フリーランスの仕事につながるポートフォリオの作り方|案件獲得ができる実績・価格・著作権の記載ポイントを解説

今回は、フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方向けに、フリーランスの実績をまとめるポートフォリオの必要性や記載のポイント、作成に便利なツールについてお伝えします。

フリーランスとして活動するにあたって欠かせないポートフォリオ。履歴書であり、営業資料でもあるので、案件獲得につながるものにすることがポイントです。ほかのフリーランスと比較されることを想定して、実績や信頼感をしっかりアピールできるものを作りましょう。

仕事がくるポートフォリオは商談相手に即した営業資料

ポートフォリオは、クライアントから「この人に仕事を依頼しよう」と思ってもらうための営業資料なので、ただやみくもに実績を載せるだけでは不十分です。どういった場面で、誰に見せるものなのかを考えて作成しましょう。そして、ポートフォリオの1番の目的は案件獲得につなげること。自分がアピールしたいスキルや、もっとも成果につながった案件など、戦略的に作成する必要があります。具体的な書き方や書くべき内容は後述しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

履歴書・営業資料としてのポートフォリオの役割

案件を獲得するためには、フリーランスとしての信頼感や実績を伝える必要があります。新規でフリーランスに業務を依頼しようとするクライアントは、その人がどんな人なのか、どんな実績があるのかという情報を元に判断します。そのため、ポートフォリオは履歴書であり、営業資料としても活用できるものにしましょう。

新しい顧客の開拓ツール

クライアントが仕事を依頼しようとする際は、複数のフリーランスを比較検討することが多いでしょう。その判断材料となるのがポートフォリオです。ほかの人と比較されることを念頭に、これまでの実績や得意なこと、単価などがしっかり伝わるような内容にすることが大切です。新しい顧客がしっかり開拓できるものにしましょう。

ブランドの確立ツール

自分のブランドを確立することもポートフォリオの役割です。たとえばデザイナーであれば、得意なデザインのトーンや扱う商材のジャンルなどを分かりやすくまとめましょう。そうすることで、ほかのフリーランスと異なる自分のポジションを明確にすることができます。クライアントも業務を依頼しやすくなるでしょう。

CHECK

・ポートフォリオはフリーランスの新規案件獲得のために欠かせないツール
・履歴書、かつ営業資料として活用できる内容にするのがポイント
・ほかのフリーランスと比較されることを念頭に、自分のブランディングする

フリーランス 実績・ポートフォリオに記載する項目

履歴書と営業資料を兼ねたポートフォリオにするために記載すべき項目をお伝えします。ポートフォリオ全体を通して意識したいのは、フリーランスとしての信頼感を伝えることと、得意領域や具体的に依頼できる業務内容を明確にすることです。項目ごとの注意点を参考にしながら作成してください。

プロフィールは何がどこでできる人かを端的に

ポートフォリオには自己紹介の役割もあるので、まずはプロフィールを書きましょう。項目は以下を参考にしてください。

  • 顔写真
  • 氏名
  • 年齢
  • 出身地や活動拠点
  • 経歴
  • 連絡先
  • HPやSNSなどのURL

スキルは得意領域に絞り必要最低限に

保有しているスキルや使用できるツールは得意領域に絞って書きましょう。持っている資格などをやみくもに記載すると、逆に何ができる人なのかが分かりにくくなり、クライアントが仕事を依頼しにくくなってしまいます。クライアントは、依頼したい業務に対してピンポイントでスキルを持っている人を求めています。業務の種類ごとにポートフォリオを分けて用意するなど、1つのポートフォリオ内では、「これができる人」と分かるものを意識しましょう。

実績は成果や制作・必要期間を定量的に

ポートフォリオに欠かせないのが実績です。こちらもやってきた仕事を網羅的に書くのではなく、領域を絞ってまとめましょう。またクライアントが気にするのが、かかわった仕事の成果と、その業務にかけた期間です。この2点は案件ごとに定量的に記載してください。

対応可能なサービスやコスト感を明瞭に

どんなサービスを、どれぐらいの費用で対応できるのかを明確に記載しましょう。コストを明記しておくことで、クライアントが業務を依頼するかどうか判断しやすくなります。加えて、費用にまつわる後々のトラブルを防ぐことにもつながります。

ポートフォリオには必ず出典元を明確に

自分が制作したものだったとしても、すでに一般に公開されているものは出典元の記載が必要です。この後、クライアントへの許諾や著作権について詳しくお伝えしますが、出典元を明記することで許可がいらないとされていますので、トラブルを避けるためにも出典元はしっかり記載しましょう。

CHECK

・ポートフォリオには、プロフィール、スキル、実績をまとめる
・スキルは得意領域に絞り、「何ができる人なのか」を明確にする
・実績は成果や必要期間と合わせて、コストや出典元も明記する

クライアントワークのポートフォリオに許諾は必須

過去の実績としてクライアントワークの制作物を記載する場合、必ず許可を取りましょう。案件によってクライアントが非公開としていることもあります。無許可で掲載した場合、著作権違反などのトラブルになる可能性もあるので注意が必要です。

自主制作はポートフォリオに載せてよい

たとえば学生時代の卒業制作、趣味で作った作品、サンプルとして取り組んだものなど、自主的に制作したものは当然ながら許諾なしで掲載してOKです。フリーランスとしての実績が少ない場合は自主制作のものを載せてアピールしましょう。

未公開の作品はポートフォリオには載せない

クライアントワークで取り組み、まだ納品していないものやクライアントがまだ公開していないものはポートフォリオには載せないようにしましょう。著作権の確認ができないことや、納品後に何らかの事情で公開しないようなケースもあります。無用なトラブルを避けるためにも、公開済みで許諾が取れているものを掲載しましょう。

過去に受注した案件や前職の業務には確認が必要

クライアントから依頼を受けたものは基本的には許諾が取れれば掲載してOKですが、前職の業務で制作したものも同様です。当時は自社の仕事として制作したものであっても、現在はフリーランスとしてその会社を離れているので、ポートフォリオに掲載する場合はきちんと確認しましょう。

二次創作にも著作権の存在には注意が必要

既存の創作物を元に、二次的に作品を制作する場合があります。そういった二次創作の場合も著作権が存在するケースがあるので注意が必要です。元の作品の作者のHPなどを確認して、著作権の対応を確認しましょう。

著作権と守秘義務の理解・重視する姿勢は受注に関わる

フリーランスとして著作権や守秘義務を理解して重視することは、クライアントからの信頼感の向上にもつながります。案件を依頼する立場としては、情報管理をしっかりしてくれる人、誠実に仕事に取り組んでくれる人に依頼したいと考えるでしょう。ポートフォリオを通して、著作権や守秘義務への理解を伝えることができるので、ここも含めてアピールしてください。

CHECK

・クライアントワークをポートフォリオに掲載する場合、許諾は必須
・許諾なしで掲載した場合、著作権違反などのトラブルになりかねないので注意が必要
・著作権や守秘義務に対する姿勢は信頼感のアピールにもなる

デザインポートフォリオ作成サービスの選び方

ポートフォリオ作成サービスとしてさまざまなものが提供されています。ポートフォリオ作成サービスの選び方と、具体的なサービスを紹介します。自分でゼロから作成するよりも効率的に、見やすいものができるのでぜひ活用してください。

立ち上げや更新作業でつまずかない、分かりやすいUIである

まず第1に、使いやすいものを選ぶことが大切です。ポートフォリオは1度作成した後も、常に更新していくものです。ポートフォリオ作成サービスは、直感的に分かりやすいUIであること、更新もしやすいものがおすすめです。

ファイル添付や外部リンク対応など記述の自由度が高いものである

作品の画像ファイルや制作したサイトのURLがそのまま添付できるものがおすすめです。クライアントにアピールしたい作品を、1つのサイトにまとめることも重要です。自由度高く、ファイル添付などができるものを選んでください。

デザインが洗練されていて魅力的である

デザイン性も重要です。特にデザイナーなどクリエイティブ職種の場合、ポートフォリオサイトのデザイン性が案件獲得に影響することもあります。デザインをカスタマイズする必要がないような、洗練されたデザインのサービスがおすすめです。

フリーランス向けおすすめポートフォリオ作成サービス

ポートフォリオの作成には、ポートフォリオ作成に特化したサービスを使う場合と、サイト作成を目的としたサービスを活用する場合があります。それぞれおすすめのサービスをご紹介しますので、ぜひ自分に合ったものを選んでポートフォリオを作成してみてください。

ポートフォリオ作成サービスの活用

まずはポートフォリオ作成に特化したサービスです。コーディングの知識がなくても作れるもの、デザインが洗練されたもの、サービス上にポートフォリオを掲載することで仕事のオファーにつながるものなど、それぞれ特徴があります。

foriio

クリエイター向けのポートフォリオ作成ツール。PSD、PDF、AI、TIFF、WEBPに対応していて、データをアップすると自動で画像に変換されます。作品ごとに「制作ノート」が用意されていて、制作過程や思いをつづることができます。(https://www.foriio.com/

BRIK PORTFOLIO

クリエイター向けメディア「BRIK」が運営するデザインポートフォリオ作成ツール。デザイン性が高いので、コーディングの知識が浅い人でも洗練されたポートフォリオが作れます。また、

BRIK PORTFOLIOにポートフォリオを公開することで、求人サイト「BRIK JOB」経由で企業からのオファーが届くことも。案件獲得にも活用できるツールです。(https://brik.co.jp/

Behance 

PhotoshopやIllustratorなどを開発・販売するアドビが運営するクリエイター向けSNS。デザインや写真、動画などの作品ファイルをアップロードすることでポートフォリオが作成できます。アドビツールと連携もできるので、手軽に公開できます。海外の利用者も多いので、海外向けにアピールしたい人にもおすすめです。(https://www.behance.net/

portfoliobox

スウェーデン発の、写真や映像などに特化したポートフォリオ作成ツール。テンプレートのデザインが洗練されていることが特徴。テンプレートの数も多く、世界165カ国に利用者がいます。デザインのクオリティにこだわりたい人には特におすすめです。(https://www.portfoliobox.net/jp/

dribbble

2009年にアメリカで生まれた、世界中のデザイナーが集うデザイナーのためのSNS。ポートフォリオとして制作物を投稿するほか、自分の作品についてフィードバックをもらう、作品について意見交換をするという活用の仕方もあります。交流を通してデザイナーとして成長したい人にもおすすめです。(https://dribbble.com/

format 

HTMLやCSSのコーディングスキルがなくても、Webサイトやデザインポートフォリオが制作できるサービス。初心者向け、経験者向け、プロ向けに分けられたフォーマットがあり、サイト制作スキルのレベルに合わせて選べます。初心者も取り組みやすいサービスです。(https://www.format.com/)

salon.io

画像をドラッグ&ドロップするだけでおしゃれなデザインポートフォリオが作れるサービスサイト。YouTubeやVimeo、SoundCloudの組み込みも簡単にできるので、CGやアニメーション、映像制作クリエイターにもおすすめです。(https://salon.io/

Bento 

ベルリンを拠点にする会社が提供するポートフォリオ作成サービス。作品の画像や文章、URLなどを、ウィジェットを組み合わせる感覚で直感的に配置できるのが特徴です。デザイン性も高いので、手軽に作品を見てもらいたい人におすすめです。(https://bento.me/)

サイト作成サービスの活用

ポートフォリオ作成に活用できるサイト作成サービスです。ポートフォリオ作成サービスとは違い、もともとWebサイト作成を目的にしたサービスなので、HTMLやCSSなどの多少の知識は必要になりますが、その分、自由度やデザイン性が高い、オリジナルなポートフォリオを作成できます。

WordPress

Webサイト制作ツールとして世界中で有名なWordPress。HTMLやCSSの知識があればオリジナルのデザインでサイト制作ができます。更新作業などは比較的しやすいので、初めてサイトでポートフォリオを作るという人にもおすすめです。(https://ja.wordpress.org/)

STUDIO

HTMLやCSSの知識がなくてもWebサイトが作成できるノーコードツール。フォントやデザインエディタも豊富で、ノーコードツールでありながら白紙の状態からサイトが作成できるので、こだわったデザインのサイトを作ることができます。分析機能もあるので、数値を見ながらサイト改善もしていけます。(https://studio.design/ja)

Wix

クラウドベースのホームページ作成ツールです。高度なデザイン機能と最新のAI技術が搭載されていて、自由にサイト作成ができます。HTMLのテンプレートは900種類以上あり、利用者は世界中にいます。HTMLやCSSの知識がなくても直感的に動かせるUIなので初心者にもおすすめです。(https://ja.wix.com/)

Striking.ly

多くのクリエイターや起業家に支持されているWebサイト制作ツール。Webサイトを直接クリックして編集でき、すぐに公開可能。HTMLやデザインの知識・経験がなくても作成できます。簡単なものであれば30分ほどで公開できることも。手軽に始めたい人におすすめです。(https://jp.strikingly.com/)

定期的に売上への貢献度を確認しポートフォリオを更新する

ポートフォリオは1度作成して終わりではなく、定期的に更新することが重要です。更新が止まっていると、フリーランスとしての活動も停止していると思われる可能性もあります。

更新の際は、スキルや実績のアップデートと合わせて、今のポートフォリオが売上に貢献しているかをしっかり確認してください。もし売上につながっていないのであれば、単に実績を更新するのではなく、内容全体を見直す必要や、使っているツールを変更するなどの対応が必要です。

せっかく作るポートフォリオなので、定期的に見直しをして案件獲得につなげていきましょう。

CHECK

・ポートフォリオは常に更新し続けることが大切
・更新が止まっていると、活動していないと思われる可能性もある
・更新の際はスキルや実績のアップデートと合わせて、売上に貢献しているかしっかり確認

フリーランスがポートフォリオを作成する1番の目的は案件獲得につなげることです。単なる作品集にするのではなく、得意領域の実績、コスト感、著作権への配慮などを漏れなく記載して信頼感を高めてください。そしてポートフォリオは定期的に更新して、継続的に案件獲得ができる状態を目指してください。

フリーランスの屋号を決めるために|開業届や銀行口座・名刺での使い方をわかりやすく解説

フリーランスにとって屋号は大切なパートナー。屋号があるのとないので得られるメリットが大きく変わります。ビジネスの顔として事業の成長に大きく貢献してくれるものです。

フリーランスとして活動するにはぜひ持っておきたい屋号。屋号は開業時に決まっていなくても大丈夫です。途中から付けることも、変更することも自由にできます。役所への書類にある屋号記入欄に記入して提出するだけで簡単に登録できるので、気負わずに決めてしまうのがおすすめです。

開業時に屋号は必須ではなく、後から変更もできる

「屋号」とは、フリーランスや個人企業主がビジネスをする際に用いる、事業名を表す名称のことです。とはいえ、屋号は必ず持たなければいけないわけではありません。

屋号を使う場合は名刺・請求書・領収書などに記載するのが一般的です。また、開業届や確定申告書など役所に提出する書類にも記載欄があるため、屋号を持つ場合には記入が必要です。

屋号はいつでも好きな時につけることができ、あとから変更することも自由です。変更のための特別な手続きも不要です。開業届を出すときに屋号が決まっていなくても、確定申告の際に申請書類に屋号を記載すればそのまま登録が可能です。

屋号が決められずに開業届が出せないと思っているのなら、「freee開業」などのサポートツールで屋号なしで、まずは開業をしてしまいましょう。

ATTENTION

freee開業

フリーランスが屋号を活用するタイミング

屋号を日常的に使う名刺や請求書以外にも使う場面はたくさんあります。

開業届を出すタイミング

開業届には屋号を記入する欄があります。提出のタイミングで屋号が決まっていれば記入しましょう。決まっていなければ空白での提出で問題ありません。

事業用の銀行口座を作るタイミング

事業用として作る銀行口座の名義は、個人名だけでなく「屋号+事業主名」を設定することができます。

屋号入りの印鑑を作るタイミング

フリーランスが使う印鑑は「丸印」と「角印」があります。屋号が記入された「角印」を用意すると領収書・請求書などの書類に使うことができます。

フリーランスとして名刺を作るタイミング

オンラインでのビジネスの場が多くなった今でも、名刺は作っておくほうが良いでしょう。個人名のみ記載の名刺と屋号入りの名刺では印象が変わります。

見積書・請求書・領収書などの受発注取引のタイミング

案件ベースで業務を行うフリーランスは取引先へ見積書や請求書などの書類を提出する場面が多くあります。その際、屋号が記された書類を提出することで先方からの信頼を得やすくなります。

青色申告・白色申告に関わらず確定申告を行うタイミング

確定申告書には屋号を記入する欄があります。なお、屋号の記入は必須ではありませんので決まっていない場合は未記入での提出で問題ありません。

経理・会計処理や事務書類の公私の区別が屋号をつける一番のメリット

屋号を持つことで、公私の区別ができることは大きなメリットです。個人名で仕事をしているとメールやチャットなど、仕事とプライベートで切り替えが難しく、仕事の時間のオンオフがあいまいになってしまいます。

同様に、契約書類や領収書類もプライベートと事業用が混ざる整理が大変です。

年末に書類の山を処理するのに膨大な時間がかかるなんていうことは避けるために、仕事関連の書類や会計処理を個人用と別で管理することで事務処理がスムーズになります。

CHECK

屋号が決まっていなくても開業できる
開業後でも屋号をつけることも、変更することも可能
屋号を持っているとオンオフの区別がつきやすい

フリーランスの屋号の決め方のポイント

屋号を持つもうひとつの大きなメリットは、社会的信用力が高まり仕事の依頼をもらいやすくなることです。屋号による依頼数への影響度は意外に大きいので、思い付きだけでなくポイントを押さえて決める必要があります。

ひと目で事業内容がわかる・覚えやすい屋号がおすすめ

屋号にオシャレさは必要ありません。読みにくく変換しづらい名前は避け、シンプルで分かりやすいものにするのがマストです。

例えば、デザイナーの場合は「○○デザイン」「○○ウェブ」「○○クリエイティブ」「○○事務所」、エンジニアの場合は「○○制作」「○○システム」。また、クリエイターの場合はペンネームを屋号として使うパターンもあります。

  • 文字数は長くても10文字~15文字程度
  • 読みにくい漢字や難しいスペルの外国語は避け、ひらがなやカタカナで表記
  • 簡潔に事業内容が伝わる内容にする

自分では良い名前が思いつかないという場合は、無料の「お名前自動生成ツール」を活用すると便利です。様々な単語を組み合わせたネーミングのアイデアと共にロゴも作ってくれる優れものです。

検索結果を確認して他人と被らない屋号をつける

ある程度候補ができたら、ネットで検索をして同じような屋号がすでに使われていないかを確認します。フリーランスにとって検索で埋もれるのは集客において致命的です。他と被らないオリジナルなネーミングで、効率的に案件を獲得できるようにしましょう。

ホームページのドメインに空きがある屋号をつける

自身のホームページ作成を検討している場合は、屋号と同じドメインを取得できるかどうかも大きなポイントになります。ドメインとはインターネット上でウェブサイトを作るための住所のようなものです。

ホームページだけでなく、できればメールアドレスも屋号と揃えたいものです。ページを作る場所によりドメインの調べ方は変わります。

独自ドメインが空いているか調べる

WordPressやCanvaを使って自分でページを作る場合、独自ドメインを取得してオリジナルのURLでページを運営することができます。独自ドメインを取得後は都度の更新が必要です。

ドメインが空いているかどうか、まず以下のサイトから検索をしてみましょう。「取得可能です」と出てきたものが空いているドメインです。

ブログやnoteのIDが空いているか調べる

ブログサービスを使ってページを作る場合、URLの一部に自身のアカウント名が入ります。ドメインとは異なりますがページのアドレスとして世の中に出るものになります。

例:

https://note.com/*****

https://*****.hatenablog.com

*****部分が自分で好きに設定できる部分です

屋号として使いたい文字列がアカウントとして使えるかを確認します。会員登録画面から進み、ID・アカウント設定画面で使いたい文字列が利用可能かを確認します。

※noteの例画像挿入※

フリーランスの屋号の決め方で抑えておくべきルール

屋号は、文字制限などのルールはなく自分で好きに決めることができますが、いくつか注意点もあります。

事業毎に屋号をつける目的で複数取得できる

「フリーでWeb制作の仕事をしながら別で漫画の執筆からも収入を得ている」「ライターとイラストレーターとしてそれぞれ別のペンネームで活動している」というように、1人で異なる事業を複数行うフリーランスも珍しくありません。その場合、屋号も事業ごとに複数取得することができます。

銀行や会社など法人を想起させる屋号はNG

「○○会社」「○○法人」「○○ Inc.」など、法人と誤解される文字は屋号に使うことはできません。また、「○○銀行」「○○証券」といった特定の業種を連想させるような名前付けも禁止されています。フリーランスは個人事業主であり法人格ではないためです。

商標登録されている屋号はNG

屋号がすでに他社によって商標登録されていないかどうか確認しましょう。すでに商標登録がされているものを勝手に使うのは商標権侵害となり訴えられるので注意が必要です。以下ページの「商標(マーク)>商標(検索用)>キーワード」欄で検索をすることが出来ます。

また、自身の屋号が決まった際には特許庁へ商標登録を行いましょう。特許庁のサイトから自分で行うことも可能ですが、弁理士や特許事務所などに依頼するのが一般的です。標権の存続期間は登録日から10年となっているので、忘れずに更新手続きも必要です。少し面倒くさいですが、自身のブランドを守るために大切な手続きになります。

「,」「.」「-」「&」「・」「’」以外の記号は使えない

屋号の名前のつけ方には決まりはありませんが、法人名(商号)に使える文字は法律で決められています。

法人名で使える文字は、「漢字・ひらがな・カタカナ・数字・アルファベット・「,」「.」「-」「&」「・」「’」の6つの記号」となっています。将来法人化を視野に入れている場合は、上記6つの記号以外を屋号に使うのは避けたほうが良いでしょう。

CHECK

屋号の決め方にルールはないが押さえておきたいポイントはいくつかある
事業内容がわかりやすく、覚えやすい屋号にする
商標登録やドメインのチェックも行うこと

悩みすぎて開業に二の足を踏んでしまうのは元も子もありませんが、自分のフリーランス活動を後押ししてくれる屋号を見つけてください。屋号を決めることは決して難しいことではありません。紹介したポイントに沿って自分独自の屋号をつけましょう。

こだわり・悩み過ぎず。まずは実際に開業して実績とともに屋号を整える

屋号はフリーランスとして大切なものですが、名付けで悩みすぎる必要はありません。ポイントを踏まえたうえで、最終的には自分が好きになる名前を選ぶのが上手くいく秘訣です。

屋号に価値をつけていくのは、開業後のがんばりにかかっています。実績を積み重ねて信頼を育てていくことで、初めてブランディングが出来るようになります。

フリーランスの名刺を営業ツールとして活用するために|デザイン・情報整理・発注方法を解説

名刺は、肩書と連絡先を書いただけのカードではありません。相手との大切なコミュニケーションツールです。特にフリーランスの場合は自分で案件を獲得する必要があるため、いかに自分を印象付けるかが売上を左右します。フリーランスであっても必ず作っておいたほうが良い名刺づくりのコツをまとめました。

フリーランスの名刺づくりにはコツがあります。名前と連絡先だけ載せればよいわけではありません!自分の分身として案件獲得につなげるツールとして、戦略的に作成しましょう。

名刺はポートフォリオの1つとして、フリーランスの営業資料

名刺とは、相手に自分のことを知ってもらうための情報を表記したものです。

特に初対面の人に会った際に交換することが多く、自己紹介に使われます。会社に所属している場合は企業名・部署名・連絡先が記載されたフォーマットがほとんどですが、フリーランスの名刺はデザインや入れる情報に決まりはありません。

オンラインの打合せが主流となりデジタル名刺も出てきました。紙の名刺もデジタルの名刺も、フリーランスにとって自分自身をアピールし相手に興味をもってもらうための大切なツールであることは変わらないので、名刺は是非作っておきましょう。

印象に残るセンスの良い名刺の共通点

良い名刺というのは、名刺を渡したその場で案件につながらなくても、「〇〇に詳しい人がいたな」と思い出してもらえるものです。記憶に残ることで案件受注につながります。

記憶に残るためには目立つデザインの名刺ではなく、伝えたいことが明確で分かりやすい名刺であることが重要です。氏名・連絡先のみ記載をしている事務的なものではなく、自分の分身とも言えるような、事業内容をぱっと見で代弁してくれる名刺が、印象に残る名刺です。

名刺を受け取った相手に行って欲しい行動を明確にして作る

名刺には、「Webサイト制作に困っている際にお声がけしてほしい」、「まずはホームページを見て欲しい」など、案件獲得そのものや、営業の導線という目的があります。そのため、名刺を渡した相手にどんなアクションを起こして欲しいのかを、まず具体的にします。問い合わせ窓口や自身のホームページも作っておきましょう。

  • お問い合わせの連絡
  • サイトへの誘導
  • SNSのリンク

名刺を渡す目的に沿って名刺に載せるべき情報を絞る

名刺を渡すことで達成したい目的によって、記載する情報を取捨選択しましょう。名刺は表面だけではなく裏にも印刷が可能です。必ず載せたい内容をピックアップし、どこにどう配置するのかを考えていきます。ただし、情報量が多くなりすぎて、何を伝えたいのか、かえってわからなくなるようなことは避けましょう。

表面記載情報例:
・氏名(フリガナ)
・屋号・肩書き
・ロゴ
・連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)
・SNSアカウント
・ウェブサイトURL
・ポートフォリオなどのQRコード(※ QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。)
裏面記載情報例:
キャッチコピー
自分の強みやアピールポイント
事業に対する想い
ちょっとした自己紹介(趣味や出身地など)
一言メッセージ

必要な情報が強調されるようレイアウトに強弱や余白の工夫を施す

まず相手に印象付けたいのが、フリーランスとしての自分の強みです。自分がどの分野のプロフェッショナルなのか、具体的な提供サービス内容はどのようなものなのかをぱっと印象付けられるようにしましょう。

エンジニアという職種名をまず知ってもらいたいのか、地域密着型という特性を売りたいのか、専門資格を持っていることをアピールしたいのか、など何を強調するかをまず絞り込みます。決めたアピールポイントが目立つように文字の大きさや強弱をつけてデザインします。

フォントや色の持つイメージを相手に与えたい印象から決める

名刺でよく使われるフォントは以下のものがありますが、決まりはありません。ナチュラルテイストを打ち出したい場合は手書き風にし、自分の名前の部分だけ手書きで書いたものを印刷していることもあります。

  • ゴシック体(角ゴシック、丸ゴシック)
  • 明朝体
  • 楷書体
  • 筆記体(毛筆体、スクリプト)

配色に関しては、相手が見やすい色合いにしましょう。濃すぎ・薄すぎも読みにくくなります。多くても3色までに抑えるのがポイント。風水でラッキーカラーを見てもらって運気が上がる色を使うのもよいですね。

SNSやWebサイトとのデザインに統一性をもたせる

自分自身のブランディングツールとして、名刺や自身のWebサイト、SNSサイトのデザインに一貫性があると覚えてもらいやすくなります。アピールポイントと合わせてデザインも統一させましょう。

フリーランスが名刺を作成する際の注意点

フリーランスが名刺を作成する際には、個人情報に関する注意が必要です。SNSリンクをプライベートのものにしない、必要以上の情報を載せない、など気を付けましょう。

個人の住所や電話番号などの連絡先情報の意図しない拡散リスクがある

名刺を作る際に悩むポイントの一つが、どこまで個人情報を記載するかというところ。自宅で仕事をしている場合、プライベートと同じ住所や電話番号を入れることになります。名刺を渡す相手にとってそこまでの情報が必要かどうか、安全面の観点も含めて判断しましょう。

レンタルオフィスやコワーキングの住所・電話番号を代わりに記載する

個人情報の一つとして登記場所として住居を公にしないためにも、レンタルオフィスを借り、その住所・もしくはバーチャルオフィスで住所だけ借りることができるサービスもあるので必要に応じて活用しましょう。バーチャルオフィスは電話や郵便物の受付や転送を行ってくれるところもあります。

CHECK

フリーランスの名刺に決まったフォーマットはないので、自分が入れたい内容を盛り込みます
名刺を受け取った相手に行ってほしい行動を明確にしましょう
個人情報は必要以上に載せないようにしましょう

フリーランスが名刺を作成する方法と活用したいサービス

名刺の作成方法は複数あります。入手までに必要な時間や、自分のスキル度合いによって発注先を選びましょう。デザインを0から作る場合は考える手間や時間がかかるので早めの着手が必要です。

自分でデザインを行い印刷まで行う

自分で作れば低コストで作成でき、自分のデザインセンスやスキルをアピールできるというメリットがあります。クリエイターの場合は個性が伝わる名刺を自分自身でデザインするパターンが多いですね。初心者でも使いやすいツールがあるのでまず触ってみるのもよいでしょう。

Canva

誰でも簡単にデザインができる無料のオンラインデザインツールです。操作がとても分かりやすく、初心者にもおすすめです。とにかくテンプレートが豊富にあり、自分のイメージに合ったものが見つかるはずです。

ATTENTION

Canva

<<canva名刺テンプレートの画像挿入>>

マヒトデザイン

印刷通販のマヒトデザインには、テンプレートから内容を自由に編集できるデザインメーカーというサービスがあります。白紙の状態、もしくは選んだテンプレートからアレンジを自由に編集し、オリジナルの名刺を作ることができます。

クラウドソーシングや友人にデザインを依頼し印刷する

クラウドソーシングやスキルマーケットを使ってデザイナーに名刺を作ってもらうと、他とかぶらないオリジナルのものが出来上がります。デザイナーの知り合いがいる場合は、知り合いに頼むのも良いですね。

その際は、アピールしたい内容、記載情報などを事前に整理したうえで依頼をしましょう。

coconala(ココナラ)

スキルや知識を売買できるスキルマーケットcoconalaでは、個人のクリエイターが多く、他と被らないデザインをお願いできます。依頼範囲や価格も明確ですので発注しやすいです。

Lancers(ランサーズ)

デザイナーが多数登録している、プロに直接依頼ができるクラウドソーシングサイトです。価格などが決まっているパッケージから選ぶ方法と、見積依頼を募集して提案をもらってから発注をする方法があります。

見積募集を出した場合はコンペとしてデザインや提案内容から発注先を選べます。

製作会社にデザインから印刷まで一括で依頼する

制作会社に発注すれば、デザインから印刷まで簡単にネット注文できます。短納期で作りたい方、大量に名刺を作りたい方に向いています。

ラクスル

ネット印刷のラクスルでは名刺をネット注文できます。フォーマットは決まっていますが、ロゴや写真の挿入が可能で、イラスト素材も豊富に用意されています。

ATTENTION

ラクスル

名刺通販ドットコム

名刺の印刷・作成専門サイトの名刺通販ドットコムでは、豊富な名刺テンプレートから手軽に名刺発注ができます。テンプレートから選択するだけでなく、キャッチコピー・事業内容などを自由度高くカスタムできるプランもあります。

CHECK

こだわってじっくり作りたい場合は自分で作ってみることもできる
クラウドソーシングなどを通じてデザインを外注する方法もある
とにかく早く簡単に作りたいなら名刺の制作会社に発注が良い

リモートワーク時代のデジタル名刺の活用方法とおすすめアプリ

オンラインの打ち合わせが多いので紙の名刺は使わないという方はデジタル名刺の作成をおすすめします。オンライン上のミーティングや商談でURLを送受信することによって簡単にプロフィール交換できる点が大きな特徴です。

名刺の情報更新や管理が簡単で、名刺を切らすこともないデジタル名刺

デジタル名刺とは、名刺情報が電子データ化されたもののことです。

紙の名刺と比べて情報の更新が簡単で、いつでもどこでも交換ができるというメリットがあります。デジタル名刺作成サービスは複数ありますが、デザイン性だけでなく共有のしやすさ、管理のしやすさの視点で選びましょう。

Eight・Wantedly PeopleのスマホアプリでURL・QRコードでの名刺共有や管理が簡単

デジタル名刺の作り方は、紙の名刺をデータ化する方法と、アプリやWEBサービスを使って情報を登録しデザイン編集をして作成する方法があります。最近はスマホでも簡単にデジタル名刺が交換できるアプリが人気です。

Eight

名刺アプリ「Eight」は QRコードやURLを送ってデジタル名刺を共有するだけでなく、アプリユーザー同士はスマホをかざすだけで簡単にタッチ名刺交換ができるサービスです。名刺を撮影するだけで素早く正確にデータ化し、管理することができます。

※ QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

Wantedly People

求人情報サイトWantedlyが提供する名刺管理アプリ「Wantedly People」では、デジタル名刺の交換だけでなく、Wantedlyの提供するビジネスSNS上の情報も検索することができ、より効率的な人脈形成が可能になっています。

ZoomやGoogle Meetの背景画像に名刺QRを設置してオンラインでも簡単に名刺交換

デジタル名刺はオンラインで名刺交換をできるだけでなく、オンラインの打ち合わせ時に背景に設定するという使い方もできます。相手にプロフェッショナルな印象を与えられ、個人のブランディングにもなります。

設定画面から「背景を選択」 をクリックして、パソコンに取り込んだ名刺画像を背景として選択すれば簡単に設定できます。

CHECK

デジタル名刺は紙に代わって主流になってきている名刺の使い方
URLやアプリで簡単に交換することができる
オンラインの打ち合わせ時の背景に設定することもできる

相手の印象に残るデザインにすることで、売り上げを大きく左右するのが名刺です。WebサイトやSNSと並ぶ大切な営業ツールの一つとして、載せる内容をじっくり検討して作成しましょう。営業の際のコミュニケーションがはずむこと間違いなしです。

セミナーや勉強会などのイベントコミュニティーで名刺を配り、輪を広げる

名刺をつくること一つとっても、作るのか作らないのか、どうやって作るのか、フリーランスを始めるに当たっての悩みはつきませんよね。

フリーランスで仕事を始めるにあたってこんな時どうする?という相談ができる仲間を持っていますか?

フリーランスだからこそ、取引先との人脈だけでなく同業やフリーランス同士のつながりを持つことが大きなメリットになります。相談相手ができるだけでなく、いろいろな情報が入ってくるようになるのです。セミナーや勉強会などで積極的に人脈を広げましょう。

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