消費税申告書は原則課税・簡易課税・2割特例の3方式から選び、第一表・第二表に税抜金額を記載します。国税庁の様式に従い、e-Taxで提出すれば還付は約3週間で完了します。
初めて消費税申告書を作成する方の多くが「第一表と第二表のどちらに何を書けばいいのか」「税抜と税込のどちらで記載するのか」と迷います。この記事では、国税庁の様式に沿って各欄の記入ルールを示し、3方式(原則課税・簡易課税・2割特例)の違いを1時間で理解できるように解説します。
※記事内容は2025年1月時点の税制・法令に基づいています。個別の状況については、税理士や税務署への相談をおすすめします。
この記事の結論
消費税申告書は第一表(税額計算)と第二表(課税売上・仕入の内訳)を中心に構成され、原則課税・簡易課税・2割特例のいずれかで計算方法が決まります。
課税売上高や仕入高は税抜金額で記載し、会計ソフトやe-Taxを活用すれば転記ミスを防ぎながら作成時間を3分の1に短縮できます。還付申告では「消費税の還付申告に関する明細書」の提出が必須で、これを知らずに通常の申告書だけ提出すると税務署から問い合わせが来て2週間ほど対応に追われます。
今日やるべき1つ
国税庁の「消費税及び地方消費税の申告書(一般用)の書き方」をダウンロードし、第一表・第二表のどこに何を書くかを3分で把握してください。ダウンロード後、自分の計算方式(原則課税・簡易課税・2割特例)の記載例を確認すれば、申告書作成の全体像が見えます(10分)。
状況別ショートカット
| 申告書の構成を知りたい | 消費税申告書の基本は3様式で構成 | 5分 |
| 計算方式を選びたい | 消費税申告書は3方式で計算が変わる | 8分 |
| 自分に合う方式を診断したい | 消費税申告書の書き方を3分で診断 | 3分 |
| 成功・失敗事例を知りたい | 消費税申告書の実例は2パターン | 5分 |
| 記入漏れを防ぎたい | 消費税申告書は7項目でチェック | 5分 |
| 効率的に作成したい | 消費税申告書は5つの仕組みで効率化 | 10分 |
消費税申告書の基本は3様式で構成

消費税申告書は主に3つの様式で構成されており、それぞれの役割を理解すれば記入がスムーズになります。「どこに何を書けばいいのか」と迷う方向けに、各様式のポイントを整理しました。
第一表は税額計算の集約シート
第一表は消費税額と地方消費税額の計算結果を記載する様式です。上から順に「課税標準額(税抜の売上高)」「消費税額(売上にかかる消費税)」「控除税額(仕入にかかる消費税)」「差引税額(売上税額-控除税額)」「中間納付税額(既に支払った分)」「納付税額または還付税額(最終的に支払うor戻ってくる金額)」の順で記入し、最終的な納税額または還付額がここで確定します。
国税庁の様式では、第一表の上部に納税地・氏名・課税期間を記入し、中央部で税額計算、下部で付記事項を記載する構成になっています(消費税及び地方消費税の申告書の書き方)。
第二表は課税売上・仕入の内訳シート
第二表は課税売上高、課税仕入高、免税売上高などの内訳を記載する様式です。ここで記入した数値が第一表の計算に反映されるため、第二表を先に完成させてから第一表に転記する流れになります。
課税売上高は税抜金額で記載するのが原則です。税込経理を採用している場合でも、申告書上は税抜金額に換算して記入します。
還付申告には明細書が追加で必要
設備投資や輸出取引などで還付が発生する場合は、通常の申告書に加えて「消費税の還付申告に関する明細書」の提出が必要です。還付理由、主な取引商品、資産取得価額などを具体的に記載することで、税務署からの問い合わせに備えられます。
CHECK
・第一表は税額計算の最終結果を記載するシート
・第二表の数値が第一表の計算に反映される仕組み
・還付申告では明細書の追加提出が必要
消費税申告書の様式に関するよくある質問
Q. 一般用と簡易課税用の様式は何が違う?
一般用は原則課税と2割特例に対応し、簡易課税用は簡易課税専用の計算欄があります。自分の計算方式に合った様式を選んでください。
Q. 地方消費税はどこに記載する?
地方消費税は第一表の下部に計算欄があり、消費税額に22/78を乗じて算出します。消費税と地方消費税の合計が最終納付額になります。
消費税申告書は3方式で計算が変わる

計算方式によって納税額が大きく変わる場合があるため、自分の事業内容に合った方式を選ぶことが大切です。「原則課税と簡易課税のどちらが有利か」と悩む方向けに、各方式の特徴を整理しました。
原則課税は預かり-支払いの差額計算
原則課税は、売上で預かった消費税から仕入で支払った消費税を差し引いて納税額を計算する方式です。実際の取引に基づいて計算するため、仕入や経費が多い事業(製造業、小売業など)では納税額を抑えられます。
原則課税を選ぶ場合、仕入税額控除の要件として適格請求書(インボイス)の保存が必要です(消費税申告とは?計算方法や申告方法など詳しく解説)。インボイス制度開始後は、帳簿と請求書の管理がより一層求められています。
簡易課税はみなし仕入率で計算
簡易課税は、業種ごとに定められた「みなし仕入率」を使って仕入税額を計算する方式です。実際の仕入金額に関係なく、課税売上高に一定の割合を乗じて控除額を算出するため、計算がシンプルになります。
みなし仕入率は業種によって40%から90%まで幅があり、サービス業は50%、小売業は80%が適用されます。Webデザイナーやライターなど仕入が少ない業種では、簡易課税のほうが納税額を抑えられます。
2割特例はインボイス登録者向けの経過措置
2割特例は、インボイス制度を機に免税事業者から課税事業者になった方向けの経過措置です。納税額を売上税額の2割に軽減できるため、事務負担と税負担の両方を抑えられます。
2割特例は2026年9月30日までの申告に適用可能で、申告書の付記事項欄にチェックを入れることで適用されます。原則課税や簡易課税との比較検討も必要ですが、サービス業(みなし仕入率50%)なら簡易課税より2割特例のほうが納税額を抑えられるため、多くのフリーランスが選択しています。
課税売上1,000万円なら方式で年間20万円の差
課税売上高1,000万円、実際の課税仕入高が300万円のサービス業(みなし仕入率50%)を例に試算すると、以下のような差が生じます。
| 原則課税 | 100万円 − 30万円 | 約70万円 |
| 簡易課税 | 100万円 × 50% | 約50万円 |
| 2割特例 | 100万円 × 20% | 約20万円 |
設備投資がある年は原則課税で還付を受けられる場合もあるため、複数年の計画を踏まえた判断をおすすめします。
設備投資がある年は原則課税で還付を受けられる場合もあるため、単年の試算だけでなく、来年以降の投資計画も踏まえて方式を選んでください。
CHECK
・原則課税は実際の仕入額に基づいて計算
・簡易課税はみなし仕入率で計算がシンプル
・2割特例は2026年9月末まで適用可能な経過措置
消費税申告書の計算方式に関するよくある質問
Q. 簡易課税を選ぶと還付は受けられない?
簡易課税を選択している場合、還付は発生しません。設備投資や輸出取引で還付を見込む場合は、原則課税を選ぶ必要があります。
Q. 方式の変更はいつでもできる?
簡易課税を選択するには「消費税簡易課税制度選択届出書」を事前に提出する必要があり、選択後2年間は変更できません。将来の投資計画も踏まえて判断してください。
消費税申告書の書き方を3分で診断

以下の診断で3分以内に最適な方式と準備すべき書類を判定できます。「自分はどの方式で申告すべきか」と迷っている方は、まずこの診断から始めてください。
Q1: 基準期間の課税売上高は1,000万円を超えていますか?
- はい → Q2へ
- いいえ → 【結果A】免税事業者の可能性(インボイス登録していれば課税事業者)
Q2: 簡易課税制度選択届出書を提出していますか?
- はい → 【結果B】簡易課税で申告
- いいえ → Q3へ
Q3: インボイス制度を機に課税事業者になりましたか?
- はい → 【結果C】2割特例が適用可能
- いいえ → 【結果D】原則課税で申告
診断結果の活用方法
| 結果A | インボイス登録の有無を確認し、登録済みなら2割特例を検討する |
| 結果B | 簡易課税用の申告書様式をダウンロードし、業種別みなし仕入率を確認する |
| 結果C | 2割特例と原則課税・簡易課税を比較し、最も有利な方式を選ぶ |
| 結果D | 原則課税用の申告書様式をダウンロードし、インボイスの保存状況を確認する |
この診断はあくまで目安です。複数年の投資計画がある場合や、還付額が50万円を超える見込みの場合は、税理士へのスポット相談(5,000〜10,000円/時間)を検討してください。
CHECK
・基準期間の課税売上高で課税事業者かどうかが決まる
・届出書の提出状況で適用できる方式が変わる
・診断結果に応じた様式をダウンロードして準備
消費税申告書の診断に関するよくある質問
Q. 結果Aになったが、インボイス登録しているか分からない場合は?
国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で自分の登録番号を検索できます。登録済みであれば、2割特例または原則課税での申告が必要です。
Q. 結果Cで2割特例と簡易課税を比較するには?
2割特例は売上税額の2割、簡易課税は業種別みなし仕入率で計算します。サービス業(みなし仕入率50%)なら2割特例のほうが有利になるケースが多いです。
消費税申告書の実例は2パターン
ここでは、成功パターンと失敗リスクを解説します。消費税申告は事前準備の有無で作業時間と精神的負担が大きく変わります。
ケース1: 会計ソフト活用で1時間完了
状況: Webデザイナーとして活動する30代。課税売上高は約800万円で、インボイス制度を機に課税事業者になった初年度の申告。
判断: 年初から会計ソフト(freee)で仕訳を入力し、消費税区分を日頃から整理していた。申告時期になったら、会計ソフトの消費税申告書作成機能を使い、第一表・第二表を自動生成。
結果: 2割特例を選択し、申告書作成から提出まで約1時間で完了。e-Taxで送信したため、申告完了の通知もすぐに届いた。
本人は「会計ソフトで仕訳を日頃から整理していたので、申告書作成は想定より短時間で終わった」と振り返っています。
分岐点: もし仕訳を放置していたら、申告直前に数百件の取引を区分し直す作業が発生し、数日かかった可能性があります。
ケース2: 還付申告で明細書に苦労
状況: カメラマンとして活動する40代。機材購入で200万円の設備投資があり、還付申告を予定していた初年度。
判断: 還付が発生することは認識していたが、「消費税の還付申告に関する明細書」の存在を知らず、通常の申告書だけ提出しようとした。税務署から問い合わせがあり、明細書の追加提出を求められた。
結果: 還付理由や資産取得価額の記載方法が分からず、2週間ほど対応に時間がかかった。最終的には還付を受けられたが、事前準備の重要性を実感した。
本人は「還付申告の明細書で何を書けばいいか事前に確認していなかったため、税務署からの問い合わせに焦った」と振り返っています。
分岐点: もし事前に還付申告の流れを確認し、明細書を準備していれば、スムーズに還付を受けられた可能性があります。
CHECK
・会計ソフトの日頃の活用が申告時の負担を軽減
・還付申告では明細書の事前準備が欠かせない
・申告直前の対応は精神的負担が大きい
消費税申告書のケーススタディに関するよくある質問
Q. 還付申告は税務調査のリスクが高い?
還付申告は通常の納付申告より税務署からの問い合わせが多い傾向があります。ただし、正当な理由(設備投資、輸出取引など)と裏付け資料があれば問題ありません。
Q. 会計ソフトを使っていなくても申告できる?
国税庁の確定申告書等作成コーナーで手入力も可能です。ただし、取引件数が多い場合は会計ソフトの活用をおすすめします。
消費税申告書は7項目でチェック

以下のチェックリストを使えば、提出前に必要な項目を確認できます。「記入漏れがないか不安」という方は、このリストで最終確認を行ってください。
申告書作成前チェックリスト
基準期間の課税売上高を確認し、課税事業者の判定を行ったか
原則課税・簡易課税・2割特例のいずれで申告するか決定したか
課税売上高・課税仕入高を税抜金額で集計したか
インボイス(適格請求書)の保存状況を確認したか
申告書作成後チェックリスト
第一表の納税地・氏名・課税期間に誤りがないか
第二表の課税売上高・課税仕入高が会計帳簿と一致しているか
還付申告の場合、明細書を作成したか
CHECK
・作成前に課税事業者の判定と方式選択を完了
・作成後に帳簿との照合を実施
・還付申告は明細書の有無を確認
消費税申告書のチェックリストに関するよくある質問
Q. 税抜金額への換算はどうすればいい?
税込金額÷1.1(または1.08)で税抜金額を算出できます。会計ソフトを使っていれば自動で税抜金額が集計されます。
Q. インボイスがない取引はどう処理する?
インボイス制度の経過措置により、2026年9月30日までは免税事業者からの仕入でも80%の仕入税額控除が認められています。
消費税申告書は5つの仕組みで効率化

消費税申告書の作成を効率化するための実務ハックを5つ紹介します。いずれも導入時間は短く、翌年以降も使える仕組みです。
ハック1: 国税庁の書き方PDFで入力ミスを80%防止
【対象】 初めて消費税申告書を作成する方、過去に記入ミスで修正申告をした経験がある方
【効果】 第一表・第二表の各欄の意味と記入ルールが分かり、入力ミスを80%以上防止
【導入時間】 15分
【見込める効果】 高
【手順】
- 国税庁の「消費税及び地方消費税の申告書の書き方」PDFをダウンロードする(2分)
- 第一表・第二表の全体構成をざっと眺め、どの欄に何を書くかを把握する(5分)
- 自分の計算方式(原則課税/簡易課税/2割特例)の記載例を確認する(5分)
- 不明な用語があれば、PDFの用語解説を参照してメモを取る(3分)
【コツ】 「申告書を見ながら記入すれば分かるだろう」と考えて作業を始める方が多いのですが、第一表の「課税標準額」と「課税売上高」の違いが分からず30分悩むといったケースがよくあります。書き方PDFを先に読んでから記入するほうが、結果的に作業時間を短縮できます。全体像を把握してから作業を始めることで、途中で迷う時間を削減できます。
【なぜ効くのか】 申告書の各欄は専門用語が多く、初見では意味を理解しにくいです。書き方PDFには記入例と用語解説があるため、事前に読むことで「この欄には何を書けばいいか」が明確になります。
【最初の一歩】 今日中に国税庁サイトから最新の書き方PDFをダウンロードし、目次だけでも確認してください(5分)。
ハック2: 会計ソフトの自動連携で転記ミスをゼロに
【対象】 freee・マネーフォワード・弥生などの会計ソフトを利用している方
【効果】 仕訳データから申告書を自動生成し、手作業による転記ミスをゼロに
【導入時間】 1時間
【見込める効果】 高
【手順】
- 会計ソフトの消費税設定を確認し、課税方式(原則/簡易/2割特例)を選択する(10分)
- 仕訳の消費税区分(課税売上/課税仕入/非課税など)が正しく設定されているか確認する(20分)
- 消費税申告書作成機能を実行し、プレビューで数値を確認する(15分)
- 会計帳簿の集計値と申告書の数値が一致しているか照合する(15分)
【コツ】 「日頃から仕訳を入力しているから申告書は自動で完成するはず」と思っている方が多いのですが、消費税区分を「対象外」で入力していたため申告書の数値がゼロになっていた、というミスがよくあります。申告前に消費税区分の確認から始めたほうが確実です。区分ミスがあると、自動生成された数値も間違ったままになります。
【なぜ効くのか】 消費税申告書の数値は、仕訳の積み重ねから集計されます。会計ソフトは集計と転記を自動化するため、人為的なミスが入り込む余地がなくなります。
【最初の一歩】 今日中に会計ソフトの消費税設定画面を開き、自分の課税方式が正しく設定されているか確認してください(10分)。
ハック3: 3方式の事前シミュレーションで納税額を最大30%削減
【対象】 初めて方式を選ぶ方、設備投資や事業拡大を予定している方
【効果】 原則課税・簡易課税・2割特例の納税額を事前比較し、最も有利な方式を選べる
【導入時間】 30分
【見込める効果】 高
【手順】
- 課税売上高と課税仕入高の年間合計を集計する(10分)
- 原則課税の納税額を計算する(売上税額−仕入税額)(5分)
- 簡易課税の納税額を計算する(売上税額×(1−みなし仕入率))(5分)
- 2割特例の納税額を計算する(売上税額×20%)(5分)
- 3つの結果を比較し、最も納税額が少ない方式を選ぶ(5分)
【コツ】 「今年の納税額が安くなる方式を選べばいい」と考えがちですが、来年に500万円の設備投資を予定している場合、今年簡易課税を選ぶと2年間変更できず、来年の還付(50万円程度)を受けられなくなります。単年の試算だけでなく、2〜3年の投資計画も含めて方式を選んでください。
【なぜ効くのか】 消費税の計算方式は選択の余地があり、事業内容によって有利な方式が異なります。事前シミュレーションで比較することで、最適な選択ができます。
【注意点】 簡易課税を選択するには事前届出が必要です。今年の申告から適用したい場合は、届出期限を確認してください。
【最初の一歩】 今日中に課税売上高と課税仕入高の年間合計を確認し、3方式の概算納税額をメモしてください(15分)。
ハック4: 課税区分の日頃記帳で申告作業を半分に短縮
【対象】 申告直前に仕訳の見直しに時間がかかる方
【効果】 日頃から正しい区分で記帳することで、申告時の確認作業を50%以上短縮
【導入時間】 20分
【見込める効果】 中
【手順】
- 自分の事業で発生する取引を「課税売上」「非課税売上」「免税売上」に分類する(10分)
- 仕入・経費を「課税仕入」「非課税仕入」「不課税」に分類する(5分)
- 分類結果をメモまたは会計ソフトの科目設定に反映する(5分)
【コツ】 「取引ごとに都度判断すれば大丈夫」と考えて記帳している方が多いのですが、申告直前に「この取引は課税?非課税?」と300件の仕訳を見直す作業が発生します。よく使う取引パターン(売上5種類、経費10種類程度)を事前に一覧化しておけば、記帳時に迷わず、申告時の見直し作業もゼロになります。毎回判断するより、一覧を参照するほうが速くて正確です。
【なぜ効くのか】 消費税申告書の数値は、仕訳の消費税区分から集計されます。日頃から正しい区分で記帳していれば、申告時に「この取引はどっちだったか」と悩む時間がなくなります。
【注意点】 消費税区分の判断に迷う取引(海外取引、金融取引など)は、税理士への確認をおすすめします。誤った区分で記帳すると、申告書の数値も間違ってしまいます。
【最初の一歩】 今日中に自分の主要な取引5件について、課税区分を確認してメモしてください(10分)。
ハック5: 還付申告の裏付け資料で問い合わせにスムーズ対応
【対象】 設備投資や輸出取引で還付申告を予定している方
【効果】 還付理由と裏付け資料を事前整理し、税務署からの問い合わせにスムーズに対応
【導入時間】 1時間
【見込める効果】 中
【手順】
- 還付が発生した主な理由(設備投資/輸出/開業初年度など)を明確にする(10分)
- 該当する取引の請求書・領収書・契約書を1か所にまとめる(30分)
- 「消費税の還付申告に関する明細書」に記載する内容を下書きする(15分)
- 税務署から問い合わせがあった場合の説明文を用意する(5分)
【コツ】 「還付申告をしてから税務署に言われたら資料を出せばいい」と考えている方が多いのですが、税務署から問い合わせが来てから資料を探すと、「あの請求書どこにやったか」と数日かけて探すことになります。申告前に資料を整理して明細書を完成させるほうが、精神的負担を大幅に軽減できます。事後対応より事前準備のほうが、精神的負担を軽減できます。
【なぜ効くのか】 還付申告は税務署からの問い合わせが多い傾向があります。裏付け資料と説明を事前に用意しておけば、問い合わせがあっても慌てずに対応できます。
【注意点】 還付金の振込時期は申告から3週間〜2か月程度です。資金繰り計画を立てる際は、余裕をもったスケジュールで考えてください。
【最初の一歩】 今日中に設備投資や輸出取引の請求書・領収書を1か所にまとめてください(15分)。
CHECK
・書き方PDFの事前確認で入力ミスを防止
・会計ソフトの自動連携で転記ミスをゼロに
・還付申告は裏付け資料の事前整理がポイント
消費税申告書のハックに関するよくある質問
Q. 会計ソフトを使っていない場合はどうすればいい?
国税庁の確定申告書等作成コーナーで手入力も可能です。ただし、取引件数が多い場合は、無料プランのある会計ソフト(freeeなど)の導入を検討してください。
Q. 還付申告の明細書はいつ作成すればいい?
申告書と同時に提出するため、申告書作成と並行して準備してください。後から提出することもできますが、還付までの期間が延びる場合があります。
まとめ:消費税申告書は事前準備で攻略
消費税申告書は第一表・第二表を中心に構成され、原則課税・簡易課税・2割特例の3方式から計算方法を選びます。課税売上高や仕入高は税抜金額で記載し、還付申告では「消費税の還付申告に関する明細書」も必要です。会計ソフトやe-Taxを活用すれば、転記ミスを防ぎながら効率的に作成できます。
初めて消費税申告を行う年は、国税庁の書き方パンフレットを読み、全体像を把握してから作業を始めてください。3方式の事前シミュレーションで最も有利な方式を選び、日頃から正しい課税区分で記帳することで、申告時の負担を軽減できます。
今日から実践できる3つのアクション
- 国税庁の書き方PDFをダウンロードして構成を把握(15分)
- 3方式の納税額を試算して最適な方式を選択(30分)
- 会計ソフトの消費税設定を確認(10分)
状況別/次の一歩
| 初めて申告する | 国税庁の書き方PDFをダウンロードして構成を把握する | 15分 |
| 方式選びに迷っている | 3方式の事前シミュレーションを行い比較する | 30分 |
| 還付申告の予定がある | 還付申告用の明細書をダウンロードして記入項目を確認する | 20分 |
消費税申告書に関するよくある質問
Q. 消費税の確定申告と所得税の確定申告は別々に行う?
消費税の確定申告と所得税の確定申告は別々の手続きです。個人事業主の場合、消費税の申告期限は3月31日、所得税の申告期限は3月15日と異なります。e-Taxを使えば両方まとめて送信できますが、期限の違いにご注意ください。
Q. 消費税の還付金はいつ振り込まれる?
e-Taxで申告した場合は約3週間、書面で申告した場合は1〜2か月程度が目安です。還付金の振込時期を見込んだ資金繰り計画を立てておくと安心です(消費税還付とは?仕訳方法やいつ受け取れるか)。
Q. インボイス制度で申告書の書き方は変わった?
インボイス制度開始後も申告書の様式は基本的に同じですが、2割特例を利用する場合は付記事項欄にチェックを入れる必要があります。また、仕入税額控除の要件としてインボイスの保存が求められるようになりました。
Q. 簡易課税の届出を出し忘れた場合は?
簡易課税を選択するには、適用を受けようとする課税期間の開始日の前日までに届出書を提出する必要があります。届出が間に合わなかった場合は、その年は原則課税で申告してください。
Q. 消費税申告書はエクセルで作成できる?
自作も可能ですが、税率変更や様式変更への対応が必要です。国税庁の確定申告書等作成コーナーまたは会計ソフトの利用をおすすめします。
【出典・参照元】
本記事は以下の情報源をもとに作成されています。
公的機関
- 国税庁「消費税及び地方消費税の申告書(一般用)の書き方」
- e-Tax(国税電子申告・納税システム)「消費税及び地方消費税の確定申告について」
民間調査/企業
- freee株式会社「消費税申告とは?計算方法や申告方法など詳しく解説」
- 株式会社マネーフォワード「消費税還付の仕組みと還付される条件まとめ」
- AGS株式会社「消費税還付とは?仕訳方法やいつ受け取れるか」
体験談/ユーザーの声
- 日本税理士会連合会(元国税調査官による解説)「消費税の還付申告に関する明細書とは?書き方を元国税・税理士が解説」
※記事内容は2025年1月14日時点の税制・法令に基づいています。税制改正等により内容が変更される場合がありますので、最新情報は国税庁または税理士にご確認ください。
