フリーランスの仕事や人脈につなげるセミナー活用|イベントの選び方・交流術・怪しい勧誘の見分け方

今回は、フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方向けに、フリーランスがセミナーに参加すべき理由や、自分に合ったセミナーの探し方、セミナーに参加する際の注意点などをお伝えします。

フリーランスはセミナーを有効活用しましょう。相談相手が見つかる、モチベーション維持につながる、仕事紹介の可能性が広がるなど、さまざまなメリットがあります。初めて参加する方はまずは少人数×有料のものに参加してみてください。自分に合うセミナーに積極的に参加してフリーランスとして活躍の幅を広げましょう。

迷うなら少人数の有料セミナーに1回だけでも行ってみよう

もしまだセミナーに1度も参加したことがないというフリーランスの方には、「少人数」の「有料」セミナーへの参加をおすすめします。まず「少人数」について。

大人数が集まる場所だとすべての参加者と交流することは難しくなります。少人数のものであれば、お互いの顔が見えるので参加者の多くと深く交流できるでしょう。

続いて「有料」について。せっかく時間をかけてセミナーに参加するのであれば、有益な情報を持ち帰りたいものです。無料セミナーの場合、内容が初心者向けなど、主催側が無料で伝えられる範囲のものになることが多いでしょう。

一方、「有料」であれば、主催者も費用に見合った情報を提供します。これらのことから、少人数の有料セミナーへの参加をおすすめします。

フリーランスがセミナーに参加すべき理由

フリーランスとしてすでに活躍している人、駆け出しのフリーランス、これからフリーランスとして活動を始めようとしている人など、それぞれにマッチするセミナーがあります。

またセミナーの目的も、フリーランス仲間をつくって刺激を受ける、ピンポイントで自分に必要なスキルを学ぶなど、さまざまなものが開催されているので、フリーランスとして活動の幅を広げるためにぜひうまく活用してください。

相談できる人やメンターが見つかりスキルアップの機会に

フリーランスは1人で業務を進めることが多いため、困ったことがあっても気軽に相談できる相手を見つけるのは難しいことです。そんな時にフリーランスが集まるセミナーに参加すれば、同じ立場で活動する人や先輩のフリーランスに出会えるでしょう。

フリーランスとして活躍するためのノウハウや、具体的なスキルの相談ができる相手が見つかれば、スキルアップの機会にもなります。

交流会の参加から横のつながりや新しい人間関係をつくる機会に

相談相手やメンターに加えて、セミナーに参加することで、さまざまな業界の人とのつながりができます。同じセミナーに参加している人たちなので、共通のテーマに関心があるということ。そのジャンルでの情報交換など、その後の交流も継続できるでしょう。

人間関係が広がることで刺激を受け、知見も広がります。

オフラインで顔が見えているからこそ仕事紹介の機会に

セミナーの中でも特にオフラインのものはリアルに対面で会うことになるので、お互いを深く知る機会になります。オンラインのセミナーよりも、参加者同士の安心感や信頼感も高まるでしょう。だからこそ、そこから仕事の紹介につながる可能性も高まります。

「その場限り」のつながりで終わらせずに、長くつき合える関係性をつくることを意識してみてください。

1人の仕事時間が増えてもモチベーション維持や向上の機会に

クライアントと向き合って黙々と作業を進めることも多いフリーランス。定期的にセミナーに参加して仲間との時間を過ごすことで、モチベーションの維持や向上の機会にしましょう。

同じようにがんばっている仲間、フリーランスとして成功している人など、ほかのフリーランスの活躍を知ることが刺激になります。仕事に行き詰った時などは特に、セミナーに参加することをおすすめします。

CHECK

「少人数」「有料」のセミナーに参加して、効率的に有益な情報を入手
セミナーに参加してフリーランス仲間やメンターを見つけ、仕事のモチベーションにつなげる
セミナーはリアルなつながりだからこそ、仕事を紹介してもらえる可能性も高まる

自分に合ったフリーランス向けセミナーの選び方

セミナーには、ジャンルやスキルに特化したインプットを目的としたもの、フリーランスとして活躍するための全般的なノウハウが中心のもの、また参加者同士の交流がメインのものなど、さまざまな種類があります。

今の自分に必要なことを明確にしてから、参加するセミナーを選びましょう。

スキルアップが目的であれば課題があるセミナーに参加

フリーランスとして仕事にできるレベルのスキルを身に着けたい場合は、きちんとした課題があるセミナーに参加しましょう。課題があるようなレベルのセミナーであれば、講師がしっかりと教えてくれます。理解できるまで質問をして自分の知識・スキルにしてください。

交流が目的であればオフラインの交流が盛んなセミナーに参加

主催者からのインプットよりも、参加者同士の交流をメインにしているセミナーもあります。

1人で業務を進めていて行き詰っている、誰かに悩みを相談したい、先輩フリーランスのアドバイスが欲しいなどの場合は、オフライン開催で、交流が盛んなものに参加しましょう。

オフラインなので1人1人とじっくりコミュニケーションを取れるでしょう。そして横のつながりができ、そこから仕事を紹介してもらえることや、出会った仲間と協業して仕事を請けるなどの可能性も広がるでしょう。

フリーランスの活動を検討している場合は交流会で生の声を聞きに参加

これからフリーランスとして活動しようと考えている場合は、交流会で積極的に先輩フリーランスと話をしてください。活躍するノウハウや業務を請けるポイントなどアドバイスがもらえるでしょう。

またこれからフリーランスを始めようか迷っている方は、背中を押してもらえるはずです。

すでにフリーランスとして活動中の場合は勉強会で今欲しいスキルベースで参加

一方で、すでにフリーランスとして活動している方は、フリーランスとしてレベルアップするためのスキルを身に着ける場としてセミナーを活用しましょう。

ピンポイントの技術が学べるセミナーはたくさんあるので、今の自分に必要なスキルを明確にしてインプットしてください。

CHECK

セミナーはさまざまな目的で開催されているので、自分に必要なことを明確にして選ぶ
スキルアップ目的なら課題があるようなしっかりした内容のセミナーがおすすめ
これからフリーランスの活動を始める場合はオフラインの交流会で生の声を聞く

フリーランス向けのおすすめセミナー検索サイト

セミナー検索サイトでおすすめのものを具体的にご紹介します。サービスによって、フリーランス向けセミナーだけを扱っているもの、エンジニアなどジャンルに特化したもの、交流会がメインのものなど、それぞれ特徴があります。

TECH PLAY

IT系のさまざまなイベント・勉強会・交流会・カンファレンスなどの情報が掲載されています。

「技術キーワード」「タグ」「エリア」「スケジュール」を条件に、興味のある情報を探すこともできます。イベント情報のほか、スキルアップやキャリアアップのためのテック記事・技術ブログも掲載されているので、日常的な情報収集のためのサイトとしても活用できます。

connpass

エンジニアをつなぐIT勉強会支援プラットフォーム。X・Facebook・GitHubなどと連携すると、友だちがイベントを公開したり参加した時に通知が届くので、興味のある主催者のイベントを見逃す心配がありません。

Doorkeeper

コミュニティをベースとしたイベントに参加できるサービスでキーワードとエリアで検索できます。イベントやコミュニティを初めて運営する人向けのサポートも用意されており、コミュニティに参加することで、興味のあるイベントを漏れなくチェックできます。

Workship EVENT

フリーランス、パラレルワーカー、クリエイター、エンジニアがスキルアップ、キャリアアップするためのイベントが掲載されています。オンラインイベントが中心で、キーワードやタグでの検索もできるので、興味関心や課題に合うイベントを見つけられます。

こくちーずプロ

76万人以上が利用するイベント集客プラットフォーム。個人、法人を含めてこれまでのイベント主催者は8万人以上、チケットの販売数は550万枚以上という規模のイベント告知サイトです。フリーランスに特化しているわけではありませんが、IT/インターネット、マーケティングなどのジャンルで検索できるので、自分にマッチしたイベントを探せます。

Peatix

10,000以上のイベントが掲載されているサービスです。フェスやグルメ、アート系など幅広いジャンルのイベントがあるのが特徴。フリーランスの方は、「スキルアップ」や「マーケティング」「デザイン」などのカテゴリ検索や、キーワード検索を活用してイベントを探すのがおすすめです。

新しい働き方Lab

日本最大級のクラウドソーシング「ランサーズ」のランサーズ株式会社が運営するサービス。フリーランス、副業、会社員を問わず、個人同士で成長し合うことを目的としたコミュニティです。「キャンパス」と呼ばれる各地の提携コワーキングスペースで開催されるイベントも多数あります。

フリーランス協会

自分の名前で仕事をしたい人のためのインフラ&コミュニティ。フリーランス同士の交流会や、確定申告のポイントを伝えるセミナーなど、フリーランスとして活動するためのつながりやノウハウを得られるイベントが開催されています。

怪しいセミナーの存在に気をつける

残念ながら世の中には、怪しいビジネスなどの勧誘を目的にセミナーを開催している人たちがいます。そういったものに巻き込まれないように、セミナーに参加する際には情報収集をしっかりして、信頼できるものなのか見極めてから参加してください。

講師の実績が不十分な場合

セミナーに申し込む際は事前に講師の情報をしっかり確認しましょう。講師の名前で検索して、過去に登壇しているイベントや著書などを調べて、経歴や実績がしっかりしているか確認してください。実績が不十分な場合は要注意です。この人の話を聞いてみたい、この人は信頼できると思える講師のセミナーを見極めましょう。

交流会でしつこい勧誘がある場合

怪しいビジネスなど、本来の目的以外で開催されているセミナーもあります。特徴としてはしつこい勧誘があること。参加してみないと分からないこともあるかもしれませんが、申し込む前に主催者や講師をしっかり調べる、口コミを読むなど防止策を取りましょう。

万一、参加してしまった場合は途中で帰るなど巻き込まれないようにしてください。

高額過ぎる参加費がかかる場合

有料のセミナーの中でも、内容に見合わず参加費が高額なものは注意が必要です。「参加費が高い=内容がいい」とは限りません。セミナーの告知に書いてある内容をしっかりと確認して、金額に見合うものなのか検討しましょう。少しでも違和感があるようであれば参加しないことをおすすめします。

CHECK

世の中には怪しいビジネスなどの勧誘が目的のセミナーがあるので注意が必要
講師の実績が不十分、しつこい勧誘、参加費が高過ぎるものは要注意
主催者や講師の実績、口コミなどを調べて見極める

フリーランスとして活躍したい方はセミナーを有効に活用してください。スキルアップ、交流など参加目的を明確にして、さらに怪しいセミナーには注意しながら、自分に合うものを見つけましょう。定期的に参加することで、知識やスキルのレベルアップはもちろん、フリーランスとしてのモチベーション維持にもつながります。便利なセミナー検索サービスを併用しながら、ぜひ積極的に参加してください。

フリーランスのキャリアプラン。理想の働き方を叶えるキャリアプラン・キャリアパスの言語化と達成手法を解説

フリーランスとして独立したいと思っていても、「自分のスキルで食べていけるのか」「この先ずっとフリーランスとしてやっていけるのか」「何から始めればいいか分からない」「そもそも自分の強みやスキルが分からない」などの不安を抱えている方は多いでしょう。今回は、そんな方たちのために、具体的なキャリアプランの立て方をまとめていますので、ぜひ実際に考えてみて、キャリアに対する長期的な不安の解消にお役立てください。

キャリアプランはフリーランスとして長く活躍していくために必要なものです。キャリアプランとは、どんな案件を受けていくかということだけではなく、フリーランスとしてどんな生活をしていきたいかを考えること。ほかの人と比べずに、自分のやりたいことやありたい姿を言語化して、あなただけのキャリアプランを実現しましょう。

フリーランスのキャリアプランは自分自身がどう生きていくかを考えること

キャリア=仕事や職歴とイメージすることが多いと思いますが、実はキャリアという言葉には、仕事や働き方にとどまらない、その人がたどる道や生き方、人生そのものという意味も含まれているのです。

フリーランスにとってのキャリアプランとはどのようなものでしょうか。会社員の人が会社の中でどんな仕事をしていきたいか、どんなポジションに就きたいかなどを考えるのと違って、組織に属さないフリーランスのキャリアプランは、まさに自分自身がどう生きていくかを考えることです。

フリーランスとして活躍していけるか不安な方も、将来のプランを立てることで目指す方向が見えて、安心して活動していけるようになるでしょう。

キャリアパスは特定の職種や職位になるためのロードマップ

キャリアプランができたら、次はそれをより具体化したキャリアパスを考えていきます。キャリアパスとは、かなえたいキャリアに向けたプロセスを示したもの、言い換えると、キャリアプランというゴールに向けたロードマップです。

たとえば、社内で到達したい役職がある会社員の場合、そこに向けた昇進の計画や、昇進のために必要なステップなどがキャリアパスとなります。会社員であれば、会社側からキャリアパスが示されるケースもあり、キャリアのステップは比較的分かりやすいでしょう。

一方、フリーランスのキャリアパスは、誰かが示してくれるものではありません。自分自身で、かなえたいキャリアプランから逆算して考える必要があります。

たとえば、ゆくゆくはクライアントの事業そのものに貢献できるフリーランスになりたいというキャリアプランの場合、「今回の案件はメンバーレベルの業務なので、次はマネジメントレベルの業務を受けよう」など、案件によって身につく経験やスキルからステップを踏んでいくという形です。

フリーランスのキャリアパスは、ひとつひとつの案件の内容やレベルを職位と置き換えて、たどり着きたいゴールから逆算して受注していくこととも言えます。

キャリアプランとキャリアパスは別物です。フリーランスとして理想のキャリアをかなえていくためにはどちらも必要なもの。長期的な目標であるキャリアプランと、それを達成するためにキャリアパスの両方を考えることが大切です。

CHECK

フリーランスのキャリアパスは誰かが示してくれるものではない
案件によって身につく経験やスキルから、ステップを踏んでいくことがキャリアパス
長期的なキャリアプランと、それを達成するためにキャリアパスを考えることが大切

フリーランスにとってのキャリアプランの立て方

「こうなれたらいいな」などと、闇雲に将来をイメージするのではなく、まずはこれまでの経験を洗い出して、そこから自分のやりたいことやありたい姿を考える。それをかなえるために必要なものを整理して、そして実行のスケジュールに落とし込む。

ひとつひとつていねいに掘り下げていけば、あなただけのキャリアプランが描けます。

過去の仕事を棚卸し、得意なこと、やりがいを感じたこと、自分のスキルを書き出す

まずは、これまでやってきた仕事をていねいに振り返ってみましょう。その際のポイントは、得意なこと、やりがいを感じたこと、身についたスキルを漏れなく洗い出す点です。過去を振り返ることで、この先も継続してやっていきたい仕事や、かかわりたい分野、活かしたいスキルなどが見えてくるでしょう。

現在の「理想としている働き方」を具体化する

続いて今現在、理想だと思う働き方を明確にしていきます。受注したい案件の内容や、案件の数、稼ぎたい収入、働く時間や場所、仕事とプライベートのバランスなどをできる限り具体的に考えましょう。

将来の「理想としている働き方」を想像する

目の前の理想が見えてきたら、次は将来的にかなえたい働き方をイメージしていきます。1つ前のステップでは、現状のスキルレベルで現実的な働き方を具体化しましたが、ここでは自分が本当に理想とする状態を想像します。フリーランスとして日々どんな生活を送っていたいか、仕事とプライベートを満足に過ごしている姿を思い描いてみてください。

「理想としている働き方」に対して不足している能力を書き出す

将来の理想が描けたら、それに対する現状とのギャップ、主に「不足しているスキル」を書き出していきます。

たとえば、より上流のデザイン提案業務を受注して、案件単価を上げていき、必要な収入を十分に確保しながら、家族との時間も大切に過ごしていきたい、という将来の理想に対して、まだまだデザインの提案スキルが足りないというような形です。理想の働き方を手にするために必要なものを明確にしましょう。

「能力」と「収益」を両立させる短期・中期・長期の計画に落とす

理想の働き方をかなえるために、身につけなければならないスキルが分かったら、それをスケジュールに落としていきます。その場合も、いきなりすべてを身につけるのは難しいので、「数ヶ月~1年以内の短期目標」「1~3年の中期目標」そして「3年以上の長期目標」と、3段階に分けるのがおすすめです。

先ほどの例の場合、以下のようなイメージです。

  • 短期目標:まずはデザイン案件をたくさん受けて経験を積む
  • 中期目標:自分にとってチャレンジングな案件を受けて業務の幅を広げていく
  • 長期目標:自信を持って提案領域の案件を受けられるようになる

このように、目指す姿に近づくために、スキルのレベルに合わせて期間を区切りながらプランニングしてみましょう。

CHECK

まずは、得意なこと、やりがいを感じたこと、身についたスキルを漏れなく洗い出す
次に、現在と将来の理想の働き方を具体化する
理想に近づくために必要なスキルを整理して、スケジュールに落とし込む

フリーランスがキャリアプランを考える際のポイント・注意点

キャリアプランを考える際のポイントと注意点をまとめます。活用したいフレームワークや、やりたいことがまだ明確ではない方におすすめの方法、自分だけのキャリアプランを考えるヒントなどをお伝えします。これらのポイントを押さえて検討を進めてくださいね。

生活も含めた「Will・Can・Must」で考える

キャリアプランを考える際に活用したいのが「Will・Can・Must」というフレームワーク。ビジネスにおいてモチベーションを保ち、成果を出しやすくするためのものです。

  • Will=ありたい姿、やりたいこと
  • Can=できること、強み
  • Must=やらなければならないこと、求められる役割

この3つの観点で整理します。

そして「Will・Can・Must」の3つが重なり合う部分が、自分の満足度も高く、周りからの評価も高い状態ということになります。この部分の仕事をいかに増やしていくかが、満足できるキャリアをかなえるポイントです。

このうちCanについては、自分1人ではなかなか言語化が難しい場合もあるでしょう。そんな時は、家族や友だち、仕事仲間、またはプロのキャリアカウンセラーなどと対話をしてみてください。自分では見えなかった強みに気づくこともあるでしょう。

また、Mustについては、フリーランスの場合、会社員と違って自分がやるべきことや役割は比較的自由に選べる状態です。WillとMustの重なりができるだけ大きくなるような案件を選ぶことも、理想のキャリアプランをかなえるポイントです。

フリーランスにとってのキャリアプランは生き方そのものを考えることです。

そのため、「Will・Can・Must」を整理する時には、仕事だけではなく、生活も含めて考えましょう。

たとえば、Willの場合は仕事としてやっていきたいことだけではなく、仕事とプライベートの理想的なバランスから、Mustの場合も仕事上で求められる役割だけではなく、家庭で担う役割も含めて考えましょう。

「やりたくない」ことから考え始めるのも一手

やりたいことがある方は、先ほどの「Will」をベースにしたキャリアプランをおすすめしますが、まだやりたいことが明確ではないという方もいるでしょう。そういう場合は、「やりたくない」ことを軸にキャリアプランを考えてみてください。

やりがいを感じないことや苦手なことを避けるのは決して悪いことではありません。フリーランスとして長期的に活躍していくためにも、「やりたくない」ことも整理してみてください。

自分の願望ありきで、市場ニーズを考慮しないのはNG

フリーランスとして特に考慮したいのが市場のニーズです。かなえたいキャリアばかりが先行して、需要のない分野だった場合、案件がなく収入も得られない状態になってしまいます。こうなると、フリーランスとして活動を続けられず、せっかくのキャリアプランも意味のないものになってしまいます。先ほどの「Will・Can・Must」のうちの「Must」に近い話ですが、市場視点からも自分が必要とされているのはどこなのかを把握することが大切です。

あくまでも自分の意見を大事にして、他人と比べ過ぎない

キャリアプランは人それぞれ違うものです。たとえば同じ職種のフリーランスでも、理想の働き方や得意な領域などはそれぞれです。

どれぐらい稼ぎたいのか、仕事に使える時間がどれぐらいあるか、プライベートとのバランスはどれぐらいかなど、その人の希望や状況によって異なります。だからこそ、キャリアプランは周りのフリーランスの人など誰かと比べるものではありません。あなただけのキャリアプランを描いていってください。

CHECK

キャリアプランを考える際に活用したい「Will・Can・Must」のフレームワーク
やりたくないことを軸に考えるのも方法の1つ
「市場ニーズを考慮しない」「周りと比べる」のは要注意

独立した後のスキル・キャリアアップにもキャリアプランは有効

キャリアプランは、フリーランスとしての独立する前にだけ使うものではありません。独立後のフリーランスのスキルアップやキャリアアップにも有効です。

会社員であれば昇進・昇格など、スキル・キャリアアップの分かりやすい指標がありますが、フリーランスは組織内での目標というのはありません。また、日々案件を獲得しなければならないため、確実に収入が得られる「今できること」に業務がかたよりがちです。

しかし同じような案件ばかり受けていては、スキル・キャリアアップはできません。そしてそれは収入アップつながらないということにもなってしまいます。

だからこそフリーランスは、自分で経験の幅を広げ、スキルを磨いていかなければなりません。その時の指針になるのがキャリアプランです。自分がどうしたいか、どこを目指したいのかを明確にしておくことで、次にチャレンジすべき案件が見えてくるでしょう。

キャリアプランはその時々で変化するものです。フリーランスとして活動していく中で、強みとなるスキルが身についたり、やりたいことが見えてきたり、プライベートの変化など、状況によって将来のプランは変わるでしょう。

キャリアプランは1度つくったら終わり、ではありません。フリーランスとしてのありたい姿に近づけるように、常にブラッシュアップを続けていきましょう。

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