事業計画書の作り方で迷っていませんか? 表紙・目次・事業概要・市場分析・製品サービス・販売計画・組織人事・財務計画・参考資料の9項目に沿って作れば、融資審査や投資家へのプレゼンに使える完成度の高い文書になります。
個人事業主なら簡易版(A4で3-5枚)でも十分対応でき、エクセルテンプレートを使えば財務計算の自動化も可能です。この記事では、初心者でも実践できる具体的な書き方から、IT・英語版の作成まで解説します。
この記事の結論
事業計画書は9項目の標準構成に沿って作成すれば、融資審査や投資家へのプレゼンに十分な内容になります。個人事業主は簡易版(A4で3-5枚)でも対応可能で、エクセルテンプレートを活用すれば財務計算の自動化も実現できます。IT事業では開発スケジュールと技術スタックの追加が必須です。英語版は無料テンプレートを日本語訳して効率化できます。
最初の一歩
日本政策金融公庫の公式サイトから事業計画書テンプレートをダウンロードし、表紙と事業概要の2項目だけを記入してください(所要時間30分)。
状況別ショートカット
| あなたの状況 | 読むべきセクション | 所要時間 |
| 初めて事業計画書を作る | 事業計画書の基本は9項目で構成 | 5分 |
| 融資申請で使いたい | 事業計画書の対応を3分で診断 | 3分 |
| 個人事業主向けの簡易版が必要 | 個人事業主は簡易版で対応 | 7分 |
| テンプレートを探している | テンプレート活用は3種類で選択 | 6分 |
| IT事業向けにカスタマイズしたい | IT事業は技術要素を3点追加 | 8分 |
事業計画書の基本は9項目で構成

事業計画書とは、事業の目的・市場分析・財務計画などをまとめた文書で、融資申請や社内承認に用いられます。法的な義務はありませんが、金融機関や投資家への説明資料として、また自社の事業戦略を整理するツールとして広く活用されています。
9項目の標準構成と各項目の役割
事業計画書は以下の9項目で構成するのが一般的です。
| 項目 | 内容 | ポイント |
| 1. 表紙 | 事業名・代表者名・作成日 | 社名ロゴや連絡先も記載 |
| 2. 目次 | 各項目とページ番号 | 5ページ以上の場合は必須 |
| 3. 事業概要 | 事業内容・ビジョン・ミッション | 1-2ページで簡潔に |
| 4. 市場・競合分析 | 市場規模・成長率・競合状況 | SWOT分析を活用 |
| 5. 製品・サービス | 提供する商品やサービスの詳細 | 独自性や差別化要素を明記 |
| 6. 販売計画 | 販売チャネル・価格戦略・販促方法 | 具体的な数値目標を含める |
| 7. 組織・人事 | 経営陣・組織体制・人員計画 | 役割分担と責任範囲を明確に |
| 8. 財務計画 | 売上予測・損益計算書・資金繰り表 | 3-5年の予測を記載 |
| 9. 参考資料 | 市場データ・提携先情報など | 必要に応じて添付 |
この構成は日本政策金融公庫の事業計画書作成ガイドでも推奨されており、融資審査で求められる標準的な形式です。
各項目の文字数と記載時間の目安
初めて作成する場合、各項目にどのくらいの分量が必要か迷います。以下の目安を参考にしてください。
| 項目 | 文字数目安 | 記載時間 |
| 表紙 | 100文字 | 5分 |
| 目次 | 50文字 | 3分 |
| 事業概要 | 800-1,200文字 | 30分 |
| 市場・競合分析 | 1,000-1,500文字 | 60分 |
| 製品・サービス | 800-1,200文字 | 40分 |
| 販売計画 | 600-1,000文字 | 30分 |
| 組織・人事 | 400-800文字 | 20分 |
| 財務計画 | 数表+説明500文字 | 90分 |
| 参考資料 | 必要に応じて | 30分 |
合計で約5-6時間の作業時間を見込んでおくと、余裕を持って作成できます。
項目の順序は目的に応じて調整可能
標準的には上記の順序で作成します。ただし、読み手や目的によって順序を変えることもできます。たとえば、新規事業の提案では「製品・サービス」を前半に配置し、独自性を先に訴求する方法もあります。
CHECK
・事業計画書は9項目の標準構成で作成
・各項目の文字数目安と作業時間を把握
・目的に応じて項目順序は調整可能
事業計画書の対応を3分で診断

以下の診断で3分以内に最適なアプローチを判定できます。
Q1: 融資申請または投資家向けに使用しますか?
- はい → Q2へ
- いいえ → 【パターン①】簡易版で対応
Q2: 事業は既に開始していますか?
- はい → Q3へ
- いいえ → 【パターン②】創業計画書形式で作成
Q3: 従業員は5名以上いますか?
- はい → 【パターン③】標準版9項目で作成
- いいえ → 【パターン④】個人事業主向け簡易版で作成
診断結果の活用方法
| 結果 | 次のステップ |
| パターン① | 社内共有用に5-6項目の簡易版を作成し、エクセルテンプレートで数字を管理する |
| パターン② | 日本政策金融公庫の創業計画書テンプレートをダウンロードし、指定項目を記入する |
| パターン③ | 標準版9項目で作成し、組織図と3-5年の財務予測を含める |
| パターン④ | A4で3-5枚の簡易版を作成し、損益計算書と資金繰り表のみに絞る |
CHECK
・診断結果に基づき、該当する「次のステップ」を今日中に実行する(3分+行動時間)
個人事業主は簡易版で対応

個人事業主やフリーランスの場合、9項目すべてを詳細に作成する必要はありません。A4で3-5枚の簡易版でも、融資審査で十分に通用します。中小企業基盤整備機構の創業計画書ガイドでも、個人事業主向けには簡易版の活用が推奨されています。
簡易版で省略可能な項目と残す項目
簡易版では以下のように項目を絞ります。
| 標準版項目 | 簡易版での扱い |
| 表紙 | 省略可(事業概要に統合) |
| 目次 | 省略可 |
| 事業概要 | 必須(A4で1枚) |
| 市場・競合分析 | 必須だが簡略化(A4で半分) |
| 製品・サービス | 必須(A4で半分) |
| 販売計画 | 必須(A4で半分) |
| 組織・人事 | 省略可(自分一人の場合) |
| 財務計画 | 必須(損益計算書+資金繰り表) |
| 参考資料 | 省略可 |
合計でA4で3-5枚に収まれば、審査担当者にとって読みやすく、要点が伝わりやすい計画書になります。
個人事業主向けの財務計画は2種類で十分
個人事業主の場合、財務計画は「損益計算書」と「資金繰り表」の2種類に絞れます。
損益計算書(P/L)の記載内容:
- 売上予測(月別または四半期別で1年分)
- 仕入原価・経費の内訳
- 営業利益の算出
資金繰り表(キャッシュフロー)の記載内容:
- 月初の手元資金
- 月中の入金・支払予定
- 月末の手元資金残高
この2つがあれば、「売上がどのくらい見込めるか」「資金ショートのリスクはないか」を金融機関が判断できます。
簡易版でも説得力を持たせる3つのコツ
簡易版でも内容が薄くならないよう、以下の3点を意識してください。
- 数字の根拠を明記する: 売上予測に「なぜその数字になるのか」を必ず記載する
- 競合との差別化を具体的に: 「品質が高い」ではなく「○○という機能が他社にはない」と書く
- リスクと対策をセットで: 想定されるリスクと、それに対する対応策を併記する
CHECK
・簡易版は損益計算書と資金繰り表のテンプレートをダウンロードし、自分の数字を仮入力する(30分)
テンプレート活用は3種類で選択
事業計画書のテンプレートは無料で入手でき、エクセル・ワード・PDFの3種類から選べます。自分の作業環境や目的に合わせて最適なものを選んでください。
テンプレート3種類の特徴と向いているケース
| 形式 | 特徴 | 向いているケース |
| エクセル | 数字の自動計算が可能 | 財務計画を重視する場合、数字を頻繁に修正する場合 |
| ワード | 文章の記述がしやすい | 事業概要や市場分析を詳しく書く場合、レイアウト調整が必要な場合 |
| 見た目が整っている | 提出用の最終版、プレゼン資料として使う場合 |
エクセル版は売上予測や損益計算書の数字を自動計算できるため、初心者には特におすすめです。
日本政策金融公庫のテンプレートが最も信頼性が高い
無料テンプレートは多数ありますが、日本政策金融公庫の事業計画書テンプレートが最も信頼性が高く、融資審査でも標準的に使われています。
このテンプレートには以下の利点があります。
- 金融機関が求める項目が網羅されている
- 記入例が豊富で初心者でも理解しやすい
- エクセル版では財務計算が自動化されている
ダウンロード後、自分の事業に合わせてカスタマイズするだけで、審査に通用する計画書が完成します。
無料ツール活用も選択肢の一つ
テンプレートだけでは作成が難しい場合、オンラインの事業計画書作成ツールを活用する方法もあります。質問に答えていくだけで、簡易的な事業計画書のドラフトが生成されるサービスがあります。
ただし、自動生成されたドラフトはあくまで骨子です。詳細な数字や独自の戦略は自分で追記してください。
CHECK
日本政策金融公庫のサイトからエクセル版テンプレートをダウンロードし、表紙と事業概要の2項目だけを記入してみる(30分)
IT事業は技術要素を3点追加
IT事業やソフトウェア開発の事業計画書では、標準的な9項目に加えて技術要素を明記してください。特に開発スケジュール、技術スタック、セキュリティ対策の3点は必須です。
IT事業で追加すべき3つの技術要素
| 追加要素 | 内容 | 配置場所 |
| 開発スケジュール | Ganttチャート形式でマイルストーンを明記 | 製品・サービスの項目内 |
| 技術スタック | 使用する言語・フレームワーク・インフラ | 製品・サービスの項目内 |
| セキュリティ対策 | データ保護・認証方式・バックアップ体制 | 参考資料または製品・サービス内 |
これらを記載することで、技術的な実現可能性を示し、投資家や金融機関の信頼を得やすくなります。
開発スケジュールはGanttチャートで視覚化
開発スケジュールは文章で説明するよりも、Ganttチャート形式で視覚化する方が効果的です。無料ツール「ProjectLibre」や「Googleスプレッドシート」のGanttチャートテンプレートを活用すれば、30分程度で作成できます。
記載すべき項目:
- 各フェーズの開始日と終了日
- マイルストーン(ベータ版リリース、正式版リリースなど)
- 依存関係(前工程が完了しないと次工程に進めない箇所)
技術スタックは選定理由も併記する
使用する技術を列挙するだけでなく、「なぜその技術を選んだのか」を記載することで、技術選定の妥当性を示せます。
記載例:
- 言語: Python(データ分析ライブラリが豊富で開発効率が高い)
- フレームワーク: Django(セキュリティ機能が標準搭載されており、管理画面が自動生成される)
- インフラ: AWS(スケーラビリティが高く、初期コストを抑えられる)
CHECK
・IT事業向けに、開発スケジュールのGanttチャートをGoogleスプレッドシートで作成し、主要マイルストーン3つを記入する(30分)
英語版は無料テンプレートを日本語訳で作成
海外投資家向けや国際展開を見据えた事業計画書では、英語版が必要になります。一から英語で書くのは大変ですが、無料の英文テンプレートを日本語訳して活用すれば効率的です。
英文テンプレート3つの入手先
| サイト名 | 特徴 | 形式 |
| Template.net | ビジネス向けテンプレートが豊富 | Word、PDF |
| Canva | デザイン性が高く、プレゼン向き | オンライン編集 |
| SCORE | 米国の起業支援団体が提供 | Word、Excel |
これらのサイトで「Business Plan Template」と検索すれば、無料でダウンロードできるテンプレートが見つかります。
日本語版を先に作成してから英訳する方が効率的
いきなり英語で書こうとすると、内容が薄くなったり、表現に迷って時間がかかったりします。まず日本語版を完成させてから、それを英訳する方が効率的です。
英訳の2つのアプローチ:
- 機械翻訳+ネイティブチェック: DeepLやGoogle翻訳で訳した後、英語ネイティブに校正を依頼(費用: 1万円-3万円)
- 専門翻訳サービス: ビジネス文書専門の翻訳会社に依頼(費用: 3万円-10万円)
機械翻訳の精度は向上していますが、ビジネス文書では専門用語や文脈に応じた訳し分けが必要なため、必ずネイティブチェックを入れてください。
英文事業計画書で注意すべき文化的違い
日本語版と英語版では、記載のトーンや強調ポイントが異なります。
| 日本語版 | 英語版 |
| 謙虚な表現(「努力します」「目指します」) | 断定的な表現(”We will achieve”) |
| 詳細な説明 | 簡潔でインパクトのある表現 |
| プロセス重視 | 結果・成果重視 |
英語版では、自社の強みや競争優位性を明確に打ち出し、数字で成果を示してください。
CHECK
・英語版が必要な場合、まず日本語版の事業概要(A4で1枚)を完成させ、それをDeepLで英訳して比較する(20分)
市場分析はSWOT分析で1ページに整理

市場分析は事業計画書の中で最も重要な項目の一つです。SWOT分析を使えば、市場の機会と自社の強みをA4で1ページに簡潔にまとめられます。
SWOT分析の4象限と記載内容
SWOT分析は以下の4つの観点で整理します。
| 象限 | 内容 | 記載例 |
| Strength(強み) | 自社の競争優位性 | 独自技術、顧客基盤、ブランド力 |
| Weakness(弱み) | 自社の課題 | 資金不足、人材不足、認知度の低さ |
| Opportunity(機会) | 市場の追い風 | 市場成長、規制緩和、技術革新 |
| Threat(脅威) | 市場のリスク | 競合増加、価格競争、景気後退 |
各象限に3-5項目を記載し、合計でA4で1ページに収めるのが理想的です。
SWOT分析から導く戦略の方向性
SWOT分析は現状を整理するだけでなく、そこから戦略を導き出すツールでもあります。
4つの戦略パターン:
- 強み×機会: 自社の強みを活かして市場機会を最大化(例: 独自技術で成長市場に参入)
- 強み×脅威: 自社の強みで脅威を回避(例: ブランド力で価格競争を回避)
- 弱み×機会: 弱みを補強して機会を取り込む(例: 資金調達で市場シェア拡大)
- 弱み×脅威: 弱みと脅威が重なる領域を避ける(例: 競合が強い分野から撤退)
このうち、最も効果的な戦略パターンを1-2つ選び、事業計画書に明記してください。
市場規模と成長率は公的データで根拠を示す
市場分析では、「市場規模がどのくらいか」「今後どのくらい成長するか」を数字で示してください。公的機関のデータを引用すれば、信頼性が高まります。
データ入手先:
- 経済産業省の業界統計
- 総務省統計局の経済センサス
- 各業界団体の市場調査レポート
CHECK
・自分の事業に関連する市場データを、経済産業省または業界団体のサイトで検索し、市場規模と成長率の数字を1つメモする(15分)
財務計画は過去3年の売上予測をグラフ化
財務計画は数字だけを羅列しても伝わりません。過去3年の売上予測をグラフ化すれば、視覚的に成長イメージが伝わり、審査担当者の理解が深まります。
財務計画で必須の3つの数表
財務計画には以下の3つの数表を含めてください。
| 数表 | 内容 | 記載期間 |
| 損益計算書(P/L) | 売上・費用・利益の予測 | 3-5年分 |
| 資金繰り表 | 月別の入金・支払・残高 | 1年分 |
| 貸借対照表(B/S) | 資産・負債・純資産 | 初年度末のみ(簡易版では省略可) |
個人事業主や小規模事業の場合、損益計算書と資金繰り表の2つで十分です。
売上予測の根拠は3段階で説明する
売上予測で最も大切なのは「なぜその数字になるのか」を説明することです。以下の3段階で根拠を示してください。
3段階の根拠説明:
- 市場規模: 自分が参入する市場全体の規模(例: 年間100億円市場)
- シェア目標: 市場のうち、自社が獲得できるシェア(例: 初年度0.5%=5,000万円)
- 販売計画: シェア目標を達成するための具体的な販売チャネルと数量(例: 月間100件×単価5万円×12か月=6,000万円)
この3段階を記載することで、「根拠のない楽観的な数字」という印象を避けられます。
グラフ化は折れ線グラフと棒グラフの2種類を使い分ける
売上予測をグラフ化する際、以下の2種類を使い分けてください。
| グラフ種類 | 用途 | 効果 |
| 折れ線グラフ | 売上の推移を示す | 成長トレンドが一目でわかる |
| 棒グラフ | 費用内訳を示す | 各費用項目の比率が比較しやすい |
エクセルで作成したグラフを事業計画書に貼り付ける際は、見やすいように色使いやフォントサイズを調整してください。
CHECK
・エクセルで売上予測の折れ線グラフを作成し、3年分の推移を視覚化する(20分)
事業計画書作成は5つの仕組みで効率化

事業計画書の作成は、やり方次第で大幅に時間を短縮できます。以下の5つの実践術を活用すれば、初心者でも1週間以内に完成度の高い計画書が作成できます。
実践術その1: 1日1セクションのスケジュール管理で1週間完成
【こんな方に】仕事や家事の合間に少しずつ進めたい方、まとまった時間が取れない方
【期待できる成果】1日1セクション(約1時間)のペースで進めれば、7日間で9項目すべてが完成し、心理的な負担も軽減される
【所要時間】5分
【インパクト】 高
【進め方】
- 9項目を7日間に割り振る(表紙+目次は1日で完了、残り7項目を各1日ずつ)(5分)
- 毎日同じ時間帯(朝または夜)に作業時間を確保する(例: 朝7-8時、夜22-23時)(10分)
- 各日の終わりに、翌日の作業内容を5分で確認する(5分)
- 7日目に全体を通読し、整合性をチェックする(30分)
【成功のカギ】毎日1時間ずつ積み上げていてください。1日1セクションなら無理なく継続でき、結果的に完成度も高くなります。一気に書こうとすると疲弊して途中で挫折しやすいです。
【なぜ効くのか】事業計画書は一度に全体像を把握しながら書くのが難しいため、項目ごとに集中して仕上げる方が質が高くなります。また、1日寝かせることで、翌日に前日の内容を客観的に見直せる効果もあります。
【落とし穴】スケジュール通りに進まない日もあることを前提に、予備日を2-3日設けておくと安心です。完璧主義にならず、「70%の完成度で次に進む」姿勢が大切です。
【まず試してほしいこと】今日中にカレンダーに7日分の作業予定を記入し、初日(表紙+目次)の作業を完了してください(15分)。
実践術その2: Excel自動計算で財務計画を30分で完成
【こんな方に】数字が苦手で財務計画に時間がかかっている方、計算ミスを避けたい方
【期待できる成果】エクセルの関数(SUM、IF、VLOOKUP)を設定すれば、数字を入力するだけで損益計算書と資金繰り表が自動生成され、作業時間が90分から30分に短縮される
【所要時間】60分
【インパクト】 高
【進め方】
- 日本政策金融公庫のエクセルテンプレートをダウンロードする(5分)
- 売上予測のセルに、月別の売上額を入力する(10分)
- 費用項目のセルに、固定費と変動費を入力する(15分)
- 利益のセルに「=売上-費用」の数式を設定する(5分)
- 資金繰り表で、「月末残高=月初残高+入金-支払」の数式を設定する(10分)
- すべての数字が自動計算されていることを確認する(5分)
【成功のカギ】テンプレートの関数をそのまま使ってください。テンプレートに既に設定されている関数を理解し、必要な箇所だけ修正してください。自分で関数を書こうとすると、構文ミスで時間を浪費しがちです。
【なぜ効くのか】手計算だと、売上や費用を修正するたびに全体を計算し直す必要がありますが、自動計算なら一箇所を変更するだけで全体が更新されます。また、計算ミスのリスクもゼロになります。
【落とし穴】エクセルの関数に慣れていない場合、最初の設定に60分ほどかかります。一度設定すれば、次回以降は数字を入力するだけで済むため、長期的には大幅な時間短縮になります。
【まず試してほしいこと】今日中に日本政策金融公庫のエクセルテンプレートをダウンロードし、売上予測の数字を仮入力してください(20分)。
実践術その3: SWOT分析シートで市場分析を15分で完成
【こんな方に】市場分析が苦手で何を書けばいいかわからない方、競合調査に時間をかけすぎている方
【期待できる成果】SWOT分析の4象限シート(強み・弱み・機会・脅威)を使えば、各象限に3-5項目を記入するだけで市場分析がA4で1ページに整理され、作業時間が60分から15分に短縮される
【所要時間】10分
【インパクト】 中
【やり方】
- A4の紙を4つの象限に分割し、「強み・弱み・機会・脅威」と記入する(3分)
- 自社の強みを3-5個リストアップする(例: 独自技術、顧客基盤、価格競争力)(5分)
- 自社の弱みを3-5個リストアップする(例: 資金不足、認知度の低さ)(5分)
- 市場の機会を3-5個リストアップする(例: 市場成長、規制緩和)(5分)
- 市場の脅威を3-5個リストアップする(例: 競合増加、景気後退)(5分)
- 各象限から最も大切な項目を1つずつ選び、戦略に反映する(5分)
【成功のカギ】自社の強みと市場機会の重なりを見つけてください。競合調査に時間をかけすぎると、自社の独自性が見えなくなります。SWOT分析で最も大切なのは、強み×機会の組み合わせを見つけることです。
【なぜ効くのか】市場分析は情報が膨大で、どこまで調べればいいか迷いがちです。SWOT分析は4つの観点に絞ることで、必要最低限の情報だけを整理でき、読み手にも伝わりやすくなります。
【気をつけること】SWOT分析は「現状整理」のツールです。分析だけで終わらず、必ず戦略の方向性を記載してください。
【5分で始められる第一歩】今日中にA4の紙を4象限に分割し、自社の強みを3つ書き出してください(10分)。
実践術その4: 他人レビューで説得力を30%向上
【こんな方に】自分の書いた内容が客観的に伝わるか不安な方、融資審査で一発合格を目指す方
【期待できる成果】社員・友人・家族など第三者に事業計画書を読んでもらい、「わからない箇所」をフィードバックしてもらうことで、説得力が30%向上し、審査通過率が高まる
【所要時間】30分
【効果】 高
【手順】
- 事業計画書の初稿を完成させる(ここまでの作業時間: 約6時間)
- 自分と同じ業界に詳しくない人(社員・友人・家族など)に読んでもらう(10分)
- 「わからない箇所」「納得できない箇所」を付箋でマークしてもらう(10分)
- フィードバックをもとに、わかりにくい表現を書き直す(30分)
- 修正後、再度同じ人に読んでもらい、理解度が向上したか確認する(10分)
【ポイント】業界に詳しくない人に読んでもらってください業界に詳しくない人は、「ここが理解できない」という率直なフィードバックをくれます。専門家は業界用語を理解してしまうため、初心者にとってわかりにくい箇所を見逃しがちです。
【なぜ効くのか】自分で書いた文章は、自分にとっては当然のことでも、読み手には伝わらないことが多いです。第三者の視点を入れることで、説明不足や論理の飛躍を発見でき、説得力が大幅に向上します。
【注意点】レビュー依頼は1-2回に留めてください。何度も繰り返すと、レビュアーの負担が大きくなり、フィードバックの質が低下します。また、すべての意見を取り入れる必要はなく、大切な指摘だけを反映してください。
【いますぐできること】今日中に、レビューを依頼する人を1名決めて連絡し、いつ読んでもらえるか日程を確保してください(5分)。
実践術その5: PDF出力時にしおり付きで可読性を50%向上
【おすすめの人】事業計画書をPDFで提出する方、読み手が複数ページを行き来する手間を減らしたい方
【得られるメリット】PDFにしおり(目次リンク)を設定すれば、読み手が目的の項目に一瞬で移動でき、可読性が50%向上し、審査担当者の印象が良くなる
【導入時間】15分
【見込める効果】 中
【手順】
- ワードまたはエクセルで事業計画書を完成させる(ここまでの作業時間: 約6時間)
- ワードの「見出しスタイル」を各H2/H3に設定する(例: H2は「見出し1」、H3は「見出し2」)(10分)
- ワードからPDF出力時に、「しおりを作成する」にチェックを入れる(1分)
- PDF閲覧ソフト(Adobe ReaderまたはEdge)で開き、左側にしおり(目次)が表示されることを確認する(2分)
- 各しおりをクリックして、該当ページに移動することを確認する(2分)
【コツ】しおり付きPDFで提出してください。しおりがないPDFは、読み手がスクロールしながら目的の項目を探す必要があり、ストレスを感じます。しおり付きPDFなら、目次から一瞬で移動でき、読み手の時間を節約できます。
【なぜ効くのか】事業計画書は10-20ページになることが多く、読み手が特定の項目(例: 財務計画)だけを確認したい場合、しおりがないと該当ページを探すのに時間がかかります。しおり付きPDFなら、目次から一瞬で移動でき、読み手の負担が大幅に減ります。
【注意点】しおりを設定するには、元のワード文書で「見出しスタイル」を正しく設定してください。見出しスタイルを使わずに手動でフォントを大きくしただけでは、しおりが生成されません。
【最初の一歩】今日中に、ワード文書で各H2に「見出し1」スタイルを設定し、PDF出力時にしおりが表示されることを確認してください(15分)。
CHECK
・上記5つの実践術を確認し、自分に合う1つを選んで今日中に最初の一歩を実行する(10-30分)
まとめ:事業計画書は9項目で完成
事業計画書は9項目の標準構成に沿って作成すれば、融資審査や投資家へのプレゼンに十分な内容になります。個人事業主は簡易版(A4で3-5枚)でも対応でき、エクセルテンプレートを活用すれば財務計算の自動化も実現できます。IT事業では開発スケジュールと技術スタックの追加が必須で、英語版は無料テンプレートを日本語訳して効率化できます。
今日から始める3ステップ
- 日本政策金融公庫のテンプレートをダウンロードし、表紙と事業概要を記入する
- 損益計算書と資金繰り表の数字を仮入力し、売上予測のグラフを作成する
- SWOT分析シートを作成し、強み・弱み・機会・脅威を各3つずつ記入する
事業計画書の作成は、正しい手順とテンプレートがあれば初心者でも実現できます。最初は簡易版から始め、必要に応じて項目を追加していけば、時間をかけずに実務で使える計画書が完成します。数字の根拠を明確にし、第三者の視点を取り入れることで、融資審査や投資家へのプレゼンで説得力のある資料になります。
状況別/次の一歩
| あなたの状況 | 次の一歩 | 所要時間 |
| 初めて作成する | 日本政策金融公庫のテンプレートをダウンロードし、表紙と事業概要を記入する | 30分 |
| 融資申請が控えている | 損益計算書と資金繰り表の数字を仮入力し、売上予測のグラフを作成する | 60分 |
| IT事業向けに作成する | 開発スケジュールのGanttチャートをGoogleスプレッドシートで作成する | 30分 |
| 英語版が必要 | 日本語版の事業概要を完成させ、DeepLで英訳して比較する | 20分 |
| 市場分析が苦手 | SWOT分析シートを作成し、強み・弱み・機会・脅威を各3つずつ記入する | 15分 |
事業計画書に関するよくある質問
事業計画書は毎年更新する必要がありますか?
はい、更新してください。融資審査では最新の計画書が求められるため、少なくとも年1回、または事業内容に大きな変更があった際には更新してください。
事業計画書の作成を外部に依頼する場合の費用は?
コンサルタントに依頼する場合、10万円-50万円が相場です。ただし、テンプレートを活用すれば自力で作成できるため、まずは自分で挑戦してください。
事業計画書で最も重視される項目は何ですか?
融資審査では「財務計画」が最も重視されます。売上予測の根拠が明確で、資金繰りに問題がないことを示してください(日本政策金融公庫の事業計画書作成ガイド)。
本記事の情報は2026年1月時点のものです。
【出典・参照元】
本記事は以下の情報源をもとに作成されています。
公的機関
- 日本政策金融公庫「事業計画書作成のポイント」
- 中小企業基盤整備機構「創業計画書作成支援」
※記事内容は2026年1月30日時点の税制・法令に基づいています。
