フリーランスが営業代行を使うのはアリ?案件獲得効率化の裏にある罠

フリーランスにとって、いかに案件を確保するかは非常に重要なポイントです。営業のノウハウを知らない方や人見知りをする方などにとって、新しい仕事を得るのは簡単ではありません。そこで今回は、フリーランスが活用できる営業代行について解説します。案件獲得で悩んでいる方や、営業に苦手意識がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

営業代行を利用するメリットは多々ありますが、まずは自分で営業活動にチャレンジしてください。フリーランスでいる限り「どうやって新規案件を獲るか」はずっとつきまとう問題で、どこまでも逃げられるものではありません。

ただし、営業代行を上手く利用して仕事が増えていけば、自分はどんな業界で求められるか、どんなポートフォリオが相手に刺さりやすいかなどわかります。時間をかけずに案件を獲得し、その中で営業ノウハウを身につけましょう。

フリーランスの営業代行とは

営業代行に依頼できる内容

営業代行とは、フリーランスが行っている営業活動を代わりに依頼できるサービスです。新規顧客を探し、アポを取って案件化するまでを一任できます。具体的には、以下の内容を任せられます。

■テレアポ営業

見込み客に電話をかけ、そこから商談の機会を作る営業です。テレアポは商談にいたるまで多くの電話をかけなくてはならず、話し方や提案の仕方にもノウハウがあります。 

■メール営業・フォーム営業

企業の問い合わせ先メールアドレスや、問い合わせフォームから連絡をします。フリーランス当人の魅力や強みを、文章で表現する必要があります。

■営業資料作成

ポートフォリオなどの営業資料を作成します。これまでの実績や自分の強みをまとめることで、新規顧客とスムーズに商談を進められます。

■商談同席・代行

フリーランス本人がクライアントと商談している場に同行して商談をサポートしたり、本人不在の中で案件について話を進めたりします。

営業代行の利用者が増えている

内閣府が発表した「政策課題分析シリ-ズ17日本のフリーランスについて―その規模や特徴、競業避止義務の状況や影響の分析―」によると、フリーランスは188万人、フリーランスに近い自営業主として働いている方は202万人います。

このように、今やフリーランスとして活動する方の人数は多いですが、全員が営業を得意としているわけではありません。アポ取りや商談に苦手意識を持っている方は、一定数存在します。フリーランス人口が増える分だけ、「営業が苦手だから営業代行を活用しよう」と考える方も増加しています。

CHECK

・営業代行では、テレアポや商談代行など幅広い業務を依頼できる
・営業代行を利用するフリーランスの数は増えてきている
 ※料金相場は、固定報酬が月額30~100万円、成果報酬が1成約あたり2~5万円ほど。

フリーランスの営業代行を利用するメリット

時間効率が上がる

営業を代行することで、フリーランスは自分自身で案件獲得のために時間を使う必要がなくなります。時間効率が上がり、業務に使える時間や休みの時間が増えるのは大きなメリットです。

特に、営業に苦手意識があるとアポを取るまでに多大な時間がかかったり、営業資料がずっと作り終わらなかったりということもあります。そういった営業を苦手としている方ほど、効率性アップを強く実感できるでしょう。

直案件を獲得できる

フリーランスはエージェントを通じて仕事を請け負うことが多いですが、この場合、手元に入ってくる料金からエージェントへの仲介手数料が引かれています。エージェントにもよりますが、報酬発生の度に20~30%ほど取られることが多いです。

営業代行は初期費用はかかりますが、その後は特に支払いが発生しません。直案件で取引することになるため、マージンを取られず手取りが上がります。

ノウハウがなくても仕事が増える

営業を成功させるためには、営業についてのノウハウが必要です。相手との交渉術やプレゼン資料の作り方など、勉強するには時間がかかります。

しかし、営業代行を利用すればそういった知見がなくても案件を獲得することが可能です。本業とは関係ない勉強に時間を取られず、ノウハウなしで案件を増やしていくことができます。

CHECK

・営業代行を活用することで時間効率がアップし、直案件を獲得できる
・営業に関するノウハウがなくても、案件を獲得できる
・営業経験がないフリーランスは、営業代行を使うことで得られるメリットが大きい

フリーランスの営業代行を利用するデメリット

自分の営業スキルは伸びない

フリーランスと営業は、切っても切れない関係です。企業のように営業部が仕事を取ってきてくれることもなければ、広報部経由で仕事が入ってくることもありません。だからこそ、少なからず営業に関する最低限の知識は必要です。

しかし、営業代行を使うとそういったノウハウは学べず、営業スキルが伸びません。自分の営業力を高めるため、依頼内容をアポイント獲得までに制限し、その後の営業活動は自分で行うというスタイルがおすすめです。

顧客と関係性が築きにくい

営業代行を使うと、顧客と直接コミュニケーションを取る時間が減ってしまいます。そのため、関係性が築きにくく「相手が何を求めているのか」「どんな部分を期待されているか」などが見えにくくなってしまう点がデメリットです。

営業代行の担当者から話を聞き、相手の特徴や考えなどをしっかり頭に入れることが大切です。単に仕事を取ってきてくれる人ではなく、仕事をする上でのパートナーとして代行担当者と密に連絡をとっていきましょう。

CHECK

・営業代行を使うと、自分の営業スキルはいつまでたっても成長しない
・営業代行を間に挟むことで、顧客との関係性が築きにくくなる
・まずは営業活動から逃げずに自分でチャレンジし、少しずつ代行サービスを使うとよい

おすすめの営業代行サービス5選

ディグロス

ディグロスには、テレアポ代行とインサイドセールスを依頼できます。1,600社の実績があり、2023年の東京商工リサーチによると、法人向けテレアポ代行において年間プロジェクト数とアポイント獲得数で1位を獲得しています。

新規アプローチは1万~8万円、ウェビナー参加者などの掘り起こしは8,000円~2万円です。

イクイップ

イクイップは、ビズコールというテレアポ代行サービスを提供している会社です。低価格が売りで、コール単位での料金のみ発生し、月額固定費用や通信通話料、成果報酬費用などは発生しません。

全国一律1コールあたり99円で、300件からという小さい単位で受け付けています。

アイランド・ブレイン

アイランド・ブレインはB to B専門の営業代行です。3,500社の導入実績があり、完全成果報酬型でサービスを提供しています。ベテランの営業マンがそろっており、初回訪問後の見込客フォローや、契約受注までの営業戦略全体まで、一貫して支援してもらえる点が特徴です。

価格は、商談1件につき18,000円です。月額固定費はかからず、顧客リストの作成は無料となっています。

StockSun

StockSunは、総合的な営業サポートを行うカリトルくんというサービスを提供しています。電話営業、フォーム営業、メール営業、手紙営業、飛び込み営業に対応しており、もし自分の担当者が思うような実績を出してくれない場合は、交代可能です。

月額固定で、毎月枠が発生するトライアルで申し込むと月額10万円となります。

ambient

ambientは、テレアポに強い営業代行会社です。テレアポの効果を最大化するため包括的な施策に対応しており、単に電話をかけるだけでなく、どんな相手にテレアポをすべきかといった点も相談できます。

価格は1件250円からで、初期費用はかかりません。最低ロッドは300件からと、フリーランスにもおすすめの規模感です。

CHECK

・まずは様々な営業代行企業のHPを見て、情報をチェックする
・自分にあった予算や営業方法の企業を選ぶ
・複数の企業を比較検討する

営業代行を利用する際の注意点

対応業務の範囲と得意分野をチェックする

営業代行は、企業によって業務範囲が異なります。テレアポに特化している企業や飛び込み営業も対応している企業、テレアポやメールなど総合的に実施している企業など様々です。まずは自分がどんな営業方法を依頼したいのか考え、依頼できる企業を選定しましょう。

また、企業によって得意分野は異なります。「テレアポ実績○○件」など、HPで大きく書かれている点が強みとなるため、自分の希望とマッチしているか考えてみてください。企業ごとの違いがよく分からなければ、総合的なアプローチをしている企業がおすすめです。

料金設定が見合う金額になっているか検討する

特にフリーランスを始めたばかりのころは、営業にあまり予算をかけられません。そのため、料金設定はしっかり確認してください。HPでは一見安く見えても、実は別途固定費や初期費用などが発生することがあります。

営業代行は、問い合わせをしてすぐ契約というわけではなくまず打ち合わせになることも多いので、その段階でトータルの費用を明確にしておきましょう。

CHECK

・どんな営業方法に対応してくれるのか範囲をリサーチする
・納得感のある料金設定の企業にする
・まずは複数の候補を出して、比較検討する

フリーランスにおすすめする営業代行の使い方

自分で営業した後に活用する

営業活動は、フリーランスにとって必要不可欠です。今後、営業代行を使って仕事が見つかり続けるという保証はありません。苦手意識があっても、基本的な営業スキルを身につけておくことは、自分の身を助けるはずです。

だからこそ、いきなり営業代行を使うのではなく、まずは自分で頑張ってみましょう。チャレンジすることで「ここが苦手だな」ということがわかったり、「意外とできるかも」と気づいたりするものです。

依頼する内容はアポイント獲得までにする

営業代行はいろいろな仕事を任せられますが、依頼するのは基本的にアポイント獲得までにしましょう。前述の通り、営業スキルはフリーランスにとって重要なポイントです。すべての工程を任せてしまうと、自分のスキルアップのチャンスがなくなります。

アポイントを取ってもらったら自分でクライアントと話し、相手のニーズを引き出したり、強みや実績などを上手くアピールしたりする練習をしましょう。初めは上手くいかずとも、回を重ねるごとに少しずつスキルアップしていきます。

営業資料のアウトソースはいつでも依頼するのは良い

営業代行に依頼するタスクの中で、資料作成についてはどんどん活用しましょう。資料の作成は時間がかかりますし、自分の中に正解の型がなければどんなに労力をかけても上手くいかないケースは多々あります。

資料作りはどんどん依頼して、自分なりの正解を見つけることが大切です。その上でアレンジを加えても良いですし、商談のサポートとして作ってもらったものをそのまま活用するのも良いでしょう。

営業能力のスキルアップから逃げない

前述の通り、営業能力はフリーランスにとって非常に重要です。「営業代行があるからいいや」とスキルアップからサボっていると、長期的に見て自分にとってデメリットとなります。

営業代行を上手く使いながら、「どんな風にクライアントと話せばよいか」「どうやってニーズを引き出すか」といったことを実践から学ぶようにしましょう。

CHECK

・営業活動から逃げず、まずは自分でチャレンジする
・アポイント獲得以降は自分で営業活動する
・営業資料の作成は、いつでも依頼する

今回は、フリーランスの営業代行について解説しました。営業代行の利用者は増えており、テレアポやメール営業など様々な施策を通じて多くのフリーランスが案件を獲得しています。時間効率を高めたり直案件を獲得できたりと多くのメリットがあります。

まずは自分で営業にトライしてみて、仕事が増えて手が回らなくなったり、自分でなかなか案件を獲得できなかったりしたタイミングでぜひ活用してみましょう。

フリ転「仕事術」| 日々の業務を、少しずつ効率的に。

集中力を高める方法、タスク管理の工夫、無駄を省く仕組みづくり。
日々の仕事を改善するための実践的な知識や考え方を、順次公開していきます。

特別なテクニックではなく、地に足のついた仕事術を。
誰かのやり方が、あなたの働き方の参考になるかもしれません。

淡々と、しかし着実に、成果に近づくための情報をお届けします。

案件獲得できない理由。フリーランス初心者が陥りがちな罠と抑えるべき営業のポイント

フリーランスとして活動を始める際、最初に立ちはだかる壁が「案件が獲得できない」という事態です。どんなにスキルがあっても、仕事がもらえなくては意味がありません。そこで今回は、特にフリーランス初心者の方に向けて、案件獲得の方法について解説します。今回紹介するポイントを押さえて、どんどん営業活動をしていきましょう。

フリーランス初心者にとって、案件獲得は大きな壁となります。しかし、フリーランスとして活動していく限り、営業活動はずっと必要です。まずは行動量を増やし、「どうすれば成功するか」「失敗するときの要因は何か」を考えてみてください。たくさん行動することで、自分なりの成功パターンがつかめるはずです。

フリーランスの案件獲得チャネル

マッチングサービス

マッチングサービスには多くの案件があるので、たくさんの選択肢の中から興味のある案件を探すことができます。契約の際は間にマッチング会社が入るため、報酬金額や納期、業務内容などのトラブルを防ぐことも可能です。

特に、クラウドソーシング型は初心者でも案件が獲りやすいので、まずは登録してみましょう。自分にできそうなものや興味があるものには、躊躇せずどんどん応募してください。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントが紹介してくれる案件は、単価が比較的高いものが多いです。自分のスキルや経験をベースに、エージェントが自分に合った案件を探して紹介してくれます。

単価交渉などはエージェントに任せられるため、自分は仕事に集中できる点がメリットです。ただし、マッチングサービスよりも初心者向けの案件が少なく、獲得までのハードルはやや高いと言えます。

フリーランスコミュニティ

フリーランスコミュニティに入ることで、案件を獲得するケースもあります。案件獲得はもちろん、上司や同僚がおらず孤独になりがちなフリーランスにとって、同じ立場の仲間ができることも大きいでしょう。

ただし、フリーランスコミュニティの中には案件紹介をメインとしておらず、単純に知り合いを増やしたりセミナーで知見を共有したりといったことを目的としている場合もあります。

どのコミュニティがどんな特徴を持っているか、事前に調べてから入会しましょう。

具体的なコミュニティの比較検討には、「フリーランスが所属しておくべきコミュニティをフリ転編集部が徹底調査。駆け出しフリーランスにもオススメなコミュニティを厳選して発表!」が役立ちます。

SNS発信

InstagramやXなど、SNSを通じて案件を獲得することもあります。情報発信をすることでブランディングにつながり、ポートフォリオを投稿して新規顧客に対するアピールもできます。

ただし、過激な発言は炎上のもととなるので、投稿する時には「誰も傷つかないか」「不快に感じる人はいないか」といった点に注意しましょう。

CHECK

・フリーランス初心者にはマッチングサービスがおすすめ
・エージェントを活用すると、ハードルはやや高いが高単価の案件を獲得しやすい
・フリーランスコミュニティに入ったり、SNSで発信したりすることで案件を得られることもある

フリーランス初心者が案件を獲得できない理由

営業スキルが低い

企業であれば営業部や広報部から仕事が来きますが、フリーランスの場合は自分で行動して案件を獲得しなくてはなりません。

そのため、営業スキルが低いといつまでも仕事ができないといったことにもなります。

まずは営業に慣れることが大切なので、SNSやブログで情報発信したり、営業メールを送ったり、求人サイトからたくさん応募したりと、行動量を増やしましょう。

少し営業したからすぐに案件が得られるということはないので、とにかく複数のチャネルでたくさんアクションを起こすことが重要です。具体的な方法は、「フリーランスが直案件を獲得する営業手法。案件獲得のチャネルの種類や直営業までのステップを解説」を参考にしてください。

ポートフォリオがない

ポートフォリオがなければ、クライアントは「このフリーランスは何ができるのか」「どんな強みがあるのか」などを知ることができません。

せっかく面談の時間をもらっても案件獲得につながりにくいので、まずはしっかりポートフォリオを作成しましょう。

何をどのように掲載すればいいか、仕事が来るポートフォリオのポイントが何かについては、「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」をご覧ください。

人脈が狭い

人脈が狭いと、そもそも営業をかける相手が少なくなります。フリーランスにとって人脈の広さは案件獲得の生命線とも言えるので、どんどん増やしていきましょう。

知人友人はもちろん、過去に仕事をしたクライアントやコミュニティで知り合った人、前職の同僚などどんな方からも仕事がもらえるチャンスはあります。

今自分が何をしているか、どんなスキルがあるかを多くの人にアピールしてください。

市場価値を理解していない

自分の持っているスキルはどのくらいの価値があるのか、市場価値を把握しましょう。例えばマッチングサービスを見てみると、どのような案件がいくらの報酬で募集されているかがわかります。

自分のサービスに対して法外に安い・高い価格を設定しないよう、自分の価値がどの程度なのか常に正しく判断してください。

CHECK

・営業スキルを高めどんどん営業活動を行う
・ポートフォリオを作って自分をしっかりアピールする
・人脈を広げて営業先を増やす

フリーランスが案件を獲得するコツ

ポートフォリオを作る

前述の通り、ポートフォリオは営業活動に役立ちます。クライアントに確認し、外に出してもよいものは自分の実績としてまとめ、誰でも閲覧できるようにしましょう。

内容が整理できれば、サービス化して提供するのも一手です。

エージェントとスキルを棚卸する

自分に何ができるか整理する時、他人の手を借りた方がよいこともあります。特に、エージェントは多くのフリーランスと接していて一定の知見があるので、一緒に棚卸しましょう。

これにより、新規顧客と会話する時、自分にできることをわかりやすく言語化して伝えられるようになります。

人脈を活かす

前述の通り、フリーランスにとって人脈は重要です。以前一緒に仕事をしたクライアントや、会社員時代の関係者に営業してみましょう。

まったくの初対面の人を相手にするより、あなたのスキルや人柄をわかってもらっている分、案件獲得の成功率は高まります。

クラウドソーシングを活用する

クラウドソーシングは低単価の案件も多いですが、実績作りには役立ちます。初心者向けなど自分にあった案件に応募し、経験を積むことで市場価値を高めましょう。

具体的には、Workship、CrowdWorks、Lancers、レバテックといったサービスが利用できます。それぞれの詳細は「クラウドソーシングとエージェント、どっちがおすすめ?フリーランスのための案件獲得サービスカオスマップ無料ダウンロード」をご覧ください。

CHECK

・ポートフォリオを作り自分のスキルや実績をアピールする
・スキルを棚卸してアピールポイントを整理する
・人脈やクラウドソーシングを通じて実績を作っていく

フリーランス初心者の案件獲得における注意点

複数サービスに登録する

案件獲得のためには、複数のサービスに登録することが重要です。一つに絞るメリットはほとんどないので、「マッチングサービス3つとエージェントサービス2つ」など、多くのサービスを利用して案件獲得のチャンスを広げましょう。

継続受注を狙う

毎回ゼロから案件を探すのは、非効率です。一度仕事をした相手に「またこの人にお願いしたい」と思ってもらい、継続受注をできるようにしましょう。

そのためには、「レギュレーションを守る」「納期通りに納品する」といった当たり前のポイントはもちろん、「求められたレベルより上のクオリティで提出する」「連絡はすぐに返す」「予定より早めに仕事を仕上げる」といったプラスアルファの努力が必要です。

スケジュールを管理する

案件に応募してから実際に作業が始まるまでは、時間がかかることもあります。一つ決まったからといって安心するのではなく、常に複数の案件を抱えるように心がけてください。

ただし、作業時間が短くなると仕事のクオリティが下がってしまうものです。しっかりスケジュール管理をして、無理のない時間配分で進めていきましょう。

CHECK

・案件獲得のチャンスを広げるために、複数のサービスを利用する
・クオリティの高い仕事をして、継続受注を狙う
・無理のないよう、スケジュールをしっかり管理する

フリーランス初心者の方は、まず複数のマッチングサービスとエージェントサービスに登録してください。

コミュニティにも入り、人脈を広げて仕事がもらえる先を増やしましょう。同時に、ポートフォリオを作ることも重要です。

話を聞いてもらうチャンスを得た時に案件獲得につなげられるよう、自分の実績やスキルをアピールできる材料として活用しましょう。

メールテンプレあり!あなたの営業メールでは案件が獲れない?クライアントに刺さる書き方教室

フリーランスとして活動する上で営業活動は非常に重要ですが、具体的にどうすればよいかわからないという方は多いです。そこで今回は、フリーランスの営業メールについて解説します。営業メールには何をどのように書けばよいのか、注意点は何かなど解説するので、これから営業メールを作る方はぜひ参考にしてください。

フリーランスにとって、営業メールで案件を獲れるか否かは非常に重要です。「メールのひとつやふたつ、書けなくても問題ないだろう」と甘く見ていると、売上が伸びず生活が苦しくなってしまう可能性もあります。クライアントに刺さる営業メールを作るのは、決して難しいことではありません。今回紹介したポイントの一つひとつを丁寧におさえて、しっかり仕事を得続けられるフリーランスになりましょう。

営業メールの重要性

フリーランスは、企業のように営業部や広報部があるわけではなく、自分自身で案件を見つけなくてはなりません。そのため、自分を売り込む手段を多く持ち、様々な面から営業することが重要です。営業メールは、その一つとしておすすめの手段です。

また、会話よりも文面でコミュニケーションを取った方が、自分のスキルや強みを整理して伝えられます。相手にわかりやすく情報を届けられるため、「こういう点が得意なら、この課題を解決してくれるかもしれない」と自分に対するイメージを持ってもらいやすいという点でも、営業メールは有効です。

営業メールの作り方

営業メールの送り先の選定方法

営業メールは、企業のコーポレートページにある問い合わせ先に送りましょう。メールアドレスが載っている場合はそちらに送信し、問い合わせフォームがある場合はそこから送信してください。協業案内などの問い合わせ窓口があれば、そこから問い合わせましょう。

また、Wantedlyなどの求人サイトも活用できます。どんな企業がどんな求人を出しているかチェックし、リスト化して整理しましょう。そこで、自分のスキルや強みがマッチしそうな企業を選定して、メールを送ってください。

営業メールの設計方法

メールを作る際、まず件名にこだわりましょう。ありきたりな内容では埋もれてしまいますし、件名がなければ開いてもらえることはほぼありません。誰が何の目的で送ったかが一目でわかるようにすることで、内容を見てもらえる確率が上がります。

内容で気を付けるべきポイントは、7つあります。多いと感じるかもしれませんが、案件獲得につなげるため以下に気を付けましょう。

自分のHPを添える

自分のポートフォリオやスキル一覧をまとめたHPのURLを載せましょう。メールに実績などをあまりに長々と書くと最後まで読んでもらえなくなるため、メールには一部を記載して詳しくはHPを見てもらうという方法がベターです。

相手企業にどのように役に立つかを書く

相手にとってどんなメリットがあるかを明確にしましょう。単に「SEOライティングが得意です」と書くのではなく、「御社の○○というサービスを○○の顧客層に知ってもらうため、SEO記事を作成します」といったところまで踏み込んでください。

実名と顔を出し、拠点を明らかにする

自分が営業メールを受け取る側だとした時、どこの誰だかわからない人に仕事を頼もうとは思いませんよね。営業メールでは必ず自分の名前と活動拠点を書き、写真も載せるようにしましょう。

どういったスキルがあるかを具体的に書く

「何でもできます」といった曖昧な文章は、まったくアピールになりません。例えばイラストレーターであれば、「ポップな雰囲気のイラストが得意です。特に子供向けサービスのイラストの経験が豊富で、小学生を対象とした○○という商品のイラストを制作しました」といったように、具体的に書きましょう。

料金について記載する

あなたのスキルや強みを気に入ってもらっても、料金がわからなければクライアントは検討できません。目安でよいので、だいたいの価格をメールに記載してください。

ポートフォリオを載せる

あなたの強みやスキルをわかってもらうには、ポートフォリオを見てもらうのが一番です。過去の実績の中で特に自信があるものや、相手のニーズと近そうなものをメールに添付しましょう。

週の稼働時間を記載する

具体的にどのくらい働けるのか、平日・土日の何時ごろに稼働できるかを記載しましょう。ここまで具体的に書くことで、相手は自分に仕事を任せるイメージができるようになります。連絡がつきやすい時間帯も書けるならベストでしょう。

CHECK

・まずは企業のコーポレートサイトや求人サイトを見て、営業メールの送り先を選定
・営業メールにはわかりやすい件名を付け、自分のスキルが具体的にどのように役立つか記載
・料金や稼働時間などをのせることで、相手が具体的に検討できるように

具体的な状況別の営業メールの文面例

募集がない企業への新規営業は、先ほど解説した「自分のHPを紹介する」「稼働時間や料金を明確にする」といったポイントが重要です。あなたのことを知らない方にも「仕事を頼んでみようかな」と思ってもらえるよう、丁寧に情報をのせましょう。

募集案件に対する応募・提案への営業メールは、募集している内容に対して自分が十分なスキルを持っていることを明らかにしましょう。具体的な実績をもとにアピールできるとベターです。

既存クライアントへの単価交渉については、メール一通で話しが終わるとは限りません。メールをきっかけに話し合いの場が設けられ、直接交渉するケースも多いでしょう。そのため、まずはメールで自分の意思を明確にし、ミーティングの場を設けるようにする流れがおすすめです。

募集がない企業への新規営業

件名:HP制作におけるライティング協力のご提案/山田太郎
本文
初めまして、東京を拠点にフリーランスライターとして活動している山田太郎と申します。突然のメール失礼いたします。
今回、貴社のHP制作事業において、ライティング面でぜひお手伝いさせていただきたくご連絡いたしました。

私はこれまで30社以上の企業HP制作に携わっており、キャッチコピーの制作やクライアントへのインタビューをもとにしたライティングなどを担当してきました。

具体的には、下記の私のHPに実績を記載しております。(URL)

現在、最大で週4日・8時間での稼働が可能です。
ボリュームや期日、担当範囲にもよりますが、1サイトあたり5万円から承っております。

もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。
以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
ーーーーーーー
山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URLーーーーーーー
ーーーーーーー

募集案件に対する応募・提案

件名:HPイラスト案件への応募/山田太郎
本文
初めまして、関西を中心にイラストレーターとして活動している山田太郎と申します。
求人サイト○○にて、HPに掲載するイラストの募集を拝見し、メールさせていただきました。

私は2020年からイラストレーターとして活動しており、これまで50社以上の案件に携わってまいりました。
一例として、下記のサイトに掲載されているイラストを制作しています。
・(URL)
・(URL)
・(URL)

今回の募集にあった「~~~」「~~~」という条件について、すぐにお役立ちできるスキルを持っております。
稼働時間や料金につきましても、募集案内にあった通りの条件で承れます。

一度詳しいお話を伺う機会をいただけませんでしょうか。
もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。
以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
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山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URL
ーーーーーーー

既存クライアントへの単価交渉

件名:業務内容増加に伴う単価についてのご相談/山田太郎
本文
〇〇株式会社○○様
お世話になっております。山田太郎です。
いつもご依頼をいただき、誠にありがとうございます。

先日、追加の業務内容につきまして伺いました。
本件、ぜひ尽力させていただければと考えています。

一方で、業務内容の変更により、稼働時間が増加が見込まれ、また求められるスキルも高度化することから、
大変恐れ入りますが、単価の見直しをご検討いただけないかと思いメールをさせていただきました。

これまで同様、品質を担保するためにもご検討いただけますと幸いです。

詳しいご提案内容について、ぜひミーティングのお時間を頂ければ嬉しく存じます。
もしお時間がございましたら、ぜひ一度対面やオンラインでのお打ち合わせをさせていただけませんでしょうか。

以下の日程などご都合いかがでしょうか?
◯月◯日(月)◯時~◯時
◯月◯日(火)◯時~◯時
◯月◯日(水)◯時~◯時
◯月◯日(木)◯時~◯時
◯月◯日(金)◯時~◯時

ご多用な恐れ入りますが、どうぞ、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
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山田太郎
mail:~~~@~~~
tel:080~~~~
HP:URL
ーーーーーーー

CHECK

・自分のスキルや実績のわかるポートフォリオをのせる
・稼働時間や料金について明確にする
・対面やオンラインミーティングなどを提案する

営業メールの注意点とマナー

営業メールを送信する時間帯を考える

営業メールは、中旬の火曜から木曜の営業時間内がおすすめです。月初や月末は〆作業などで忙しいことが多く、月曜と金曜もあわただしくしているケースが少なくありません。

また、土日に送ってしまうと週明けには他のメールに埋もれてしまうこともあるので、気を付けましょう。

結論から伝える

丁寧なメールにしようと思い、挨拶などが長くなってしまうミスはよくあります。それでは本題に入る前に削除されてしまうので、結論から入るようにしましょう。相手がメールを読み始めて10秒以内に要件がわかることがベストです。

フリーメールは避ける

フリーメールは自動的に迷惑メールに振り分けられる可能性があります。わざわざ迷惑メールをチェックする方はほとんどおらず、どんなに良いメールを送っても、読んでもらえなければ意味がありません。しっかりと、独自ドメインを利用しましょう。

レイアウトに気を付ける

ぱっと見て読みにくいメールは、読んでもらえないと考えてください。適切な場所で改行を入れること、行間が広すぎず狭すぎないことなど、レイアウトに気を付けるだけで読んでもらえる可能性は高まります。

また、長すぎるメールも相手に悪印象なので気を付けましょう。

テンプレの一斉送信は避ける

どの企業にも対応できる、テンプレ的なメールは送らないでください。読んだ方も「一斉送信しているだろう」とわかってしまいますし、具体的なことが書けないので相手に刺さることはありません。

面倒でも、1社ごとに分析して「どんな内容が魅力的に見えるか」を考えてください。

CHECK

・中旬の火曜から木曜の営業時間に送る
・結論から書き、何のメールかわかりやすくする
・改行などレイアウトに気を付ける

営業メールは、書いていくうちに磨かれていくものです。完璧なメールを作ろうと思っているといつまでも送れないので、「とにかく動く」を意識しましょう。

まずは送信してみて、どんな反応が返ってくるかを確かめてください。

「この内容は入れた方がいい」「こういうポートフォリオは見てもらいやすい」など、送付数や成果をメモしておくと、より効率的に改善ができるためおすすめです。

【営業ロードマップDL】フリーランス初めての営業活動で案件を獲得|価格設定の考え方とチャネル別営業の実践法

フリーランスになったばかりの方が最も悩むのは、「どうやって案件を獲得すればよいのだろう」という点ではないでしょうか。特にスキルやコネクション、実績がないうちは、営業が上手くいかないことも多いものです。

今回は、フリーランスの案件獲得方法について解説します。具体的なプロセスやどういった手段があるのかなど紹介するので、これから仕事をどんどん取りたい方はぜひ参考にしてください。

フリーランスの営業活動。何から始めるべき?

フリーランスになるにあたって、営業は何から始めればよいのでしょうか。結論、フリーランスの営業活動は、案件獲得ルートを整理するところから始めましょう。

ただし、やみくもに努力しても、時間ばかりが過ぎてしまい実際に仕事を得ることはできません。また、ポートフォリオをまとめる作業も必要です。

例えば、デザイナーの方が「明るくポップなデザインが得意です」と伝えても「明るくポップ」の印象は人によって異なります。

しかし、ポートフォリオがあればクライアントは、依頼した場合にどのようなアウトプットを貰うことができるか具体的に想像でき、依頼に繋がります。

フリーランス営業ロードマップ

副業としてフリーランスの案件を獲得するのか、専業の個人事業主としてフリーランスになるのかで獲得できる案件は異なりますが、いずれにせよ実績を積んでいくことは非常に重要です。

多くの案件をこなし、新しいクライアントに提示できる作品を増やしましょう。

具体的には、まず上図の「実績の積み方」にあるように、知り合いや個人での営業活動を通じて案件を獲得しましょう。

また、まずは正社員やアルバイトとして業界に入り、スキルを高めると同時に実績を作る方法もあります。ある程度の実績が生まれたら、「独立・仕事の取り方」を参考にしてください。

フリーランスの案件獲得のプロセス

フリーランスの案件獲得が、どのようなプロセスで進むか解説します。

案件獲得は直営業・直案件が理想

直案件で仕事が得られると、中抜きをされないため高い報酬を得やすくなります。また、間に人が入らずクライアントと直接やり取りができるので、「クライアントはどのような課題を抱えているのか」「どんなニーズを持っているのか」などをくみ取りやすくなります。

「フリーランスが直案件を獲得する営業手法。案件獲得のチャネルの種類や直営業までのステップを解説」にある通り、直接案件を獲得する方法は複数種類あります。

まずは実績となる場数を踏みポートフォリオの材料に

いくつかの案件をこなしたら、作品をポートフォリオの材料にしましょう。

クライアントからしても、口頭でスキルを説明されるより実際に何を作ったかを確認した方があなたの実力を判断しやすいです。

ポートフォリオには、記載するべき項目や制作にあたってのポイントなどがいくつかあるため、「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」を参考にまとめてみてください。

経験・実績を積むためにも案件マッチングサイトを活用する

駆け出しのフリーランスが案件を獲得するには、マッチングサイトが有効的です。

クライアントと直接やり取りができ、複数の企業に効率的にアプローチできます。また、間に運営が入っているので金銭トラブルを防げる点もメリットです。

「フリーランスの案件マッチングサービスの活用法。案件応募から年収を上げるための案件獲得戦略を解説」にもある通り、クラウドソーシング型やエージェント型などいくつかの種類があるので、まずは2~3個ほど登録してみましょう。

CHECK

・なるべく直営業での案件を獲得すると金銭的なメリットがある
・実績を積んだらポートフォリオにまとめる
・複数のマッチングサイトを使って案件を探すと効率的

駆け出しフリーランスはクラウドソーシング。経験者はエージェントから。

フリーランスとしてまだ実績がない方は、クラウドソーシングを使いましょう。あまり報酬額が高くないものの、未経験でも応募できる案件が多数あります。

経験者の方は、ぜひエージェントを活用してください。高いスキルや豊富なポートフォリオを求められますが、高単価の案件を見つけやすいです。

まずは、1年ほどクラウドソーシングメインで獲得し、少しずつエージェントを活用するとよいでしょう。

フリーランスの仕事が取れるポートフォリオの作り方

フリーランスとしてポートフォリオを作る時には、いくつかのポイントがあります。これから作る方は、以下の3つを抑えましょう。

ポートフォリオは商談相手に即した営業資料としてカスタマイズ

ポートフォリオは一つだけ作って使いまわすのではなく、クライアントに合わせてカスタマイズしましょう。

例えば、フォトグラファーの方が企業のWebサイトに掲載するための写真撮影の案件を獲得するため、個人用に撮影した写真をたくさん見せてもあまり意味がありません。

相手の求めているものとなるべく近い資料を提示してください。

スキルセットベースに何ができる人か汎用的な資料を用意する

ポートフォリオは毎回すべてカスタマイズして作るのではなく、汎用的な部分もあります。

例えば、エンジニアの方であれば、エンジニア歴はどのくらいか、どんな言語が使えるかといった部分はどのクライアント相手にも伝えなくてはなりません。そういった基本情報も、しっかりまとめておきましょう。

実績は定量的な情報として成果と期間を必ず盛り込む

ポートフォリオには、必ず定量的な成果を盛り込みましょう。

例えば、マーケターであれば、「SNS運用を始めて20代からの購入が30%増えた」「コンバージョンが3か月で40%増えた」といった数値が役立ちます。

他にも多数のポイントがあるので、説得力のあるポートフォリオを作るために「フリーランスの仕事がくるポートフォリオの要点。記載する項目と守るべき権利の範囲を解説」を参照してください。

CHECK

・ポートフォリオには汎用的な内容をベースにまとめる
・クライアントによってポートフォリオの内容をカスタマイズする
・定量的な数字を盛り込み説得力のあるポートフォリオにする

クライアントワークの実績の記載には許諾を必ず取る

クライアントワークの実績をポートフォリオとして掲載する場合、必ず許諾を取りましょう。勝手に使ってしまうと、契約違反になり賠償金を請求される可能性もあります。

口頭だけではなく、メールやチャットなどのテキストで許諾の証拠を残しておくとベストです。

フリーランスの最大の悩み。正しい価格設定の手法

フリーランスにとって、正しい価格設定は大きな課題です。適切な金額を受け取り、仕事を良いサイクルでまわしていきましょう。

理由のない値下げ・安売りは誰も幸せにならない

理由もなく値下げしても、仕事量と報酬が見合わなくなるだけです。

ライバルより価格優位性が持てて案件が取りやすくなるので一時的にはよいかもしれませんが、安売りは長く続きません。

相場をチェックし、著しく低い価格にするのはやめましょう。

必要な時間数×付加価値込みの時給単価から価格を設定する

まずは作業内容を確認して、どのくらいの時間がかかるのか明らかにしましょう。

その後、自分ならどんなスキルを活かしてどのような付加価値がつけられるのかを考えて時給を設定すると、時間×時給で価格を設定しやすくなります。

市場価格や案件額の平均値は参考程度で盲信しない

相場を知ることは大切ですが、盲信してはいけません。

相場はあくまで相場なので、その中で自分はどのくらいのバリューを発揮できるか考えてください。

正しい価格をつける方法としては、「フリーランスの適正価格の設定方法。正しい価格設定と交渉のポイントを解説」に詳細があります。値付けに困ったらぜひ参考にしてください。

CHECK

・理由なく安売りしても長期的にメリットがない
・納品までにかかる時間と自分の持っている付加価値から単価を設定する
・相場の確認は必要だが、こだわりすぎずに値付けする

初心者の方は、とにかく仕事を得るために時給数百円程度で請けがちですが、絶対にやめましょう。

そういった案件を得ても、フリーランスとして独立できるほどの稼ぎは得られません。そんなことをする時間があれば、スキルを磨いて適切な価格の案件を受けられる実力をつけてください。

付加価値の作り方は自分のポジションを明確にすること

付加価値をつけていくことは、フリーランスとして活躍する上で重要です。

例えば、人事の方が採用業務だけでなく、研修も担当できるようになれば、単価が上がります。

その中で「自分は採用と研修のどちらもできる」というポジションが確立することも、メリットの一つです。クライアントにとってどのようなポジションでいられるか、改めて考えてみましょう。

フリーランス営業ロードマップ

フリーランスの案件獲得チャンネル

フリーランスとして案件を獲得するには、いくつかのチャネルが活用できます。それぞれ、しっかり使い分けられるようにしましょう。

ビジネスマッチングサイトの活用は基本

ビジネスマッチングサイトには、クラウドソーシング型とエージェント型があります。

駆け出しの方はクラウドソーシング型がおすすめで、LancersやCrowdWorksなどに登録しましょうエージェント型はクロスデザイナーやレバテックフリーランスがおすすめです。

具体的な特徴については「フリーランスの案件マッチングサービスの活用法。案件応募から年収を上げるための案件獲得戦略を解説」をご覧ください。

フリーランスの情報発信にSNSを活用しきる

フリーランスはSNSを活用することで、ブランディングやDM経由の案件獲得といった成果につながります。

また、ポートフォリオを投稿することで自分の実績を多くの方に知ってもらえる点もメリットです。

一方で、注意点もあるので、しっかり準備を整えてから運用を始めましょう。「フリーランスのSNS運用。運用の目的を明確にした正しいSNSの使い方を解説」の記事をぜひ参考にしてください。

オフラインの交流会で仕事仲間から案件を獲得する

オフラインの交流会では、様々な職種のフリーランスと出会えます。

孤独になりがちな働き方をする中で仲間に出会えますし、業界の最新情報を知ることも可能です。新しい案件につながることもあるので、「フリーランスの交流会。情報収集や案件獲得に繋がる交流会の探し方や参加方法を解説」を読んでぜひ一度参加してみてください。

CHECK

・まずはビジネスマッチングサイトを使って案件を探す
・SNS経由で案件を獲得できることもある
・交流会ではフリーランス仲間や新しい案件との出会いがある

継続的な案件受注のために、スキル研鑽のためにセミナーを活用

フリーランス向けのセミナーは、案件獲得方法はもちろん、ポートフォリオの作り方やスキルの伸ばし方など様々なことを学べます。

特に、駆け出しの方は役に立つ情報が多いので、ぜひ参加してみましょう。本当に有益なセミナーを見つけてスキルアップなどにつなげるためにも、「フリーランスはセミナーに行くべき?セミナーを受講するメリット・講座の見極め方やおすすめ検索サイトを紹介」をご確認ください。

独立の成功を実感するタイミングとは?

何をもって独立が成功したとするかは人によりますが、月収は一つの基準となります。

家賃や光熱費など一か月にかかるお金をフリーランスの稼ぎだけで得られれば、最初の成功を果たしたと言えるでしょう。

また、「20代 男性 平均年収」など検索すると目安が出てくるので、その数値を上回ったときに次の成功を納めたと言えるかもしれません。その次は、年収1,000万円を超えた段階でもう一段上の成功をしたと判断できるでしょう。

また、自由な働き方ができると成功を実感できるものです。例えば、フルリモート案件だけを獲得すれば、国内・海外問わずどこにいても仕事をすることができます。実際に、ノマドワーカーとして海外を旅しながら働く方もいます。

働く時間も自由で、「早起きが苦手だけど、無理して起きなきゃ……」「深夜まで働かないと……」と無理する必要はありません。納期さえ守れば、何時に働くかは個人の裁量で決められます。自分の生活しやすいリズムで働けるかどうかも、独立が成功したかどうかを判断できる基準の一つとなるでしょう。

フリーランス営業ロードマップ

フリーランスとして案件を獲得するのは、簡単なことではありません。
特に、駆け出しのころはスキルも実績もなく、クライアントに営業しても上手くいかないことばかりです。
しかし、そこで諦めずにマッチングサイトなどを通じて案件をとり、実績をもとにポートフォリオを作ることで次の案件を獲りやすくなります。
SNSを使ったり交流会に出たりといった方法も含めて、様々な手段で仕事を探していきましょう。

フリーランスのクラウドソーシングとエージェントの使い分け|単価・難易度別に選び方と案件獲得のコツ

フリーランスとしてデビューした方の悩みと言えば、「どうやったら仕事を獲得できるんだろう?」「思うように案件が増えない……」といったことではないでしょうか。仕事が少ないと、今後の生活が不安になってしまいますよね。

そこで今回は、フリーランスのために案件獲得サービスをどう使うべきかについてご紹介します。クラウドソーシングとエージェントのどちらがおすすめか、どのように活用すべきか具体的に解説するのでぜひご覧ください。

クラウドソーシングとエージェントどちらを使うべき?

結論から言うと、クラウドソーシングとエージェントは両方の併用をおすすめします。というのも、この2つはそれぞれメリット・デメリットが異なり、自分のスキルやステイタス、求める案件によって使い分けができるからです。

「自分はクラウドソーシングしか使わない」「エージェントだけで仕事を得たい」と決めてしまうと、案件獲得の可能性を能性を狭めてしまいかねません。案件の見つけ方にはこだわりすぎず、獲得した案件の仕事内容にこだわるようにしましょう。

とはいえ、クラウドソーシングもエージェントもサービスの種類が多く、「どれを使えばいいんだろう」と悩んでしまうかもしれません。そんな時はまずは全体的なイメージをつかむことが大切なので、カオスマップを参考にしてみてください。

フリーランスのクラウドソーシング活用

フリーランスとしてクラウドソーシングをどう活用すべきか、向いている人やおすすめのサービスなどをご紹介します。

クラウドソーシングに向いている人

クラウドソーシングに向いているのは、フリーランスとしてデビューしたばかりの方や、これからデビューするために腕試しをしたい方です。エージェントの案件と比べると初心者向けのものが非常に多く、実績がなくてもチャレンジできます。

また、報酬はそれほど高くなくてもよいのでとにかく経験を積みたい方にもおすすめです。今後、高単価案件を獲っていくにはポートフォリオを作ることが必要なので、「実績作りのためなら、安価で簡単な案件をたくさんこなしていきたい」という方はぜひ登録しましょう。

登録しておくべきクラウドソーシングサービス

まずおすすめのクラウドソーシングが、Lancersです。2008年に日本で初めてクラウドソーシングサイトを立ち上げたいわば老舗で、業界のリーディングカンパニーとして活躍しています。

案件数は19,550件と多く(2025年2月時点)、手数料は契約金額の16.5%です。実績に応じてランク制度が設けられているので、仕事をすればするほど次の案件が舞い込みやすくなります。

次におすすめなのが、CrowdWorksです。案件数は13,017件あり、672万人のワーカーが登録しています(2025年2月時点)。

手数料は10万円以下の部分が20%、10万円~20万円の部分が10%、20万円超えの部分が5%と少し複雑ですが、高い案件を獲得すればより多くの取り分を確保できます。

スキルの安売りだけは絶対にしない

初心者OKで求められるハードルが低い案件は、報酬も内容に準じて安くなります。デビューしてすぐの間は、実績作りのためにそういったものを請け負うのは良いでしょう。

しかし、「これではほとんどタダ働きになってしまう」といった案件を受けて自分のスキルを安売りすることだけは避けましょう。クラウドソーシングでは多くの案件が一覧で表示されるため、他と比較して突出して安いものには手を出さないでください。

ほかにも、クラウドソーシングを上手く活用するポイントはいくつかあります。これから登録しようと思っている方や、まだ登録したばかりの方はぜひ情報を集めてみてください。

CHECK

・クラウドソーシングはデビュー間もないフリーランスにおすすめ
・初めはLancersとCrowdWorksに登録するとよい
・簡単で低単価の案件を受けるのはよいが、スキルの安売りはしない

初めのうちは「どのサービスに登録しよう」「どこを選べばいいんだろう」と悩むかもしれませんが、とにかくまずは登録してください。

登録にお金はかかりませんし、使ってみなくては自分にどのサービスが向いているかはわかりません。ただ悩んでいるだけでは絶対に案件を獲得できないので、「まず動いてみる」というフリーランスとして必要な心構えを実行しましょう。

駆け出しフリーランスの実績作りにクラウドソーシングを積極活用

フリーランスとしてデビューしたばかりだと、実績がなく案件が獲りにくいです。そのため、クラウドソーシングを活用してまずは一つ実績を作ってください。

どんどん増えていくうちに案件が獲りやすくなりますし、より高単価なものにも挑戦できるスキルが身につきます。

フリーランスのエージェント活用

フリーランスとしてエージェントをどう活用すべきか、向いている人やおすすめのサービスなどをご紹介します。

エージェントに向いている人

エージェントに向いているのは、フリーランスとして実績を積みスキルを身につけた方です。クラウドソーシングと比べて高単価な案件が多い一方、応募ハードルが高い傾向にあります。

フリーランスとしての実績がなくても、社員時代のポートフォリオが見せられればチャンスはあります。自分のスキルに自信がある方や、1年以上フリーランスとして活動して来た方はぜひ活用してください。

登録しておくべきエージェントサービス

エージェントとして有名なのが、Lancers Agentです。ITエンジニア向けの案件がメインとなり、週4日以上稼働できる案件を紹介してもらえます。

月の報酬が100万円を超える案件もあるため、収入を一気に伸ばしたい方にもおすすめです。

次におすすめなのが、レバテックフリーランスです。

過去2年で新着案件の増加率が160%となっており、クライアント企業数は1万社を超えているため、サイトを見る度に新しい案件を見つけられます。リモート案件も多く、登録者の平均年収が881万円と高額な点もポイントです。

エンドクライアントとエージェント双方に喜ばれる仕事をする

フリーランスの仕事において、クライアントの満足度を高めることは重要です。仕事に納得してもらえればリピートに繋がり、安定した収入を得やすくなります。

加えて、エージェントサービスを利用した場合はエージェントから高評価を得ることも意識しましょう。エージェントは一人でいくつもの案件を抱えているため、「このワーカーなら信頼できる」と思ってもらえれば、新しいクライアントも紹介してもらいやすくなります。

エージェントは上手く利用すれば一気に収入があがるサービスです。ぜひ、ポイントを押さえてしっかり活用してください。

CHECK

・エージェントはクライアントに提示できる実績がある人に向いている
・エージェントサービスの中では、Lancers Agentとレバテックフリーランスがおすすめ
・エージェントとエンドクライアントの両方に喜ばれるとリピートや新しい仕事につながる

エージェントで仕事を得るには、とにかく実績が重要です。これまで参画したプロジェクトを整理し、魅力的なポートフォリオを作りましょう。

案件獲得の際はエージェントに相談し、過去の実績の中でもどういった点を特にPRすべきか確認すると、クライアントに好印象を残しやすくなります。

案件獲得のコツは何でどういう貢献ができる人材か。明確に打ち出す

クライアントには、「こういう人に来てほしい」という要望があります。あなたがその人材として適切かどうか判断できなければ、仕事は依頼されません。

自分の積み重ねてきた実績と合わせて、どんなスキルがありどのような仕事ができるかをしっかりアピールしましょう。

また、エージェントはクラウドソーシングよりも職種に特化しているサービスが多いです。自分の職種にはどんなエージェントサービスがあるのか、事前に確認することで無駄を省けます。

数あるサービスで自分に合ったサービスを選ぶには?

クラウドソーシングもエージェントも、数多くの種類があります。その中で自分にあったものをどうすれば選べるのか、どうすれば上手く活用できるのか、ポイントを解説します。

実際に案件が多くライバルが少なく、受注確率が高いサービスを選ぶ

1つ目のポイントは、案件数の多さです。案件の数が少ないと選択肢が狭まり、自分にあった仕事を見つけにくくなってしまいます。全体の案件数ではなく自分の応募したい職種の案件がどのくらいあるかチェックしましょう。

2つ目のポイントは、ライバルの少なさです。クラウドソーシングは他にどのくらいのユーザーが応募しているか見ることが多いので、なるべく応募数が少ないものを選んでください。エージェントの場合は、他に何人くらい候補者がいるか聞いてみてください。

3つ目のポイントは、受注確率の高さです。クラウドソーシングでは、過去の受注履歴を見ることができます。発注だけ出して実際にワーカーが確定しないままになっている案件が多いクライアントは、おすすめできません。

サービスの併用もOK。ただし実稼働のチャネルは絞る

4つ目のポイントは、実稼働のチャネルを絞ることです。基本的にクラウドソーシングもエージェントも登録は無料なので、たくさん見てみてください。しかし、実際に使うのは2つか3つくらいに絞るとよいでしょう。あまりに多すぎるとどのサービスのどの案件が動いているか管理しにくくなり、抜け漏れが発生しやすくなります。

サービス選びに困ったら、ぜひ以下のカオスマップを参考にしてみてください。

今回は、フリーランスの仕事探し手段について解説しました。まずはクラウドソーシングから始めて、実力と実績がついてきたらエージェントを利用しましょう。どちらを使うときも、まずは色々なところに登録してみて、自分が使いやすいと思ったサービスを2~3種類に絞りしっかりと活用していきましょう。

フリーランスのWebデザイナーの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説

フリーランスのWebデザイナーに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。

Webデザイナーは、Webサイトのデザイン制作を担当します。事業会社や制作会社で働くほか、フリーランスとして活躍している人も多いです。デザイン案件は外注されやすく、フリーランスのWebデザイナーは紹介をきっかけに仕事を獲得しています。とはいえ、ライバルが多く競争率が高いため、自分の強みを作ってアピールすることが重要です。

Webデザイナーの仕事

フリーランスのWebデザイナーについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。

Webサイトのデザインを担当し制作

Webデザイナーの仕事は、Webサイトのデザインを制作することです。最初にざっくりとしたレイアウトを決め、どこに何を置くか、どのくらいの文章をのせるかなど決めます。それからキービジュアルを設定し、Webサイト全体としてどのようなイメージにするかを決定します。

大まかな部分が決まったら、デザインを作っていきます。配色やアイコンなどの配置を決め、ロゴなどを制作します。クライアントと合意ができたら、コーディングを行い実際に要素を追加していきます。リリース後は、PVやクリック数などに応じてデザインを変えることもあります。

Webデザイナー主な業務範囲と案件の特徴

Webデザイナーは、どこに所属していても担当する業務内容はほとんど同じです。とはいえ若干の特徴の違いがあるため、自分がどんな働き方をしたいか考える際に役立ててください。

事業会社のケース

商品やサービスを扱う事業会社では、自社のWebサイトをデザインします。クライアント相手の仕事ではないため、常に納期に追われたりコミュニケーションが不足して振り回されたりといったことがありません。

自社の事業に付随したWebデザインだけを行うため、対応する業界の幅は狭いでしょう。また、Webデザイナーとして採用されても、Web以外のノベルティグッズやチラシなどのデザインを行うことがあります。

制作会社のケース

制作会社では、事業会社からの依頼を受けてWebサイトをデザインします。そのため、業界にとらわれず様々な商材を扱う企業のデザイン業務を経験できるでしょう。

また、Webディレクターは他の方が担当するので進行を任されるといったことがありません。

クライアント相手の仕事になるため、デザインについて知識のない担当者に振り回されることがあります。

フリーランスのケース

フリーランスは、自分で案件を獲得しなければなりません。デザインだけに集中できるわけではなく、営業活動や人脈作りなどをする必要があります。デザインにおける担当業務は、事業会社や制作会社と同様です。複数の仕事を受けられるため、効率よく働ければ収入を上げやすい点がメリットです。

  • 常駐型フリーランス

常駐型フリーランスとは、客先のオフィスに常駐するスタイルです。チームと意志疎通しやすく、ちょっとした相談も気楽にできます。しかし、働く場所の自由がなく、出社時間なども決められていることが難点です。

  • 在宅型フリーランス

在宅型フリーランスとは、オフィスに出社せず稼働するスタイルです。いつどこで働くかが自由なため、平日に休んで土日に働いたり、旅先で仕事をしたりといったことが可能です。しかし、メンバーとのコミュニケーション頻度は下がり、人脈も広がりにくいでしょう。

CHECK

・Webデザイナーは、Webサイトのデザインを制作する
・事業会社は自社のWebサイトを扱い、制作会社はクライアントのWebサイトを制作する
・フリーランスのWebデザイナーには常駐型と在宅型の2つの働き方がある

フリーランスのWebデザイナーの案件事情

フリーランスのWebデザイナーがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。

Webデザイナーの案件数が多く外注されやすい

現在、Webデザイナーの案件は非常に多いです。インハウスでまかなう企業もありますが、外注するケースも多いため、フリーランスとして仕事が獲得しやすい職種だと言えるでしょう。

過去取引先や知人からの紹介が一般的な案件チャネル

新規案件の獲得方法は、過去の取引先や知人からの紹介が多いです。最初の仕事をしっかりこなしクライアントの期待に添えれば、「新しい商品を売り出すからLPのデザインを任せたい」「デザイナーを探している友人がいるから紹介したい」といった話が入ってきます。

これは、最初に与えられた仕事について、クライアントの満足度が高いことが条件です。「単価の安い案件だから」「時間が限られているから」といった事情があっても真摯に取り組むことで、次が広がります。

単価が高いWebデザイナー案件の特徴と単価相場

Webデザイナーの案件単価は、ページ数によって異なります。10ページ以下の小さいサイトであれば、40万円ほどのものもあります。ページ数が多ければ多いほど単価が高くなる傾向で、80ページを超えるような規模のものでは150万円以上もありえるでしょう。

また、ECサイトをゼロから構築していく案件であれば300万円以上となることもありますが、これは珍しいケースです。

Webデザインに付随した案件として、バナーの制作は1万円、LPのデザインは20万円ほどとなっています。ロゴのデザインは5万円前後が多いです。

案件をクラウドソーシングで獲得するケース

クラウドソーシングでの案件は、未経験でも挑戦できることが多いです。その分単価は安く、バナーの制作5000円、チラシのデザイン1万円といったものがあります。Webサイトの制作でも、小規模サイトで10万円程度の案件も見られます。

案件をエージェント経由で獲得するケース

エージェント経由で獲得する案件は、知識と経験、ポートフォリオが求められる分、単価は高い傾向です。Webサイトの制作でも、100万円を超える案件を見つけられます。

一方で、経験年数が長くても実績が少なければ高単価の案件は採用されにくいでしょう。

デザインコンテストやコンペに応募し獲得するケース

Webデザイナー向けのコンテストは、様々な企業や団体が主催しており通年で開催されています。それらにエントリーし賞を獲ることで、案件につながります。

また、コンペでデザイナーが決まるケースも多いです。これらも、エージェント経由同様に100万円以上の案件があります。その分、他のデザイナーに勝てるだけのスキルが求められるでしょう。

出来高制で働いた分だけ報酬が得られるフリーランスのリアル

フリーランスの最大の弱点は、収入が安定していないことです。たくさん働けば高い年収を得られますが、仕事がなかったり働く時間が短かったりすると、お金を稼ぐことができません。

自分独自の付加価値の難しさ

Webデザイナーとして収入を安定させるには、付加価値をつけることが大切です。

しかし、数多いるWebデザイナーの中で「自分の強みはこれだ」と言い切れるだけの付加価値を獲得するのは、簡単ではありません。デザイン能力を高めることはもちろん、Webマーケティングの知識を身につけたり、プログラミングスキルを獲得したりといった努力が求められます。

ライバルが多く競争性が高い

Webデザイナーはスタートのハードルが低いことから、ライバルの数が非常に多いです。クラウドソーシングでもエージェント経由でも常に人と比べられることになるため、競争に勝てる力がなければ案件は獲得できません。

自分のスキルを高めるだけでなく、これまでやってきた経験や自分の強みをクライアントにアピールする能力も伸ばしていきましょう。

案件単価が大きくブレるため収入が不安定

Webデザイナーの案件単価は、企業によって異なります。同じような業務を担当しても、予算がある企業からであれば高単価で、小さい予算で行っているプロジェクトであれば低単価ということもあります。

また、事前に見積もりを出しても制作が進んでいくうちに予定が変わってしまうケースもあり、それが収入の不安定化につながっています。

案件の取り組みではポートフォリオの掲載許可を事前に取っておく

安定的な収入を得るためにはポートフォリオが重要です。

しかし、案件によっては自分の名前を出せないケースもあるため、しっかりとクライアントに確認しておきましょう。特に駆け出しの間は、ポートフォリオとして掲載できる案件を優先的に獲得すると営業がしやすくなります。

CHECK

・フリーランスのWebデザイナーは収入が安定しておらず、付加価値が必須
・ライバルが多いため、案件獲得に向けて実績をアピールすることが大切
・営業ではポートフォリオが役立つため、案件が始まる際に掲載許可を確認する

稼げるWebデザイナーへのキャリアプラン

Webデザイナーとして稼ぐためには、しっかりしたキャリアプランを練っておくことが重要です。

未経験から独学でもWebデザイナーになることは可能

Webデザイナーは、未経験から目指せる職業です。フリーランスやノマドワーカーに憧れて始めるケースが多く、書籍やWebサイト、動画などで、Webデザイナーになるためにやるべきことが解説されています。

稼ぐWebデザイナーになるは制作の現場での実務経験が欲しい

Webデザイナーとしてデビューするのは簡単ですが、稼げるようになるには努力が必要です。効率的に稼げるフリーランスになるためには、まず社員やアルバイトとして制作現場での実務経験を積むとよいでしょう。

お金をもらいながらツールの使い方や仕事の流れといった基本を学べますし、プロとして活躍する先輩にデザインの相談ができたり、個人では縁のない大規模案件に携われたりといったメリットがあります。

独立の前に案件の確保や人脈の開拓をしておくと吉

フリーランスとして独立する前に自分の案件を確保しておくと、スムーズに立ち上げができるでしょう。また、会社での仕事を通じて人脈を開拓しておくことで、フリーランスになってからの有力な営業先が生まれます。

これらはもちろん、自分の仕事がクライアントに認められることが絶対条件なので、一つひとつの案件でしっかりと成果を残せるよう注力しましょう。

特定の取引先から継続的に仕事を得ることをまず最優先に

フリーランスとして安定した収入を得るには、リピート案件を獲得することが重要です。

一社から継続的に仕事を得られるよう、いくつか案件を得たら一度新規営業はストップし、手元の仕事のクオリティを高めるために時間を使いましょう。

CHECK

・自分で勉強し、経験ゼロからでもWebデザイナーになれる
・独立する前に社員やアルバイトとしてWebデザイナーの仕事を経験しておくとよい
・フリーランスになる前の案件確保が独立後の安定的な収入につながる

Webデザイナーの年収を上げるには

フリーランスWebデザイナーとしてどうすれば単価が上がるのか、具体的な方法を解説します。

制作スキルと同時に営業・交渉スキルを上げる

Webデザイナーとして生活していくためには、営業スキルが必要です。自分にできることやライバルより優れている点を、初めて会ったクライアントにも理解してもらえるようわかりやすく説明しなくてはなりません。

また、相手と交渉して納得できる報酬を手に入れる力も必要です。単に「報酬を上げてほしい」と言うのではなく、どういった点で高いパフォーマンスを出せるのか、どのような正当性があるのかなどを伝える必要があります。

サイトの要件を取り纏め提案するディレクションスキルを身につける

ディレクションスキルのあるWebデザイナーは現場で重宝され、年収アップにつながります。

Webサイトを作る時に、どのような目的で何が必要となるのか、要件をまとめて業務に落とし込めるようにしましょう。そのためにも、クライアントの求めている内容を正しく理解するヒアリングスキルを伸ばすことがおすすめです。

SEOを意識したコーディングスキルを身につける

Webサイトは、SEOをして上位表示されることが重要です。

そのために必要なコーディングスキルを身につけることで、多くの案件が集まるWebデザイナーになれます。HTMLの構文が正しいか、metaタグが適切に設定されているかなどをチェックすることで、より上位に表示されるWebサイトを制作できます。

JavaScript・PHPなどプログラミングスキルを身につける

Webデザイナーにはプログラミングスキルも必要です。特に、JavaScriptやPHPを理解していると仕事に役立つでしょう。どちらも初心者でも勉強しやすく、独学でも問題ありません。

JavaScriptはWebサイトにアニメーションを加えたり、ディスプレイ上にポップアップウィンドウを表示させたりする際に役立ちます。PHPはECサイトの構築やWordPressのプラグイン自作といった場面で活用できるでしょう。

特定ジャンルに対する専門性を高めポートフォリオを作る

「何でもできます」というWebデザイナーより、「美容系が得意です」「LPの経験が豊富です」など、強みがわかりやすいWebデザイナーの方が仕事が集まります。だからこそ、専門性を高めていきましょう。

ポートフォリオを作る際も、幅広くあれこれ載せるより何かに特化した形にするのがおすすめです。初めて見た人も「この人には○○を頼むと良さそうだ」と判断できるものに仕上げてください。

Webデザイナーの市場・業界の将来性と独立の道標

Webデザイナーの案件はどのような市場か、業界に将来性はあるか、独立までどのように歩めばよいかについて解説します。

Web制作の市場規模は年々拡大しているが案件単価は先細り

Web制作の市場規模は拡大傾向で、今後も多くの需要が見込めます。その一方で、案件単価は横ばいもしくは縮小すると予測されています。仕事はあるものの、稼げるWebデザイナーになれるのは一握りだということです。

生産性を高める制作スキルとしての「AI」を積極活用する

たくさんの案件を獲得して高収入なWebデザイナーになるためには、AIの活用がおすすめです。例えば、クライアントからヒアリングした要望やデータを入力し、ロゴのパターンやデザインイメージをAIで出力させられます。

最近では、ラフを作ったりワイヤーデザインを作ったりせずとも、直接Webサイトのデザインを作りコードの出力まで自動化できるようになりました。こういったツールを活用することでハイクオリティな仕事を短時間で完結できるようになり、たくさんの仕事を引き受けて収入を増やすことができます。

Webデザイン×専門スキルの得意領域を作る

Webデザインだけでなく、他の専門スキルを身につける方法もおすすめです。ただデザインができるだけのデザイナーはたくさんいますが、特定の専門スキルを持ったデザイナーの数は少なくなります。

コーディングやディレクションなど、Webサイト制作において役立つスキルを整理して、自分はどんな分野を伸ばせるか検討してみてください。

CHECK

・Webサイト制作の案件は増えるが、Webデザインの単価は右肩下がりだと予想される
・AIを活用することで仕事を効率化し、より多くの報酬を稼げる
・専門スキルを伸ばすことで、ライバルに負けないWebデザイナーになれる

Webデザイナーの仕事は、Webサイトのデザインを制作することです。フリーランスの場合、クライアント先に出社する常駐型と、自宅やカフェなどで稼働する在宅型があります。案件単価は制作するページ数によって異なりますが、ページ数が多いほど高単価です。Webデザイナーは未経験からでも目指せますが、まずは社員やアルバイトなどとして働いてから独立する方がおすすめです。

フリーランスのクリエイティブディレクターの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説

フリーランスのクリエイティブディレクターに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。

クリエイティブディレクターの仕事は、広告制作現場を統括することです。具体的な業務として、クライアントとコミュニケーションを取りながら企画を考え提案し、進捗を管理をします。しかし、現場によってはクリエイティブディレクターがディレクションだけでなく手を動かすケースもあります。とはいえ、これからの時代は、経営戦略視点から仕事ができるクリエイティブディレクターのもとに仕事が集まるでしょう。

クリエイティブディレクターの仕事

フリーランスのクリエイティブディレクターについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。

広告制作の全体的な監修を担うプロジェクト全体の責任者

クリエイティブディレクターは、広告制作においてプロジェクトの責任者を務めます。全体を統括し、クライアントの要望したものが適切に作られているか、各工程で確認します。

クリエイティブディレクター主な業務範囲

クリエイティブディレクターの仕事は、主に3つにわかれます。

1つ目が、クライアントとのコミュニケーションです。依頼があってから「どんな商品やサービスを、どのようなターゲットにアピールしたいのか」「どのようなイメージを持たせたいか」「どのような結果を求めるか」などを明確にしていきます。

2つ目が、企画・提案です。クライアントからの要望と予算をもとに、広告を企画します。内容を始め、どういった媒体でいつどのように公開するかも検討事項です。内容が固まったらクライアントに提案し、詳細をすり合わせていきます。

3つ目が、進捗管理です。クライアントと合意が取れたら制作に入り、スケジュール通りに進んでいるかをチェックします。デザイナーやライター、フォトグラファーなど、様々なクリエイターとコミュニケーションを取りながらそれぞれがスムーズに仕事を進められるよう管理していきます。

事業会社のケース

事業会社でクリエイティブディレクターを行う場合、プロジェクトメンバーの豊富さによって業務内容が変わります。クリエイターが社内にいれば管理業務がメインになりますが、人員が足りない場合はクリエイティブディレクターも作り手として手を動かすケースもあります。

制作会社のケース

制作会社には広告を作るプロが集結しているので、ディレクション業務に専念できることが多いです。クライアントは、事業会社の場合と広告代理店の場合があります。広告代理店が入る場合は、クライアントとのコミュニケーション業務は少なくなるでしょう。

広告代理店のケース

広告代理店では、自社で制作まで行う場合と、制作は下請けに依頼する場合があります。いずれにせよ、クライアントとコミュニケーションを取りながら企画を提案し、進捗を管理するといった大まかな業務の流れは変わりません。

フリーランスのケース

フリーランスの場合、誰と契約を結ぶかで業務内容が変わります。事業会社であればクライアントが直接の発注主となるため、密にコミュニケーションを取りながら業務を進めます。広告代理店や制作会社の場合、クライアントとどのくらい連携するかはプロジェクトによるでしょう。

アートディレクターとの業務範囲の違い

アートディレクターはビジュアルに関する責任者で、デザインなどを管理します。クリエイティブディレクターはビジュアルを始めとしたクリエイティブのすべてを管理するため、責任の範囲がより大きいと言えるでしょう。

広告制作全体の責任者とクリエイティブの責任者

前述の通り、クリエイティブディレクターはプロジェクト全体の責任者を務めます。クリエイティブの管理を行い、そのクリエイティブをどう活用するかまで介入することもあります。

会社規模によっては職種の線引きが曖昧なことも

人手が足りない場合、クリエイティブディレクターがコピーを考えたりデザインを作ったりすることもあります。プロジェクトの規模や内容によっては、線引きがあいまいになることも少なくありません。

CHECK

・クリエイティブディレクターは、広告制作においてプロジェクトの責任者となる
・主な仕事は、クライアントコミュニケーション・企画提案・進捗管理
・自分の所属する会社によって、業務内容は異なるケースがある

フリーランスのクリエイティブディレクターの案件事情

フリーランスのクリエイティブディレクターがどのような案件を担当しているか、リアルな事情を解説します。

クリエイティブディレクターの案件は高単価だが案件数が少ない

クリエイティブディレクターの案件は、他のIT職種に比べると高単価だと言えます。しかし、1つのプロジェクトに1人しか必要なく、クライアントから気に入られればリピートもされるため、公募されている案件数は少なめです。

広告代理店や事業会社への直接営業が一般的な案件チャネル

クリエイティブディレクターの案件を得るためには、広告代理店や事業会社に直接営業するとよいでしょう。

募集が出ていなくても人手不足なケースは珍しくないので、自分のスキルを上手くアピールできれば案件獲得につながります。

単価が高いクリエイティブディレクター案件の特徴

大手企業がクライアントとなる案件は、高単価になりやすいです。というのも、中小企業に比べて予算が高額になりやすく、その分人件費にかけられる金額も増えているためです。

また、大規模プロジェクトも単価が上がりやすい傾向にあります。

案件をクラウドソーシングで獲得するケース

クラウドソーシングでは、数は少ないですが小規模なプロジェクトが募集されていることがあります。相場は5万円程度など低めで、案件のジャンルに特に偏りはありません。

案件をエージェント経由で獲得するケース

クリエイティブディレクターの案件は、エージェント経由でよく見つかります。広告チラシなど小さい案件であれば数万〜10数万のこともありますが、大きなものだと100万円近くのものもあります。

CHECK

・案件獲得には、広告代理店や事業会社にへの直接営業がおすすめ
・大手企業の案件や大規模プロジェクトは高単価になりやすい
・クラウドソーシングよりエージェントの利用の方が高単価の案件を獲得しやすい

クリエイティブディレクターへのキャリアプラン

フリーランスのクリエイティブディレクターになるため、どのようなキャリアプランがあるか解説します。

クリエイティブディレクターは広告制作の現場での経験が不可欠

フリーランスのクリエイティブディレクターになるには、広告制作での現場経験が必要です。未経験から独立することはほとんど不可能なので、まずは修業をしましょう。

プランナーやアートディレクターを経てキャリアアップ

クリエイティブディレクターの修業として、プランナーやアートディレクターを務めるのもおすすめです。プランナーは企画立案を、アートディレクターはクリエイティブのビジュアル管理を行うため、どちらもクリエイティブディレクターとして役立つ業務です。

こうした職種から現場経験を積むことで、独立後も案件を得られるクリエイティブディレクターになれます。

未経験者はコピーライターやデザイナーとしてまずは広告制作の経験から

広告制作の経験が一切ない方は、コピーライターやデザイナーがおすすめです。これらは未経験者の募集もよく出ており、まったく違う業界から広告業界に参入することができます。

独学でもある程度のスキルを得られますが、企業に入ることでより多くの案件に恵まれます。

CHECK

・フリーランスのクリエイティブディレクターになるためには、まず広告制作で現場経験を積む
・プランナーやアートディレクターからクリエイティブディレクターにキャリアアップできる
・広告制作の現場経験がない人はコピーライターやデザイナーがおすすめ

クリエイティブディレクターの年収を上げるには

フリーランスクリエイティブディレクターとしてどうすれば年収が上がるのか、具体的な方法を解説します。

実績を積みより大規模なプロジェクトを獲得する

年収を上げるためには、大規模プロジェクトに参加する必要があります。ここで必要になるのが、アピールできる実績です。大きなプロジェクトでクリエイティブディレクターという責任者を務めるには、クライアントが信用できる過去が必要となります。自分がこれまで携わった大きなプロジェクトについて、しっかりまとめましょう。

案件単価を上げるために知識・スキルを研鑽する

クリエイティブディレクターとして高収入を目指すには、知識やスキルが必要です。

成果が出る企画を出すため問題解決力・コンサルスキル

広告制作の現場はいつでもスムーズに進むとは限りません。何かトラブルが起きて、不測の事態に対応しなくてはならないこともあります。また、クライアントの要望と実際にできることとの乖離が生まれることも珍しくありません。

だからこそ、問題解決能力とコンサルティングスキルが必要です。正解の定まっていない問題を解決に導き、クライアントの思いを現実的に実現できるようになると、需要が高まり高収入につながります。

効果を出すためのマーケティングの知識

広告はただ制作すればよいというものではなく、商品やサービスの認知拡大や売上増加といった目的を達成しなくてはなりません。

だからこそ、マーケティングの知識は必須です。特にWeb広告やSNS広告などはトレンドの移り変わりが速く、常に勉強していなければ知識がどんどん古くなってしまいます。高い収入を得られるクリエイティブディレクターになるためには、常に最新情報を追いかけなくてはなりません。

制作進行管理を円滑にするため現場の制作スキル

複数のクリエイターが参加する広告制作の現場では、進行が遅延することもしばしばあります。そんな中で、質を担保しながらスピードを上げて遅れを取り戻すよう働きかけるのが、クリエイティブディレクターの仕事です。

クリエイターがスムーズに仕事ができるよう、前もってサポートをして何かあればすぐに対応するといった、現場でのスキルを高めましょう。

CHECK

・高単価案件を得るためには、実績を積んで大規模プロジェクトに参加する
・進行の基礎スキルと問題解決能力やコンサルスキルが、年収アップに役立つ
・マーケティングの知識を学び、売上に寄与するアイデアストックも重要

クリエイティブディレクターの市場・業界の将来性

フリーランスのクリエイティブディレクター市場がどうなっているか、業界の将来性とともに解説します。

インターネット広告の市場規模は年々拡大

インターネット広告市場は、どんどん拡大しています。2023年には検索連動型広告が1兆729億円を突破し、運用型広告は2兆3,490億円、動画広告は6,860億円を記録しました。

今後も拡大傾向は続くと考えられているため、クリエイティブディレクターの需要も右肩上がりとなるでしょう。

広告代理店だけでなくゲーム・アプリ開発会社などの企業でも需要が拡大

クリエイティブディレクターの活躍の場は、少しずつ広がっています。広告代理店だけではなく、ゲーム会社やアプリ開発会社でも多くの広告が作られているためです。

ゲームやアプリはこれからも拡大傾向であるため、それに付随してクリエイティブディレクターの需要も大きくなっていくと考えられます。

市場で求められるのは経営戦略視点から仕事ができる人材

これからの時代、経営戦略視点を持ちながら業務に従事できるクリエイティブディレクターが重用されます。

制作する広告だけに注目するのではなく、その広告が企業にどのような影響をもたらすか、商品やサービスのイメージが変わることで企業イメージも変わるのかなど、より上流のマインドを持つことでリピートされるクリエイティブディレクターになることができます。

CHECK

・インターネット広告市場の拡大と共に、クリエイティブディレクターの需要も高まる
・ゲーム会社やアプリ開発会社からもクリエイティブディレクターが求められている
・経営戦略視点を持つことで、よりビジネスとして一皮むけた上流の仕事ができるようになる

フリーランスのWebプロデューサーの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説

フリーランスのWebプロデューサーに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。

Webプロデューサーとは、Webサイトの制作プロジェクトにおいて、予算管理や計画立案を行う仕事です。プロジェクトメンバーの策定やクライアントへの対応など、幅広い業務を担っています。現在Web制作の市場は伸びているため、Webプロデューサーの需要も高まっています。しかしAIに代替されるリスクもあるため、PdMとしてより上流の工程も担えるようになるとよいでしょう。

Webプロデューサーの仕事

フリーランスのWebプロデューサーについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。

予算管理や計画立案を担うWebプロジェクト全体の責任者

Webプロデューサーの仕事は、Webサイトの制作プロジェクトにおいて、予算管理や計画立案を行うことです。Webディレクターの上のポジションとして、プロジェクト全体を幅広く統括します。具体的には、下記のような仕事を担当します。

  • 予算策定、管理
  • プロジェクトメンバーの策定
  • クライアント管理
  • 企画立案
  • 進行管理
  • 納品後のフォロー

Webプロデューサー主な業務範囲

Webプロデューサーの仕事は基本的にどこでも似ていますが、どんな企業に属しているかによって若干の違いがあります。それぞれについて確認し、自分がやりたい仕事によって所属先を選びましょう。

事業会社のケース

事業会社では、自社の商品やサービスを広めるためのWebサイトを制作します。リソースが足りず、広告代理店や制作会社に依頼するケースも多いです。自社のみで作る場合は、販促プロモーションなどWebサイト制作後の部分まで担うこともあります。

事業会社のWebプロデューサーは、予算策定・管理、企画立案、進行管理、運用などを担当します。

制作会社のケース

制作会社では、クライアントや広告代理店からの依頼を請け負います。様々なクライアントがいるため、業界やジャンルが絞られません。

制作会社のWebプロデューサーは、予算管理、プロジェクトメンバーの策定、クライアント管理、企画書作成、進行管理、納品後のフォローなどを担当します。

広告代理店のケース

広告代理店では、クライアントの商品やサービスをプロモーションするために制作します。自社だけで作ることもあれば、制作会社と協力することも少なくありません。出来上がったWebサイトをどう活用していくかまでコミットするケースも多々あります。

広告代理店のWebプロデューサーは、予算管理、プロジェクトメンバーの策定、クライアント管理、企画立案、進行管理、納品後のフォローなどを担当します。

フリーランスのケース

フリーランスのWebプロデューサーとして活躍している方も大勢います。予算や仕事内容は、契約先によって異なります。

制作会社と契約を結んだ場合は制作会社の業務を、広告代理店と契約を結んだ場合は広告代理店の業務を行うことが多いでしょう。事業会社と直接契約を結ぶケースは、それほど多くはありません。

Webディレクターとの業務範囲の違い

Webプロデューサーは、Webディレクターと混同されることがありますが、それぞれの仕事内容は異なります。

計画の責任者と実行部隊の現場監督

仕事内容の住み分けとして、Webプロデューサーが計画を立て、Webディレクターが実行していきます。

例えば、クライアントと相談しながら企画書を作り、全体のレイアウトを策定するのはWebプロデューサーの仕事です。ここでできた企画書をもとに、デザイナーやライターなどに仕事を発注してWebサイトを実際に作っていくところを管理することが、Webディレクターの役割となります。

現場では職種の線引きが曖昧なことも

人員が不足しているプロジェクトの場合、Webプロデューサーがデザインなど手を動かすこともあります。作業をしないとしても、進行管理を細かくするためには現場での知識が必要なため、UI/UXの知識やプログラミングの知識などがある程度は求められます。

CHECK

・Webプロデューサーは、Webサイトの制作プロジェクトにおいて全体を統括する
・Webプロデューサーの仕事内容は、予算策定、企画、進行管理、納品後のフォローなど多岐
・Webプロデューサーが立てた計画をもとに、Webディレクターが制作管理を実行していく

フリーランスのWebプロデューサーの案件事情

フリーランスのWebプロデューサーがどのような案件を担当しているか、リアルな事情を解説します。

Webプロデューサーの案件は高単価だが案件数が少ない

Webプロデューサーの案件は、比較的高単価であることが多いです。しかし、案件数は少なく、営業の際にアピールできる実績があまりない方が新しい案件を獲得するのは非常に大変です。

広告代理店やWeb制作会社への直接営業が一般的な案件チャネル

Webプロデューサーの仕事を得るには、広告代理店やWeb制作会社に営業をかける方法がおすすめです。仕事が多く人員が足りていないこともあるため、そのまま採用されることもあります。営業の際には、過去に自分がどのようなWeb制作に携わってきたかをわかりやすくアピールしましょう。

単価が高いWebプロデューサー案件の特徴

小規模なプロジェクトより大規模なプロジェクトの方が、単価が高い傾向です。制作期間や予算が大きく、Webプロデューサーの仕事量も多くなります。また、求められるスキルも高くなるため、経験の浅い方はなかなか獲得しにくいでしょう。

また、ニッチな業界の案件も単価が高くなります。業界知識を持ってプロデュースできる人員の希少価値が高くなるため、より高額な報酬を狙えます。

案件をクラウドソーシングで獲得するケース

クラウドソーシングでは、Webプロデューサーの仕事はほとんど見つかりません。クラウドソーシングは難易度が低く低単価の案件が集まりやすいため、高単価なWebプロデューサーの仕事が掲載されにくいためだと考えられます。見つかったとしても、実際にはWebディレクターの仕事を行う案件だったというケースもあります。

案件をエージェント経由で獲得するケース

Webプロデューサーの仕事は、エージェント経由であれば見つかりやすいです。単価は40~80万円/月ほどで、クライアントへのヒアリングや数値分析・改善といった業務も盛り込まれた案件は比較的高額です。また、大手の案件であれば1案件で100万円を超えることもあります。

Webプロデューサーへのキャリアプラン

フリーランスのWebプロデューサーになるため、どのようなキャリアプランがあるか解説します。

プロデューサーは資格こそ必要はないが実績がすべて

Webディレクターは資格職ではありません。だからこそ、実績がすべての世界です。案件を獲得する時には、「自分がどんなプロジェクトに携わってきたか」「どのような業務を経験しているか」をアピールする必要があります。

過去の実績をまとめたポートフォリオなどの資料があると、非常に役立つでしょう。

Webディレクターの経験からキャリアアップ

最もスムーズなキャリアプランは、まずWebディレクターとして実績を作り、そこからWebプロデューサーにキャリアアップする流れです。

Webプロデューサーは現場での知識が求められるため、Webディレクターとして制作現場の流れを理解し、各クリエイターの進捗管理をする経験が役立ちます。

未経験者はWeb職種でまずは現場経験から始める

Web関連の仕事が全くの未経験の場合、まずWebプロデューサーの仕事は見つかりません。Webディレクターの仕事も、見つけるまで苦労するでしょう。そこで、何らかのWeb職種で現場経験を積む方法もあります。

デザイナーやライター、フォトグラファー、プログラマーなど、自分にあった職種を選び、まずは「Web制作とはどんなものか」「どんなクリエイターがどんな仕事をしているか」など、全体感をつかみましょう。

CHECK

・Webプロデューサーの案件は広告代理店やWeb制作会社から得やすい
・Webプロデューサーの仕事はエージェント経由で見つけやすく、単価は40~80万円/月程度
・Webプロデューサーは資格こそ必要はないが実績がすべて

Webプロデューサーの年収を上げるには

フリーランスWebプロデューサーとしてどうすれば年収が上がるのか、具体的な方法を解説します。

予算管理・計画から実績に再現性を持たせる

Webプロデューサーとして年収を上げるには、実績に再現性を持たせることが重要です。「たまたま人材が潤沢だったからうまくいった」といった実績では、クライアントからしても「本当に信用してよいのか」と不安になります。

だからこそ、過去のプロジェクトでどのように予算管理を遂行したのか、どのように計画を立案したかを分析し、再現性を持たせなくてはなりません。その経験を次のプロジェクトでどのように活かすのか、論理的にアピールすることでより高単価な案件の獲得につながります。

Webディレクションのスキルを尖らせる

Webプロデューサーにとって、Webディレクションのスキルは必要です。Webプロデューサーになってからもディレクション能力を伸ばすことで、市場価値を高めて年収を上げることができます。

タスクやスケジュール、予算を管理するスキルはもちろん、どんなメンバーとも良好なコミュニケーションをとったり、プログラミングやデザインといったWeb制作の知識を高めたりするとよいでしょう。

Webマーケティングの知識を広げる

Webサイトは商品やサービスの販促に活用されるため、Webマーケティングの知識があると重宝されるWebプロデューサーになれます。

サイトに訪れるユーザーにあわせ、コンテンツを考案すること。ドメインやサーバーを最適化すること。運用後のWebサイトを分析して改善点を明らかにすることなどができると、年収アップにつながるでしょう。

CHECK

・自分の実績に再現性を持たせると年収が上がる
・Webディレクションの能力を高めると年収アップにつながる
・高単価な案件を得るため、Webマーケティングの知識を身につけるのがおすすめ

Webプロデューサーの市場・業界の将来性

フリーランスのWebプロデューサー市場がどうなっているか、業界の将来性とともに解説します。

Web制作の市場規模は緩やかに拡大

Web制作市場は、現在少しずつ拡大しています。今やどんな小さな企業でもHPを持つのが当たり前になっており、商品やサービスごとにLPを作ることも多いです。

また、集客のためにオウンドメディアを運営するケースも増えています。こういった中でWeb制作の需要は伸びており、付随してWebプロデューサーの案件も増えています。

Web制作の作業は生成AIに代替される可能性

Webプロデューサーの仕事は、生成AIに代替される可能性がゼロではありません。例えば予算管理では、AIが事前に最適な予算を配分し、常に適切に使われているかを管理できます。

また、クライアントからの要望をベースとした企画書の作成などもAIが実行できるでしょう。

市場で求められるのはPdMの役割を担える人材

AIの脅威がある中で重要となるのが、PdMの役割を担えるWebプロデューサーです。Webプロデューサーよりさらに上流工程に携わり、サービスや製品の企画、戦略やコンセプトの策定から担います。

まずはWebプロデューサーとして経験を積み、PdMの仕事もできるようスキルアップしていくと、長期的に活躍できるフリーランスになれるでしょう。

CHECK

・Web制作市場の拡大につれて、Webプロデューサーの仕事も増えていく
・Webプロデューサーの仕事は生成AIに代替されるリスクがある
・AI時代も活躍するには、PdMの仕事もできるようになることが大切

フリーランスのプログラマーの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説

フリーランスのプログラマーに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。

プログラマーの仕事は、ITシステムやソフトウェアの開発です。具体的には、Web計や社内システム系など、主に6つに分類されます。独学でフリーランスにもなれますが、まずは企業で働き、自分より知識を持つ人のもとでしっかり学んだ方がよいでしょう。フリーランスとして独立した後は、仕事をこなすだけでなく新しい言語などを勉強し続けることが重要となります。

フリーランスのプログラマーの仕事

フリーランスのプログラマーについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。

生成AIの登場により、フリーランスプログラマーの需要の増減は先読みできない

AIが登場して以降、様々な職業がAIに取って代わられると言われています。プログラマーについても「人がプログラミングをする必要がなくなる」と話す人もおり、需要が減るのではないかと言われ始めました。事実、IT大国であるアメリカでは有効求人倍率が下がり、なかなか仕事が見つけにくい状態です。

一方で、DXの推進などITを必要とするシーンは増えています。また、AIだけで完璧なプログラミングができないことも多いです。こういった状況であるため、「フリーランスプログラマーの需要は、今後増えるのか、減るのか」については、非常に先が読みにくくなっています。

プログラマーの種類と主な業務内容

プログラマーはいくつかの種類にわかれます。それぞれ業務内容が異なるので、整理して理解しましょう。

・Web系

WebサイトやWebアプリを作るプログラマーです。ユーザーから見える画面を作成するフロントエンド、サーバーなど裏側部分を作成するバックエンド、システムの全体を開発するフルスタックといった業務があります。

・組み込み、制御系

洗濯機や炊飯器など、家電製品などを作るプログラマーです。組み込みは制御用プログラムで動作させるためのシステムを開発し、制御開発は製品の動きを制御するシステムを作ります。

・社内システム系

特定の企業で、バックオフィスを担当するプログラマーです。企業によって業務内容は変わりますが、システムの保守運用やヘルプデスク、社内インフラの整備などが挙げられます。他の種類とは異なり、プログラミングの知識が必ずしも必要とされません。

・汎用系

膨大なデータを処理できる「汎用機」におけるシステムを開発するプログラマーです。銀行や保険会社といった金融系企業の基幹システムや、国税庁や年金などの政府機関で用いられる基幹システムは、汎用系に含まれます。

・オープン、オンラインサーバー系

オープン系は、パソコンを基軸としたシステム開発です。汎用機ではなくパソコンをベースとしている点が汎用系、と異なります。オンラインサーバー系は、ネット上でユーザーと接続してサービスを提供するコンピューターで、このコンピューターのプログラミングを担当します。

・通信、インフラ系

通信系は、ネットワーク機器のアクセスプログラムを開発するプログラマーです。インフラ系は、ITインフラのプログラムを作り、システムやソフトウェアを作成します。どちらも、仕様書通りに実装を進めます。

エンジニアやSEとの業務範囲の違い

ITエンジニアのことを、略称としてエンジニアと呼ぶことが多いです。ITエンジニアには20種類以上の職種があり、プログラマーやSEもここに分類されます。SEはITエンジニアの一種で、基本的にプログラマーより上流工程を担当します。要件定義や設計などを行い、そこで出来上がった仕様書に基づいてプログラマーが実装やテストを行うという流れです。

フリーランスと企業で働くプログラマーの働き方の違い

フリーランスのプログラマーは、リモートワークができる案件が多いです。エンジニアと違い顧客とのコミュニケーションなども少ないため、自宅や旅行先などで、自分のペースで仕事を進められます。また、スキルを身につければ複数の案件を同時並行で進めることも可能です。その分スケジュール管理能力は求められますが、会社員では得られない高収入を狙えるでしょう。

技術以外のスキルとして設計などの上流工程の能力や実績が今後求められる

プログラミングに関しては、これからAIに取って代わられる可能性があります。だからこそ、SEなどにクラスアップして上流工程に携わる能力が必要です。また、新しい案件を得るためには経歴がものをいうので、クライアントに自分がどんなことをしてきたかアピールする実績が求められます。

CHECK

・プログラマーは、Web系や社内システム系などいくつかの種類にわかれる
・ITエンジニアの中にSEやプログラマーといった職種があり、プログラマーは下流工程を担当する
・フリーランスの場合、会社員に比べて働く自由度が高くより高収入を目指せる

フリーランスのプログラマーのチャネル別案件の事例と単価感

フリーランスのプログラマーがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。

プログラマー案件をクラウドソーシングで獲得する場合

クラウドソーシングでプログラマーの仕事を探すと、週5日稼働で月30万~50万円ほどの案件が多く見られます。ECサイトの構築やシステム開発など、様々な種類があります。

プログラマー案件をエージェント経由で獲得する場合

エージェント経由でプログラマーの仕事を探すと、週5日稼働で月40万~100万円ほどの案件が多く見られます。ゲームプログラミングやシステムプログラミングなど、様々な種類があります。

単価が高いプログラマー案件の特徴

PythonやJavaといった需要の高い言語の案件の中には、単価の高いものもあります。また、実務経験5年以上のプログラマーしか応募できない案件も、高単価であるケースが多いです。高いセキュリティが求められる金融サービス関係の案件も、他のジャンルに比べて単価が上がります。

CHECK

・クラウドソーシングでプログラマーの仕事を探すと、相場は月30万~50万円
・エージェント経由でプログラマーの仕事を探すと、相場は月40万~100万円
・需要の高い言語を使えたり、実務経験が長かったりすると、高単価の案件に応募しやすい

フリーランスのプログラマーになる道のり

フリーランスのプログラマーになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。

プログラマーになるためには特別な資格は必要はなく未経験・独学からでも可能

プログラマーになるため、必須の資格はありません。もしスキルアップや勉強のために何か取りたいということであれば、PHP技術者認定試験やRuby技術者認定試験、ORACLE MASTERなどがおすすめです。

また、プログラマーは未経験から独学で学べます。プログラミング言語を一つ選び、小規模のソフトウェアを開発してみましょう。作っている過程でエラーが発生するので、それを解決していくことで実力が身につきます。1年半ほど毎日3~4時間勉強すれば、案件を受けられる程度のスキルを手に入れられます。

フリーランスとしてプログラマー案件のみで独立していくことはリスクがある

プログラマーの案件は豊富にありますが、今後はAIの影響で減ってしまう可能性があります。だからこそ、プログラマーだけで独立することはおすすめできません。他の職種と組み合わせることで、リスクヘッジになります。

フリーランプログラマーになるには事前に企業での実務経験とキャリアを伸ばすことが望ましい

プログラマーは未経験から独学で一人立ちできますが、可能であれば先に企業で会社員として働く方法をおすすめします。未経験でも採用している企業が多く、給料をもらいながら学ぶことができるからです。

また、最初のうちは「どう作ればいいのか」「なぜエラーが出るのか」など、悩むことも多いです。そんなときに一人で考え込まず知識豊富な先輩に相談できる環境にいた方が、より効率的効率的に学べるでしょう。

CHECK

・プログラマーになるため必須の資格はない
・未経験からでも独学でプログラミング知識を身に着けることができる
・フリーランスになる前に企業で働いた方がメリットがある

フリーランスのプログラマーから単価アップや年収を上げる方法

フリーランスプログラマーとしてどうすれば単価が上がるのか、具体的な方法を解説します。

システムエンジニアなど上位キャリアの案件を受ける

前述の通り、プログラマーとしてだけ案件を探していると、「収入が上がらない」「仕事が見つからない」といったリスクがあります。そのため、ぜひSEやPL、PMなどを目指しましょう。これらはプログラマーより上流工程を扱う職種で、AIに仕事を取られにくいです。また、平均単価もプログラマーより高いため高収入を目指せます。

プログラマーとして仕様書通りに作っていくうち、全体像が見えこういった職種の方がどんな仕事をしているかもわかるようになります。だんだん自分にはどの職種が向いているか判断できるようになるため、「〇年後にはPMになろう」など目標を持ってプログラマーの仕事をしてみてください。

生成AIやRPAなど技術革新がある分野の案件に対応できるようにする

プログラミングの案件の中でも、革新技術のある分野で案件を獲得できるようにしましょう。例えば、生成AIに携わるためにはPythonやJulia、Java Scriptといった言語が役立ちます。また、RPA開発の現場ではVBScriptやVB.NETがよく使われています。

このようにこれから伸びると思われる分野の案件に備えることで、仕事がなくなるリスクにおびえず、より高単価な仕事を狙うことが可能です。常に業界のトレンドを追いかけ、「今、何が求められているか」を把握してください。

CHECK

・年収を上げるには、プログラマーより上位のSEやPLといった職種を並行させる
・生成AIやRPAなどに対応することで、高単価の案件を狙いやすい
・業界のトレンドを追うことで、常に「どの分野に良い案件があるか」を把握できる

プログラマーだからこそ、特に心がけたい仕事の進め方のポイント

これからフリーランスのプログラマーを目指すにあたって、大切な仕事のポイントを解説します。

学習時間を常に確保できるように自分でモチベーションを管理する

プログラマーの知識は、時が経つごとに古くなってしまいます。新しい技術を学び続けなければ、自分の対応できる仕事はどんどん減ってしまいます。そのため学習時間の確保が重要ですが、フリーランスとして働いていると「仕事をこなすだけで精一杯」となってしまう方も多いです。

だからこそ、自分で自分のやる気をキープさせるモチベーション管理が必要となります。具体的には、余った時間で勉強しようとしても上手くいかないため、「毎週〇時間は勉強にあてる」と決めてください。また、「ここまでできたら○○をする」とやる気を出すためのご褒美も考えましょう。

開発だけではなく営業や折衝といったコミュニケーションを疎かにしない

エンジニアの中には、職人気質で人とのコミュニケーションが苦手な方も少なくありません。しかし、単にコードを書くだけのプログラマーはAIに仕事を取られてしまう可能性が高いでしょう。だからこそ、営業や折衝などのスキルを身につけなければなりません。

コミュニケーション能力を高めるというと「人に対して上手く話さなくてはならない」と思う方も多いですが、自分が話すことより相手の話を聞くことに注力してください。また、身近にいる「この人と話していると楽しい」と感じる方の表情や話し方を真似してみると、自分のコミュニケーション能力も上がっていきます。

常に効率化を意識し開発時間の短縮を心掛ける

会社員であれば働く時間が決まっていますが、フリーランスの場合はいつどのくらい稼働するかは基本的に自由です。そのため、同じ案件でも短い時間でこなせれば、次の案件に取り掛かれたり勉強時間を確保できたりといったメリットがあります。また、与えられたタスクを常にスピーディに終えることでクライアントからの信頼も得やすいでしょう。

だからこそ、どうすればプログラミングを効率化できるか常に考えることが大切です。作業中に「これはもっと効率化できるのでは?」と感じたらすぐに調べ、より短い時間で終わらせられるよう心がけてください。

CHECK

・仕事をこなすだけでなく常に勉強時間を確保するよう工夫する
・営業や折衝もできるようコミュニケーション能力を磨く
・効率化を意識し、開発時間が短くなる方法を常に模索する

プログラマーの案件市場と生成AIによる業界の変化

プログラマーの案件はどのような市場か、生成AIによって変化があるのかについて解説します。

プログラマーという案件市場の将来性。AIやIoT、VR関連の案件は増加する可能性

プログラマーの案件の中でも、今後伸びると思われているのがAI、IoT、VRの分野です。IoTとは「モノのインターネット」を意味し、最近ではカメラやスピーカーなどがデジタル情報家電としてインターネットにつながることが当たり前になっています。バーチャルリアリティを指すVRは、ゲームはもちろん、医療現場や旅行業界などで活用されるようになりました。

こういったこれから伸びる業界で、何がトレンドになっているか、どんな言語が使われているのかなどを知ることで、長期的に活躍し続けられるプログラマーになれます。

仕事の紹介やまないプログラマーになるには。スキルと経験からキャリアパスを広げ案件の幅を増やす

プログラマーとして経験を積みキャリアパスを広げることが、これからも仕事を得続ける大切なポイントです。プログラマーのキャリアとしては、スペシャリストとしてSEなどを目指すか、マネジメントとしてPLやPMなどになる方向性があります。

いずれにせよ、まずはプログラマーとして実力をつけることが必須なので、仕事をしながら「自分はどちらの道に進みたいか」を考えましょう。実際にSEやPMなどの仕事をしている方に相談すると、現場のリアルな話なども聞けるためおすすめです。

プログラマーは、プログラムを書いてWebアプリや社内システムなどを開発します。必須の資格はなく、未経験から独学でスキルを身に着けられます。一定年数以上の実務経験が求められる案件は、高単価が狙いやすいです。また、SEやPLなど上位キャリアの案件を受けられるようになると、年収が上がります。フリーランスの場合はより多くの案件を受けた方が多くの報酬を得られるため、開発効率を高めることが大切です。

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