです。

必要以上に人と関わることなく、適度な距離を保ちながら仕事を得られる方法を考えることも、選択肢の1つです。

打算的な人間関係に違和感を感じる

「この人とつながれば得をする」という損得勘定が透けて見える関係に、違和感を覚える人も少なくありません。表面的な付き合いを増やすよりも、本音で話せる関係を大事にしたいと考えるフリーランスも多いです。無理に広げるよりも、信頼できるつながりを深める方が、結果的に良い人脈につながることもあります。

CHECK

・何をすれば仕事につながるのかを考えて行動する
・自分なりの関係の築き方や距離感を見つける
・無理に人脈を広げるのではなく、信頼できるつながりを深める

もっとも収入につながる案件獲得ルートは?

ただ案件を獲得するだけでなく、高単価の収入を得たいと思っているフリーランスも多いでしょう。それでは、もっとも収入につながるのは、一体どのようなルートなのでしょうか。

人脈を活用する

フリーランス白書 2024』によると、「Q.その中で、最も収入が得られる仕事はどのようなところから見つけたものですか。」という質問に対し、1位と2位を「過去・現在の取引先(32.7%)」「人脈(27.9%)」が占めています。1位の「過去・現在の取引先」を含めると、約6割のフリーランスが、人脈を活用した案件獲得で高収入を得ていることが伺えます。

CHECK

・フリーランスの約6割が人脈を活用して高収入を得ている
・SNSやブログ、noteで実績を発信する
・WantedlyやIndeedなどのフリーランス向けサービスを活用する

自分で広告宣伝活動を行う

SNSやブログ、noteは無料で広告宣伝ができるツールです。これらのプラットフォームを活用し、自分のスキルや実績を発信することで、直接クライアントから仕事を得ることができます。特に、専門性のあるコンテンツを発信し続けることで、指名での依頼が増える可能性があります。有益な情報や専門知識を発信することで、自分の強みを可視化することが可能です。

ただし、広告宣伝活動を行っても、すぐに結果が出るわけではありません。そのため、継続的な発信が求められます。また、たくさんのフリーランスがいる中で多くの人にリーチするためには、ただブログを更新するのではなくSEOになどに努めるなど、継続的な努力が大切です。

フリーランス向けサービスを利用する

近年では、WantedlyやIndeedをはじめ、さまざまなフリーランス向けサービスが普及しています。フリーランスエージェントやマッチングサービス、クラウドソーシングを利用することで、案件を探す手間を減らしながら仕事を獲得可能です。特にエージェント経由の案件は、高単価かつ長期契約になりやすい傾向があります

一方で、手数料や契約の制約があるため、条件をよく確認することが重要です。

人脈づくりのためにSNSはやるべき?

フリーランス白書 2024』によると、「Q.仕事はどのようなところから見つけますか。」という問いに対し、約3割が「自分自身の広告宣伝活動(Web・SNS・新聞・雑誌など)」と回答しています。この結果を見ても、仕事を獲得するうえでSNSの活用は有用です。以下では、人脈づくりのためにSNSを活用するメリットについて解説します。

人脈づくりに役立てられる

『フリーランス白書 2024』によると、「Q.取引をしたフリーランスとの関係性や出会いのきっかけについて教えてください。」という問いに対し、「SNSでつながった人」は「もともとの友人・知人」「友人・知人の紹介」に次いで3位です。

例えば、ビジネス系SNSの呼び声高いLinkedInでは、さまざまな求人が掲載されており、ビジネス的な関係構築にも役立ちます。Facebookは、「フリーランスライター」「Webデザイナー」「翻訳者」など、職種ごとのコミュニティが充実しており、フリーランス向けのビジネス勉強会やオンラインイベントが告知されるため、リアルな交流につながりやすいのが特徴です。

情報収集ができる

SNSを活用すれば、業界の最新情報やトレンドをリアルタイムでキャッチできます。特に、同業のフリーランスや企業アカウントをフォローすることで、有益な情報が集まりやすくなります。 仕事のヒントや新しい案件につながる情報も得られるため、効率的な情報収集ツールとして活用できます。

X(旧・Twitter)では、「#Webライター」「#Webデザイナー」などで検索すれば、仕事を募集している人とつながれる可能性があります。業界のトレンドやリアルな声をキャッチアップしたり、共通の仲間を見つけたりするのにも有益です。

セルフブランディングに活かせる

受け身で待っているだけでは、仕事は入ってきません。SNSで自身のスキルや実績を積極的に発信することで、仕事の依頼や認知度向上につなげることができます。特に、専門知識や経験を活かした投稿は、信頼度を高める要素となります。継続的な発信をすることで、「この分野ならこの人」と認識されやすくなるのもポイントです。

Instagramやポートフォリオサイトでクリエイティブ系の実績をアピールしたり、LinkedInでビジネススキルやキャリアの強みを発信したりすることで、ターゲットに合ったセルフブランディングが可能です。発信の内容に応じて、適切なプラットフォームを選ぶことが、より効果的なブランディングにつながります。

CHECK

・LinkedInやFacebookで関係や交流を深める
・Xのハッシュタグを活用して求人や仲間を見つける
・実績や強みを継続的に発信してセルフブランディングに役立てる

人脈づくりにおいて大切なことは?

「知り合い」は多くても、仕事につながらなければ意味がありません。ここでは、仕事につなげるにあたって大切なことについて見ていきます。

約束を守る

「仕事につながる人脈」は、関係性の深さや信頼の高さがキーです。例えば、「期日を守る」「レスポンスを早くする」「小さな約束を大事にする」などの積み重ねが、自身の価値を高め、結果的に案件獲得のチャンスを生みます。信頼関係が築ける人脈こそ、長く続く仕事につながるのです。

迅速に行動する

フリーランスにとって、レスの速さは安心感や信頼の獲得に直結します。逆にいうと、返信の遅さは信頼の失墜につながりかねません。出社スタイルと異なり、リモートでは画面の向こうで相手がどのように仕事を進めているのか、本当に納期に間に合うのか見えないためです。

リモートワークでは直接顔を合わせる機会が少ないからこそ、返信の速さが信頼の指標になります。素早く行動することは、誠意ややる気のアピールにもつながります。

相手との共通点を意識する

共通点があると、関係が自然と深まり、仕事の依頼や紹介につながりやすくなります。趣味、キャリアの経歴、得意分野など、意識的に相手との共通点を見つけることが大切です。「この人とは価値観が合う」「一緒にいて楽しい」と思ってもらえれば、関係が続きやすく、「一緒に仕事をしたい」と思ってもらいやすいです。結果的に、案件の機会も増えるでしょう。

CHECK

・小さな約束を守って信頼関係を高める
・迅速なレスポンスに努める
・相手との共通点を見つける

人脈はどうやって作ればいいの?

それでは、実際に人脈は一体どのように作ればいいのでしょうか。ここでは、仕事につなげられる人脈を作るための具体的な行動や手段について解説します。

SNSを活用してつながりを広げる

SNSで「#仕事募集中」「#フリーランスライター」などのハッシュタグを活用し、案件を募集している企業や個人を探す方法があります。また、自分自身が「ライターとして案件を受け付けています」と発信することで、仕事のチャンスを引き寄せることも可能です。

最近では、フリーランスを束ねているディレクターや企業がSNSを通じてフリーランスを探すケースも増えており、思わぬ縁につながることもあります。

元同僚や昔の仲間とつながる

新しい人脈を開拓しようと思うと、ハードルが高く感じる人もいるかもしれません。そこで、時をさかのぼって昔の仲間たちにコンタクトを取ってみるのも1つの方法です。過去に一緒に働いた人は、すでにあなたのスキルや仕事ぶりを知っているため、紹介や案件につながりやすい傾向があります。また、一緒に働いた経験があるため、案件を円滑に進めやすいのも利点です。 

先輩フリーランスに話を聞く

フリーランス白書 2024』によると、フリーランスの約半数は、他のフリーランスからの受注を経験しています。すでにその道を歩んでいる先輩フリーランスに話を聞くことで、どのように継続的に人脈を構築しているかのヒントをもらえます。また、そこから生まれた縁で案件を振ってもらえたり、プロジェクトに一緒させてもらえたりすることもあるでしょう。

元取引先との関係を活かす

独立前に対企業で仕事をしていたなら、元取引先の担当者に独立した旨を伝えてみるのも有効な方法です。すでにあなたのスキルや仕事ぶりを知っているため、実績が少ない段階でも安心して依頼してもらえる可能性があります。独立直後の案件獲得は特にハードルが高いため、過去のつながりを活かすことで、スムーズに仕事を得られるチャンスが広がるでしょう。

同じ目的のコミュニティに参加する

業界の勉強会やオンラインサロンに参加すると、同じ目標を持つ人たちとつながりやすく、仕事のチャンスも生まれやすくなります。実際に、コミュニティ経由で案件を獲得したフリーランスも多く、活動の幅を広げることで新たな可能性が広がるでしょう。また、リアルのミートアップやイベントに足を運び、直接顔を合わせることで、オンラインよりも信頼関係を深められ、より確実な人脈につなげられます。

イベントや交流会で名刺を配る

イベントや交流会では、名刺を渡すだけでなく、その後のつながりを意識することが大切です。 名刺交換した相手とSNSを交換し、定期的にコンタクトを取ることで関係が深まり、仕事につながる可能性も高まります。FacebookグループやPeatixで業界イベントを探し、積極的に参加するのも有効な方法です。

CHECK

・SNSのハッシュタグを活用してつながりを広げる
・元々あるつながりを活用・強化する
・定期的にコンタクトを取るなど、その後のつながりを意識する

人との出会い方・探し方

人脈の作り方が分かったところで、具体的にどこで出会うかについて深掘りします。

学びの場で人脈を広げる

スクールや講座に参加することで、同じ目標を持つ人とつながりやすく、人脈が広がるきっかけになります。実際に、『フリーランス白書 2024』によると、「Q.学びの効果として、得られたものをお答えください。」の問いに対し、約2割のフリーランスが「人脈が広がった」と答えました

また、「必要な業務に役立った」「受注できる案件の幅が広がった」と回答した人が約4割、「より高度な仕事ができた」と回答した人も約3割いるなど、人脈以外にもメリットを得ているフリーランスが多いことが分かります。

例えば、ノマドニアのような短期集中型プログラムでは、学びながら実際に仕事につながるネットワークを築けることもあります。オンラインスクールなら、テック系やクリエイティブ系の分野で、全国の受講生とつながるチャンスがあります。

コミュニティやビジネスネットワークを活用する

オンラインサロンや業界別の勉強会に参加すると、実際に仕事を発注する人や、フリーランス仲間とのつながりを築きやすくなります。Facebookコミュニティなどのプラットフォームでは、海外フリーランス向けの案件情報も共有されることがあり、新たな仕事の機会が広がることもあります。同業種同士のオフ会や交流会、セミナーに参加することで、情報収集ができ、同じ目的や共通点を持った参加者間でより深い関係を築きやすくなります。

また、異業種交流会に参加するのも1つの方法です。 同業の知り合いは多くても、異業種とのつながりが少ない人は意外と多いものです。例えば、Webエンジニアがサイトのコピーを書けるライターを探していたり、カメラマンがインタビューもできるライターを求めていたりと、異業種同士で仕事を紹介し合うこともあります。

過去のつながりを活かす

新しい人脈を作る前に、まずは元同僚や取引先に相談してみるのも有効な方法です。すでに仕事の実績がある関係性のため、営業のハードルが低く、スムーズに案件につながる可能性があります。また、業務委託先の企業との関係を維持することで、別の仕事を紹介してもらえるチャンスも広がるでしょう。

自分に合った出会い方を見つける

人脈づくりの方法は1つではありません。そのため、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。人付き合いが苦手ならオンライン交流を中心に、フリーランス仲間を増やしたいならコワーキングスペースやノマドイベント、業界のつながりを広げたいなら、カンファレンスやMeetupイベントに参加するなど、目的に合った出会い方を意識すると効率的です。

CHECK

・学びの場やビジネスネットワークに参加する
・元同僚や取引先に相談する
・自分の目的に合った出会い方を意識する

良い人脈、悪い人脈の見極め方

ただがむしゃらに人脈づくりをするのではなく、良い人脈を築く必要があります。それでは、良い人脈、悪い人脈とは、どういったものを指すのでしょうか。

長期的に価値を生み出せる人脈

良い人脈とは、互いに信頼し合い、長期的に支え合える関係です。仕事の依頼や紹介だけでなく、悩みを相談できたり、新しい学びを得られることもあります。テイカーの姿勢で居続けるのではなく、相手に有益な情報を届けたり、仕事を紹介したり、お互いに価値を与え合える関係の構築も大切です。

一時的なつながりではなく、継続的に価値を共有できる関係こそ、仕事の機会を広げる人脈といえるでしょう。

何も生まれない人脈

名刺交換だけで終わる関係や、表面的なつながりにとどまる人脈は、結果的に何の価値も生まれません。また、「何となく付き合っているけど話が合わない」「関係を続ける意味が見いだせない」と感じる場合は、無理に維持する必要はありません。エネルギーを注ぐべき人脈を見極めることが大切です。

避けるべき人脈

出会いの中には、ビジネスの勧誘や保険の営業を目的とした人もいます。また、表面的なつながりは、仕事に直接結びつくことが少なく、時間を無駄にするリスクがあります。人脈づくりの場では、単なるつながりを増やすのではなく、「何を得たいか?」を明確にすることが重要です。「学びたい」「新しい仕事につなげたい」など、自分の目的を意識して関係を築くことが、人脈の質を高めるポイントになるでしょう。

CHECK

・良い人脈とは、互いに信頼し合い、長期的に支え合える関係
・表面的なつながりからは何も生まれない
・単なるつながりを増やすのではなく、目的を明確にすることが大事

人脈ができても仕事につながらない…どうすれば?

人脈ができても、実際に仕事につなげることができずに頭を抱えているフリーランスは少なくありません。築いた人脈を仕事につなげるには、一体どうしたらいいのでしょうか。

ただの「知り合い」ではなく「仕事を頼みたくなる人脈」を築く

人脈があっても、仕事につながらなければ意味がありません。「この人に仕事を頼みたい」と思われるためには、自分の知識やスキルを発信し続けることが大切です。営業が苦手な場合でも、ブログやSNSで実績やモチベーション、自分の価値を伝えることで、自然と仕事の依頼が来るようになります。

フリーランスで活動していることを周囲に伝える

「仕事を頼みたい」と思われるためには、まずは自分がフリーランスとして活動していることを知ってもらうことが重要です。人材を探している人に「アサインできる人物だ」と認識されるだけでも、仕事のチャンスが増えます。知人や取引先に「仕事を探してます」と軽く伝えるだけでも、意外な案件につながることがあります。

得意なことや実績を発信する

自分の得意なことを発信し、自分が何ができるのかを明確に伝えることで、仕事の依頼につながりやすくなります。実績がない場合、最初は「無料でやります」と告知またはDM営業を行い、実績を積んだ人もいるようです。実績のある発信を続けることで、信頼度が上がり、次の案件へとつながる可能性が広がります。自己分析を行い、自分の強みを知っておくことも重要です。

仕事につながる認知を広げる

https://twitter.com/moco191112/status/1886520062615462357?ref_src=twsrc%5Etfw”>February 3, 2025

フリーランスで安定した仕事を得るには、地道な発信や行動を積み重ねることが欠かせません。フリーランスでやっている活動をSNSで発信したり、積極的に声をかけたりすることで、時間差で仕事につながることもあります。多くの案件を獲得している人は、圧倒的に行動量が多いのも特徴です。

1回の仕事をリピート案件につなげる

1回の仕事をリピート案件につなげるためには、1つひとつの仕事に丁寧かつ迅速に取り組み、「仕事がしやすい」「クオリティが高い」と思ってもらうことが大切です。一定のクオリティを担保することはもちろん、レスや納品の速さもやる気やモチベーションのアピールや信頼につながります。

また、単発の仕事で終わらせず、「◯◯の案件があったらまたお願いします」と伝えることで、次の依頼につながる可能性が高まります。実際に、リピート案件を得ているフリーランスの多くが、クライアントとの関係を意識的に築いています。信頼関係を深めることで、継続案件や紹介につながることもあるでしょう。

CHECK

・自分がフリーランスとして活動していることを伝える
・自己分析を行い、自分が何ができるのかを明確に発信する
・丁寧かつ迅速な納品を心がけ、リピート案件につなげる

人脈を活かし、仕事につなげ、育てるコツ

安定しているフリーランスは、一体どのように人脈を活かし、継続的に受注しているのでしょうか。人脈は「築いたら目的達成」ではありません。築いた人脈を活かして仕事につなげ、育てるコツを押さえておきましょう。

行動し続ける

人脈を活かすには、ただ機会を待っているのではなく、自ら動き続けることが大切です。仕事を得る人は、出会いの場に足を運び、新しい人と積極的に関わっています。一度築いた人脈も、定期的なアクションがなければ、仕事につながるチャンスを逃してしまいます。

定期的に連絡を取る

仕事を誰かに依頼したいと思っていても、クライアント側が単にあなたの存在を忘れてしまっているだけのこともあります。定期的に連絡を取ることで、「この人に頼もう」と思い出してもらいやすくなります。「声をかけやすい人」でいることが、継続的な仕事につながるポイントです。

継続的にコミュニティに参加する

築いた人脈は、一度できたら終わりではなく、継続して関わり続けることで価値が生まれます。 コミュニティに定期的に顔を出し、関係を維持することで、新たな仕事のチャンスが広がります。関係を途絶えさせない努力が、長期的な人脈形成の鍵です。今ある人脈を大切にすることで、他のクライアントを紹介されるなど、新たな出会いが生まれる可能性があります。

CHECK

・受け身にならずに自ら動き続ける
・定期的に連絡を取り、「声をかけやすい人」でい続ける
・継続して関わり続け、長期的な人脈を形成する

人脈は築いたら終わりではなく、活かしてこそ意味がある

多くのフリーランスが人脈を活用して案件を獲得しており、フリーランスにとって人脈は仕事を得る大きな武器になります。

しかし、ただ知り合いを増やすだけでは十分ではありません。人脈ができても仕事につながらない場合は、「この人に頼みたい」と思われるような発信や行動が重要です。

また、一度つながった関係も、放置すれば自然と途切れてしまいます。人脈を意味あるものにするためにも、定期的な連絡や継続的な関わりを意識しながら、価値を提供し合える人脈を育てていきましょう。

【営業ロードマップDL】フリーランス初めての営業活動で案件を獲得|価格設定の考え方とチャネル別営業の実践法

フリーランスになったばかりの方が最も悩むのは、「どうやって案件を獲得すればよいのだろう」という点ではないでしょうか。特にスキルやコネクション、実績がないうちは、営業が上手くいかないことも多いものです。

今回は、フリーランスの案件獲得方法について解説します。具体的なプロセスやどういった手段があるのかなど紹介するので、これから仕事をどんどん取りたい方はぜひ参考にしてください。

フリーランスの営業活動。何から始めるべき?

フリーランスになるにあたって、営業は何から始めればよいのでしょうか。結論、フリーランスの営業活動は、案件獲得ルートを整理するところから始めましょう。

ただし、やみくもに努力しても、時間ばかりが過ぎてしまい実際に仕事を得ることはできません。また、ポートフォリオをまとめる作業も必要です。

例えば、デザイナーの方が「明るくポップなデザインが得意です」と伝えても「明るくポップ」の印象は人によって異なります。

しかし、ポートフォリオがあればクライアントは、依頼した場合にどのようなアウトプットを貰うことができるか具体的に想像でき、依頼に繋がります。

フリーランス営業ロードマップ

副業としてフリーランスの案件を獲得するのか、専業の個人事業主としてフリーランスになるのかで獲得できる案件は異なりますが、いずれにせよ実績を積んでいくことは非常に重要です。

多くの案件をこなし、新しいクライアントに提示できる作品を増やしましょう。

具体的には、まず上図の「実績の積み方」にあるように、知り合いや個人での営業活動を通じて案件を獲得しましょう。

また、まずは正社員やアルバイトとして業界に入り、スキルを高めると同時に実績を作る方法もあります。ある程度の実績が生まれたら、「独立・仕事の取り方」を参考にしてください。

フリーランスの案件獲得のプロセス

フリーランスの案件獲得が、どのようなプロセスで進むか解説します。

案件獲得は直営業・直案件が理想

直案件で仕事が得られると、中抜きをされないため高い報酬を得やすくなります。また、間に人が入らずクライアントと直接やり取りができるので、「クライアントはどのような課題を抱えているのか」「どんなニーズを持っているのか」などをくみ取りやすくなります。

「フリーランスが直案件を獲得する営業手法。案件獲得のチャネルの種類や直営業までのステップを解説」にある通り、直接案件を獲得する方法は複数種類あります。

まずは実績となる場数を踏みポートフォリオの材料に

いくつかの案件をこなしたら、作品をポートフォリオの材料にしましょう。

クライアントからしても、口頭でスキルを説明されるより実際に何を作ったかを確認した方があなたの実力を判断しやすいです。

ポートフォリオには、記載するべき項目や制作にあたってのポイントなどがいくつかあるため、「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」を参考にまとめてみてください。

経験・実績を積むためにも案件マッチングサイトを活用する

駆け出しのフリーランスが案件を獲得するには、マッチングサイトが有効的です。

クライアントと直接やり取りができ、複数の企業に効率的にアプローチできます。また、間に運営が入っているので金銭トラブルを防げる点もメリットです。

「フリーランスの案件マッチングサービスの活用法。案件応募から年収を上げるための案件獲得戦略を解説」にもある通り、クラウドソーシング型やエージェント型などいくつかの種類があるので、まずは2~3個ほど登録してみましょう。

CHECK

・なるべく直営業での案件を獲得すると金銭的なメリットがある
・実績を積んだらポートフォリオにまとめる
・複数のマッチングサイトを使って案件を探すと効率的

駆け出しフリーランスはクラウドソーシング。経験者はエージェントから。

フリーランスとしてまだ実績がない方は、クラウドソーシングを使いましょう。あまり報酬額が高くないものの、未経験でも応募できる案件が多数あります。

経験者の方は、ぜひエージェントを活用してください。高いスキルや豊富なポートフォリオを求められますが、高単価の案件を見つけやすいです。

まずは、1年ほどクラウドソーシングメインで獲得し、少しずつエージェントを活用するとよいでしょう。

フリーランスの仕事が取れるポートフォリオの作り方

フリーランスとしてポートフォリオを作る時には、いくつかのポイントがあります。これから作る方は、以下の3つを抑えましょう。

ポートフォリオは商談相手に即した営業資料としてカスタマイズ

ポートフォリオは一つだけ作って使いまわすのではなく、クライアントに合わせてカスタマイズしましょう。

例えば、フォトグラファーの方が企業のWebサイトに掲載するための写真撮影の案件を獲得するため、個人用に撮影した写真をたくさん見せてもあまり意味がありません。

相手の求めているものとなるべく近い資料を提示してください。

スキルセットベースに何ができる人か汎用的な資料を用意する

ポートフォリオは毎回すべてカスタマイズして作るのではなく、汎用的な部分もあります。

例えば、エンジニアの方であれば、エンジニア歴はどのくらいか、どんな言語が使えるかといった部分はどのクライアント相手にも伝えなくてはなりません。そういった基本情報も、しっかりまとめておきましょう。

実績は定量的な情報として成果と期間を必ず盛り込む

ポートフォリオには、必ず定量的な成果を盛り込みましょう。

例えば、マーケターであれば、「SNS運用を始めて20代からの購入が30%増えた」「コンバージョンが3か月で40%増えた」といった数値が役立ちます。

他にも多数のポイントがあるので、説得力のあるポートフォリオを作るために「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」を参照してください。

CHECK

・ポートフォリオには汎用的な内容をベースにまとめる
・クライアントによってポートフォリオの内容をカスタマイズする
・定量的な数字を盛り込み説得力のあるポートフォリオにする

クライアントワークの実績の記載には許諾を必ず取る

クライアントワークの実績をポートフォリオとして掲載する場合、必ず許諾を取りましょう。勝手に使ってしまうと、契約違反になり賠償金を請求される可能性もあります。

口頭だけではなく、メールやチャットなどのテキストで許諾の証拠を残しておくとベストです。

フリーランスの最大の悩み。正しい価格設定の手法

フリーランスにとって、正しい価格設定は大きな課題です。適切な金額を受け取り、仕事を良いサイクルでまわしていきましょう。

理由のない値下げ・安売りは誰も幸せにならない

理由もなく値下げしても、仕事量と報酬が見合わなくなるだけです。

ライバルより価格優位性が持てて案件が取りやすくなるので一時的にはよいかもしれませんが、安売りは長く続きません。

相場をチェックし、著しく低い価格にするのはやめましょう。

必要な時間数×付加価値込みの時給単価から価格を設定する

まずは作業内容を確認して、どのくらいの時間がかかるのか明らかにしましょう。

その後、自分ならどんなスキルを活かしてどのような付加価値がつけられるのかを考えて時給を設定すると、時間×時給で価格を設定しやすくなります。

市場価格や案件額の平均値は参考程度で盲信しない

相場を知ることは大切ですが、盲信してはいけません。

相場はあくまで相場なので、その中で自分はどのくらいのバリューを発揮できるか考えてください。

正しい価格をつける方法としては、「フリーランスの適正価格の設定方法。正しい価格設定と交渉のポイントを解説」に詳細があります。値付けに困ったらぜひ参考にしてください。

CHECK

・理由なく安売りしても長期的にメリットがない
・納品までにかかる時間と自分の持っている付加価値から単価を設定する
・相場の確認は必要だが、こだわりすぎずに値付けする

初心者の方は、とにかく仕事を得るために時給数百円程度で請けがちですが、絶対にやめましょう。

そういった案件を得ても、フリーランスとして独立できるほどの稼ぎは得られません。そんなことをする時間があれば、スキルを磨いて適切な価格の案件を受けられる実力をつけてください。

付加価値の作り方は自分のポジションを明確にすること

付加価値をつけていくことは、フリーランスとして活躍する上で重要です。

例えば、人事の方が採用業務だけでなく、研修も担当できるようになれば、単価が上がります。

その中で「自分は採用と研修のどちらもできる」というポジションが確立することも、メリットの一つです。クライアントにとってどのようなポジションでいられるか、改めて考えてみましょう。

フリーランス営業ロードマップ

フリーランスの案件獲得チャンネル

フリーランスとして案件を獲得するには、いくつかのチャネルが活用できます。それぞれ、しっかり使い分けられるようにしましょう。

ビジネスマッチングサイトの活用は基本

ビジネスマッチングサイトには、クラウドソーシング型とエージェント型があります。

駆け出しの方はクラウドソーシング型がおすすめで、LancersやCrowdWorksなどに登録しましょうエージェント型はクロスデザイナーやレバテックフリーランスがおすすめです。

具体的な特徴については「フリーランスの案件マッチングサービスの活用法。案件応募から年収を上げるための案件獲得戦略を解説」をご覧ください。

フリーランスの情報発信にSNSを活用しきる

フリーランスはSNSを活用することで、ブランディングやDM経由の案件獲得といった成果につながります。

また、ポートフォリオを投稿することで自分の実績を多くの方に知ってもらえる点もメリットです。

一方で、注意点もあるので、しっかり準備を整えてから運用を始めましょう。「フリーランスのSNS運用。運用の目的を明確にした正しいSNSの使い方を解説」の記事をぜひ参考にしてください。

オフラインの交流会で仕事仲間から案件を獲得する

オフラインの交流会では、様々な職種のフリーランスと出会えます。

孤独になりがちな働き方をする中で仲間に出会えますし、業界の最新情報を知ることも可能です。新しい案件につながることもあるので、「フリーランスの交流会。情報収集や案件獲得に繋がる交流会の探し方や参加方法を解説」を読んでぜひ一度参加してみてください。

CHECK

・まずはビジネスマッチングサイトを使って案件を探す
・SNS経由で案件を獲得できることもある
・交流会ではフリーランス仲間や新しい案件との出会いがある

継続的な案件受注のために、スキル研鑽のためにセミナーを活用

フリーランス向けのセミナーは、案件獲得方法はもちろん、ポートフォリオの作り方やスキルの伸ばし方など様々なことを学べます。

特に、駆け出しの方は役に立つ情報が多いので、ぜひ参加してみましょう。本当に有益なセミナーを見つけてスキルアップなどにつなげるためにも、「フリーランスはセミナーに行くべき?セミナーを受講するメリット・講座の見極め方やおすすめ検索サイトを紹介」をご確認ください。

独立の成功を実感するタイミングとは?

何をもって独立が成功したとするかは人によりますが、月収は一つの基準となります。

家賃や光熱費など一か月にかかるお金をフリーランスの稼ぎだけで得られれば、最初の成功を果たしたと言えるでしょう。

また、「20代 男性 平均年収」など検索すると目安が出てくるので、その数値を上回ったときに次の成功を納めたと言えるかもしれません。その次は、年収1,000万円を超えた段階でもう一段上の成功をしたと判断できるでしょう。

また、自由な働き方ができると成功を実感できるものです。例えば、フルリモート案件だけを獲得すれば、国内・海外問わずどこにいても仕事をすることができます。実際に、ノマドワーカーとして海外を旅しながら働く方もいます。

働く時間も自由で、「早起きが苦手だけど、無理して起きなきゃ……」「深夜まで働かないと……」と無理する必要はありません。納期さえ守れば、何時に働くかは個人の裁量で決められます。自分の生活しやすいリズムで働けるかどうかも、独立が成功したかどうかを判断できる基準の一つとなるでしょう。

フリーランス営業ロードマップ

フリーランスとして案件を獲得するのは、簡単なことではありません。
特に、駆け出しのころはスキルも実績もなく、クライアントに営業しても上手くいかないことばかりです。
しかし、そこで諦めずにマッチングサイトなどを通じて案件をとり、実績をもとにポートフォリオを作ることで次の案件を獲りやすくなります。
SNSを使ったり交流会に出たりといった方法も含めて、様々な手段で仕事を探していきましょう。

フリーランスのクラウドソーシングとエージェントの使い分け|単価・難易度別に選び方と案件獲得のコツ

フリーランスとしてデビューした方の悩みと言えば、「どうやったら仕事を獲得できるんだろう?」「思うように案件が増えない……」といったことではないでしょうか。仕事が少ないと、今後の生活が不安になってしまいますよね。

そこで今回は、フリーランスのために案件獲得サービスをどう使うべきかについてご紹介します。クラウドソーシングとエージェントのどちらがおすすめか、どのように活用すべきか具体的に解説するのでぜひご覧ください。

クラウドソーシングとエージェントどちらを使うべき?

結論から言うと、クラウドソーシングとエージェントは両方の併用をおすすめします。というのも、この2つはそれぞれメリット・デメリットが異なり、自分のスキルやステイタス、求める案件によって使い分けができるからです。

「自分はクラウドソーシングしか使わない」「エージェントだけで仕事を得たい」と決めてしまうと、案件獲得の可能性を能性を狭めてしまいかねません。案件の見つけ方にはこだわりすぎず、獲得した案件の仕事内容にこだわるようにしましょう。

とはいえ、クラウドソーシングもエージェントもサービスの種類が多く、「どれを使えばいいんだろう」と悩んでしまうかもしれません。そんな時はまずは全体的なイメージをつかむことが大切なので、カオスマップを参考にしてみてください。

フリーランスのクラウドソーシング活用

フリーランスとしてクラウドソーシングをどう活用すべきか、向いている人やおすすめのサービスなどをご紹介します。

クラウドソーシングに向いている人

クラウドソーシングに向いているのは、フリーランスとしてデビューしたばかりの方や、これからデビューするために腕試しをしたい方です。エージェントの案件と比べると初心者向けのものが非常に多く、実績がなくてもチャレンジできます。

また、報酬はそれほど高くなくてもよいのでとにかく経験を積みたい方にもおすすめです。今後、高単価案件を獲っていくにはポートフォリオを作ることが必要なので、「実績作りのためなら、安価で簡単な案件をたくさんこなしていきたい」という方はぜひ登録しましょう。

登録しておくべきクラウドソーシングサービス

まずおすすめのクラウドソーシングが、Lancersです。2008年に日本で初めてクラウドソーシングサイトを立ち上げたいわば老舗で、業界のリーディングカンパニーとして活躍しています。

案件数は19,550件と多く(2025年2月時点)、手数料は契約金額の16.5%です。実績に応じてランク制度が設けられているので、仕事をすればするほど次の案件が舞い込みやすくなります。

次におすすめなのが、CrowdWorksです。案件数は13,017件あり、672万人のワーカーが登録しています(2025年2月時点)。

手数料は10万円以下の部分が20%、10万円~20万円の部分が10%、20万円超えの部分が5%と少し複雑ですが、高い案件を獲得すればより多くの取り分を確保できます。

スキルの安売りだけは絶対にしない

初心者OKで求められるハードルが低い案件は、報酬も内容に準じて安くなります。デビューしてすぐの間は、実績作りのためにそういったものを請け負うのは良いでしょう。

しかし、「これではほとんどタダ働きになってしまう」といった案件を受けて自分のスキルを安売りすることだけは避けましょう。クラウドソーシングでは多くの案件が一覧で表示されるため、他と比較して突出して安いものには手を出さないでください。

ほかにも、クラウドソーシングを上手く活用するポイントはいくつかあります。これから登録しようと思っている方や、まだ登録したばかりの方はぜひ情報を集めてみてください。

CHECK

・クラウドソーシングはデビュー間もないフリーランスにおすすめ
・初めはLancersとCrowdWorksに登録するとよい
・簡単で低単価の案件を受けるのはよいが、スキルの安売りはしない

初めのうちは「どのサービスに登録しよう」「どこを選べばいいんだろう」と悩むかもしれませんが、とにかくまずは登録してください。

登録にお金はかかりませんし、使ってみなくては自分にどのサービスが向いているかはわかりません。ただ悩んでいるだけでは絶対に案件を獲得できないので、「まず動いてみる」というフリーランスとして必要な心構えを実行しましょう。

駆け出しフリーランスの実績作りにクラウドソーシングを積極活用

フリーランスとしてデビューしたばかりだと、実績がなく案件が獲りにくいです。そのため、クラウドソーシングを活用してまずは一つ実績を作ってください。

どんどん増えていくうちに案件が獲りやすくなりますし、より高単価なものにも挑戦できるスキルが身につきます。

フリーランスのエージェント活用

フリーランスとしてエージェントをどう活用すべきか、向いている人やおすすめのサービスなどをご紹介します。

エージェントに向いている人

エージェントに向いているのは、フリーランスとして実績を積みスキルを身につけた方です。クラウドソーシングと比べて高単価な案件が多い一方、応募ハードルが高い傾向にあります。

フリーランスとしての実績がなくても、社員時代のポートフォリオが見せられればチャンスはあります。自分のスキルに自信がある方や、1年以上フリーランスとして活動して来た方はぜひ活用してください。

登録しておくべきエージェントサービス

エージェントとして有名なのが、Lancers Agentです。ITエンジニア向けの案件がメインとなり、週4日以上稼働できる案件を紹介してもらえます。

月の報酬が100万円を超える案件もあるため、収入を一気に伸ばしたい方にもおすすめです。

次におすすめなのが、レバテックフリーランスです。

過去2年で新着案件の増加率が160%となっており、クライアント企業数は1万社を超えているため、サイトを見る度に新しい案件を見つけられます。リモート案件も多く、登録者の平均年収が881万円と高額な点もポイントです。

エンドクライアントとエージェント双方に喜ばれる仕事をする

フリーランスの仕事において、クライアントの満足度を高めることは重要です。仕事に納得してもらえればリピートに繋がり、安定した収入を得やすくなります。

加えて、エージェントサービスを利用した場合はエージェントから高評価を得ることも意識しましょう。エージェントは一人でいくつもの案件を抱えているため、「このワーカーなら信頼できる」と思ってもらえれば、新しいクライアントも紹介してもらいやすくなります。

エージェントは上手く利用すれば一気に収入があがるサービスです。ぜひ、ポイントを押さえてしっかり活用してください。

CHECK

・エージェントはクライアントに提示できる実績がある人に向いている
・エージェントサービスの中では、Lancers Agentとレバテックフリーランスがおすすめ
・エージェントとエンドクライアントの両方に喜ばれるとリピートや新しい仕事につながる

エージェントで仕事を得るには、とにかく実績が重要です。これまで参画したプロジェクトを整理し、魅力的なポートフォリオを作りましょう。

案件獲得の際はエージェントに相談し、過去の実績の中でもどういった点を特にPRすべきか確認すると、クライアントに好印象を残しやすくなります。

案件獲得のコツは何でどういう貢献ができる人材か。明確に打ち出す

クライアントには、「こういう人に来てほしい」という要望があります。あなたがその人材として適切かどうか判断できなければ、仕事は依頼されません。

自分の積み重ねてきた実績と合わせて、どんなスキルがありどのような仕事ができるかをしっかりアピールしましょう。

また、エージェントはクラウドソーシングよりも職種に特化しているサービスが多いです。自分の職種にはどんなエージェントサービスがあるのか、事前に確認することで無駄を省けます。

数あるサービスで自分に合ったサービスを選ぶには?

クラウドソーシングもエージェントも、数多くの種類があります。その中で自分にあったものをどうすれば選べるのか、どうすれば上手く活用できるのか、ポイントを解説します。

実際に案件が多くライバルが少なく、受注確率が高いサービスを選ぶ

1つ目のポイントは、案件数の多さです。案件の数が少ないと選択肢が狭まり、自分にあった仕事を見つけにくくなってしまいます。全体の案件数ではなく自分の応募したい職種の案件がどのくらいあるかチェックしましょう。

2つ目のポイントは、ライバルの少なさです。クラウドソーシングは他にどのくらいのユーザーが応募しているか見ることが多いので、なるべく応募数が少ないものを選んでください。エージェントの場合は、他に何人くらい候補者がいるか聞いてみてください。

3つ目のポイントは、受注確率の高さです。クラウドソーシングでは、過去の受注履歴を見ることができます。発注だけ出して実際にワーカーが確定しないままになっている案件が多いクライアントは、おすすめできません。

サービスの併用もOK。ただし実稼働のチャネルは絞る

4つ目のポイントは、実稼働のチャネルを絞ることです。基本的にクラウドソーシングもエージェントも登録は無料なので、たくさん見てみてください。しかし、実際に使うのは2つか3つくらいに絞るとよいでしょう。あまりに多すぎるとどのサービスのどの案件が動いているか管理しにくくなり、抜け漏れが発生しやすくなります。

サービス選びに困ったら、ぜひ以下のカオスマップを参考にしてみてください。

今回は、フリーランスの仕事探し手段について解説しました。まずはクラウドソーシングから始めて、実力と実績がついてきたらエージェントを利用しましょう。どちらを使うときも、まずは色々なところに登録してみて、自分が使いやすいと思ったサービスを2~3種類に絞りしっかりと活用していきましょう。

フリーランスのマッチングサービスの使い方|失敗しないサイト選び方と案件つなげる営業のコツ

今回は、フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方向けに、フリーランスがビジネスマッチングを利用するメリットや、マッチングサービスの種類、利用する際の注意点、有効な活用方法などをお伝えします。

フリーランスがビジネスマッチングサービスを使う1番のメリットは案件獲得の工数削減です。職種や働き方など特徴を持ったサービスがたくさんあるので、自分にマッチするものをぜひ活用してください。そして安定的に案件を受注して、長く活躍できるフリーランスを目指しましょう。

フリーランス向けマッチングサービスの最大のメリットは時短

フリーランスの案件獲得の方法はいくつかありますが、その中でマッチングサービスを利用する最大のメリットは時短できることです。クライアントのサイトから直接アプローチする、SNSに自己紹介を掲載しておいてクライアントからの発注を待つ、ポートフォリオを作成して交流会で直接提案するなどと違い、マッチングサービスは、サイト上で一括で案件を検索して、まとめて応募できます。サイトごとにマイページがあり、応募している案件の進捗状況なども管理できるので、案件管理も効率化できるでしょう。

効率的に複数の企業の案件にアプローチできる

マッチングサービスを使うと、興味のある案件を一括で検索でき、その中で気になったものには複数・同時に応募できます。1件1件、自分で案件を探すのとは違い、効率的にアプローチできるでしょう。時間の面でも、アプローチできる数の面からも、マッチングサービスを使うメリットは大きいでしょう。

金銭・契約のトラブルを防ぐことにつながる

クライアントと直接契約をする場合、金額や納期、業務範囲、責任範囲などの契約はフリーランス自身が締結します。一方マッチングサービスは、マッチング会社がフリーランスとクライアントの間に入ってくれるので、万が一のトラブルが防げます。金額の交渉など特にトラブルにつながりやすい点も、マッチング会社が仲介してくれるので安心して受注できるでしょう。

CHECK

・フリーランスがマッチングサービスを使う1番のメリットは「時短」
・マッチングサービスを使えば、一括で案件検索、応募ができるので効率的
・金額面などトラブルにつながりやすい点も、マッチング会社が間に入るので安心

フリーランス向けビジネスマッチングサービス種類ごとのおすすめサービス

マッチングサービスにはさまざまな種類があります。案件数・ジャンルともに多いクラウドソーシング型、専任の担当者が自分にマッチした案件を紹介してくれるエージェント型、サイトに過去の実績を登録してオファーを待つポートフォリオ型、プラットフォーム上でクライアントと直接やり取りをするダイレクト型、フリーランス同士のつながりづくりが目的のコミュニティ型。それぞれ代表的なサービスを紹介しますので、自分に合うものを見つけてください。

案件の種類が豊富なクラウドソーシング型

クラウドソーシング型は、業界、職種、単価など案件の種類が特に豊富です。企画系の上流工程の業務から、データ入力などライトなものまで、かかわれる領域の幅の広さも特徴。まずは初心者でも取り組みやすいものから始めて、徐々にレベル感を上げていくのがおすすめです。

Lancers(ランサーズ)

日本初のクラウドソーシングサイトとして2008年にスタート。エンジニア、デザイナー、ライターなどのクリエイティブ職種、営業、企画、コンサルタント、リサーチャー、広報、経理、人事などのビジネス専門職、入力代行、アンケート回答、口コミ作成などの作業関連の職種まで、350種類以上の幅広い仕事があります。求人数が多いため、フリーランスとして駆け出しの方もチャレンジしやすい案件が見つかりやすいでしょう。また単発の案件からプロジェクト型のものまで取り扱っているので、まずは単発の業務から始めて信頼関係を作り、継続的な案件の獲得につなげていくこともできます。(出典:https://www.lancers.jp/

CrowdWorks(クラウドワークス)

480万人が登録する業界ナンバーワンのクラウドソーシングサービスです。利用企業も大企業・政府をはじめ全国78万社以上。ホームページ作成・サイト構築、ロゴ作成、記事制作・ライティング、ソフトウェア・アプリ開発、データ入力など、作業系の業務から専門スキルが必要なものまで250種類以上の仕事があります。ランサーズ同様に、取り扱っているジャンルの広さと求人数の多さが特徴です。フリーランスとして駆け出しの方は、自分が取り組みやすい案件から始めて、そこからレベルや単価を上げた求人にチャレンジしていけるでしょう。(出典: https://crowdworks.jp/

案件の紹介や面接同行などサポートが手厚いエージェント型

エージェント型は、キャリアアドバイザーなどと呼ばれる担当者が案件を紹介してくれるサービスです。スキルや希望にマッチした案件を紹介してくれるので、自分で探す必要はありません。サービスによっては面接の同席や、条件の交渉をしてくれることもあるので、特にフリーランスとして活動を始めたばかりの方は安心して利用できるでしょう。

クロスデザイナー

フリーランスデザイナーや業務委託デザイナーを中心としたクリエイティブ業界の求人を取り扱うエージェントサービスです。登録しているデザイナーは7,000人以上。フルリモート勤務や週3日など柔軟な働き方の案件や、スタートアップから大手企業の新規事業開発案件まで、幅広い案件を紹介しています。(出典:https://www.xdesigner.jp/

レバテックフリーランス

国内最大級フリーランスエージェントのレバテックフリーランスは、IT・Web系のフリーランスを支援するエージェントサービスです。取引社は10,000社以上、契約の更新率は93%と高いです。案件の多くは大手企業から直接受けているため業界トップクラスの高単価が実現されています。(出典:https://freelance.levtech.jp/

自身の作品からオファーをもらうポートフォリオ型

特にデザイナー・クリエイターにおすすめなのがポートフォリオ型。自分の作品をポートフォリオとしてまとめてサイト上に掲載しておき、それを見たクライアントからオファーが届きます。ポートフォリオの作成をサポートしてくれるサービスもあるので、作成の仕方が分からない、きれいに見せられないという方は活用してみてください。

vivivit

ポートフォリオでしごとにつながるデザイナーとして生きるすべての人のパートナー」として打ち出すマッチングサービス。ポートフォリオの作成サポートが充実しています。クリエイターがポートフォリオを作成・掲載して、クライアントからオファーが届きます。(出典:https://www.vivivit.com/

発注者との直接やり取りでミスマッチが少ないダイレクト型

ダイレクト型は、フリーランスとクライアントがプラットフォーム上で直接やり取りをします。案件の業務内容や報酬、働き方、稼働時間、応募に必要な経験・スキルなども細かく記載されていて、その内容をもとに応募できるので、ミスマッチが少ないでしょう。

SOKUDAN(ソクダン)

上場企業からスタートアップまでの、デザイナー、エンジニア、マーケティング、営業、事業企画など幅広い案件があります。案件の平均単価が32.1万円と経験値のあるフリーランス向けの案件が多いのも特徴。また、会員限定の福利厚生プログラムも用意されています。(出典:https://sokudan.work/

Wantedly(ウォンテッドリー)

企業のミッションや価値観への「共感」でマッチングするプラットフォームサービスです。350万人が利用するビジネスSNS。フリーランスのほか正社員の案件も多く取り扱われています。求人広告とは違い給与条件の記載がNGにされています。代わりに「理念や文化、考え方」で差別化が図られています。(出典:https://www.wantedly.com/

オフライン交流会や悩み相談もできるコミュニティ型

フリーランス同士のつながりづくりの場として活用されるコミュニティですが、この中で案件マッチングができるサービスもあります。フリーランスとしての活躍を支援することを目的としているコミュニティが多いので、案件獲得だけではなく、悩み相談など、フリーランスとして活動するためのさまざまなサポートが用意されているのが特徴です。

フリーランス協会

自分の名前で仕事をしたい人のためのインフラ&コミュニティ。案件獲得に加えて、メルマガでの情報収集や、スキルアップ講習、コミュニティへの参加、税務・法務関連のサポート、コワーキングスペースの優待利用などができます。有料会員になると、賠償責任や弁護士費用の保険などフリーランスとして活躍するための手厚いサポートが受けられます。(出典:https://www.freelance-jp.org/

FreelanceNow(フリーランスナウ)

5,000人以上が所属する日本最大級の実名制フリーランスコミュニティ。「仕事とつながる、仲間とつながる」というビジョンのもと運営されています。クローズドのFacebookグループにてフリーランス同士がやり取りしています。(出典:https://freelancenow.discussionpartners.net/

CHECK

・豊富な案件から探せるクラウドソーシング型。クライアントと直接やり取りできるダイレクト型
・案件マッチングや案件獲得後のサポートも受けたい人はエージェント型やコミュニティ型
・デザイナー、クリエイターに特におすすめなのがポートフォリオ型

マッチングサービスには種類は複数・サービスは1つに絞り登録する

たとえば「ITエンジニアであればエージェント型とコミュニティ型」「クリエイターであればポートフォリオ型」など、職種にもよって相性のよいマッチングサービスがあります。そのうえで、注力して使うサービスは1つに絞ることをおすすめします。フリーランスとして長く活動していくためには、目先の売上ではなく、継続的に案件を受注して長期的に単価を上げていくことが大切です。

そのためにも、マッチングサービスを1つに絞り、実績や評価を1カ所にまとめておきましょう。複数のマッチングサービスで案件を受けてしまうと、せっかくの実績が分散してしまい、クライアントから一部の成果でしか評価されなくなってしまいます。ただし、コミュニティ型だけは例外です。

コミュニティ型は案件マッチング以外にも、フリーランス同士のつながりやノウハウ共有、フリーランスとして活躍するためのさまざまなサポートなどがあるので、うまく併用していきましょう。

フリーランス向けマッチングサービスを選ぶ際の優先順位

マッチングサービスを1つに絞る際の優先順位をお伝えします。「案件が多いから」「ほかのフリーランスが使っているから」などの観点ではなく、「自分に合った」サービスを選ぶのがポイント。自分の職種やスキルのレベル、希望の働き方などがかなうサービスを選びましょう。

自身の今の職種やスキル感と合うサービスかどうかをまず確認

マッチングサービスの種類によって、取り扱いの多い職種やスキルのレベル感が異なります。たとえばデザイナーであれば、エンジニアなどの案件が多いサービスで探すのではなく、デザイナー案件が多いものを選びましょう。

またフリーランスとして駆け出しの人が、レベル感の高い案件の多いサービスをいきなり使うのもおすすめしません。自分のスキルで問題なく対応できる案件の多いマッチングサービスを活用して、確実に実績を積みレベルを上げていきましょう。

常駐やリモート・週2稼働か週5稼働など働き方と合う案件があるサービスか確認

取り扱う案件の働き方もマッチングサービスによって特徴があります。アフターコロナの中でオフィス常駐を希望する企業も増えているので、リモートを希望するのであれば、リモート案件に特化したサービスの利用をおすすめします。

また、稼働日数もさまざま。ほぼ正社員と同じように週5日フルで稼働できる人を対象にしているサービスもあります。

自分がトータルでどれぐらい稼働できるのか、また1つの案件に集中的に取り組みたいのか、複数の案件にチャレンジしたいのかによっても受けられる稼働日数が変わるので、事前に決めておきましょう。

案件数や取引先の数を登録者数で割ったサービス単位の競合性を確認

単に案件数が多いマッチングサービスを使えばいいというわけではありません。案件が多い大きなサービスほど利用者も多くなります。

公開されている案件数と利用者数を計算して、1案件あたりの倍率を出してみてください。そうすることで、ライバルがどのぐらいいるのか、案件が受注しやすいかどうかが見えてきます。

大手のサービスは外さずに登録しておくと無難

マッチングサービスはそれぞれ特徴がありますが、大手のサービスには登録しておくことをおすすめします。職種などが限定されたサービスにもメリットはありますが、求人の網羅性という点で、やはり大手のものは登録しておくのがよいでしょう。

恒常的に大手サービスを使いながら、職種や働き方に特徴があるサービスも併用してみてください。

CHECK

・利用するサービスはできる限り絞り、そこに実績を集約していく
・自分の職種やスキルレベル、希望の働き方がかなうマッチングサービスを選ぶ
・求人の網羅性の観点から大手サービスは登録するのがおすすめ

マッチングサービスを活用した年収を上げるための案件獲得戦略

フリーランスとして長く活躍するためには、徐々に年収を上げていくことも大事なポイントです。マッチングサービスを活用して年収を上げていくために戦略的に案件を獲得していきましょう。

期間が長く、かかわる範囲が広いものは単価は高い傾向です。そういった案件を受けられるフリーランスになるためには自分自身のスキルアップと売り込みが大切です。

長期案件・大規模案件にエントリーして案件の難易度を上げる

当然ながらかかわる期間が長く、規模が大きい案件ほど単価は高くなります。マッチングサービスで、できるだけ長期間・大規模の案件を見つけて応募しましょう。

すぐに受注につながらなくても、まずは積極的にエントリーするところから始めてください。そういった視点で案件を探していくと、単価の高い業務が具体的にイメージできて、そこに向けたスキルアップのモチベーションになるでしょう。

長期案件・大規模案件で一緒に働いたメンバーのスキルセットを身につける

長期・大規模案件はプロジェクトのものが多いので、ほかのフリーランスと一緒に進めることも多いでしょう。その際は、自分よりレイヤーが上の業務を担っているメンバーのスキルを、次は自分が身に着けられるように意識してください。

たとえば最初は、いちデザイナーとしてかかわったのであれば、次はディレクター、プロデューサーの役割を担っていくイメージです。長期・大規模のプロジェクト案件は、次の目標となる人を具体的に見つけられるメリットもあるので、ぜひ積極的にチャレンジしましょう。

成果や評価・評判をポートフォリオにしてダイレクト型の案件で営業提案をする

案件の成果やクライアントからの評価は、漏れなくポートフォリオに記載してください。そしてそれをもとに、ダイレクト型のマッチングサービスで直接クライアントに営業提案していきましょう。

過去の業務経験が次の案件獲得のための材料になっていきます。エージェント型など人を介するサービスはその分、クライアントから支払われるサービス提供会社へのフィーの割合が高くなります。仲介の手間がより少ないダイレクト型のほうがフリーランスの報酬割合は高くなるので、実績ができたらどんどん自分で売り込みをしていきましょう。

CHECK

・単価の高い長期間・大規模案件にまずはエントリーするところから始める
・長期間・大規模のプロジェクト案件は、次の目標となる人を具体的に見つけられるメリットも
・実績をポートフォリオにまとめて、ダイレクト型サービスで売り込む

フリーランスがマッチングサービスを使う1番のメリットは案件獲得の「時短」です。自分にマッチするサービスに絞って利用して実績を着実に積み上げ、より高単価の案件を継続的に獲得していける状態を目指しましょう。そのためには、自分自身のスキルアップも欠かせません。プロジェクト案件にも積極的にチャレンジして、フリーランスとしての市場価値を高めていきましょう。

フリーランスの直案件の営業|価格交渉・営業時の注意点・信頼構築のコツや契約時の注意点

「フリーランスとして独立したいけど、どうやって案件獲得をすればいいか分からない」「営業経験がないので、案件獲得に自信がない」「すでにフリーランスとして活動していて、案件紹介サービス経由で業務を受けている。今後、直案件に切り替えたいけど、やり方が分からない」。こんなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。今回は、フリーランスの方が案件獲得をするための方法をお伝えします。

直営業以外にもフリーランスの案件獲得の方法はさまざまありますが、中でも直案件の獲得を強くおすすめします。直案件を受け続けるためのポイントを知り、フリーランスとして継続的に活躍していきましょう。

フリーランスの案件獲得は直営業・直案件が理想的

フリーランスの案件獲得は「直営業・直案件」が理想的です。フリーランス向けの案件紹介サービスはたくさんありますが、その場合マージンを除いた分が本人の収入となります。直営業・直案件であれば、契約した金額がそのまま入ってくるので、収入面を考えると「直営業・直案件」が理想的です。

とはいえ、これまで営業経験がなく、営業が苦手な場合、自分で案件獲得をするのは難しいと考える方も多いはず。しかし直案件の獲得は、新規に営業をかけて獲得をする方法だけではありません。たとえば知人の紹介、リピートやアップセルなどもあります。これらは営業経験の豊富さや、得意・不得意にかかわらずできること。手順を踏めば案件獲得につながるので、この後お伝えする内容に沿って進めてみてくださいね。

フリーランスの案件獲得のアプローチ方法

では、ここからフリーランスの案件獲得の具体的なアプローチ方法をお伝えしていきます。自分にできそうなものからぜひ取り組んでみてくださいね。

ブログやSNSで情報発信をする

1つ目は、ブログやSNSで情報発信をする方法です。自分のアカウントで、対応可能な業務内容や得意領域、また過去の実績などをアピールしましょう。ただし、ブログやSNSは発注者から必ず見てもらえるわけではないので、こまめに更新し、検索されやすいキーワードを意識するなど、見つけてもらえるように工夫が必要です。

営業メールでアプローチする

次は、発注者に直接メールを送ってアプローチする方法です。自分が受けられそうな案件を探して、企業HPの問い合わせなどからメールを送ります。案件を探す時間がある程度かかることや、問い合わせからのメールは反応率が低いため、数をこなす必要があるでしょう。

求人サイトからアプローチをする

続いて、求人サイトに掲載している企業にアプローチする方法です。求人を掲載しているということはそのポジションの人材を探しているということ。正社員採用の求人サイトであっても、業務委託の契約が取れる可能性もあるので、企業HPなどからアプローチしてみましょう。

勤めていた会社に連絡をする

次にお伝えするのは、勤めていた会社に連絡をする方法です。勤めていた会社であれば、つながりもあるので、業務を依頼してほしいという相談もしやすいでしょう。ただし、必ずしも自分が対応できる業務があるとは限らないので、社内状況などを確認のうえ連絡してみましょう。

知人・友人に相談する

知人・友人に相談する方法もあります。現在フリーランスとしてこんな業務を受けている、というような近況報告も兼ねて、依頼してもらえそうな案件があれば連絡してほしいと伝えてみましょう。

交流会・セミナーに参加する

続いて、交流会・セミナーに参加する方法です。フリーランスの交流会や、職種ごとのセミナーなどでのつながりが案件獲得に結びつくことがあります。交流やインプットを目的としたものが多いので、必ず案件獲得できるというわけではありませんが、同じような状況の人たちとの縁が案件獲得につながることもあるので、積極的に参加してみましょう。

クラウドソーシングやエージェントを活用する

最後は、クラウドソーシングやエージェントを活用する方法です。こちらは直案件ではありませんが、これらをきっかけにリピートやアップセルが受注できる可能性もあります。次の章で具体的なサービスをいくつかご紹介しますので参考にしてみてください。

CHECK

フリーランスの案件獲得は収入面を考えると、直営業・直案件が理想的
直案件の獲得方法には、営業経験がなかったり、営業が苦手でもできるものがある
自分に合っているものから取り組んでみるのがおすすめ

経験・実績を積むためにも積極的に活用したいサービス

直案件を獲得したものの、まだ実績がないという方におすすめしたいのが、フリーランス案件のマッチングサービスです。これらは各サービス会社を経由するためマージンが発生しますが、これから直案件を獲得していくための実績づくりができます。いくつか併用するのもOKなので、各サービスの特徴を踏まえて利用してみてくださいね。ここで受けた案件をきっかけにリピートやアップセルを依頼されることもあるので、ぜひ積極的に活用してみてください。

クラウドソーシングサービスの利用

クラウドソーシングサービスについて、「単価が低い案件が多いのでは…」「案件の質があまりよくないのでは…」というような印象を持っている方もいるかもしれません。しかし、まずは経験を積んでポートフォリオに記載できる実績を増やし、スキルを磨いていくためにはおすすめのサービスです。

CrowdWorks(クラウドワークス)

クラウドワークスは、480万人が登録する業界ナンバーワンのクラウドソーシングサービスです。利用企業も大企業・政府をはじめ全国78万社以上。ホームページ作成・サイト構築、ロゴ作成、記事制作・ライティング、ソフトウェア・アプリ開発、データ入力など、作業系の業務から専門スキルが必要なものまで250種類以上の仕事があります。

Lancers(ランサーズ)

ランサーズは、日本初のクラウドソーシングサイトとして2008年にスタート。エンジニア、デザイナー、ライターなどのクリエイティブ職種、営業、企画、コンサルタント、リサーチャー、広報、経理、人事などのビジネス専門職、入力代行、アンケート回答、口コミ作成などの作業関連の職種まで、350種類以上の幅広い仕事があります。

coconala(ココナラ)

ココナラは、ビジネスからプライベート利用まで、個人のスキルを気軽に売り買いできる日本最大級のスキルマーケットです。イラスト・漫画制作や占い・悩み相談など、得意なスキルが活かせる案件が多いのも特徴です。このほか、WEBサイト制作・デザイン、マーケティングなどの案件もあります。

フリーランスエージェントサービスの活用

Workship(ワークシップ)

デザイナー案件が多いワークシップ。幅広い職種&働き方がかなう、フリーランス・副業人材専門の求人・案件検索プラットフォームです。登録者は50,900人、登録企業は1,200社、案件は2,900件にのぼります。エージェントサービスとプラットフォームサービスの両方の機能があり、デジタル領域を中心に、デザイナー、エンジニア、マーケター、編集者、人事、広報などさまざまな職種の案件があります。

Midworks

エンド/Slerのエンジニア案件が中心のMidworksは、IT系フリーランスエンジニア専門のエージェントサービスです。エンド/Sler直案件が全体の約70%を占めていて、利用者の平均年収は840万円以上。年収アップの事例も多いのが特徴です。公開案件は10,000件以上。また非公開の案件が全体案件数の80%を占めています。エンジニア案件のほか、WEBデザイナーやWEBディレクターの案件も紹介可能です。

ATTENTION

Midworks

レバテックフリーランス

国内最大級フリーランスエージェントのレバテックフリーランスは、IT・Web系のフリーランスエンジニアを支援するエージェントサービスです。取引社は10,000社以上、契約の更新率は93%です。案件の多くは大手企業から直接受けているため業界トップクラスの高単価が実現できています。ITコンサルタントから、インフラ、データエンジニアなど、エンジニア求人に特化しています。

ITプロパートナーズ

エンジニア職種が中心ながら、デザイナーやマーケターの案件も取り扱っているITプロパートナーズ。IT起業家・フリーランスの自立を支える仕事の紹介サービスです。利用企業数2,000社以上で、スタートアップ、ベンチャーの案件が多いのが特徴。週2~3日の案件数はフリーランスエージェントの中でも随一です。間に仲介会社を挟まず、直接クライアントと契約しているため高単価な案件が多くなっています。

フリーランスが直案件を獲得するまでのロードマップ

前章でフリーランス案件のマッチングサービスをご紹介しましたが、ここからあらためて直案件を獲得するまでのロードマップをお伝えします。最初の1歩から、継続的に案件を受けるための方法までまとめていますので、ぜひ以下の流れに沿って直案件の獲得に向けて動き出してみてください。

自分が提供できる価値の棚卸しをする

まず初めに取り組んでいただきたいのが「自分が提供できる価値」の棚卸しです。ここが明確でないと、企業への売り込みもできませんし、自分で案件を探す際もどんな案件に応募すればいいか分からない状態になってしまいます。これまでやってきたことを振り返って身に着いたスキルを整理し、フリーランスとして活躍するために新たに学んだ知識やスキルがあればそれらを言語化しながら、自分は何が提供できるのか棚卸しをしてみましょう。

自分にとっては当たり前と思うようなスキルも、市場や企業からすると価値が高いというケースもあります。持っている知識やスキルを漏れなく、ていねいに洗い出していきましょう。

ポートフォリオを整理・作成する

次はポートフォリオの作成です。ポートフォリオとは、これまでの実績や制作物、かかわったWEBサイトなどをまとめた資料のこと。特にデザイナーなどクリエイティブ領域のフリーランスには欠かせないものです。作成のポイントは「技術力・スキルが分かる」「制作物へのこだわりが伝わる」「どんな成果が出せるか分かる」という3点。以下の動画でポートフォリオの作り方やポイントを詳しく解説していますので、こちらも参考にしながら案件獲得につながるポートフォリオを作成してください。

即受注・採用 ポートフォリオ完全攻略

クラウドソーシングやエージェントを経由して案件に応募する

自分が提供できる価値が整理できて、ポートフォリオが完成したら、次は実績づくりを進めましょう。最初から直案件を獲得するのはなかなか難しいので、クラウドソーシングやエージェント経由で案件に応募してみましょう。サービスごとに、案件の多い職種や業界など特徴があるので、自分にマッチしたものを利用してみてください。また、ひとつのサービスだけではなかなか決まらないケースもあるので、複数のサービスを利用するのがおすすめです。具体的なマッチングサービスは前章(「経験・実績を積む意味でも積極的に活用したいサービス」)を参考にしてみてください。

サービス経由で多様なジャンルの企業案件で実績を積む

フリーランス案件のマッチングサービス経由では、ぜひ多様なジャンルの企業案件を受けて実績を積んでください。得意な領域はもちろん、これまで取り組んだことのない業務でも、自分の知識やスキルを活かせるものがあればぜひチャレンジしてみてください。少しずつ幅を広げて、いろんなジャンルの案件が受けられるようになると、継続的な案件獲得にもつながっていきます。また、多様な案件を経験することで、自分の得意領域も分かってきます。そこを直接営業する際の“売り”にしていくこともできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

実績をもとに直接営業をしてみる

マッチングサービス経由で実績を積んだら、それをもとに直接営業をしていきましょう。前段(「フリーランスの案件獲得のアプローチ方法」)でもご紹介したように、営業メールを送ったり、勤めていた会社に連絡をするなどの方法でアプローチしましょう。自分の得意領域が活かせそうな企業や、興味・関心のある事業を展開している企業などリサーチしてみてください。すぐにでも営業できる先があり、営業が得意という方は、マッチングサービス経由での実績づくりを待たずにぜひ営業活動を始めてみてください。

クライアントから紹介やリピートを受ける

直接営業をして、直案件をもらえるようになったら、次は継続していくことが大切です。まずは今、受けているクライアントからリピートしてもらうこと。そして、そのクライアントから別の案件や企業を紹介してもらえるようになるとベストです。リピートや紹介につながるということは、クライアントが成果を評価して、信頼してくれているということ。そういった関係性を築けるように業務に取り組むこともフリーランスとして案件獲得をし続けていくために重要です。

また、リピートや紹介の案件は、信頼関係ができた相手との仕事なのでコミュニケーションの取りやすさもありますし、こちらの得意領域を理解したうえでの発注なので、成果も出しやすくなるでしょう。こちらから営業をかけずとも、紹介がつながって安定的に案件獲得できる状態は目指すゴールのひとつです。

CHECK

直案件を受けるための第1歩は、自分が提供できる価値の棚卸し
ポートフォリオをもとにエージェント経由で案件を受けて多様なジャンルで経験を積む
実績をもとに直案件を受けていき、紹介やリピートをもらい続けられるように成果を出す

フリーランスが案件獲得で注意すべきこと

ここまで、フリーランスの案件獲得の方法についてお伝えしてきましたが、最後に案件を獲得するにあたって注意すべきことをまとめます。こんなはずではなかったという思わぬトラブルを招くことがないよう、以下の点に注意してください。

諦めずにまずは場数を踏む

1つ目は、まずはとにかく場数を踏むということです。営業をかけてもなかなか反応がなく、エージェント経由で応募しても選考が通らない、ひとつ案件を受けてもリピートや紹介につながらないというようなこともあるでしょう。でも、特にフリーランスとして活動を始めたばかりのころは、諦めずに場数を踏むことを意識してみてください。

案件獲得だけを目的に安易な安売りはしない

2つ目は、安易な安売りはしないということです。案件がなかなか獲得できないと、金額を下げてでも受注がほしいと思うこともあるでしょう。でも、そこで安易に値下げをしてしまうと、仮に継続してもらえたとしてもそのまま安い金額で受け続けることになってしまいます。また、別の案件を獲得しにいく際も、その金額が基準となってしまって単価を上げていくのが難しくなってしまうでしょう。適正な金額で受注することを心がけてください。

トラブルを避けるためにも契約書は必ず結ぶ

最後は、クライアントとは必ず契約書を結ぶということです。特に直案件の場合は、フリーランスとクライアントが直接契約を結ぶ必要があります。トラブルを避けるためにも、業務内容や期間、報酬、成果物などを、契約書としてきちんと締結しましょう。

CHECK

なかなか案件獲得ができなくても、諦めずに場数を踏む
安易な安売りはせず、適正な金額で案件を獲得する
業務内容や期間、報酬などを明記した契約書を必ず締結する

フリーランスの案件獲得は、直営業・直案件が理想的です。そのための方法やポイントをお伝えしてきました。とはいえ、直営業・直案件がすぐに取れる人はごくわずか。まずは少しずつ実績をつくることが大切です。そこから紹介につながり、直営業の武器となるポートフォリオに記載できる経験が増えていきます。実績づくりのために、クラウドソーシングなどのサービスを利用するのもおすすめです。クラウドソーシングサービスの利用に抵抗のある方もいるかもしれませんが、豊富な案件の中から自分に合ったものを選択でき、スキルのレベルに合わせた案件に取り組めるというメリットもあります。自分に合ったやり方で、できることから、ぜひ取り組んでみてくださいね。

Exit mobile version